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TOEICリスニングの勉強法—Part 1から4の聞き方|武蔵野個別指導塾

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電車で流す英語が点に変わらないのは、音が1度しか流れない試験だから。Part 1から4の構えを分け、音読からシャドーイングへ進む順番を例題のまま試せます。

TOEICのリスニングは、Part ごとに耳に入る物も、目で見られる物も変わります。聞く時間を増やす前に、次の表で構えを分けてください。

Part 問題数 耳に入る物 聞く前の構え 練習の中心
Part 1 写真描写 6問 写真の説明文4つ 人の動きと物の位置を見ておく 動作と状態の言い方
Part 2 応答 25問 問いと答え3つ 文頭の1語に耳を集める 問いと答えの組の音読
Part 3 会話 39問 2人か3人の会話 設問を先に読む 会話のシャドーイング
Part 4 説明文 30問 アナウンスなどのトーク 設問を読み、場面を冒頭で決める トークの書き取りと音読

音声はどの Part でも1度しか流れません。伸ばすものは聞いた時間の長さではなく、1度で意味まで届く音の数です。順番は、スクリプトで確かめ、声に出し、最後に音声を追う。通勤の電車は、その仕上げの場所にします。

よくあるのは、通勤の電車でイヤホンから英語を流し続けているのに、次のスコアがほとんど動かないという場面です。降りる駅が近づくころ、いま流れた話の中身を一文も言えません。耳は確かに英語を浴びていました。けれども聞き取れなかった音は、聞き取れないまま次の駅へ運ばれていきます。足りないのは時間ではなく、聞いた音を確かめる手順のほうです。

100問のおよそ7割は Part 3 と Part 4 にあります

公式の案内によると、リスニングは約45分で100問です。内訳は Part 1 が6問、Part 2 が25問、Part 3 が39問、Part 4 が30問。図1のように問題数の比で帯にすると、後半の2つがどれほど大きいかが一目で見えます。足すと69問で、全体のおよそ7割です。

図1 リスニング100問をPartごとの問題数の比で並べた帯

数え方を変えると、もう1つの事実が出てきます。Part 3 は1つの会話に設問が3問ずつ付くので、会話は13本です。Part 4 も1つのトークに3問ずつなので、トークは10本です。つまり69問は、23本の音声から出ています。1本を聞き逃すと、失うものは1問ではなく、最大で3問です。Part 1 と Part 2 は説明文や問いごとに1問ずつ進むので、1つ落としても次で立て直せます。この違いが、練習の組み立てを決めます。

では、どこから手を付けるのか。短い音声で耳を慣らすなら Part 2 が向いています。1問が短く、聞き直す回数を稼げるからです。ただ、Part 2 が仕上がるまで Part 3 に進まない、という進め方は勧めません。69問の山を試験の直前まで放っておくことになります。1週目から Part 2 と Part 3 を同じ日に組み合わせ、短い音声で音をつかみ、長い音声で話の筋を追う。この2本立てで始めてください。

点数は、リスニング単独で5点から495点の範囲で、5点刻みで示されます。リーディングと合わせた合計が10点から990点です。自分の弱い Part を探すときは、合計より先にリスニング単独の点を見てください。

Part ごとに、耳と目の使い方を変えます

図2は、Part ごとに聞く物と見られる物を並べたものです。同じ「リスニング」でも、目の仕事がまるで違います。

図2 Partごとに耳で聞く物と目で見られる物を並べた表

Part 1 では、説明文は印刷されていませんが、目の前に写真があります。音声が始まる前に、人が何をしているか、物がどこにあるかを日本語でもよいので頭に置いてください。聞くのは動詞と位置です。The woman is watering the plants. は人の動作を言い、The plants are on the windowsill. は物の位置を言っています。動作か状態か。この区別が聞き分けの芯になります。

Part 2 は、問いも答えも印刷されていません。頼れるものは耳しかありません。だから文頭の1語に集中します。When does the shop open? で When を落とすと、そのあとをどれだけ聞き取れても答えを選べません。もう1つ気をつけたいのが、問いの中の語と似た音を混ぜた答えです。Did you make a copy of the contract? に対して The coffee was cold. が流れると、copy と coffee の音につられて選びたくなります。音が似ているという理由で選ばない。意味がつながるかどうかで選びます。

Part 3 は、2人か3人の会話です。会話そのものは印刷されていませんが、設問と4つの選択肢は問題用紙にあり、設問は音声でも流れます。聞く前に読むのは「誰が、どこで、次に何をするのか」を問う設問です。読んでおけば、会話の中で待つ情報が決まります。

Part 4 は、アナウンスやナレーションのような短いトークです。冒頭で場面を決めてください。駅の放送なのか、留守番電話なのか、会議の連絡なのか。場面が決まれば、そのあとに来る話の見当がつきます。お知らせなら、まず何のお知らせか、次に細かい条件、最後に聞き手がすることという順で話が進むことが多いので、その順に耳を置いておきます。Part 3 と Part 4 には、聞いた内容と問題用紙の図などを結び付けて答える設問もあります。図が出たら、音声の中で図に載っていない情報を待つ。図に書いてあることは、わざわざ聞かなくても読めるからです。

先読みは、書き込まずに「待つ物」を決める作業です

Part 3 と Part 4 は設問が印刷されているので、音声より先に読めます。これが先読みです。ただ、本番には決まりがあります。問題用紙への書き込みは禁止で、メモだけでなく、線を引くことも、〇や×やレの印をつけることも含まれます。リスニングの時間中にリーディングの問題を見ることや解くことも禁止です。先読みは、印をつけずに頭の中で済ませる作業だと思ってください。

手順は次のとおりです。

  1. 次の会話の設問を3つ読む。疑問詞と主語をつかみ、問いの種類を決める。
  2. 余裕があれば選択肢に目を通す。なければ設問だけで止める。
  3. 音声が始まったら、1問目の設問に目を置いたまま聞く。
  4. 答えが聞こえたらすぐ解答用紙にマークし、目を次の設問へ移す。
  5. 3問目を終えたら、次の会話の設問へ移る。

この順番にする理由は、1問の迷いがあとに響くからです。迷って音声が流れる間ずっと考えていると、次の会話の設問を読む時間がなくなります。すると次の3問は構えなしで聞くことになり、そこでまた迷う。崩れ方はいつもこの形です。止める方法はひとつで、わからない問題には何かを選んで解答用紙にマークし、次の設問へ目を移します。公式の案内でも、誤答で減点されないので迷ったら必ずどれかにマークするよう勧められています。

練習でも、最初から本番と同じ形で解いてください。解く段階では問題の紙に何も書かず、音声も止めません。設問を読み切れなかった回があれば、それは失敗ではなく資料です。どの設問で遅れたのか、読むのが遅いのか、語を知らないのかを復習のときに確かめます。書き込んでよいのは、答え合わせが済んだあとの紙だけです。

音読からシャドーイングへ、1つの音声を仕上げます

解いて答え合わせをして終わると、同じ音はまた聞こえません。図3のように、1つの音声を机の上で順に仕上げ、できあがった音声を電車に持ち込みます。

図3 1つの音声を机で仕上げて電車で聞き直す順番

1は「聞く」です。音声だけで解き、聞こえたと思う語を覚えておきます。2は「読む」です。スクリプトを開き、聞き取れなかった部分に印をつけ、知らない語は意味と発音まで調べます。語を知らないのか、文の区切りがわからなかったのか、音のつながりで消えたのか。原因を分けるのはここです。文字で読んで意味がとれない文を、耳だけで理解できることはありません。

3は「音読」です。音声をまねて声に出します。意味のまとまりで切り、内容を思い浮かべながら読んでください。4の「重ねる」はオーバーラッピングで、スクリプトを見ながら音声と同時に発音します。音声の速さとつながり方が口に入ってきます。5の「追う」はシャドーイングで、スクリプトを閉じ、音声に少し遅れて追いかけて発音します。発音に自信がなければ、重ねる段階で十分に時間をとってから進んでください。意味を置き去りにして音だけまねている間は、まだ追えているとは言えません。

短い音声なら、書き取りも効きます。Part 2 の問いを一時停止しながら1語ずつ書き、最後にスクリプトと照らします。a や the、前置詞を書き落とす人は、そこの音を聞けていません。Part 4 のトークでも、聞き取れなかった1文に絞って書き取れば時間はかかりません。

ここまで終えた音声が、電車の出番です。読みも音も確かめたあとなので、流れてくる英語の中に自分で口にした文が聞こえます。声は出せませんから、口を閉じたまま頭の中で追います。新しい音声を電車で初めて聞くのではなく、机で仕上げた音声を聞き直す。イヤホンの中身を入れ替えるだけで、同じ通勤時間の意味が変わります。

例題で確かめる

本番では音声で流れる部分を、ここでは文字で示します。自作の問題です。可能なら声に出して読んでから、答えを隠して選んでください。

例題1(Part 1 の形)。写真には、作業員がトラックの荷台から段ボール箱を下ろしている様子が写っています。

答えは (A) です。unload は「荷を下ろす」で、動作をそのまま言っています。(B) は truck、(C) は boxes と、写真にある語を使って別の動作を言っています。(D) は写真にない場所です。写真にある語が聞こえたというだけでは、正解の根拠になりません。

例題2(Part 2 の形)。問いは Where should we hold the welcome party? です。

答えは (B) です。場所を答えていないのに、「営業の小野さんに聞くとよい」と話が前に進みます。(A) は When への答えで、文頭の Where を落とすと選んでしまいます。(C) は Yes で始まりますが、Where の問いには Yes や No では答えられません。party が問いと同じなので音につられやすい選択肢です。

例題3(Part 3 の形)。次の会話を読み、3つの設問に答えてください。

問1 What is the man’s problem? (A) A delivery is incomplete. (B) A printer is broken. (C) An invoice is wrong. (D) An office is closed.

問2 How many boxes has the man received so far? (A) Four (B) Six (C) Ten (D) Sixteen

問3 What will the woman most likely do next? (A) Visit an office (B) Cancel an order (C) Send an email (D) Refund a payment

答えは問1が (A)、問2が (B)、問3が (C) です。問1は only six arrived を incomplete と言いかえています。会話に出た語がそのまま選択肢に出るとは限りません。問2は ten が注文の数で、届いた数は six です。聞こえた数字に飛びつかず、何の数かを設問で先に決めておけば迷いません。問3は email me と I’ll send it をつなげて、Send an email に行き着きます。この会話でも、答えは設問の順に現れます。3つの設問を頭に入れておけば、聞きながら順に答えを拾っていけます。

まちがえやすいところ

いちばん多い誤解は、正答数に5を掛ければ点数が出るという思い込みです。公式の説明では、スコアは正答数そのままの素点ではなく、統計処理で算出された換算点です。「あと2問で10点上がる」という計算は当てになりません。模試の結果を見るときは、点を暗算するより、どの Part のどの設問で落としたかを見てください。

次に多いのが、全部の単語を聞こうとして止まる形です。1語にひっかかって考えている間に、音声は先へ行きます。本番で必要なのは一語一句の再現ではなく、設問に答えられるだけの要点です。聞き取れない語があっても、その周りの語から推測して次へ進む。これは試験の場での話で、練習の場では逆に、聞き取れなかった語を必ず文字で確かめます。本番と復習で態度を切り替えてください。

3つめは、音の問題と語彙の問題を混同することです。「耳が悪い」と思っている人のスクリプトを見ると、知らない語がいくつも見つかることがあります。その場合に必要なのは聞く回数ではなく、綴りと意味と発音を組にして覚える作業です。同じように、文の構造がつかめないせいで聞き取れない人もいます。中学で習う文法で止まっているなら、そこへ戻るほうが早く片付きます。

4つめは、速い音声で慣らそうとすることです。本番より速い音に挑みたくなる気持ちはわかりますが、聞き取れない音が増えるだけになりがちです。練習の音声は、本番と同じ速度のものを選びます。そして5つめが、練習のときの書き込みです。解く段階で問題の紙に線やメモを入れる癖がつくと、本番でそれが禁じられたときに手順が崩れます。

よくある質問

毎日どれくらい聞けばよいですか

長さより、仕上げた音声の本数で数えてください。目安として、机で15分から20分をとり、Part 2 を数問と Part 3 の会話を1本仕上げます。通勤の時間はその聞き直しに回します。時間を伸ばすのは、この形が続くようになってからで十分です。

シャドーイングは電車の中でもできますか

声を出す形では難しいので、電車では口を閉じて頭の中で追います。声に出す練習は、机や自宅など声を出せる場所で済ませておいてください。場所で練習を分けておくと、電車が混んでイヤホンを出せない日でも、机の分は残ります。

Part 3 と Part 4 のどちらを先に練習しますか

はじめは Part 3 をおすすめします。2人か3人のやりとりなので、問いと返事の形が Part 2 の練習とつながりやすいからです。Part 3 の先読みに慣れたら、同じ手順を Part 4 に移してください。設問が印刷されている点は同じなので、手順はそのまま使えます。

今週の進め方

最初の2日で、本番と同じ形で Part 2 を10問と Part 3 を1本解き、落とした理由を「語を知らない・音がつながった・文の区切りを失った・先読みが間に合わなかった」の4つに分けます。3日目からは、いちばん多かった理由に当たる音声を1本選び、図3の順で仕上げて、通勤の電車で聞き直します。週の終わりに同じ形で新しい問題を解き、理由の内訳がどう変わったかを見てください。

個別指導では、聞き取れなかった1文を文字で読むところまで戻し、語彙と文法と音のどれで止まったのかを一緒に確かめます。

まとめ

Part 3 と Part 4 の69問も、Part 2 の25問も、音は1度しか流れません。構えを Part ごとに分け、聞き取れなかった文は机で読み、声に出して確かめてから電車に持ち込む。この順番を守れば、イヤホンの時間は聞き流す時間ではなくなります。1度きりの音に間に合うのは、前の晩に自分の口を通した文です。

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