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英検とTOEICの換算—級と点数の目安と読み違い|武蔵野個別指導塾

英検2級の目安はTOEICのListening275点・Reading275点以上。公式の数字で級と点を並べ、帯の幅と1990点の表の読み違いまで確かめられます。
英検の級とTOEIC L&Rの点は、CEFRという共通のものさしを間に置いて、目安として並べられます。英検の点をTOEICの点へ変える式はありません。公式の数字で並べると、次の表のとおりです。
| CEFR | 英検の級(合格基準の4技能合計) | TOEIC L&Rの下限(Listening・Reading) |
|---|---|---|
| C1 | 1級(2630) | 490・455 |
| B2 | 準1級(2304) | 400・385 |
| B1 | 2級(1980) | 275・275 |
| A2 | 準2級(1728)、準2級プラス(1829) | 110・115 |
| A1 | 3級(1456) | 60・60 |
英検2級の目安は、Listeningが275点以上で、Readingも275点以上という帯です。足せば550点以上ですが、この帯は次の段の入口にあたる785点の手前まで続きます。「2級は何点か」の答えは1つの点ではなく、幅のある帯です。どちらを受けるかは、点の高さより先に、提出先が指定する試験の名前で決まります。
よくあるのは、高校のときに受かった英検の合格証を、大学に入ってから引き出しの奥で見つけて見直す場面です。紙には「2級」とあり、説明会の資料には「TOEIC何点以上」とあります。同じ英語のはずなのに、ものさしが合いません。調べると数字がいくつも出てきて、どれを信じればよいのかわからなくなります。そこで要るのは新しい換算表ではなく、公式の数字の読み方です。
公式の数字はCEFRを間に置いて並びます
CEFRは、外国語の力をA1からC2までの6段階で示す枠組みで、2001年に欧州評議会が発表しました。各試験の実施団体は、自分の試験の点がこの6段階のどこに対応するかを定めています。文部科学省は平成30年3月に対照表を公表しましたが、これも実施団体が設定した対応をまとめたものだと、同省の資料が説明しています。つまり同じ段に並ぶ数字は「同じ段に対応すると、それぞれの団体が定めた数字」であり、一方の点から他方の点を計算した結果ではありません。
英検の側の数字は、英検協会が公表している英検CSEスコアです。4技能の合計で、C1は2600以上、B2は2300以上、B1は1950以上、A2は1700以上、A1は1400以上です。合格基準は一次と二次を足すと、1級が2630、準1級が2304、2級が1980、準2級プラスが1829、準2級が1728、3級が1456になります。準2級プラスを除く5つの級では、合格基準が帯の入口から56点以内にあります。準2級プラスの1829だけは、A2の帯の中ほどです。
TOEICの側の数字は、IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)が公表している表で、それぞれの段に対応する最低の点を示しています。ListeningとReadingで別々に決められていて、合計点の表ではありません。

図1のように、棒の長さはListeningとReadingの下限を同じ縮尺で描いたものです。B1とA1では2本がそろい、C1では上の棒がReadingより35点長くなります。段によって2つの数字の開き方が違うので、「ListeningとReadingは同じくらいの点でよい」とは読めません。また、どちらの表にもC2の値はなく、IIBCもTOEICで測れる範囲はおおよそA1からC1までとしています。
「2級は何点」に1点で答えられない理由
理由は3つあります。1つ目は帯の幅です。図2はB1の帯を、英検とTOEICで同じ長さの棒にして描いたものです。

図2のように、英検の帯は1950から2299まであり、2級の合格基準1980は左端から30点のところに立っています。受かったばかりの人は帯の入口のあたりにいる、と読むのが自然です。一方のTOEICは、B1の下限の和が550で、B2の下限の和は785なので、幅は235点あります。2本の棒をそろえたのは帯の対応を見るためで、点が比例して対応するという意味ではありません。なお550と785は表の数字を足して出した目安で、IIBCの表に載っている合計点ではありません。
2つ目は技能の数です。英検の一次試験の合否は、Reading、Listening、Writingの合計で決まり、二次試験はSpeakingで決まります。TOEIC L&Rは、日常生活やグローバルビジネスで使う英語を聞いて読む力を測る試験で、書く力と話す力は点に入りません。読むのが得意で一次を越えた人と、聞くのが得意で一次を越えた人が、同じ2級の紙を持っています。TOEICではListeningとReadingが別の点で出るので、合格証では見えなかった差がそのまま数字になります。
3つ目は級の天井です。英検の4技能総合のCEFRは、級ごとに表示できる範囲が決まっています。B1が出るのは2級と準1級で、B2が出るのは準1級と1級です。2級でどれほど高い点を取っても、総合のCEFRはB1で止まります。「2級は帯の入口」という読み方が当てはまるのは、合格基準の近くで受かった人までです。余裕をもって受かった人の力は、級の名前だけでは測れません。
手元の合格証から目安を出す手順
まず、受けた年度を確かめます。英検の合格証明書にCSEスコアが表示されるのは、2016年度第1回からです。CSEスコア証明書は2014年度以降の受験の分を証明でき、2013年度以前の分は発行されません。2015年度の成績表に載っている点はCSE1.0で、CSE2.0の点は英検協会の確認システムで見ることになります。賞状の形の合格証書は再発行できないので、手元にないときは合格証明書の再発行を調べてください。
次に、成績表からReadingとListeningの点だけを抜き出します。2022年度以降の成績表には、技能別のCEFRも表示されています。その2つを、次の表でTOEICの同じ技能に当てます。
| CEFR | 英検Reading | TOEIC Reading | 英検Listening | TOEIC Listening |
|---|---|---|---|---|
| C1 | 670以上 | 455以上 | 651以上 | 490以上 |
| B2 | 595以上 | 385以上 | 600以上 | 400以上 |
| B1 | 515以上 | 275以上 | 496以上 | 275以上 |
| A2 | 436以上 | 115以上 | 445以上 | 110以上 |
| A1 | 380以上 | 60以上 | 342以上 | 60以上 |
たとえば英検のReadingが530でListeningが480なら、ReadingはB1で、ListeningはA2です。この人のTOEICの目安は、Readingが275点以上の帯で、Listeningは110点から275点未満の帯になります。2級の紙からは見えなかった弱点が、ここで初めて現れます。WritingとSpeakingの点は当てません。TOEIC L&Rにその2つの欄はないからです。
最後に、受けた日からの時間を足して考えます。IIBCは、スコアは受験したときの力を評価したものだと説明しています。英検の点も事情は同じで、高校2年の冬の点は、英語から離れて過ごした大学の2年間を知りません。表から出した帯は仮の居場所です。答え合わせはTOEICを1回受けることで、そこで出た2つの点が手順の終点になります。
どちらを受けるかは提出先の一行で決まります
提出先に指定があるなら、迷う場面はありません。募集要項や応募の条件に書かれた試験の名前が答えです。大学入試でどの試験をどう扱うかは大学ごとに違うので、英検が使えても、TOEICが使えるとは限りません。2つの試験の違いを、英検は2級を例にして並べると次のようになります。
| 比べる点 | 英検(2級の例) | TOEIC L&R |
|---|---|---|
| 測る技能 | 読む、書く、聞く、話す | 聞く、読む |
| 結果の形 | 級の合否とCSEスコア | 10点から990点の点(合否なし) |
| 時間 | 一次は読む書くが85分、聞くが約25分、二次の面接が約7分 | 聞くが約45分、読むが75分、合計約2時間 |
| 答え方 | 記述と面接を含む | マークシート |
| 期限の考え方 | 資格は半永久的。留学で使うときは合格証明書の発行日から2年 | 開発元のETSが2年と設定。2年を超える点を認めるかは提出先の方針 |
指定がないときは、次に何を確かめたいかで決めます。書く力と話す力まで確かめたい人は、英検のほうが問いに合っています。聞く力と読む力の伸びを、点で細かく追いたい人にはTOEICが合います。TOEICは級のように受ける試験を選ぶ必要がなく、同じ試験を受け続けて前回の自分と比べられるからです。
留学を考えている人は、もう1つ注意が要ります。英検の合格証明書は海外の機関に提出できず、留学で使うにはスコアレポートという別の手続きが必要です。行き先が英検やTOEICを認めるかどうかは、その学校の条件で確かめてください。
例題で確かめる
問1
TOEICでListeningが350点、Readingが240点でした。合計は590点で、B1の下限の和550を超えています。「B1に届いた」と言ってよいでしょうか。
答えは「言えません」です。Listeningの350点はB1の帯(275点以上、400点未満)に入りますが、Readingの240点は275点に届かず、A2の帯です。IIBCの表は技能ごとの下限を示しています。合計で超えていても、Readingの段は上がりません。このときに伸ばす場所は、合計点ではなくReadingです。
問2
英検2級を受けて、4技能の合計が2320でした。B2の入口は2300です。総合のCEFRはB2でしょうか。
答えはB1です。合計の数字だけなら2300を超えていますが、2級で表示される総合のCEFRはB1までです。文部科学省の対照表も、試験ごとの範囲を上回ったときは、その範囲の上限のCEFRで判定すると定めています。B2の表示が欲しければ、準1級を受けることになります。
問3
平成30年3月の対照表の方法で、L&Rが700点、Speakingが110点、Writingが100点の人の点を計算してください。
S&Wの合計210点を2.5倍すると525になり、L&Rの700を足して1225です。この表のB1の帯は1150から1555なので、B1に入ります。1225という点は、L&Rの990点満点で比べる数字ではありません。
まちがえやすいところ
とりわけ危ない読み違いは、文部科学省の対照表のTOEICの欄を、990点満点の点として読むことです。平成30年3月の表のB1の欄には、1150から1555とあります。990を超える数字が並ぶのは、この表がL&RとS&Wを合わせて判定しているからです。S&Wの点を2.5倍してL&Rに足すと、満点は1990になります。

図3のように、B1の下限1150は、L&Rの下限の和550と、S&Wの下限の和240を2.5倍した600でできています。赤い点線がL&Rの満点の位置で、1150はそこを越えています。L&Rだけを受けた人が、この欄の数字を自分の点と比べても意味がありません。
この表の版にも注意が要ります。平成30年3月の表にはTOEICの欄がありますが、IIBCは2019年に大学入試の成績提供の仕組みへの参加を取り下げ、その後に作られた表にはTOEICが載っていないものがあります。平成30年の表には準2級プラスの欄もありません。準2級プラスの目安は、英検協会が公表している現在の表で確かめてください。
資格の期限と力の期限を混ぜるのも、よくある読み違いです。英検協会は、留学以外なら取得した資格は半永久的なものだとしています。これは資格の話で、いまの力を保証する話ではありません。提出先が証明書に独自の期限を設けている場合もあるので、募集要項まで確かめて初めて「使える」と言えます。
よくある質問
英検準1級ならTOEICは何点が目安ですか
準1級はB2の段に対応するので、Listeningが400点以上、Readingが385点以上の帯が目安です。足すと785点以上で、C1の下限の和945点の手前までが同じ段です。合格基準の2304はB2の入口2300のすぐ上にあるので、受かったばかりなら帯の下のほうを見込むのが自然です。
高校で取った英検は、入試や就活でいまも書けますか
留学以外であれば、英検協会は資格を半永久的なものとしています。ただし、提出先が証明書の期限を定めていることがあります。入試も採用も提出先ごとに扱いが違うので、募集要項や応募の条件で確かめてください。
受けていないTOEICの点を、英検から換算して書いてもよいですか
書けません。ここで出した数字は自分の位置を読むための目安で、スコアの代わりにはなりません。提出先がTOEICの点を求めているなら、実際に受けて公式認定証の数字を出します。
今週の進め方
今夜のうちに合格証明書と成績表を出し、ReadingとListeningの点を上の表に当てます。CSEスコアが見つからなければ、受けた年度を確かめて証明書の手続きを調べます。次に提出先の募集要項を読み、試験の名前と期限の条件に線を引きます。TOEICを受けるなら、2027年1月24日の回の申込は2026年11月11日10:00から12月9日15:00まで、2月14日の回は2026年11月27日10:00に受付が始まります。個別指導では、低いほうの技能について、語彙か中学の文法か英文の読み方かまで戻って確かめます。
まとめ
級の名前は安心の材料にはなっても、点の代わりにはなりません。ReadingとListeningを別々に見れば、次に手をつける場所は今夜のうちに決まります。
2級の紙が指すのは点ではなく帯で、帯の中のいまの居場所は、次の公式認定証にしか書かれていません。
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