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【化学】よくあるつまずきと直し方を図解で総まとめ—mol 計算・係数・半反応式・異性体の数え漏れ|武蔵野個別指導塾

【化学】よくあるつまずきと直し方を図解で総まとめ—mol 計算・係数・半反応式・異性体の数え漏れのアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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molと係数の使い分け、半反応式の電荷確認、pHの対数、異性体の重複判定を、4つの例題と3枚の図で整理し、間違えた途中式の直し方まで確かめられます。

よくあるのは、放課後の廊下の掲示板の前で化学の復習項目を見ながら、「molの式は覚えたのに、反応式が入ると答えが合わない」とノートを開く場面です。解答の数字を写せばその場では直せますが、次の問題で係数が変わると、また同じところで手が止まります。計算の速さよりも、数字が何の量を表すかを見失っていることがあります。

高校化学の間違いには、種類があります。質量と物質量の取り違えは量の間違い、半反応式の電子の位置は電荷の間違い、異性体の数え漏れは分類の間違いです。同じ「うっかり」として片づけず、点検する対象を分けると、直す場所が具体的になります。

ここでは、答えに至る途中で何を保存し、何を変換しているかを確かめます。mol、係数、電子、pH、構造式を別々の暗記事項として眺めるのではなく、誤った式を自分で修正できるところまでつなげていきましょう。

この単元で身につけること

化学基礎で学んだ物質量、酸・塩基、酸化還元が土台です。発展科目の化学では、それらを組み合わせて使うため、最初の換算や電荷の確認が後の計算全体に影響します。答えが違ったときは、最初からすべて計算し直す前に、どの段階までは正しかったかを探してください。

基本の考え方

molは物質をまたぐための共通のものさしです

物質量とは、原子・分子・イオンなど、指定した粒子の数に比例する量です。その単位がmolであり、何の粒子を数えるかを添える必要があります。H₂Oが1 molあるという表現と、そこに含まれるH原子が1 molあるという表現は同じ意味ではありません。H₂Oが1 molなら、H原子は2 mol、O原子は1 mol含まれます。化学式の右下の数字は、1つの分子などを構成する原子の個数を示しています。

モル質量Mは、物質1 molあたりの質量で、単位はg/molです。質量mを物質量nに直す式はn = m/Mです。gをg/molで割るとmolが残るので、割る向きを単位から確認できます。逆に物質量から質量へ戻すときはm = nMです。「molの計算だから割る」と覚えると、往復の片方で間違えてしまいます。

本稿では教科書で用いる近似値として、アボガドロ定数を6.0×10²³ /mol、気体のモル体積を標準状態の0 ℃・1.013×10⁵ Paで22.4 L/molとします。原子量は各問題で与えます。気体について22.4 L/molを使えるのは、この標準状態で理想気体とみなせる場合です。水溶液の体積や、温度・圧力が指定と異なる気体の体積に、そのまま当てはめることはできません。

図1のように、まず同じ物質の中で質量や体積を物質量へ換算し、反応式の係数を使う段階で別の物質へ移ります。図の矢印の上に書いた操作を逆向きに読むと、戻るときの操作も確かめられます。

図1 質量と標準状態の気体体積を物質量へ結ぶ換算

溶液なら、モル濃度cと溶液の体積Vからn = cVで溶質の物質量を求めます。cがmol/Lなら、VはLにそろえます。mLのまま代入すると1000倍のずれが生まれます。また、モル濃度の分母は溶液全体の体積です。溶媒の水だけの体積と取り違えないよう、問題文で「何を何mLにしたか」を読みます。

係数で変えるものと、変えてはいけないもの

化学反応式の係数は、反応で消費・生成する粒子数の比、したがって物質量の比を表します。たとえば2H₂ + O₂ → 2H₂Oでは、H₂とO₂が2:1の物質量の比で反応します。H₂が2 g、O₂が1 gで反応するという意味ではありません。同温・同圧で理想気体とみなせる気体どうしなら、体積比にも係数比を使えますが、液体の水の体積まで同じ比にはなりません。

係数をそろえるときは、化学式の右下の数字を変更してはいけません。H₂OをH₂O₂へ書き換えると、別の物質になってしまいます。左辺と右辺の各元素の原子数をそろえるために、物質の前の係数を調整します。イオンを含む式では、原子数に加えて電荷の合計も左右で一致させます。

反応物が2種類とも与えられたときは、一方が全部反応すると決めつけないことも大切です。各反応物の物質量を、それぞれの係数で割って比較します。その値が小さい物質が先に使い切られ、生成量を決めます。この物質を限界反応物といいます。余った反応物まで生成物へ換算すると、存在しない量を答えてしまいます。

電子、pH、異性体にもそれぞれの点検軸があります

半反応式は、酸化または還元の一方を、電子e⁻を含めて表した式です。酸化は電子を失う変化なので電子が右辺に、還元は電子を受け取る変化なので電子が左辺に現れます。電子は原子数を変えず、電荷の合計を変えるために使います。電荷だけ先に合わせるとHやOを追加した後で合わなくなるため、原子数を先にそろえる順番が役立ちます。

pHは、水素イオン濃度[H⁺]の大きさを対数で表す量です。高校化学で扱う希薄水溶液では、[H⁺]をmol/Lで表した数値についてpH = −log₁₀[H⁺]とします。対数log₁₀xは「10を何乗するとxになるか」を表します。[H⁺]が10⁻³ mol/Lなら、対数が−3なのでpHは3です。濃度が大きいほどpHは小さくなり、pH自体には単位を付けません。

異性体とは、分子式が同じでも構造が異なる化合物です。原子のつながり方が異なるものを構造異性体、つながり方は同じで空間的な配置が異なるものを立体異性体といいます。問題がどちらを数えるのかを先に確認します。紙の向きを変えただけの同じ構造を、別の異性体として数えることはできません。

例題で解き方を確かめる

例題1 係数比を使う前にmolへ直します

H₂が0.60 g、O₂が6.4 gあります。2H₂ + O₂ → 2H₂Oの反応が、先に使い切られる反応物がなくなるまで進むとして、生成するH₂Oの質量と、余る反応物の質量を求めます。原子量はH = 1.0、O = 16とします。計算上の問題として扱い、実際の混合や反応操作は行いません。

  1. それぞれの質量を物質量に直します。H₂のモル質量は2.0 g/molなので、0.60 g ÷ 2.0 g/mol = 0.30 molです。O₂は32 g/molなので、6.4 g ÷ 32 g/mol = 0.20 molです。質量の大小では、先に使い切られる物質を判断できないためです。
  2. 物質量を係数で割ります。H₂は0.30/2 = 0.15 mol、O₂は0.20/1 = 0.20 molです。小さいのはH₂側なので、H₂が生成量を決めます。この比較は、反応式に書かれた1組分の反応を何mol分進められるかの比較です。
  3. H₂Oの物質量を求めます。H₂とH₂Oの係数比は2:2なので、H₂Oは0.30 mol生成します。H₂Oのモル質量は18 g/molで、質量は0.30 mol × 18 g/mol = 5.4 gです。
  4. 消費したO₂を求め、初めの量から引きます。O₂の消費量は0.30 mol × 1/2 = 0.15 mol、残量は0.20 − 0.15 = 0.05 molです。途中の値をそのまま使うと、残る質量は0.05 mol × 32 g/mol = 1.6 gです。

答え:H₂Oは5.4 g生成し、O₂が1.6 g余ります。

最後に質量保存も確認できます。反応前の全質量は7.0 g、反応後は生成した水5.4 gと残った酸素1.6 gの合計7.0 gです。余る物質を無視すると、この照合ができません。全質量が合うことだけで解答のすべてが正しいとはいえませんが、大きな換算ミスを見つける助けになります。

例題2 酸性条件の半反応式を作ります

酸性水溶液中で、MnO₄⁻がMn²⁺に還元される半反応式を完成させます。原子数だけでなく、左右の電荷の合計が一致することまで確認します。

  1. 変化の中心となる元素をそろえます。MnO₄⁻ → Mn²⁺と書けば、Mnは左右に1個ずつあります。ここを最初に決めると、後からHやOを追加しても中心の変化を見失いません。
  2. OをH₂Oでそろえます。左にOが4個あるので、右に4H₂Oを加えます。式はMnO₄⁻ → Mn²⁺ + 4H₂Oです。酸性条件の半反応式では、このように水でOの数を合わせられます。
  3. HをH⁺でそろえます。右の4H₂OにHが8個あるため、左に8H⁺を加えます。MnO₄⁻ + 8H⁺ → Mn²⁺ + 4H₂Oとなり、これで原子数がそろいました。
  4. 電荷を電子でそろえます。左辺の電荷の合計は−1 + 8 = +7、右辺は+2です。左に5e⁻を加えると+7 − 5 = +2となります。還元なので電子を受け取る左辺に置くこととも一致します。

答え:MnO₄⁻ + 8H⁺ + 5e⁻ → Mn²⁺ + 4H₂Oです。

電荷の差が5あることと、電子をどちらへ置くかは別に確認します。差が5だからと右辺へ5e⁻を置くと、右辺の電荷は−3になり、差を広げてしまいます。また、反応条件の「酸性」は省けません。塩基性条件なら、酸性条件で整えた式の両辺に同数のOH⁻を加えてH⁺を水に直すなど、条件に合う形へ整理する必要があります。生成するマンガンの化学種も条件で変わるため、生成物は問題の指定に従います。

例題3 10倍の希釈とpHの変化を結びつけます

1.0×10⁻³ mol/Lの塩酸10 mLに水を加え、全体を100 mLにしました。希釈前後のpHを求めます。塩酸は完全に電離し、この濃度範囲では水自身の電離によるH⁺を無視できるものとします。

  1. 希釈前の[H⁺]を決めます。HCl → H⁺ + Cl⁻ではHClから同じ物質量のH⁺が生じるので、[H⁺] = 1.0×10⁻³ mol/Lです。酸の濃度をそのまま使えるのは、ここで与えた電離の条件があるためです。
  2. 希釈後の濃度を求めます。水を加えてもHClの物質量は変わらないため、濃度は体積に反比例します。1.0×10⁻³ × 10/100 = 1.0×10⁻⁴ mol/Lです。100 mLの水を加えたのではなく、全体を100 mLにした点も確認します。
  3. 10の指数をpHへ変えます。希釈前は−log₁₀(10⁻³) = 3.0、希釈後は−log₁₀(10⁻⁴) = 4.0です。濃度が10分の1になったので、pHは1大きくなります。

答え:希釈前のpHは3.0、希釈後のpHは4.0です。

図2のように、pHの等間隔の変化は、濃度の等しい差ではなく等しい倍率の変化に対応します。図の縦軸は濃度の対数であり、濃度そのものを等間隔に並べた軸ではありません。

図2 水素イオン濃度の対数とpHを結ぶ直線の関係

たとえばpHが3から5へ変わると、[H⁺]は100分の1です。pHを2倍したから濃度も2倍、という比例関係はありません。また、非常に薄い酸では水自身の電離によるH⁺を無視できなくなります。希釈の公式で酸の濃度を求めることと、その値を[H⁺]とみなすことは、分けて判断します。

例題4 C₄H₁₀Oのアルコールを数えます

分子式C₄H₁₀Oで表される鎖式の飽和一価アルコールの構造異性体を、すべて挙げます。鎖式とは環を持たないこと、飽和とはここでは炭素間に二重結合・三重結合を持たないこと、一価とは分子中にヒドロキシ基−OHを1個持つことです。立体異性体は区別しません。

  1. 炭素骨格を先に挙げます。炭素4個を1列につないだ骨格と、中心の炭素から炭素3個へ枝分かれした骨格の2種類です。最初から−OHの位置を動かすと、別の骨格を忘れやすいため、分類を先に済ませます。
  2. 1列の骨格で、−OHを付けられる異なる位置を探します。端と、端から2番目の2種類です。左から3番目は右から2番目、左から4番目は右の端なので、新しい構造ではありません。CH₃-CH₂-CH₂-CH₂-OHとCH₃-CH(OH)-CH₂-CH₃が得られます。
  3. 枝分かれの骨格で位置を探します。3つの端の炭素は対称性により同じ役割なので、端のどれかに付ける場合と中心に付ける場合の2種類です。(CH₃)₂CH-CH₂-OHと(CH₃)₃C-OHが得られます。
  4. 各構造の分子式と条件を確かめます。いずれもCが4個、Oが1個、Hが10個で、−OHが1個です。C-O-Cのつながりを持つエーテルも同じ分子式を取り得ますが、アルコールという指定から除きます。

答え:CH₃-CH₂-CH₂-CH₂-OH、CH₃-CH(OH)-CH₂-CH₃、(CH₃)₂CH-CH₂-OH、(CH₃)₃C-OHの4種類です。

2番目の構造には鏡像異性体が存在しますが、今回は構造異性体だけを数えるため1種類とします。「異性体をすべて」という言葉だけで数え始めず、立体異性体を区別するかどうかまで読む必要があります。反対に、問題がアルコールに限定されていないなら、エーテルを除く理由はありません。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 係数を質量へ直接掛けています

誤った書き方は「2H₂ + O₂ → 2H₂Oだから、H₂が2 gならH₂Oは2 g」です。どこが違うかというと、係数は物質量の比であり、物質ごとに異なる1 molあたりの質量を飛ばしています。正しい書き方は「H₂の質量 ÷ H₂のモル質量 → H₂の物質量 → 係数比でH₂Oの物質量 → H₂Oのモル質量を掛けて質量」です。

途中式の各行に物質名と単位を書くと、同じ0.10 molでもH₂なのかH₂Oなのかが残ります。数字だけの矢印では、係数比を掛ける向きの逆転を見つけにくくなります。濃度の問題でも同様で、mol/Lを求めたい最後の段階では、溶質のmolを溶液のLで割る形になっているかを確認します。

誤り2 符号を見た目で決めています

誤った書き方は「Fe²⁺ + e⁻ → Fe³⁺」です。どこが違うかというと、左辺の電荷が+1、右辺が+3となり、そろっていません。正しい書き方は「Fe²⁺ → Fe³⁺ + e⁻」です。左右の電荷が+2で一致し、電子を失う酸化であることも読み取れます。

pHでも符号の読み飛ばしが起こります。誤った書き方「[H⁺] = 10⁻³ mol/LだからpH = −3」に対しては、log₁₀(10⁻³)が−3であり、その前にもう1つ負号があると確かめます。正しくはpH = −(−3) = 3です。半反応式では電荷の和、pHでは対数とその前の負号というように、符号の根拠を式の中へ戻して点検します。

誤り3 左右を逆に描いた構造を追加しています

誤った書き方は「4個の炭素が1列なら、−OHを置く位置が4つあるので4種類」です。どこが違うかというと、分子の端に左右の名前が付いているわけではなく、反対側から読むと重なる位置を二重に数えています。正しい書き方は「両端が同等、内側の2か所も同等なので、直鎖の骨格からは2種類」です。

図3の番号は、紙の上で位置を追うための番号です。色が同じ炭素は、骨格の対称性によって入れ替えられます。図3のように対応する位置を結びつけてから置換する場所を選ぶと、数え漏れと重複を分けて確認できます。

図3 炭素骨格の対称性で同じ置換位置をまとめる図

ただし、左右を入れ替えれば何でも同じになるわけではありません。二重結合を含む構造の幾何異性体や、鏡像異性体を数える問題では、立体配置も判定対象です。構造異性体を整理する段階と立体異性体を調べる段階を混ぜず、問題で求める範囲に沿って進めます。

練習問題

練習1 反応する量と残る量

2Mg + O₂ → 2MgOの反応で、Mgを2.4 g、O₂を3.2 g用意したとします。先に使い切られる反応物がなくなるまで反応するとき、生成するMgOの質量と、余る物質の質量を求めてください。原子量はMg = 24、O = 16です。最初に両方をmolへ直し、どちらが生成量を決めるかも示します。

練習2 電子数と係数

酸性条件でH₂O₂がH₂Oに還元される半反応式を作ってください。さらに、Fe²⁺ → Fe³⁺ + e⁻と組み合わせ、電子を消去したイオン反応式を書いてください。H₂O₂ではOが2個あること、両式の電子数をそろえてから足すことが確認点です。

練習3 整数でないpH

2.0×10⁻³ mol/Lの塩酸のpHを求めてください。完全に電離し、水自身の電離によるH⁺は無視できるとします。log₁₀2.0 = 0.30を使い、pHは小数第2位まで示します。計算前に、答えが2と3の間か、3と4の間かを予想してください。

練習4 官能基の条件を外すとどうなるか

分子式C₃H₈Oで表される鎖式化合物の構造異性体をすべて書いてください。今回はアルコールに限定しません。立体異性体は区別せず、OがC-O-Hの形に入る場合と、C-O-Cの形に入る場合を分けて調べてください。

答えと解説

練習1の答えは、MgOが4.0 g生成し、O₂が1.6 g余る、です。Mgは2.4/24 = 0.10 mol、O₂は3.2/32 = 0.10 molです。同じ物質量でも係数は同じではありません。係数で割るとMg側が0.050 mol、O₂側が0.10 molなのでMgが先に使い切られます。MgOは0.10 mol、モル質量は40 g/molより4.0 gです。消費するO₂は0.050 molなので、残るO₂も0.050 mol、すなわち1.6 gです。

練習2の答えは、半反応式がH₂O₂ + 2H⁺ + 2e⁻ → 2H₂O、イオン反応式がH₂O₂ + 2H⁺ + 2Fe²⁺ → 2H₂O + 2Fe³⁺です。Oを合わせるため水を2分子分にし、足りないHを2H⁺で補います。左辺の+2を2e⁻で打ち消せば、電荷も左右で0になります。鉄の半反応式全体を2倍して足すと、電子が消えます。できあがったイオン反応式の電荷は左右とも+6です。

練習3の答えはpH = 2.70です。log₁₀(2.0×10⁻³) = log₁₀2.0 − 3 = −2.70なので、先頭の負号を付けて2.70になります。濃度は10⁻³ mol/Lより大きく、10⁻² mol/Lより小さいため、pHは2と3の間です。計算後の答えが予想した範囲にあるかを照合すると、符号を逆にした誤りに気づけます。

練習4の答えは、CH₃-CH₂-CH₂-OH、CH₃-CH(OH)-CH₃、CH₃-O-CH₂-CH₃の3種類です。アルコールは−OHが端に付く場合と中央に付く場合の2種類で、エーテルはOの両側へ炭素を1個と2個に分ける1種類です。2個と1個に分け直しても同じつながりなので追加しません。いずれもHを数え直すと8個あり、与えられた分子式と一致します。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

molと係数の確認は、滴定、電気分解、気体の反応計算につながります。半反応式で電子数が決まれば、電子の物質量と反応物の物質量を結べます。異性体を条件別に調べる方法は、実験結果から候補の構造を絞る構造決定でも使います。どの場合も、計算や暗記の前に何を比較しているかを定めることが出発点です。

家庭で5分でできる確かめ方の1つ目は、間違えた計算を1問選び、途中の数字に物質名と単位だけを書き足すことです。解き直しを始める前に、質量から物質量へ移る行、係数比を使う行、答えの単位へ戻る行を探します。どれかが見つからなければ、その行を補ってから計算します。

2つ目は、紙にC₄の直鎖骨格を描き、両端から番号を振って同じ位置を指せるか確かめることです。その後に半反応式を1つ選び、左右の原子数と電荷を別々に読み上げます。答えの数字だけを見る復習に比べ、確認した根拠をノートに残せます。

個別指導では、molの値が合わないならモル質量と単位へ、電子数が合わないならイオン1個の電荷へ戻って確かめます。お子さまの復習を見守る場合も、正解したかに加えて「どの行で違いを見つけたか」を聞くと、次に確かめる箇所を共有しやすくなります。

まとめ

間違えた答えの隣に正解だけを書いても、判断が変わらなければ次の問題で同じところに止まります。「係数を掛ける前にmolへ直す」「電子を足した後に電荷を合計する」「同じ骨格を反対側から読む」という修正を、実際の途中式や構造式に残してみてください。復習の跡が、次の問題で使える手順になります。

化学の誤答の分かれ目は、数字の大小だけでなく、その数字が数えている粒子と、左右で保存される原子数・電荷にあります。

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