
武蔵野個別指導塾の特徴
指定校推薦の希望がかぶったら—1つの枠に2人が手を挙げたときに起きること|武蔵野個別指導塾

友だちと同じ枠に手を挙げたら、順番を決めるのは高校です。評定平均が4.3で並ぶ例と、取り下げを頼まれたときの返し方、面談で読み上げる7つの質問は、確率を調べる前に手元に置いてください。
1つの枠に2人が手を挙げたら、どちらを推薦するかは、あなたの高校が決めます。指定校推薦は学校推薦型選抜の一つで、大学が選んだ高校に推薦の枠が届き、その高校の校長が送り出すと決めた生徒だけが願書を出せる仕組みだからです。順番のつけ方は高校ごとに違うので、かぶったときに通る確率を外から割り出す方法はありません。先にやるべきなのは、自分の高校の決め方を知ることと、合格したら本当に入学する枠にだけ手を挙げることです。
書類の上で確かめられるのは、次の5行です。上の4行は文部科学省の令和9年度大学入学者選抜実施要項(2027年4月に入学する人の入試)で、最後の1行だけは自分の高校の紙で確かめます。
| 確かめること | 決まり | どこに書かれているか |
|---|---|---|
| 推薦を決めるのは | 出身高校の校長。生徒の希望だけでは出願できない | 令和9年度の実施要項 第3の1(3) |
| 調査書を作るのは | 担任などの下書きを先生たちの委員会で審議し、校長が作る | 同じ要項の調査書記入上の注意事項等 3 |
| 評定平均の桁 | 小数第2位を四捨五入し、第1位までを書く | 同じく記入上の注意 8(4) |
| 受かった後の約束 | 入学を確約して受ける非公募型の推薦に要項がふれている | 同じ要項 第3の1(3)① |
| かぶったときの順番 | 高校ごとに決める。公表していない高校もある | 自分の高校の校内の推薦の決まり |
よくあるのは、仲のよい友だちと駅まで歩く帰り道に、相手がふと同じ学科の名前を口にする場面です。「あの枠、出してみようかな」。笑って相づちを打ちながら、昼に見た一覧表の人数の欄が頭に浮かびます。今日まで同じ電車で単語帳を見せ合ってきた相手が、急に知らない人の横顔に見えてくる。けれど、その夜に調べるべきなのは友だちの評定ではありません。誰が、何を見て、いつまでに順番を決めるのか。そこを一つずつ確かめれば、帰り道の沈黙はずっと短くなります。
1つの枠をめぐる順番は、書類の上では誰の手にあるのか
令和9年度の実施要項を開くと、学校推薦型選抜の出発点は生徒の願いではなく、出身高校の校長の判断に置かれています。要項は、本人の意志だけで願書を出せる選抜ではないと書いています。大学の側には、どんな生徒なら推薦してよいかの条件をぼかさずに決め、書類で示すよう求めています。だから、同じ枠に2人の希望が重なったときに、どちらが先に口にしたか、どちらが仲間内で強く言ったかで決まる余地はありません。枠を見て手を挙げるのは生徒でも、送り出す1人を選ぶのは高校です。
書類の作られ方も、その重さを示しています。大学に出る調査書は、担任の先生などが下書きを作ったあと、関わる先生たちの委員会で話し合われます。そのうえで校長が作成し、校長の責任で大学に出されます。校内選考の順番を誰がどの会議で決めるかは高校ごとですが、書類が一人の先生の手の中だけで完結しない作りであることは、要項の調査書の作り方から読み取れます。
希望が重なったときに比べられやすい数字の一つが、調査書の「全体の学習成績の状況」、いわゆる評定平均です。要項の決まりでは、すべての科目の評定を足して評定の数で割り、小数第2位を四捨五入した値を第1位まで書きます。たとえば、評定の合計が158で評定が37個ある人は、割ると4.270…となり、書類には4.3と載ります。合計が150で評定が35個の人は4.285…で、こちらも4.3です。書類の上では並んでいても、割り算の途中では後の人の方がわずかに上にいる。校内選考がどの桁まで比べるのか、同じ値で並んだら何で決めるのかは、高校が決めることです。
そもそも、評定平均の高い方が自動で選ばれるとも限りません。大学は、重要と考える教科の単位や評定を出願の条件に入れることができます。全体の評定平均が同じ2人でも、一覧の条件の欄に特定の教科の評定が書かれていれば、片方だけが条件を満たす、ということが起こり得ます。その場合、かぶったかどうか以前に、条件を満たさない方はその枠に出られません。
最後に、手を挙げることの意味です。要項は面接の扱いを定めた箇所で、公募をしない形で高校と大学が丁寧に組み合わせ、受かったら入学すると約束して受ける学校推薦型選抜にふれています。指定校推薦の枠に希望を出すのは、その約束の入口に立つことでもあります。
図1のように、流れは大学から始まります。大学が枠と条件を示し、生徒の希望が重なり、高校が順番を決める。校長が推薦して、はじめて出願に進みます。令和9年度の要項では、大学が学校推薦型選抜の願書を受け付けてよいのは2026年11月1日から、判定を発表してよいのは12月1日からです。校内の順番は、その前に決まっていなければなりません。

図1の下の段の日付は、令和9年度の要項の値です。いまの高2の入試を決める令和10年度の要項は、まだ公表されていません。公表されたら、日付の行を自分の目で確かめ直してください。
何で順番をつけ、かぶったら何が起きるかは高校ごとに違う
ここから先は、高校によって答えが違う部分です。違うと言い切れるのは、校内選考の細かな決め方が高校に任されていて、決め方を公表していない高校もあるからです。別の高校に通う友だちの話や、ネットに書かれた体験談は、あなたの高校の決まりの代わりになりません。
検索では「定員オーバー」という言葉も並びますが、これは大学の入学定員を超えるという意味ではありません。大学が自分の高校に示した推薦の人数より、手を挙げた生徒の方が多い状態のことです。その状態をどう解くかが、校内選考の中身そのものです。
違いが出やすいのは、次のような点です。
- 比べる物: 評定平均だけで並べるのか、欠席、生活の様子、面談、校内で書く作文なども合わせて見るのか。かぶったときにどの物差しを当てるかも、その高校の決め方の中にあります。
- 比べる桁: 評定平均を調査書と同じ小数第1位で比べるのか、それより細かく見るのか。同じ値で並んだときに何を見るのか。
- 第2希望: 申込書に第2希望の欄があるか。あるなら、第1希望で選ばれなかったときに第2希望の審査へ続けて回るのか、改めて申し込むのか。
- 取り下げと変更: 希望を出したあとで取り下げたり、別の枠に変えたりできるか。できるなら、いつまでに、誰に伝えるのか。
- 知らされ方: 結果を面談で伝えるのか、紙で配るのか。同じ枠に何人が手を挙げたかを生徒に伝えるかどうか。
- 選ばれなかった後: 一次で埋まらなかった枠を改めて募るかどうか。二次募集の細かな話は別の題目に分けています。
大学の側にも、違いの元があります。大学は推薦の要件を具体的に決めて示し、重要な教科の評定を条件にできます。同じ大学の同じ学部でも、自分の高校に届いた条件と、別の高校に届いた条件が同じとは限りません。比べてよいのは、自分の高校に示された条件だけです。
自分の場合を知るために見る物は、4つに絞れます。
- 校内の推薦の決まり。申込書や進路室の掲示など、高校が示す紙に、選考の観点、申込の締め切り、第2希望の扱いが書かれていることがあります。書かれていない項目は、そのまま面談の質問になります。
- 指定校の一覧。大学・学部・学科・人数・評定の条件・そのほかの条件の欄を、自分の数字と並べて読みます。
- 高校に届く大学の書類。指定校の募集要項は高校に届くので、出願の条件や書類の形はそこで確かめます。
- 担任や進路の先生との面談。紙に書かれていないことは、ここでしか確かめられません。
読み落としやすいのは、締め切りの前と後で扱いが変わるかもしれない点です。取り下げや変更を、締め切りの前と後で同じように受け付けるとは限りません。反対に、決め方を知らないまま「様子を見てから出そう」と待つと、締め切りそのものを逃します。かぶったと気づいた日に最初に確かめるのは、期限です。
友だちを「ライバル」と呼びたくなる気持ちは自然です。ただ、あなたが向き合う相手は、友だちの評定ではなく高校の決め方です。友だちの数字は、あなたがどれだけ考えても動かせません。動かせるのは、自分の数字を正しく出すことと、決め方を早く知ることだけです。
保護者の方にも一つお願いがあります。お子さまが友だちの名前を出して「かぶるかも」と言ったとき、「その子の評定は」と聞き返さないでください。相手の数字は、高校が順番を決めるときの材料であって、家庭で予想を立てる材料ではありません。家で一緒に確かめるのは、お子さま自身の通知表と、高校が配った紙の方です。
友だちと重なったと知った日から、締め切りまでにやること
かぶったかもしれないと知った日から、締め切りまでにやることを順に並べます。図2の5つの段は、上から順に片づけるのが近道です。

1つ目は、条件と自分の数字を照らすことです。通知表を学年順に並べ、一覧の条件の欄に書かれた項目を一つずつ自分の数字と突き合わせます。全体の評定平均は、調査書と同じく小数第2位を四捨五入した値で見ます。教科の評定が条件に入っていれば、その教科だけを抜き出して確かめます。ここで条件を満たしていないとわかったら、かぶったかどうかを気にする前に、その枠は選べません。
2つ目は、校内の決め方を読むことです。校内の推薦の決まりに、選考の観点、第2希望の欄、取り下げの期限が書かれているかを探し、見つかった行に線を引きます。書かれていない項目は、下の質問の節からそのまま写して面談に持っていきます。
3つ目は、入学するかを家で話すことです。ここがいちばん重い段です。校内選考を通っても、出願した後の辞退は原則としてできません。保護者の方と、通学の時間、学費の見通し、その学科で4年間何を学ぶのかを、紙に書いて確かめてください。答えが「たぶん行く」なら、まだ手を挙げる段ではありません。第2希望の欄がある高校なら、同じ問いを第2希望にも当てます。第1希望で選ばれなかったときに第2希望の枠で推薦されるなら、そこも入学を約束する枠だからです。
4つ目は、締め切りの前に先生と面談することです。友だちの名前を出す必要はありません。聞くのは決め方です。「同じ枠に希望が重なったときは、何をどの順で見ますか」と聞けば、誰のことかを言わずに要る答えが手に入ります。面談の時間をもらうなら、締め切りの直前ではなく、ゆとりのある日を選びます。
5つ目は、次の出願先を並べることです。選ばれなかったときに受けられる道、たとえば公募制の学校推薦型選抜、総合型選抜の残りの日程、一般選抜の締め切りを、校内の結果が出る前に手帳へ書いておきます。令和9年度の日程では、一般選抜の個別の試験は2027年2月1日から始まります。校内選考に落ちた週の動き方は同じ特集の別の記事にまとめていますが、締め切りを先に並べておけば、結果を聞いた日に迷う時間が減ります。
一週間の動き方の例を置きます。帰り道で友だちの言葉を聞いた夜に、1つ目と2つ目を済ませる。週末に家で3つ目の話をする。週明けの昼休みに担任の先生へ面談を申し込み、4つ目の質問を書いた紙を持っていく。面談の後で、志望する大学が公表している入試の日程を調べ、5つ目として手帳に書き込む。ここまで済めば、締め切りの日に悩む材料はほとんど残りません。
友だちとの話し方も、この手順の中に入れておきます。取り下げを頼まれたら、「決めるのは学校だから、お互いに出して先生に任せよう」と返せば足ります。頼まれた側が下りる理由はありませんし、下りるかどうかを友だちとの約束で決めると、選ばれなかった後に恨みが残ります。反対に、自分が頼みたくなったときは、口に出す前に手を止めてください。相手もその枠を、たった一つの道として選んでいるかもしれません。取り下げは本人が高校の決まりに沿って先生に伝えるもので、友だちどうしで取り引きする物ではありません。
「運」「横取り」「駆け引き」にまつわる思い込み
検索の言葉には、かぶったときの不安がそのまま出ています。よく見かける思い込みを3つ取り上げ、決まりに照らして答えます。
思い込み1は「かぶったら、あとは運」です。校内の順番は、高校が決めた観点に沿ってつけられます。くじのように見えるのは、外から決め方が見えないからです。決め方を先に知れば、運に任せる部分は小さくなります。そして、同じ枠に何人が手を挙げるかは締め切りまで動き続け、締め切りの後も生徒に知らされるとは限らないので、確率という形の数字にもなりません。
思い込み2は「先に言った方に権利がある。後から出されたら横取りだ」です。高校が順番を決める前に、その枠を自分の物と言える人はいません。友だちに先に話したことは、高校に出す申込書のどこにも載りません。悔しさを感じるのは当然ですが、相手に伝えるなら「取られた」ではなく「同じ所に行きたかったから悔しい」と、自分の気持ちとして言う方が、関係は壊れにくくなります。SNSに書くのは、相手の名前を伏せても避けてください。同じ学年の中では、誰の話かすぐに伝わります。
思い込み3は「人気の少ない枠に出しておけば通りやすい。本命は隠しておけばいい」です。いわゆる駆け引きです。危ういのは、手を挙げた枠に受かったら入学を約束する、という一点とぶつかるからです。空いていそうだという理由で選んだ学科に、出願の後で気持ちが冷めても、3つ目の段で書いたとおり、原則として引き返せません。本命を隠して友だちに別の学科を言うと、校内の結果が出た後に話が食い違い、信用を失うのは自分の方です。校内で書く志望の理由や、大学の面接がある場合にも、なぜその学科なのかを言葉にする場面が来ます。駆け引きで選んだ学科の理由は、そこで薄く聞こえます。
図3のように、分かれ道の最初の問いは「合格したら必ず入学する学科か」の一つです。「はい」なら希望を出し、順番は高校に任せます。「いいえ」なら、その枠には手を挙げず、本命の道を探し直します。かぶるかどうかを読むのは、この問いに答えた後です。

高校の先生に確かめる質問
次の7つは、友だちの名前を一度も出さずに、決め方だけを聞き出せる形にしてあります。
- 同じ枠に希望が重なったとき、何をどの順で比べますか。評定平均のほかに見るものはありますか。
- 評定平均は小数第何位まで比べますか。同じ値で並んだときは、何で決めますか。
- 申込書に第2希望を書けますか。第1希望で選ばれなかったとき、第2希望は続けて審査されますか。
- 希望を出した後で、取り下げや別の枠への変更はできますか。できるなら、いつまでに誰へ伝えればよいですか。
- 校内選考の結果は、いつ、どのような形で知らされますか。
- 選ばれなかったとき、一次で埋まらなかった枠に改めて申し込む機会はありますか。
- 大学から届いた書類のうち、条件の欄に書かれていない決まりは、どこで確かめればよいですか。
答えを聞いたら、その場で紙に書き、日付を添えておきます。後で友だちと話が食い違ったときも、自分が聞いた言葉に戻れます。大学へじかにたずねたい疑問が出てきたら、それも同じ紙に足して、まず高校の先生に見せてください。
個別指導で確かめること
塾では、通知表を学年順に並べた評定の表を一緒に作り、一覧の条件の欄と1行ずつ照らします。校内の申込書の下書きと、面談で先生に渡す質問の紙も、出す前に声に出して読み合わせます。友だちの名前や数字は扱いません。机に載せるのは、本人の数字と、高校が示した紙だけです。面談で先生の答えを聞いてきたら、そのメモを見ながら、第2希望を書くかどうかと、選ばれなかったときの出願先の順番を一緒に並べ直します。
まとめ
希望がかぶったとき、順番を決めるのは高校の決め方で、友だちとの話し合いでも運でもありません。だから帰り道で決めておくのは、相手に譲るかどうかではなく、合格したら入学するかどうかだけです。その答えが「はい」なら、隣に友だちが並んでいても、挙げた手は下ろさずにいてください。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
武蔵境駅徒歩30秒、講師1人に生徒1人の完全1対1。授業のあいだ、先生は隣を離れません。いまの詰まりを、無料相談でそのまま話してください。
まず15分だけ電話で話したい方は、無料電話相談(15分)から。塾からお電話を差し上げます。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




