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【物理基礎】熱とエネルギーを図解で総まとめ—熱量・比熱・熱容量・熱の移動と熱効率|武蔵野個別指導塾

温水と冷水を混ぜる計算や熱機関の効率を、熱量の収支を表す図と例題で整理します。比熱と熱容量の違い、温度差の符号、熱の伝わり方を確かめ、保存則から式を立てる力を育てましょう。
よくあるのは、塾の面談の席で熱の問題を開き、「温かい水と冷たい水を混ぜるなら、2つの温度を足して2で割ればよいのでは」と手が止まる場面です。たとえば、少量の温水とその何倍もある冷水を混ぜた場合も、ちょうど中間の温度になるでしょうか。直感では冷水の温度に近くなりそうなのに、式にすると水の量がどこに入るのかわからなくなります。
この疑問を解く鍵は、温度そのものを足し合わせず、移動したエネルギーをそろえることです。温度は物体の状態を表し、熱量は温度差によって移動するエネルギーの量を表します。同じ温度上昇でも、温める物体の量や種類が変われば必要な熱量は変わります。
熱の計算では、「何をひとまとまりとして見るか」「どこからどこへエネルギーが移るか」を先に決めます。この見方が身につくと、水を混ぜる問題から、熱を使って仕事をする機関の効率まで、共通する保存の考え方で追えるようになります。
この単元で身につけること
- 温度と熱量を区別します。温度の高さだけで、受け取った熱量や物体全体のエネルギーの大小を決めないようにします。
- 比熱と熱容量を使い分けます。比熱は物質の単位質量あたりの性質、熱容量はその物体全体の温まりにくさを表します。
- Q=mcΔTから熱量を求めます。質量・比熱・温度変化の意味と単位を確認し、温度そのものを代入する誤りを防ぎます。
- 熱量保存の式を立てます。外部への熱の出入りを無視できるとき、失った熱量と受け取った熱量を対応させます。
- 熱の伝わり方を説明します。熱伝導・対流・熱放射を、物質の移動の有無などから見分けます。
- 熱と仕事をエネルギーの移動として捉えます。熱機関が受け取った熱量と取り出す仕事の関係から、熱効率を計算します。
中学校で学んだ温度変化や状態変化に、前の単元で扱う仕事とエネルギーの保存を結びつける内容です。式を覚える際も、等号の左右がどちらもエネルギーの量になっているかを確認すると、計算の根拠が見えてきます。
基本の考え方
温度、熱、内部エネルギーを分ける
物質をつくる原子や分子などの粒子は、不規則に運動しています。この運動を熱運動といい、温度はその激しさに関係する量です。温度が高い状態は、粒子の熱運動が全体として激しい状態に対応します。ただし、1個ずつの粒子がすべて同じ速さで動いているという意味ではありません。
日常で使うセルシウス温度の単位は℃です。物理では絶対温度も使い、単位をKと書いてケルビンと読みます。絶対温度の0 Kに対応する温度は−273.15 ℃です。高校の教科書の計算に合わせ、ここでは換算に273を用い、絶対温度Tとセルシウス温度tの関係をT=t+273と近似します。たとえば20 ℃は293 Kです。Kには℃のような丸印を付けません。
℃とKでは基準となるゼロの位置が違いますが、目盛りの間隔は同じです。20 ℃から30 ℃への上昇は10 ℃分であり、293 Kから303 Kへの上昇は10 Kです。したがって温度差を計算するときに273を加える必要はありません。熱量の式では、この「変化した分」が必要になります。
温度の異なる物体を接触させると、自然には高温の側から低温の側へエネルギーが移動します。温度差によって移動するエネルギーを熱、その量を熱量といい、単位にはJを使います。接触した物体の温度が等しくなり、正味の熱の移動がなくなった状態を熱平衡といいます。
一方、物体を構成する粒子の熱運動による運動エネルギーや、粒子間の相互作用による位置エネルギーなどの総和が内部エネルギーです。「物体の中に熱量が入っている」と考えるより、物体には内部エネルギーがあり、その変化を引き起こす移動の仕方の1つが熱だと整理します。熱量は移動する量なので、同じ温度の物体でも過去に受け取った熱量が同じとは限りません。
比熱と熱容量から温度変化を考える
比熱cは、物質の単位質量の温度を1 K上げるのに必要な熱量です。質量をgで扱うなら、比熱の単位はJ/(g·K)です。水の比熱は教科書でよく用いる4.2 J/(g·K)とし、この後の問題でも一定とします。つまり水1 gの温度を1 K上げるには4.2 J必要だと読めます。
同じ物質を2倍の質量だけ温めるなら、同じ温度上昇に必要な熱量も2倍になります。同じ質量でも、温度上昇を2倍にするなら必要な熱量は2倍です。この関係をまとめた式がQ=mcΔTです。ここでQは吸収した熱量、mは質量、ΔTは「変化後の温度−変化前の温度」です。Δは変化量を表す記号で、温度の値をもう1つ掛けるという意味ではありません。
物体全体の温度を1 K上げるのに必要な熱量を熱容量Cといいます。単位はJ/Kで、C=mcです。このため、熱容量がわかっていれば質量と比熱を別々に使わず、Q=CΔTと書けます。比熱と熱容量には、材料の性質を見るか、その物体全体を見るかという違いがあります。同じ材質の小さなスプーンと大きな塊では、比熱を同じとみなせても熱容量は異なります。
図1は、熱容量が100 J/Kの物体Aと200 J/Kの物体Bに熱を与えたときの温度上昇を表しています。横軸が加えた熱量Q、縦軸が温度上昇ΔTです。どちらも状態変化は起こらず、外部へ逃げる熱を無視できるものとします。

図1のように、2000 Jを加えるとAは20 K、Bは10 Kだけ温度が上がります。ΔT=Q/Cなので、このグラフの傾きは1/Cです。線が急な物体ほど熱容量が小さく、同じ熱量で温度が上がりやすいと読み取れます。逆に、縦軸をQ、横軸をΔTにしたグラフでは傾きがCになります。線の見た目だけで覚えず、どちらの量を縦軸にしたかを確認しましょう。
Q=mcΔTを使う際は、温度変化の間に比熱を一定とみなせることと、融解や沸騰などの状態変化を含まないことを確かめます。氷が融けている間など、熱を受け取っても温度が変わらない過程があります。状態変化に使われる熱を潜熱といい、この場合は温度上昇に必要な熱量と分けて扱います。「温度が変わらないから熱を受け取っていない」とは限りません。
熱の移動とエネルギーの収支
熱の伝わり方には主に3種類あります。熱伝導は、物質全体が移動しなくても高温部から低温部へ熱が伝わる現象です。温かい飲み物に入れた金属製のスプーンの柄まで温まる現象がその例です。手で触れた金属が木より冷たく感じられても、初めの温度が低いとは限りません。手からの熱の伝わりやすさが違うため、感触だけで温度を決めることはできません。
対流は、液体や気体の移動に伴って熱が運ばれる現象です。たとえば暖められた空気は一般に密度が小さくなって上昇し、周囲の空気との流れが生まれます。単に「熱は上へ進む」と覚えると、横方向へ進む熱伝導や、さまざまな方向へ届く熱放射を説明できなくなります。上昇しているのが空気などの物質なのかを見ます。
熱放射は、物体が温度に応じて電磁波を出す現象によってエネルギーが運ばれることです。太陽から地球へエネルギーが届くように、途中に物質がなくても伝わります。高温の物体だけが放射するわけではなく、身のまわりの物体も放射し、周囲からの放射を吸収しています。実際の場面では、熱伝導・対流・熱放射が同時に起こることもあります。
熱量保存を使う問題では、物体の組を囲む境界を考えます。その境界を通して外部と熱が出入りせず、仕事による出入りもなく、状態変化もなければ、高温の物体が失う熱量は低温の物体が受け取る熱量に等しくなります。Q=mcΔTは温度変化と熱量を結ぶ式であり、それだけで熱量保存を表す式ではありません。各物体のQを求めたうえで、失った分と得た分を等しくするのが保存の使い方です。
また、内部エネルギーは熱を受け取る以外にも、仕事をされることによって変化します。手をこすると温かくなるのは、仕事をする過程で内部エネルギーが増加する身近な例です。受け取る熱量をQ、外からされる仕事をWとすると、内部エネルギーの変化はΔU=Q+Wです。これを熱力学第一法則といい、熱を含めたエネルギー保存の表現です。物体が外にする仕事をWと定義する場合はΔU=Q−Wになるので、Wの定義を式とセットで読みます。
例題で解き方を確かめる
例題1 比熱から必要な熱量を求める
質量200 gの水を20 ℃から35 ℃まで温めます。水の比熱を4.2 J/(g·K)として、必要な熱量と、この水の熱容量を求めましょう。容器を温める熱量や外部へ逃げる熱量は無視します。計算途中では値を丸めず、熱量と熱容量の答えは有効数字2桁で示します。
- 温度変化を求めます。水が何度分温まるかが必要なので、ΔT=35−20=15 Kとします。35 ℃をそのまま代入すると、初めの温度を無視した計算になります。
- 水の熱容量を求めます。物体全体の温まりにくさを見るため、C=mc=200×4.2=840 J/Kとします。これは水200 gを1 K温めるのに840 J必要という意味です。
- 温度変化を掛けます。Q=CΔT=840×15=12600 Jです。有効数字2桁に丸めると1.3×10⁴ Jであり、途中の12600 Jを使えば逆算でも15 Kを確かめられます。
答え:必要な熱量は1.3×10⁴ J、熱容量は8.4×10² J/Kです。
単位も式の一部として読みましょう。J/(g·K)にgを掛けるとJ/Kとなり、さらにKを掛けるとJになります。比熱がJ/(kg·K)で与えられている問題では、質量をkgに合わせます。gとkgの数値だけを混ぜると1000倍のずれが生じるため、代入の前にそろえるのが確実です。
例題2 温水と冷水を混ぜた温度を求める
60 ℃の水100 gと20 ℃の水200 gを混ぜ、全体が同じ温度になりました。外部との熱の出入りと容器の熱容量を無視し、水の比熱はどちらも4.2 J/(g·K)とします。最終温度を求めましょう。温度の答えは小数第1位まで示します。
- 最終温度をt ℃と置きます。熱平衡では2つの水が共通の温度になるため、未知数は1つです。また、tは20より大きく60より小さいはずだと予想します。
- 高温側が失った熱量を正の大きさで書きます。温度が下がった分を使い、100×4.2×(60−t) Jとします。低温側が受け取った熱量は200×4.2×(t−20) Jです。
- 失った量と得た量を等しくします。100×4.2×(60−t)=200×4.2×(t−20)です。同じ比熱を両辺から除くと60−t=2(t−20)、したがって3t=100となります。
- t=100/3=33.333…を確認します。小数第1位まででは33.3 ℃です。水の量が多い20 ℃側に近いので、初めの予想とも合います。
答え:最終温度は33.3 ℃です。
図2はこのときの熱量のやり取りです。丸める前の温度を使うと、温水が失った量も冷水が受け取った量も11200 Jになります。棒の長さを熱量に比例させると、どちらも同じ長さです。

図2のように一致するのは熱量であり、温度の変化幅ではありません。温水は約26.7 K下がり、冷水は約13.3 K上がります。冷水は質量が2倍なので、半分の温度変化で同じ熱量を受け取れます。2つの温度の単純な平均が使えるのは、外部への熱の出入りなどを無視でき、両者の熱容量が等しい場合です。同じ水であれば質量が等しい場合に当たります。
例題3 容器の熱容量も含める
20 ℃の水100 gが、同じ20 ℃の容器に入っています。容器の熱容量は80 J/Kです。ここに80 ℃の金属100 gを入れたところ、全体が25 ℃になりました。水の比熱を4.2 J/(g·K)とし、金属の比熱を求めましょう。外部への熱の移動と状態変化は無視し、答えは有効数字2桁で示します。
- 熱を受け取るものを挙げます。水だけでなく容器も20 ℃から25 ℃へ温まるので、受け取る側は2つです。金属から出た熱量の行き先を漏らさないために、この確認を先に行います。
- 水と容器が受け取った熱量を求めます。水は100×4.2×5=2100 J、容器は80×5=400 Jで、合計2500 Jです。容器には熱容量が与えられているため、さらに質量を掛ける必要はありません。
- 金属の比熱をc J/(g·K)と置きます。金属が失った熱量は100×c×(80−25)=5500c Jです。保存より5500c=2500なので、c=2500/5500=0.4545…となります。
答え:金属の比熱は0.45 J/(g·K)です。
もし容器を除いて式を立てると、金属が失った熱量を2100 Jだけと数えてしまいます。問題文の「容器の熱容量を無視する」は読み飛ばしてよい飾りではなく、計算に含める物体を決める条件です。容器と水が同じ温度から同じ温度まで変化する場合は、熱容量を足して(420+80)×5=2500 Jとしても求められます。
例題4 熱機関の仕事と熱効率
熱機関とは、高温の物体から熱を受け取り、その一部を仕事として外に取り出す装置です。繰り返し運転する熱機関が、1回のサイクルで高温側から800 Jを受け取り、低温側へ560 Jを放出しました。この1回で取り出した正味の仕事と熱効率を求めましょう。
- サイクルの初めと終わりを比較します。動作する物質が元の状態に戻るので、1サイクルでの内部エネルギーの変化は0です。この条件によって、受け取った熱量を仕事と放出する熱量に分けられます。
- エネルギー保存を使います。受け取る熱量をQ₁、放出する熱量の大きさをQ₂、取り出す正味の仕事をWとすると、Q₁=W+Q₂です。したがってW=800−560=240 Jとなります。
- 入ってきた熱量の何割が仕事になったかを求めます。熱効率ηはη=W/Q₁=240/800=0.30です。百分率では30 %であり、同じ値をη=1−Q₂/Q₁から求めることもできます。
答え:取り出した正味の仕事は2.4×10² J、熱効率は0.30、すなわち30 %です。
効率はJをJで割った比なので、単位はありません。仕事だけでなく、熱として周囲に渡された分もエネルギー収支には含まれます。「仕事にできなかったエネルギー」と「消滅したエネルギー」を同じ意味で使わないことが、この問題の要点です。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 温度そのものをQ=mcΔTに入れる
誤った書き方は、例題1でQ=200×4.2×35とすることです。35 ℃は温めた後の温度であって、温度変化ではありません。この書き方では、水が20 ℃から温まった条件が式に反映されていません。
正しい書き方はQ=200×4.2×(35−20)です。問題文の温度に「前」「後」と小さく書き、先に差を求めると修正できます。冷える物体について、失った熱量を正の大きさで求めるなら「前−後」を使います。一方、吸収した熱量Qを正、放出した場合のQを負とする書き方では、いつでもΔT=後−前を使えます。保存式を「失った量=得た量」とするか、「各物体のQの和=0」とするかを決め、符号の扱いを混ぜないようにします。
誤り2 熱容量にもう一度質量を掛ける
誤った書き方は、熱容量Cがわかっている物体にQ=mCΔTを使うことです。Cにはすでに物体全体の質量の効果が含まれているので、質量を重ねて数えています。小文字cの比熱と大文字Cの熱容量を区別する必要があります。
正しい書き方は、比熱が与えられた場合はQ=mcΔT、熱容量が与えられた場合はQ=CΔTです。記号の形だけで迷ったときは単位を見ます。J/(g·K)ならgを掛ける必要があり、J/KならKを掛けるだけでJになります。なお、「比熱が大きいから必ず温まりにくい」と言えるのは、質量と加える熱量などをそろえた比較です。物体全体の温度変化を見るにはmcを比べます。
誤り3 効率の分母を取り出した仕事にする
誤った書き方は、例題4でη=800/240とすることです。これでは、得られた仕事を基準に必要な熱量を比べており、入力の何割を仕事に変えたかという定義と逆になります。η=240/560も、分母が放出した熱量なので熱効率の定義にはなりません。
正しい書き方はη=240/800=0.30です。図3では同じ縮尺で、受け取った800 Jの棒を、240 Jの仕事と560 Jの放熱に分けています。上の棒と下の棒全体の長さは同じです。

図3のように、熱効率30 %でも残り70 %のエネルギーが消えるわけではありません。低温側へ熱として渡され、全体ではエネルギーが保存されています。ただし、広く周囲に散らばったエネルギーは、同じ条件でそのまますべて仕事として取り戻せるわけではありません。繰り返し運転する熱機関では、1つの熱源から受け取った熱をすべて正味の仕事に変えることはできません。エネルギーが保存することと、すべてを望む形で利用できることは別の性質です。
練習問題
計算する前に、対象とする物体、熱の移動方向、外部とのやり取りの条件を書き出しましょう。水の比熱は4.2 J/(g·K)とし、いずれも状態変化はありません。途中の値は丸めず、練習1・3の熱量と仕事は有効数字2桁、練習2の温度は小数第1位まで示します。
練習1
熱容量150 J/Kの物体に1.8×10³ Jの熱を与えました。外部へ逃げる熱や仕事の出入りを無視できるとき、温度は何K上がりますか。また、この物体を元の温度へ戻すときに放出する熱量の大きさはいくらですか。
練習2
50 ℃の水100 gと20 ℃の水300 gを混ぜました。容器の熱容量と外部との熱の出入りを無視して、熱平衡に達したときの温度を求めましょう。単純な平均と比べ、どちらの初期温度に近いかも確かめます。
練習3
ある熱機関の熱効率は25 %です。1回のサイクルで1.2×10³ Jを高温側から受け取るとき、取り出す正味の仕事と低温側へ放出する熱量を求めましょう。サイクルの前後で動作する物質の状態は元に戻ります。
練習4
次の現象の主な熱の伝わり方を答え、その判断の理由を短く説明しましょう。①温かい飲み物に入れた金属製スプーンの柄が温まる。②暖房で温められた空気が上昇する。③太陽から真空の宇宙空間を通って地球へエネルギーが届く。
答えと解説
練習1の答えは、温度上昇が12 K、放出する熱量が1.8×10³ Jです。ΔT=Q/C=1800/150=12 Kと求めます。熱容量が変わらず元の温度へ戻るので、失う熱量の大きさは受け取った熱量と同じです。温度差を℃で表すなら12 ℃分ですが、初めの温度が示されていないため、最終温度が12 ℃だとは言えません。
練習2の答えは27.5 ℃です。100×4.2×(50−t)=300×4.2×(t−20)から、50−t=3t−60、4t=110となります。高温側の水より低温側の水が多いため、最終温度は単純な平均の35 ℃より低く、20 ℃に近くなります。両側の熱量はともに9450 Jとなり、収支も一致します。
練習3の答えは、仕事が3.0×10² J、放出する熱量が9.0×10² Jです。η=W/Q₁を変形してW=0.25×1200=300 Jとし、Q₂=1200−300=900 Jを求めます。25 %を25のまま掛けず、割合の0.25に直すことが必要です。
練習4の答えは、①熱伝導、②対流、③熱放射です。①では金属全体が流れることなく熱が伝わり、②では空気そのものの移動が伴います。③では間に物質がないため、物質の移動や接触による伝わり方では説明できません。現実にはほかの伝わり方も併存し得ますが、挙げられた現象の中心となる仕組みを答えます。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
電気の単元では、電気エネルギーが熱に変わる現象を学びます。その際も、供給されたエネルギーと、水や容器の温度上昇に使われたエネルギーを対応させます。エネルギー資源を考えるときには、発電に使える仕事だけでなく、周囲へ渡る熱まで含めて収支を追う見方が役立ちます。
家庭では、加熱実験をしなくても5分で確かめられることが2つあります。1つ目は、紙に同じ温度の水100 gと200 gを描き、「同じ熱量を加えたらどちらの温度上昇が大きいか」を理由とともに書く方法です。比熱は同じで熱容量が2倍になるので、200 g側の温度上昇は半分です。
2つ目は、家の中の熱の伝わり方を、触らずに観察して1つ挙げる方法です。暖房による空気の流れや日差しなどを選び、物質が移動するか、途中に物質が必要かを言葉にします。熱い器具に触れたり、加熱したりする必要はありません。
個別指導で確かめる際は、式の代入で止まったのか、温度差の引き算で止まったのかまで戻ります。保護者の方がお子さまの説明を聞くときも、「どこからどこへ移った分を計算したのか」と尋ねると、式を選んだ理由が見えやすくなります。
まとめ
面談の席で出た「温度を平均すればよいのでは」という疑問には、熱容量が等しいかを確認して答えられます。量の違う水を混ぜたときも、容器が温まるときも、温度の数字を直接足す前に、エネルギーを受け取るものと失うものを書き出すと式が定まります。
計算結果を見直すときは、単位、温度の範囲、出入りの合計まで照らし合わせましょう。熱の計算で等しくなるのは温度の変化幅ではなく、条件をそろえて数えたエネルギーの収支です。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。


