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ことわざの一覧—よく出るものを意味つきで、似た意味と反対の意味|武蔵野個別指導塾

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「情けは人のためならず」を逆の意味で覚えていませんか。猫に小判から笑う門まで80語を読みと意味で並べ、似た組と反対の組、体や動物の語の束で覚えられる形にしています。

よく出ることわざ80語を、読みと意味つきで並べました。分類の列は、語の中で目印になるものを基準にしています。

番号 ことわざ(読み) 意味 分類
1 猫に小判(ねこにこばん) 値打ちのわからない者に高価なものを与えても、何の役にも立たない。 動物
2 豚に真珠(ぶたにしんじゅ) どんなによいものも、その値打ちを知らない者には意味がない。 動物
3 馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ) いくら意見を言っても、聞き流すだけで少しも効き目がない。 動物
4 犬も歩けば棒に当たる(いぬもあるけばぼうにあたる) 出歩くと思わぬ災難にあう。今は、思わぬ幸運にあう意味でも使う。 動物
5 猿も木から落ちる(さるもきからおちる) その道にすぐれた者でも、ときには失敗する。 動物
6 河童の川流れ(かっぱのかわながれ) 泳ぎのうまい河童が流されるように、名人でも油断すれば失敗する。 動物
7 蛙の子は蛙(かえるのこはかえる) 子は親に似るものだ。凡人の子はやはり凡人である。 動物
8 井の中の蛙大海を知らず(いのなかのかわずたいかいをしらず) 自分の狭い世界しか知らず、外に広い世界があることに気づかない。 動物
9 とんびが鷹を生む(とんびがたかをうむ) 平凡な親から、すぐれた子が生まれる。 動物
10 能ある鷹は爪を隠す(のうあるたかはつめをかくす) 本当に力のある者は、それをむやみに見せびらかさない。 動物
11 二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず) 同時に2つのことをねらうと、結局どちらも手に入らない。 動物
12 虻蜂取らず(あぶはちとらず) 欲を出して両方をねらい、どちらも取りそこなう。 動物
13 虎の威を借る狐(とらのいをかるきつね) 力のない者が、強い者の勢いを頼りにしていばる。 動物
14 捕らぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう) まだ手に入っていないものをあてにして、あれこれ計画を立てる。 動物
15 えびで鯛を釣る(えびでたいをつる) わずかな元手や手間で、大きな利益を得る。 動物
16 立つ鳥跡を濁さず(たつとりあとをにごさず) 立ち去る者は、後が見苦しくないようにきちんと始末をしていくべきだ。 動物
17 泣きっ面に蜂(なきっつらにはち) 困っているところへ、さらに別の困りごとが重なる。 動物
18 一寸の虫にも五分の魂(いっすんのむしにもごぶのたましい) 小さく弱い者にも意地があるので、ばかにしてはいけない。 動物
19 目は口ほどに物を言う(めはくちほどにものをいう) 目つきは、言葉と同じくらい気持ちを相手に伝える。 体
20 壁に耳あり障子に目あり(かべにみみありしょうじにめあり) 誰が聞いたり見たりしているかわからないので、秘密はもれやすい。 体
21 寝耳に水(ねみみにみず) 思いがけない知らせに突然驚く。 体
22 良薬は口に苦し(りょうやくはくちににがし) ためになる忠告ほど、聞くのがつらい。 体
23 口は災いの門(くちはわざわいのかど) うっかり言った言葉が、災いを招く入り口になる。 体
24 人の口に戸は立てられぬ(ひとのくちにとはたてられぬ) 世間のうわさは止めようがない。 体
25 背に腹はかえられない(せにはらはかえられない) 差し迫ったことのためには、他を犠牲にしてもやむをえない。 体
26 のど元過ぎれば熱さを忘れる(のどもとすぎればあつさをわすれる) 苦しかったことも、過ぎてしまえばすぐに忘れる。 体
27 頭隠して尻隠さず(あたまかくしてしりかくさず) 悪事や欠点の一部だけを隠して、全部隠したつもりでいる。 体
28 上手の手から水が漏れる(じょうずのてからみずがもれる) 上手な人でも、ときにはしくじる。 体
29 身から出たさび(みからでたさび) 自分のした行いのせいで、自分が苦しむ。 体
30 腹が減っては戦ができぬ(はらがへってはいくさができぬ) 空腹のままでは、よい働きはできない。 体
31 桃栗三年柿八年(ももくりさんねんかきはちねん) 実がなるまで年月がかかるように、何事も成果が出るには時間がかかる。 植物と食べ物
32 花より団子(はなよりだんご) 風流なものより、実際に役に立つものを選ぶ。 植物と食べ物
33 どんぐりの背比べ(どんぐりのせいくらべ) どれも似たようなもので、特にすぐれたものがない。 植物と食べ物
34 棚からぼたもち(たなからぼたもち) 思いがけない幸運が、苦労なしに舞い込む。 植物と食べ物
35 絵に描いた餅(えにかいたもち) どんなによく見えても、実際には役に立たない。 植物と食べ物
36 餅は餅屋(もちはもちや) 物事にはそれぞれ専門家がいて、任せるのがいちばんよい。 植物と食べ物
37 瓜のつるになすびはならぬ(うりのつるになすびはならぬ) 平凡な親から非凡な子は生まれない。 植物と食べ物
38 まかぬ種は生えぬ(まかぬたねははえぬ) 何もしなければ、よい結果は得られない。 植物と食べ物
39 ぬかに釘(ぬかにくぎ) いくら言っても、手ごたえも効き目もない。 植物と食べ物
40 雨降って地固まる(あめふってじかたまる) もめごとの後で、かえって物事がよい状態に落ち着く。 自然
41 焼け石に水(やけいしにみず) 少しばかりの助けでは、何の効き目もない。 自然
42 雨だれ石をうがつ(あまだれいしをうがつ) 小さな力でも、根気よく続ければ大きなことをなしとげられる。 自然
43 石の上にも三年(いしのうえにもさんねん) つらくても辛抱を続ければ、やがて報われる。 自然
44 塵も積もれば山となる(ちりもつもればやまとなる) わずかなものでも、積もり重なれば大きなものになる。 自然
45 後は野となれ山となれ(あとはのとなれやまとなれ) 目の前のことさえ済めば、後はどうなってもかまわない。 自然
46 月とすっぽん(つきとすっぽん) 丸い点は同じでも、比べものにならないほど違う。 自然
47 待てば海路の日和あり(まてばかいろのひよりあり) あせらず待てば、やがてよい機会がやってくる。 自然
48 三人寄れば文殊の知恵(さんにんよればもんじゅのちえ) 平凡な人でも、3人集まって相談すればよい知恵が出る。 数
49 三つ子の魂百まで(みつごのたましいひゃくまで) 幼いころの性質は、年を取っても変わらない。 数
50 七転び八起き(ななころびやおき) 何度失敗しても、くじけずに立ち上がる。 数
51 二度あることは三度ある(にどあることはさんどある) 同じことが2度起きると、もう1度起きやすい。 数
52 三度目の正直(さんどめのしょうじき) 1度目や2度目はだめでも、3度目はうまくいく。 数
53 早起きは三文の徳(はやおきはさんもんのとく) 朝早く起きると、何かしらよいことがある。 数
54 一を聞いて十を知る(いちをきいてじゅうをしる) 少し聞いただけで全体を理解できるほど賢い。 数
55 百聞は一見にしかず(ひゃくぶんはいっけんにしかず) 何度も聞くより、1度自分の目で見る方がよくわかる。 数
56 千里の道も一歩から(せんりのみちもいっぽから) どんなに大きな仕事も、手近な一歩から始まる。 数
57 人の噂も七十五日(ひとのうわさもしちじゅうごにち) 世間のうわさは長く続かず、やがて消えていく。 数
58 転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ) 失敗しないように、前もって用心しておく。 人と暮らし
59 石橋をたたいて渡る(いしばしをたたいてわたる) 用心の上にも用心を重ねて物事を進める。 人と暮らし
60 備えあれば憂いなし(そなえあればうれいなし) ふだんから準備しておけば、何が起きても心配がない。 人と暮らし
61 急がば回れ(いそがばまわれ) 急ぐときほど、危ない近道より確実な遠回りの方が結局は早い。 人と暮らし
62 善は急げ(ぜんはいそげ) よいと思ったことは、ためらわずすぐに実行せよ。 人と暮らし
63 好きこそものの上手なれ(すきこそもののじょうずなれ) 好きなことには熱心に打ち込むので、自然に上手になる。 人と暮らし
64 下手の横好き(へたのよこずき) 下手なのに、そのことが好きで熱心に取り組む。 人と暮らし
65 弘法にも筆の誤り(こうぼうにもふでのあやまり) 書の名人の弘法大師でも書き損じるように、名人でも失敗する。 人と暮らし
66 果報は寝て待て(かほうはねてまて) 幸運は人の力ではどうにもならないから、あせらず待つのがよい。 人と暮らし
67 渡る世間に鬼はなし(わたるせけんにおにはなし) 世の中は冷たい人ばかりではなく、親切な人も必ずいる。 人と暮らし
68 人を見たら泥棒と思え(ひとをみたらどろぼうとおもえ) 他人を簡単に信用してはいけない。 人と暮らし
69 情けは人のためならず(なさけはひとのためならず) 人に親切にしておくと、巡り巡って自分によい報いが返ってくる。 人と暮らし
70 聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥(きくはいっときのはじきかぬはいっしょうのはじ) 知らないことを聞く恥はその場で済むが、聞かなければ一生恥をかく。 人と暮らし
71 朱に交われば赤くなる(しゅにまじわればあかくなる) 人は付き合う相手によって、よくも悪くも変わる。 人と暮らし
72 灯台下暗し(とうだいもとくらし) 身近なことは、かえって気づきにくい。 人と暮らし
73 のれんに腕押し(のれんにうでおし) 力を入れても手ごたえがない。 人と暮らし
74 ちょうちんに釣り鐘(ちょうちんにつりがね) 形は似ていても、まったく釣り合わない。 人と暮らし
75 弱り目にたたり目(よわりめにたたりめ) 弱っているときに、さらに悪いことが重なる。 人と暮らし
76 鬼に金棒(おににかなぼう) 強い者が何かを得て、さらに強くなる。 人と暮らし
77 案ずるより産むが易し(あんずるよりうむがやすし) あれこれ心配するより、やってみると案外たやすい。 人と暮らし
78 論より証拠(ろんよりしょうこ) 議論を重ねるより、証拠を示す方がはっきりする。 人と暮らし
79 習うより慣れよ(ならうよりなれよ) 人に教わるより、自分で繰り返して慣れる方が身につく。 人と暮らし
80 笑う門には福来る(わらうかどにはふくきたる) 笑いの絶えない家には、自然に幸福がやってくる。 人と暮らし

似た意味の組は、次の10組です。同じ行の語は、文の中で入れ替えても話が通ることが多い語です。

組 似た意味のことわざ 共通する意味
1 猫に小判・豚に真珠 値打ちのわからない者に与えてもむだ
2 猿も木から落ちる・河童の川流れ・弘法にも筆の誤り・上手の手から水が漏れる 名人でも失敗する
3 泣きっ面に蜂・弱り目にたたり目 悪いことに悪いことが重なる
4 ぬかに釘・のれんに腕押し 手ごたえがない
5 月とすっぽん・ちょうちんに釣り鐘 似ているようで比べものにならない
6 蛙の子は蛙・瓜のつるになすびはならぬ 子は親に似る
7 石の上にも三年・雨だれ石をうがつ 続ければ実を結ぶ
8 転ばぬ先の杖・備えあれば憂いなし 前もって用意しておく
9 二兎を追う者は一兎をも得ず・虻蜂取らず 両方をねらうとどちらも取れない
10 果報は寝て待て・待てば海路の日和あり あせらず待てばよい時が来る

反対の意味の組は、次の7組です。同じ場面で逆の助言をする語が向かい合っています。

組 一方の語 もう一方の語 何が逆か
1 蛙の子は蛙 とんびが鷹を生む 子は親に似る/親よりすぐれた子が出る
2 急がば回れ 善は急げ 確実な遠回りを選ぶ/ためらわずすぐ動く
3 立つ鳥跡を濁さず 後は野となれ山となれ 後始末をする/後はかまわない
4 渡る世間に鬼はなし 人を見たら泥棒と思え 人を信じる/人を疑う
5 果報は寝て待て まかぬ種は生えぬ 待つ/自分から動く
6 二度あることは三度ある 三度目の正直 3度目も同じになる/3度目は変わる
7 好きこそものの上手なれ 下手の横好き 好きだから上手になる/好きでも下手なまま

よくあるのは、日曜の夕食で祖父が煮物に箸をのばしながら「情けは人のためならず、だからな」と言い、孫が「親切にするなってこと」と聞き返す場面です。祖母が笑って首を振り、食卓の話はそのことわざ1つでしばらく止まります。スマートフォンで調べようとしても、長い説明の前で手が止まる。ほしいのは、意味が1行で読める表です。

一覧の読み方

分類の列は、語の中でいちばん絵が浮かぶものを基準に分けました。決まった分け方があるわけではなく、覚えるときの目印です。図1のように、80語の内訳は動物18語、体12語、植物と食べ物9語、自然8語、数10語、人と暮らし23語です。馬の耳に念仏には馬と耳の両方があり、ここでは動物に入れました。石の上にも三年には石と三の両方があり、こちらは自然に入れています。2つの目印を持つ語は、どちらの束で思い出してもかまいません。

図1 80語を6つの分類に分けたときの語数の内訳

読みで先に見てほしいのは、同じ字の読み分けです。蛙の子は蛙の「蛙」は「かえる」、井の中の蛙大海を知らずの「蛙」は「かわず」と読みます。雨だれ石をうがつの「雨」は「あま」、灯台下暗しの「下」は「もと」です。ことわざは昔の読み方を残しているので、今の読み方で押し通すと外します。

ことわざは、それだけで1つの教えや皮肉になる短い言葉です。慣用句は「耳が痛い」「油を売る」のように文の部品として働き、字面とは別の意味を持ちます。後ろに何も足さずに言い切れて、誰かへの助言や世の中の見方として通るなら、ことわざと考えて外れません。虎の威を借る狐のように中国の古い話が元になっている語は、故事成語の一覧とも重なります。

意味の列は、1文に縮めてあります。辞書によって言い方は少しずつ違いますが、芯は同じです。似た意味の組も、まったく同じ意味とは限りません。猫に小判は「物の値打ち」の話で、よく並べられる馬の耳に念仏は「忠告を聞かない」話なので、この表では別にしました。組に入れる前に、同じ文で入れ替えてみると違いが見えます。

覚え方

80語を番号の順に覚えようとすると、前の語がすぐに抜けていきます。ことわざは1語ずつ独立して見えますが、目印や意味でつながっているので、束にしてから手をつける方が早く進みます。

目印の語で束にする

動物18語と体12語から始めます。絵が浮かぶので、意味の手がかりが語の中にあるからです。さらに小さな束に分けると、次の表のようになります。

束 語の数 語
けもの 8 猫に小判、豚に真珠、馬の耳に念仏、犬も歩けば棒に当たる、猿も木から落ちる、二兎を追う者は一兎をも得ず、虎の威を借る狐、捕らぬ狸の皮算用
鳥 3 とんびが鷹を生む、能ある鷹は爪を隠す、立つ鳥跡を濁さず
水辺の生き物 4 河童の川流れ、蛙の子は蛙、井の中の蛙大海を知らず、えびで鯛を釣る
虫 3 虻蜂取らず、泣きっ面に蜂、一寸の虫にも五分の魂
目と耳 3 目は口ほどに物を言う、壁に耳あり障子に目あり、寝耳に水
口 3 良薬は口に苦し、口は災いの門、人の口に戸は立てられぬ
腹と背 2 背に腹はかえられない、腹が減っては戦ができぬ
のど・頭・手・身 4 のど元過ぎれば熱さを忘れる、頭隠して尻隠さず、上手の手から水が漏れる、身から出たさび

束の数を覚えておくと、「鳥の語は3つ」と自分で点検できます。2つしか出てこなければ、1つ抜けたとすぐ気づきます。番号の順に覚える方法にはない強みです。

似た組と反対の組で2語ずつ持つ

図2のように、似た意味の組は言い換えられる2語、反対の意味の組は向きが逆の2語です。1語を覚えるときにもう1語を連れてくれば、思い出す手がかりが2つになります。テストで組を聞かれたときも、そのまま答えになります。

図2 似た意味の組と反対の意味の組の違いを示す模式図

反対の組は、どちらかが間違っているのではありません。提出まで日があるのに雑に片づけそうなら急がば回れ、謝りに行くのをためらっているなら善は急げです。ことわざは法則ではなく、場面ごとの助言です。ここがわかると、反対の語が両方残っていることに納得できます。

自分の場面で1文作る

意味を暗記しただけでは、文章の中で出会ったときに使えません。次のように、自分の周りの出来事で1文作ります。「部活でいちばんシュートのうまい先輩が、フリースローを外した。猿も木から落ちるとはこのことだ。」「消しゴムを1個貸しただけなのに、お礼にノートを1冊もらった。えびで鯛を釣るとはこのことだ。」うまい文でなくてかまいません。誰がどうしたかが入っていれば、語に場面がつきます。

夕食で使ってみる

保護者の方は、お子さまに意味を先に言わないでください。「この前おじいちゃんがどんな場面で言ったか」を話し、意味はお子さまに考えさせます。間違っていても、その場で正せば一語が場面つきで残ります。お子さまの側は、聞いたことわざを表で引いて、次の食事で使ってみてください。

間をあけて確かめる

1日10語なら、8日で80語を一巡できます。意味の列を紙で隠し、ことわざを見て意味を言い、言えなかった語に印をつけます。印の語だけを、翌日、3日後、1週間後にもう一度確かめます。同じ日に何度も繰り返すより、忘れかけたころに思い出す回数を増やす方が、テストの当日に出てきます。

テストでの出方

国語のテストでことわざが出る形は、主に4つです。語の一部を入れる穴埋め、意味を選ぶ問題、似た意味や反対の意味の語を選ぶ問題、文の中の使い方を選ぶ問題です。穴埋めでは動物や体の名前を抜く形が定番で、ここで束の覚え方がそのまま効きます。次の3問で形を確かめてください。

例題1 穴埋め

次の( )に動物の名前を入れて、ことわざを完成させなさい。

答えは、(1) 馬、(2) 猫、(3) 猿です。(2) は「豚」と書きがちです。豚に真珠と混ざるからです。小判には猫、真珠には豚と、相手の語まで組で持っていれば迷いません。

例題2 使い方

「石橋をたたいて渡る」の使い方として正しいものを1つ選びなさい。

答えはアです。用心の上に用心を重ねるという意味なので、願書を3回見直す兄に合います。イは正反対の行動です。ウは字面の「石の橋」に引っ張られた文で、字面そのままの文を混ぜるのは使い方の問題の定番です。

例題3 反対の意味

「善は急げ」と反対の意味のことわざを、次から1つ選びなさい。

答えはアです。「急」の字が同じなので、同じ意味だと思って外す人がいます。善は急げは「すぐにやれ」、急がば回れは「急ぐときこそ確実な道を行け」で、向きが逆です。字の見た目で決めず、相手に何をしろと言っている語なのかで決めてください。

まちがえやすいところ

図3に、誤りの多い3語を並べました。意味の取り違え、語の中身の思い込み、読みの誤りと、種類が1つずつ違います。

図3 よくある誤りと正しい意味や読みを3語で対比した表

1つめは、情けは人のためならずを「親切にしすぎると相手のためにならない」と読む誤りです。「ならず」は「ならない」ではありません。「なら」は「である」を表す昔の言い方で、「ず」は打ち消しなので、全体で「人のためではない」となります。人にかけた情けは、巡り巡って自分に返ってくる。だから親切にしなさい、という語です。

2つめは、灯台下暗しの灯台を、岬に立つ灯台だと思う誤りです。ここでの灯台は、昔の室内に置いた明かりの台で、木の柱の上の油皿に火をともしました。部屋を照らす道具なのに、その真下だけが暗い。だから「身近なことほど気づきにくい」という意味になります。読みも「したくらし」ではなく「もとくらし」です。

3つめは、門の読みです。口は災いの門も、笑う門には福来るも、門は「かど」と読みます。「もん」と書くと誤りです。かどは出入り口や家を指す昔の言い方で、笑う門は「笑いの絶えない家」のことです。この2語は、覚えるときに一度声に出しておくと防げます。

確かめの問題

表を隠して、次の5問に答えてください。1問でも止まったら、その語の分類の束に戻ります。

  1. 「( )に真珠」の( )に入る動物は何ですか。
  2. 「ちょうちんに釣り鐘」と似た意味のことわざを、表から1つ答えてください。
  3. 「好きこそものの上手なれ」と反対の意味のことわざを、表から1つ答えてください。
  4. 「口は災いの門」の「門」は、何と読みますか。
  5. 「情けは人のためならず」の意味を、1文で書いてください。

答え

  1. 豚です。猫に小判と組で覚えていれば、相手の語まで一緒に出てきます。
  2. 月とすっぽんです。どちらも、形は似ていても比べものにならない2つを並べた語です。
  3. 下手の横好きです。好きだから上手になる語と、好きでも下手なままの語で、向きが逆です。
  4. 「かど」です。笑う門には福来るの「門」も同じ読みです。
  5. 人に親切にしておくと、巡り巡って自分によい報いが返ってくる、という意味です。「相手のためにならない」と書いたら、図3をもう一度見てください。

次に確かめること

慣用句の一覧では、「耳が痛い」のように文の部品になる言葉を、体の部分ごとに確かめてください。故事成語の一覧では、虎の威を借る狐のように由来の話を持つ語を、高校の漢文につながる形で確かめられます。漢検のレベル一覧では、語彙と並行して字の力をどの級で測るかを決められます。受検を考えるなら、申し込みと日程はそのつど協会の最新の案内で確かめてください。

個別指導では、意味が言えるかだけで止めず、文章の中で出会ったときに読めているかまで戻って確かめます。意味は言えるのに読解で止まるなら、短文づくりからやり直します。

まとめ

ことわざは、昔の人が失敗のあとに残した短い書き置きです。急げと言う語と回れと言う語が両方残っているのは、どちらの失敗も本当にあったからです。80語を覚えたら、今の自分にどちらが要るかを選んでください。夕食の席で聞き返した一語は、もう辞書の中の言葉で終わりません。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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