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【化学】化学計算の地図を図解で総まとめ—mol を中心に 濃度 気体 熱 電気分解 平衡をつなぐ|武蔵野個別指導塾

【化学】化学計算の地図を図解で総まとめ—mol を中心に 濃度 気体 熱 電気分解 平衡をつなぐのアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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質量・濃度・気体からmolへ進む換算図と、熱・電気分解・平衡をつなぐ4つの例題を掲載。式を選ぶ理由から答えの点検まで、自分の手でたどれます。

よくあるのは、職員室前の廊下の長椅子で質問する問題を選んでいるうちに、気体の問題では体積を割れたのに、電気分解の問題では何から手をつければよいかわからなくなるという場面です。ノートには公式が並んでいても、問題文の数値と公式の文字が結びつきません。解説の最初に突然現れるmolを見て、「そこへどうやって進んだのだろう」と止まってしまいます。

化学計算をつなぐ中心は、物質量です。質量、溶液の体積、気体の体積、電気量は見た目が違いますが、条件に合った換算をすれば、いずれも粒子の量に結びつきます。その先で反応式の係数を使い、必要な量へ戻します。ただし、熱では反応式の基準量、電気分解では電子の数、平衡では反応後に残る量を見分ける必要があります。この違いまで含めて一本の道筋にすると、公式を思い出す前に、計算の順序を決められます。

この単元で身につけること

化学基礎で学ぶ物質量と反応式の量的関係が、発展科目「化学」の各分野へ伸びる土台です。新しい単元でも、まずこの土台に戻ってから、その単元に固有の条件を一つずつ加えます。

基本の考え方

molは単位であり、物質の名前も必要です

物質量は、原子・分子・イオンなどの粒子の数を一定のまとまりで表す量です。単位をmolといい、計算では物質量をnで表すことがよくあります。同じ1 molでも、水分子の集まりと銅原子の集まりでは質量が違います。「0.10 mol」とだけ書かず、「n(H₂O)=0.10 mol」のように物質の名前を添えると、途中で何を数えているのかを見失いません。

ここで使う定数は、高校の教科書で用いる近似値として、アボガドロ定数Nₐ=6.0×10²³ /mol、標準状態の気体のモル体積22.4 L/mol、ファラデー定数F=9.65×10⁴ C/molとします。標準状態は0 ℃、1.013×10⁵ Paです。気体は、特に断らない限り理想気体として扱います。問題文に別の値が与えられていれば、その値を使います。

モル質量Mは、物質1 molあたりの質量で、単位はg/molです。質量mから物質量を求める式はn=m/Mとなります。これは特別な計算というより、全体の質量をひとまとまりの質量で割って、まとまりの数を調べる操作です。逆向きに進むときはm=nMです。分子量や式量は単位のない相対的な値なので、それをモル質量として使う際にはg/molを付けて区別します。

粒子数Nからはn=N/Nₐで進みます。ただし、「水分子の個数」と「水に含まれる水素原子の個数」は同じではありません。H₂Oの下付きの2は、一つの水分子に水素原子が二つ含まれることを表します。反応式の係数を使う前の段階でも、数える対象の確認が必要です。

図1のように、さまざまな量を中心のmolへ結びつけて考えます。枝の一本ずつに換算の条件があり、図の線があるから無条件に換算できるわけではありません。熱と電気量については、いったん反応量や電子の物質量を経由することを、このあとの説明で補います。

図1 質量や濃度などの量を物質量へ結ぶ換算の地図

換算の入口は、単位と条件で選びます

モル濃度cは、溶液1 L中に含まれる溶質の物質量で、単位はmol/Lです。溶液の体積をV Lとすればn=cVです。mLの数値を直接掛けると、Lへの換算が抜けます。また、モル濃度の分母は溶液全体の体積であり、加えた水だけの体積ではありません。質量パーセント濃度の場合は、溶液の質量に濃度を100で割った値を掛けて溶質の質量を出し、そこからn=m/Mへ進みます。

希釈では、溶媒を加えても、反応や損失がなければ溶質の物質量は変わりません。そのためc₁V₁=c₂V₂となります。この等式は「薄める前後で同じ溶質を数えている」ことを表しています。別の溶液と反応させる場合は、単なる希釈とは違い、反応式による物質量の増減を先に処理します。

気体の体積Vからは、標準状態ならn=V/22.4と換算できます。ここでVはLで表した数値です。標準状態以外では、圧力p、体積V、絶対温度Tの関係を表す状態方程式pV=nRTを使います。Rは気体定数で、単位の選び方と組み合わせます。pをPa、VをLとするならR=8.31×10³ Pa·L/(mol·K)を使えます。温度は℃の数値をそのまま代入せず、高校の計算ではT=摂氏温度+273としてKに直します。

熱は、一定圧力での反応のエンタルピー変化ΔHと結びつけます。エンタルピー変化は、反応で出入りするエネルギーを表し、発熱反応では負、吸熱反応では正です。反応式が表す量の何倍が反応したかを求め、その倍率をΔHに掛けます。「放出された熱量」を正の大きさで尋ねられたときには、負のΔHと区別して答えます。温度上昇から熱量を求める問題では、与えられた比熱と質量から求めた熱が、どの反応量に対応するのかをさらに確かめます。

電気分解では、電流I Aを時間t s流した電気量Q CをQ=Itで求めます。電気量を電子の物質量に直す式はn(e⁻)=Q/Fです。Fの単位はC/molなので、CをC/molで割ればmolになります。ただし、このmolは電子の量です。析出する金属の量を求めるには、電極で起こる反応式に戻る必要があります。

共通の手順と、平衡だけで加わる確認

問題を読み始めたら、最初に求める物質と量を紙の右端に書きます。次に、左端に与えられた量と条件を書き、両者の間をmolでつなぎます。「与えられた量→その物質のmol→求める物質のmol→求める量」という順番です。反応が関わるなら、真ん中の矢印に係数比を書きます。

二つ以上の反応物の量が与えられたときは、どちらが先に使い切られるかを確認します。ある物質の物質量をその係数で割ると、反応式に対応する反応が何回分進めるかを比べられます。その値が小さい物質が生成量の上限を決める制限反応物です。問題文に「十分な量」とあれば、その物質は必要量を満たしていると読めます。

平衡は、正反応と逆反応が同じ速さで進み、各物質の濃度が見かけ上変化しなくなった状態です。反応物がすべてなくなるとは限らず、反応式の係数比は「変化した物質量」の間に成り立ちます。平衡時に残っている物質量の比が、そのまま係数比になるわけではありません。

たとえばH₂+I₂ ⇄ 2HIでは、H₂がx mol減る間にI₂もx mol減り、HIは2x mol増えます。初めの量にこの増減を反映し、平衡時の物質量を容器の体積で割って平衡濃度を求めます。濃度を用いた平衡定数はK=[HI]²/([H₂][I₂])で、角括弧はmol/Lで表したモル濃度です。係数は濃度の指数にも現れますが、これは反応量の比を求める計算とは役割が違います。平衡定数は、同じ反応式については温度が一定なら一定として扱います。

例題で解き方を確かめる

例題1 質量から気体へ進み、反応の上限を決める

純粋なCaCO₃ 5.0 gに、0.80 mol/Lの塩酸100 mLを反応させます。発生するCO₂の標準状態での体積を求めてください。反応は十分進み、発生したCO₂はすべて気体として得られるものとします。原子量はCa=40、C=12、O=16とします。

  1. 反応式をCaCO₃+2HCl → CaCl₂+H₂O+CO₂と書きます。CaCO₃とHClは1:2で消費され、CO₂はCaCO₃と同じ物質量だけ生じるからです。
  2. CaCO₃のモル質量を40+12+16×3=100 g/molと求め、n(CaCO₃)=5.0/100=0.050 molとします。質量のままでは、塩酸と反応できる量を比べられないためです。
  3. 塩酸の体積を0.100 Lに直し、n(HCl)=0.80×0.100=0.080 molと求めます。CaCO₃ 0.050 molを全部反応させるにはHClが0.100 mol必要なので、塩酸が先に使い切られます。
  4. n(CO₂)=0.080/2=0.040 molから、V(CO₂)=0.040×22.4=0.896 Lと求めます。与えられた主な測定値に合わせて有効数字2桁に丸めます。

答え:CO₂の体積は標準状態で0.90 Lです。

CaCO₃だけを見て計算すると、塩酸が足りないという条件が抜けます。このとき反応するCaCO₃は0.040 molで、0.010 mol、すなわち1.0 gが残ります。反応した量と残った量を足すと初めの5.0 gに戻ることも、答えを点検する方法です。反応物が複数ある問題では、換算したmolをすぐ生成物へ送る前に、係数で割って比較する場所を作ります。

例題2 濃度から反応量を求め、熱へ進む

0.20 mol/Lの塩酸50 mLと、0.10 mol/LのNaOH水溶液100 mLを混ぜ、完全に中和させます。この問題では、H⁺+OH⁻ → H₂Oの反応で水が1.0 mol生成するときのエンタルピー変化を−57 kJとします。希釈による熱などは無視し、放出される熱量を求めてください。各体積は有効数字2桁の測定値とします。

  1. n(H⁺)=0.20×0.050=0.010 mol、n(OH⁻)=0.10×0.10=0.010 molと求めます。塩酸とNaOHは水溶液中で完全に電離すると扱うので、それぞれの濃度から反応するイオンの量へ進めます。
  2. H⁺とOH⁻の係数比が1:1なので、両者はちょうど反応し、H₂Oを0.010 mol生成します。熱に結びつくのは、混合後の溶液の全量ではなく、中和反応で新たに生成した水の量です。
  3. 系のエンタルピー変化を−57×0.010=−0.57 kJと求めます。水1.0 molに対応する変化を、実際の反応量に比例させています。
  4. 問われているのは放出された熱の大きさなので、符号を区別し、正の値で答えます。温度上昇を求める問題であれば、この先で溶液などが吸収した熱と結びつけます。

答え:放出される熱量は0.57 kJです。

中和前から溶液には大量の水が含まれていますが、それは中和によって生じた水には数えません。また、どの酸と塩基の組合せでも、この数値をそのまま使えるわけではありません。弱酸などでは電離に伴うエネルギーの変化も関わるので、問題に与えられた反応と値を確認します。

例題3 電気量から電子を経て、析出する銅の質量へ進む

Cu²⁺を十分に含む水溶液の電気分解で、陰極に2.00 Aの電流を965 s流します。陰極ではCu²⁺+2e⁻ → Cuだけが起こり、流れた電気がすべてこの反応に使われるものとして、析出する銅の質量を求めてください。原子量はCu=64、F=9.65×10⁴ C/molとします。これは計算条件を示した問題であり、実験操作を指示するものではありません。

  1. Q=It=2.00×965=1930 Cと求めます。電子の物質量に直すため、まず流れた電気を電気量としてまとめます。
  2. n(e⁻)=1930/(9.65×10⁴)=0.0200 molと求めます。Fは電子1 molに対応する電気量なので、割り算で電子のmolへ変換できます。
  3. n(Cu)=0.0200/2=0.0100 molと求めます。Cu²⁺が銅原子になるには、1個につき電子が2個必要だからです。
  4. m(Cu)=0.0100×64=0.640 gと求め、Cu=64の精度に合わせて有効数字2桁で表します。質量に戻す段階で用いるモル質量は、電子ではなく析出した銅の値です。

答え:析出する銅の質量は0.64 gです。

図2のように、電気量から析出量へ進む途中には、電子のmolと銅のmolの二つの場所があります。この二つを別の欄に書くだけで、2で割り忘れる誤りを見つけやすくなります。図中の数値は計算途中の値で、最終的な質量に丸める前の関係を示しています。

図2 電気量から電子と銅の物質量へ進む計算の順序

同じ電気量でも、電子1個で析出する金属と電子2個で析出する金属では、析出する物質量が異なります。したがって「電気量をFで割ったら最後にモル質量を掛ける」と一続きに暗記するのではなく、電極反応式を読む段階を残します。電子の数は、金属の種類やイオンの価数に応じて変わります。

例題4 平衡時の物質量から濃度と平衡定数を求める

一定温度で、体積2.0 Lの容器にH₂とI₂をそれぞれ0.10 mol入れます。初めにHIはなく、すべての物質が気体として存在します。H₂+I₂ ⇄ 2HIが平衡に達したとき、HIは0.080 molありました。各物質の平衡濃度と、濃度で表した平衡定数Kを求めてください。

  1. HIの増加量が0.080 molなので、H₂とI₂の減少量をそれぞれ0.080/2=0.040 molと求めます。係数比1:1:2は、初めの量や残量ではなく、この増減に使います。
  2. 平衡時のH₂とI₂は、それぞれ0.10−0.040=0.060 molです。HIについては初めが0なので、平衡時の0.080 molがそのまま正味の増加量になっています。
  3. 容器の体積2.0 Lで割り、[H₂]=[I₂]=0.060/2.0=0.030 mol/L、[HI]=0.080/2.0=0.040 mol/Lと求めます。Kの式には、この平衡時の濃度を代入します。
  4. K=0.040²/(0.030×0.030)=1.777…と計算し、有効数字2桁で1.8とします。この反応では分子と分母の濃度の単位が打ち消し合います。

答え:[H₂]=[I₂]=0.030 mol/L、[HI]=0.040 mol/L、K=1.8です。

この反応では、Kの式の分子と分母で容器の体積が約分されるため、物質量を直接代入しても同じ数値が出ます。しかし、その省略をすべての平衡計算へ広げてはいけません。反応式の両辺で気体の係数の合計が違う場合などには、体積が同じようには消えません。最初は必ず濃度の欄を作り、約分される理由が説明できる場合に限って計算を短くします。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 係数比を質量の比として扱う

誤った書き方は、例題1の反応式を見て「CaCO₃とCO₂は1:1だから、CaCO₃ 5.0 gからCO₂ 5.0 gができる」とすることです。どこが違うかというと、係数が数えているのは粒子の数の比、したがって物質量の比であり、質量の比ではない点です。両者は1 molあたりの質量が異なります。

正しい書き方は「反応したCaCO₃ 0.040 mol→CO₂ 0.040 mol→必要なら質量や体積へ」です。ここでは初めの0.050 molのすべては反応していないことにも注意します。質量保存の法則は、反応に関わる物質全体の質量を合計して比べる法則です。一つの反応物と一つの生成物だけの質量が等しい、とする根拠にはなりません。

誤り2 単位を外して、数字だけを代入する

誤った書き方は、例題2で「n=0.20×50=10 mol」とすることです。どこが違うかというと、濃度の分母はLなのに、体積の数字はmLのままという点です。mol/LとmLを掛けた段階では、そのままmolにはなりません。

正しい書き方は「n=(0.20 mol/L)×(0.050 L)=0.010 mol」です。途中で単位を書けば、Lが打ち消される様子が見えます。同様にQ=Itで分をsへ直し忘れたり、標準状態ではない気体へ22.4 L/molを使ったりすると、計算そのものはできても物理的な条件が合いません。答えが予想より大きいと感じたら、まず単位の入口へ戻ります。

有効数字は、途中の換算ごとに短く丸めるのではなく、必要な桁を保持して最後に整えます。係数の2や、1 L=1000 mLの換算係数は正確な数として扱い、それだけで答えの桁数を1桁に減らすことはありません。主な測定値や、問題が指定した原子量・定数の精度に合わせます。

誤り3 平衡時の残量を係数比にそろえる

誤った書き方は、例題4で「平衡時にもH₂:I₂:HI=1:1:2だから、HIが0.080 molならH₂は0.040 mol」とすることです。どこが違うかというと、0.040 molはH₂が減った量であって、残っている量ではない点です。初めに0.10 molあったので、差をとる操作が必要です。

正しい書き方は「H₂の変化量は−0.040 mol、平衡時の量は0.10−0.040=0.060 mol」です。図3のように、H₂が反応した物質量をxとすると、H₂とI₂の残量は0.10−x、HIの量は2xになります。横軸は時間ではありません。反応速度や平衡に達するまでの時間を表す図として読まないでください。

図3 水素の反応量と平衡時に残る各物質の量の関係

図3の縦の破線は例題4のx=0.040 molを示し、その位置でH₂とI₂は0.060 mol、HIは0.080 molと読み取れます。斜めの二つの線が交わる場所が平衡を表すわけでもありません。平衡では正反応と逆反応の速さが等しくなるのであって、各物質の量が等しくなることを求めてはいないからです。グラフの交点の見た目より、問題で与えられた平衡時の条件を優先します。

練習問題

練習1 質量から気体の体積へ

Mg 2.4 gを十分な量の塩酸と反応させます。Mg+2HCl → MgCl₂+H₂として、発生するH₂の標準状態での体積を求めてください。原子量はMg=24とし、H₂はすべて気体として得られるものとします。答えは有効数字2桁で表し、途中にMgの物質量を書いてください。

練習2 中和と熱量

0.30 mol/Lの塩酸20 mLと、0.10 mol/LのNaOH水溶液40 mLを混ぜます。例題2と同じく、中和で水1.0 molが生じるときのエンタルピー変化を−57 kJとし、ほかの熱の出入りを無視します。制限反応物を示し、放出される熱量を有効数字2桁で求めてください。各体積は有効数字2桁とします。

練習3 電気分解で電子の係数を読む

Ag⁺+e⁻ → Agのみが陰極で起こる条件で、0.965 Aの電流を1000 s流します。Ag⁺は十分にあり、流れた電気はすべて銀の析出に使われます。Agの原子量を108、時間を有効数字3桁として、析出するAgの質量を有効数字3桁で求めてください。

練習4 体積で割って平衡濃度へ

一定温度、体積2.0 Lの容器で、初めにH₂とI₂をそれぞれ0.12 mol、HIを0 mol入れます。すべて気体で、H₂+I₂ ⇄ 2HIが平衡に達するとHIは0.12 molになりました。H₂とI₂の平衡時の物質量と、濃度で表した平衡定数Kを有効数字2桁で求めてください。

答えと解説

練習1の答えは2.2 Lです。Mgの物質量は2.4/24=0.10 molで、係数比からH₂も0.10 mol生じます。0.10×22.4=2.24 Lを最後に丸めます。塩酸は十分な量なので、今回はMgだけで反応量を決められます。

練習2の答えは、制限反応物がNaOHで、放出される熱量は0.23 kJです。H⁺は0.30×0.020=0.0060 mol、OH⁻は0.10×0.040=0.0040 molなので、新たに生じる水は0.0040 molです。57×0.0040=0.228 kJを丸めます。H⁺は0.0020 mol残り、酸と塩基を混ぜたからといって、必ずちょうど中和するわけではありません。

練習3の答えは1.08 gです。Q=0.965×1000=965 Cより、電子は965/(9.65×10⁴)=0.0100 molです。Ag⁺は電子1 molにつき1 mol還元されるので、析出する銀も0.0100 molとなり、0.0100×108=1.08 gです。銅の例題で使った「2で割る」を、そのまま持ち込まないことがポイントです。

練習4の答えは、H₂とI₂がそれぞれ0.060 mol、K=4.0です。HIが0.12 mol増えたので、反応したH₂とI₂はそれぞれ0.060 molです。平衡濃度は[H₂]=[I₂]=0.030 mol/L、[HI]=0.060 mol/Lとなり、K=0.060²/(0.030×0.030)=4.0です。今回はHIの平衡時の量がH₂の2倍ですが、それは初めの量と反応量の組合せによる結果であり、平衡一般の規則ではありません。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

この計算の地図は、無機化学で発生する気体の量を求めるときや、有機化学で燃焼生成物から元素の割合を調べるときにも使います。物質の名前や反応が変わっても、何を数えるかを決めてmolを経由する手順は共通です。高分子で繰り返し単位の量を考える場合も、分子全体と単位部分のどちらを数えているのかを区別するところから始めます。

家庭での5分の確認は、次の二つから一つを選んで行えます。一つ目は、例題の数値を計算せず、量の名前と単位だけで矢印を描くことです。例題3なら「C→電子のmol→Cuのmol→g」と書き、各矢印に使う定数や係数を付けます。二つ目は、例題4の解答を閉じ、初め・変化・平衡時の三つの欄を埋めることです。途中で止まった欄に印を付ければ、次に確認する箇所が具体的になります。

個別指導では、式を立てられない理由に応じて、mLからLへの換算、モル質量の意味、反応式の係数の読み方まで戻って確かめます。お子さまの学習を見守るときも、正解かどうかだけでなく、「このmolは何の量か」を本人が説明できるかを聞くと、理解の位置をつかめます。

まとめ

難しい計算に見える問題でも、最初に書くべきものが長い式とは限りません。「これは電子の量」「これは反応して減った量」と対象を添えた短い一行が、次の操作を決めます。途中で数値が合わなくなったときは、すべてを消す前に、どの矢印で対象や単位が変わったかを見直してください。自分の式に戻る場所を作っておけば、解説を読んだあとも、同じ順序を自分で再現できます。

化学計算の一行には、数値だけでなく、数えている粒子の名前が必要です。

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

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