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教育費の平均—幼稚園から大学まで、公立と私立の組み合わせで見る|武蔵野個別指導塾

幼稚園から高校までの15年間は約614万円から約1,969万円。大学の学費を足した組み合わせの表と、0円の家庭まで混ざる平均の落とし穴、残りの年数で作る見積もりの手順までたどれます。
幼稚園の3歳から高校3年までの15年間は、すべて公立で約614万円、すべて私立で約1,969万円です。文部科学省の子供の学習費調査(令和5年度、2026年の訂正後)の数字で、ここに大学の学費を4年分足すと次の表になります。
| 進み方 | 高校までの15年間 | 大学の学費4年分 | 合計 |
|---|---|---|---|
| すべて公立、国立大学 | 6,140,466円 | 2,425,200円 | 約857万円 |
| 幼稚園だけ私立、国立大学 | 6,646,376円 | 2,425,200円 | 約907万円 |
| 高校だけ私立、私立文系 | 7,876,932円 | 4,189,087円 | 約1,207万円 |
| 幼稚園と高校が私立、私立理系 | 8,382,842円 | 5,672,126円 | 約1,405万円 |
| 小学校だけ公立、私立文系 | 11,428,298円 | 4,189,087円 | 約1,562万円 |
| すべて私立、私立理系 | 19,688,737円 | 5,672,126円 | 約2,536万円 |
大学の欄は授業料、入学料、施設設備費だけで、下宿代などの生活費は入っていません。どれも2026年度時点で確かめた数字です。制度と金額は年度で変わるので、最新は学校と窓口で確かめてください。
よくあるのは、年度末に家計の見直しを始めた夜、という場面です。3月の終わり、食卓に通帳と1年分のレシートを広げ、春から中学生になるお子さまの制服の請求書を横に置く。ふと「教育費 平均」と検索すると、桁の大きな数字が並び、ペンが止まります。けれど、その数字はどこの家の通帳にも載っていません。読み方を知らないまま怖がるには、もったいない数字です。
学習費調査の表は、三つの箱を足した数字です
子供の学習費調査は、公立と私立の幼稚園、小学校、中学校、全日制の高校に通う子どもの保護者に1年間の支出を尋ね、その回答から全国の1人あたりの額を推計した調査です。学習費総額は、学校教育費、学校給食費、学校外活動費の三つの箱を足した額を指します。授業料の数字だと思って読むと、最初の一歩でずれます。
| 学校 | 学校教育費 | 学校給食費 | 学校外活動費 | 年額の合計 |
|---|---|---|---|---|
| 公立幼稚園 | 69,362円 | 15,235円 | 100,049円 | 184,646円 |
| 私立幼稚園 | 154,062円 | 35,741円 | 157,535円 | 347,338円 |
| 公立小学校 | 74,336円 | 35,774円 | 256,489円 | 366,599円 |
| 私立小学校 | 978,271円 | 53,578円 | 709,667円 | 1,741,516円 |
| 公立中学校 | 150,761円 | 35,671円 | 356,018円 | 542,450円 |
| 私立中学校 | 1,128,061円 | 9,317円 | 422,981円 | 1,560,359円 |
| 公立高校(全日制) | 351,523円 | なし | 245,431円 | 596,954円 |
| 私立高校(全日制) | 832,650円 | なし | 346,611円 | 1,179,261円 |
学校教育費には、授業料のほか、修学旅行費、制服、通学費、部活動の費用まで入ります。入学金は、受かって納めたものの結局入学しなかった学校の分まで含みます。学校外活動費は、塾、家庭教師、通信教育といった学習の費用と、スポーツや音楽などの習い事の費用です。

図1のように、箱の比率は学校によって大きく違います。公立小学校は学習費の70.0%が学校の外で、学校に納めるお金より塾と習い事のほうがはるかに重い。逆に私立中学校は72.3%が学校教育費です。公立中学校と私立中学校の総額の差は1,017,909円で、そのうち977,300円、約96%が学校教育費の差でした。学校外活動費の差は66,963円しかありません。
この表から持ち帰るのは、金額より仕分けです。学校教育費は学校を選んだ時点でおおよそ決まり、学校外活動費は家庭が決めます。あとで見積もりを作るとき、この仕分けがそのまま効いてきます。
公立と私立の組み合わせは、足し算で出せます
15年間の総額は、学校段階ごとの小計を足すだけで、どの組み合わせでも自分で出せます。文部科学省の表の小計は次のとおりで、各学年の平均年額を単純に足したものです。
| 学校段階 | 公立 | 私立 |
|---|---|---|
| 幼稚園3年 | 532,177円 | 1,038,087円 |
| 小学校6年 | 2,197,261円 | 10,457,700円 |
| 中学校3年 | 1,626,133円 | 4,671,589円 |
| 高校3年 | 1,784,895円 | 3,521,361円 |
幼稚園が私立で小学校から公立なら、1,038,087 + 2,197,261 + 1,626,133 + 1,784,895 = 6,646,376円です。保育所に通った期間と、通信制や定時制の高校の分はこの表にありません。
大学は別の資料から足します。国立大学は文部科学省令の標準額で、令和7年度は授業料が年535,800円、入学料が282,000円です。標準額を上回る授業料を定めた大学もあり、文部科学省の資料では令和7年6月現在で7大学、上限は標準額の120%と決まっています。公立大学と私立大学は文部科学省がまとめた平均で見ます。公立大学は令和7年度の授業料が536,520円、入学料が地域外の入学者で382,806円。私立大学は令和7年度入学者で、文科系が授業料850,392円、入学料219,951円、施設設備費141,892円、理科系がそれぞれ1,195,313円、245,362円、161,378円です。授業料と施設設備費が卒業まで同じ額で続くものとして計算すると、次のようになります。
- 国立大学: 535,800 × 4 + 282,000 = 2,425,200円
- 公立大学(地域外): 382,806 + 536,520 × 4 = 2,528,886円
- 私立文系: 219,951 + (850,392 + 141,892) × 4 = 4,189,087円
- 私立理系: 245,362 + (1,195,313 + 161,378) × 4 = 5,672,126円
- 私立の医歯系(6年): 1,088,248 + (2,825,359 + 865,535) × 6 = 23,233,612円

図2で目を引くのは、いちばん下の棒の紺の長さです。すべて公立とすべて私立の15年間の差13,548,271円のうち、8,260,439円、約61%は小学校の6年間でついています。ところが私立小学校に通う子どもは全体の1.3%です。よく引かれる約1,969万円は、ごく少数の道の数字と読むのが正確です。なお図2の「中高私立」は、冒頭の表の「小学校だけ公立」の道にあたります。
各段階で通う子どもが多いほうを並べると、幼稚園は私立(88.3%)、小学校は公立(98.7%)、中学校は公立(92.1%)、高校は公立(64.5%)で、高校までの合計は約665万円。高校だけ私立に替えると約838万円です。
足すときに一つ、忘れてはいけないことがあります。高校までの数字は塾や通学費まで入った家庭の支出で、大学の数字は学校に納める額だけです。物差しの違う数字を足しているので、大学の分の教科書代も通学費も、下宿の家賃も合計には入らず、冒頭の表はいつも低めに出ます。
平均を読み違える四つの場面
一つ目は、0円の家庭が平均に混ざっていることです。公立中学校の学習塾費は平均で年230,385円ですが、34.0%の家庭は0円で、払った家庭だけの平均は約34万9千円、年40万円以上の家庭が23.3%います。公立高校はもっとはっきりしていて、平均147,140円に対し、61.4%が0円、払った家庭だけなら約38万1千円です。「高校の塾代は年15万円ほど」という読み方は、通わせる家庭にも通わせない家庭にも当たりません。
二つ目は、山がならされることです。公立高校の年額は平均596,954円ですが、1年生は700,240円、3年生は503,697円です。

図3のように、入学の年には入学金や制服、通学用品が重なります。塾の山も別に来ます。公立中学校の学習塾費は1年生の133,647円が3年生で341,220円まで上がり、これがそのまま3年生の年額を押し上げます。公立小学校でも、1年生の31,504円が6年生で145,161円です。私立はさらに急で、私立小学校の1年生は2,165,693円、2年生は1,493,663円。学校の種類ごとの平均を12で割って毎月の予算にすると、山の年に足りなくなります。
三つ目は、住む地域と収入です。公立小学校の年額は、人口10万人未満の市町村で295,218円、人口100万人以上の市と特別区で456,768円。学校外活動費だけを比べると184,571円と355,320円で、差の正体はここにあります。世帯の年間収入でも動き、公立中学校は400万円未満の世帯で約38万1千円、1,200万円以上の世帯で約72万4千円です。全国の平均は、どの町のどの家庭の額でもありません。
四つ目は、調査のあとに制度が変わったことです。調査は令和5年度の支出で、高校の授業料の平均は公立45,272円、私立279,170円でした。2026年4月に高等学校等就学支援金の所得制限がなくなり、上限は公立で年118,800円、私立全日制で年457,200円になったので、この行はそのまま今の家庭には当てはまりません。ただ、公立高校の学校教育費351,523円のうち授業料は12.9%で、通学関係費の97,634円のほうが大きい。無償化で高校の欄が消えるわけではないのです。
わが家の見積もりは、平均を三か所置き換えて作ります
まず、残りの学年だけ切り出します。文部科学省の表には学年別の年額があるので、15年分を使う必要はありません。お子さまが小学5年生の春なら、小5の392,755円から中3の607,325円まで、公立の5年分を足して2,451,596円です。そこに高校と大学の分かれ道を足し、低い線と高い線を1本ずつ引きます。
| 期間 | 低い線 | 高い線 |
|---|---|---|
| 小5から中3(公立) | 2,451,596円 | 2,451,596円 |
| 高校3年 | 1,784,895円(公立) | 3,521,361円(私立) |
| 大学の学費4年 | 2,425,200円(国立) | 4,189,087円(私立文系) |
| 合計 | 6,661,691円 | 10,162,044円 |
二本の線の差3,500,353円が、高校と大学の選び方で動く幅です。1本の平均を信じるより、幅で持つほうが判断に使えます。
次に、平均のまま残しておけない三か所を置き換えます。
一か所目は高校の学校教育費です。志望校の案内にある授業料、施設費、入学金、制服代を拾い、授業料は就学支援金の上限を超えた分だけを自己負担として数えます。在籍の時期による扱いの違いなど、細部は学校と都道府県で確かめてください。
二か所目は学校外活動費で、ここは通帳の実額に替えます。公立中学校の年額から学校外活動費を除くと186,432円です。学校外活動費が年120,000円の家庭なら306,432円、年600,000円の家庭なら786,432円で、同じ公立中学校に48万円の開きが出ます。平均の542,450円は、どちらの家庭の額でもありません。
三か所目は大学の行です。志望する学部が見えたら学校の公表額に替え、自宅から通えないなら生活費の行を足します。
できた数字は総額のまま置かず、年ごとに並べます。家計簿に書き込むのは「いつ、いくら」で、「合計いくら」ではありません。
よくある質問
「すべて私立で約1,969万円」に大学は入っていますか
入っていません。幼稚園の3歳から高校3年までの15年間の合計です。大学は別の資料から足す必要があり、私立理系の学費を4年分足すと約2,536万円になります。
ネットで見た金額と違うのはなぜですか
文部科学省が2026年1月に令和5年度分の数字を訂正したためです。公立小学校は336,265円から366,599円へ、私立小学校は1,828,112円から1,741,516円へ、私立高校は1,030,283円から1,179,261円へ直りました。訂正前の数字のままのページが残っていることがあり、公立小学校の年額を見れば新旧を見分けられます。
平均より多く使っているのは、使いすぎですか
平均との比較だけでは決まりません。0円の家庭も混ざった数字で、収入や住む地域でも動きます。見るのは平均との差より、そのお金で何を得ているかと、山の年に払えるかどうかです。
きょうだいがいると、単純に2倍ですか
総額は2倍に近づいても、苦しさは重なり方で決まります。3歳差なら、上のお子さまの高校入学と下のお子さまの中学入学が同じ年に来ます。公立どうしの平均で700,240 + 545,239 = 1,245,479円です。その3年後には大学入学と高校入学が重なり、国立大学の初年度817,800円と公立高校1年で1,518,040円、私立文系の初年度1,212,235円なら1,912,475円になります。どちらも大学の分は学費だけの額です。
確かめる順番
今週、家庭で確かめるのは次の順番です。
- お子さまごとに今の学年を書き、高校卒業と大学卒業までの残りの年数を数えます。
- 去年の通帳とレシートから、塾と習い事に払った額を1年分足します。これが学校外活動費です。
- 給食費、教材費、修学旅行の積み立て、通学費など、学校のために払った額を別に足します。
- 高校と大学で、いちばん低い線と高い線の組み合わせを1つずつ決めます。
- 志望校か近い学校を1校だけ選び、公表の額を調べて平均と置き換えます。
- 高校の就学支援金は学校と都道府県で、大学の支援は学校と日本学生支援機構の案内で、今年度の条件を確かめます。
- 年ごとの表を作り、入学の年と塾が増える年に印をつけます。
全部を今週終わらせなくても、1と2だけで見え方は変わります。全国の平均と並べて、箱のどこがわが家の特徴なのかを見てください。
進路の話とつなげる
進路の話は、金額が見えると急に具体的になります。大学4年間の学費は、国立大学と私立文系で1,763,887円、私立文系と私立理系で1,483,039円違います。この幅を親子で見ておくと、「理系に行きたい」「家から通う」という希望が、賛成か反対かではなく、どう組むかの話に変わります。個別指導の面談で受けるのは、志望校の並べ方と科目の絞り方、受験の年の時間の使い方の相談です。家計の判断と税のことは、ご家庭と専門の窓口にお任せしています。
まとめ
教育費の平均は、よその家の通帳を全部足して割った数字です。そこから借りられるのは金額ではなく、三つの箱の仕分けと、山が来る学年だけです。箱の中身をわが家の数字に替えれば、線は低いほうと高いほうの二本に絞れます。通帳の数字が平均より上でも下でも、それだけで良いも悪いもありません。1,969万円は、残りの年数を数えた夜に、よその家の数字に戻ります。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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