
武蔵野個別指導塾の特徴
自由研究のテーマの決め方—学年別と教科別の一覧|武蔵野個別指導塾

図書館で迷う前に、学年別25と教科別25、家で安全にできる50のテーマを、測る物と日数つきの表で引けます。比べる物を1つ決める問いの順も載せています。
答えを先に置きます。テーマは「好きな物」から探すのではなく、「何と何を比べるか」で決めます。比べる物が決まれば、残りは測って書くだけです。学年ごとの目安は次のとおりです。
| 学年 | 向いているテーマの形 | 日数の目安 |
|---|---|---|
| 小1・2 | 毎日数える、1日で比べる | 1〜10日 |
| 小3・4 | つく・つかない、光る・光らないを調べる | 1〜7日 |
| 小5・6 | 条件を1つ変えて、数で測る | 1〜10日 |
| 中学生 | 量を変えて測り、グラフにする | 1〜5日 |
| 高校生 | 記録を集めて、関係を探す | 3〜10日 |
よくあるのは、8月の図書館の窓口で「自由研究の本はどこですか」と聞く場面です。係の人が案内した棚には、背表紙の色のそろった本が20冊ほど並び、どれを開いても実験が30個ずつ載っています。椅子に座って3冊めくったところで、手が止まります。おもしろそうな実験はいくつもあるのに、どれも「自分の研究」という気がしないからです。理科と社会を教えていて、毎年この棚の前で迷う生徒に会います。迷う理由ははっきりしています。本は「実験」を載せていて、「比べ方」を載せていないからです。
テーマの選び方
テーマは、4つの問いに順に答えると決まります。図1のように、問いは「好きな物は何か」「何と何を比べるか」「何を測るか」「家で安全にできるか」の順です。どれかで「いいえ」になったら、前の問いに戻ります。

1つ目の問いは、好きな物です。虫でも、料理でも、電車でも構いません。ここで出てくるのはまだテーマではなく、材料です。「虫が好き」はテーマになりません。
2つ目の問いが、研究になるかどうかの境目です。好きな物の中で、何と何を比べるかを決めます。「ダンゴムシが好き」なら、「明るい所と暗い所で、ダンゴムシはどちらに集まるか」のように、比べる相手を2つ以上置きます。比べる相手が置けたら、それはもうテーマです。置けなければ、好きな物をもう少し細かくします。「虫」を「ダンゴムシ」に、「料理」を「ゆで卵」に絞ると、比べる物が見えてきます。
3つ目の問いは、何を測るかです。数、長さ、重さ、時間、温度、回数のどれかで答えられるようにします。「ダンゴムシが集まった数」なら数えられます。「ダンゴムシが元気かどうか」は測れないので、テーマから外します。測れる物に言い換えられたら先へ進みます。
4つ目の問いは、家で安全にできるかです。火と刃物を使うなら大人と一緒に行い、洗剤を2種類以上混ぜる物、動物を傷つける物、高い所に登る物は選びません。この問いで「いいえ」になったら、2つ目の問いに戻って、比べる相手を変えます。
4つの問いを通ると、テーマは「ダンゴムシは明るい所と暗い所のどちらに多く集まるか」のような一文になります。本の実験を写すより、この一文を作る方が時間はかかりますが、まとめるときに書くことが尽きません。動機は1つ目の問い、方法は2つ目と3つ目の問いにそのまま使えます。
次の2つの表は、この4つの問いを通った50のテーマです。学年別に25、教科別に25を並べました。どれも家で安全にできる物だけで、火と刃物を使う物には印を付けました。表の「測る物」の欄が、3つ目の問いの答えです。
学年別のテーマ一覧
| 学年 | テーマ | 測る物 | 日数 |
|---|---|---|---|
| 小1・2 | 朝顔の花の数を毎朝数える | 花の数 | 10日 |
| 小1・2 | 氷がとける速さを置き場所で比べる | 分 | 1日 |
| 小1・2 | 紙飛行機の折り方と飛ぶ距離 | cm | 1日 |
| 小1・2 | 影の長さを朝、昼、夕方で測る | cm | 1日 |
| 小1・2 | 水に浮く物としずむ物を分ける | 浮く・しずむ | 1日 |
| 小3・4 | 磁石につく物とつかない物 | つく・つかない | 1日 |
| 小3・4 | 乾電池1本で豆電球が光る材料 | 光る・光らない | 1日 |
| 小3・4 | 種が芽を出す条件(水、光、温度) | 芽が出るまでの日数 | 7日 |
| 小3・4 | 輪ゴムの太さと張りで変わる音の高さ | 高い・低い | 1日 |
| 小3・4 | 1時間ごとの気温の変化 | ℃ | 3日 |
| 小5・6 | 水の温度と砂糖がとけ終わるまでの時間 | 秒 | 1日 |
| 小5・6 | ふりこの長さと1往復の時間 | 秒 | 1日 |
| 小5・6 | 雲の形と次の日の天気 | 雲の種類 | 10日 |
| 小5・6 | 置き場所で変わる水の蒸発する量 | mL | 5日 |
| 小5・6 | 塩水のこさと物の浮き方 | 浮いた高さ cm | 1日 |
| 中学生 | 水の温度と砂糖がとける量 | g | 1日 |
| 中学生 | 鏡の角度と光の反射する向き | 度 | 1日 |
| 中学生 | 酢と重曹の量で変わる泡の高さ | cm | 1日 |
| 中学生 | ベランダや庭に来る虫と鳥の種類 | 種類と数 | 3日 |
| 中学生 | 家の前の道を通る人と自転車の数を時間帯で比べる | 人数 | 2日 |
| 高校生 | 洗濯物の重さの減り方と湿度 | g | 5日 |
| 高校生 | 家の電気の使用量を1日ごとに記録する | kWh | 7日 |
| 高校生 | スマホの電池の減り方と使い方 | パーセント | 3日 |
| 高校生 | 市の人口の変化を統計書で調べる | 人 | 3日 |
| 高校生 | 気温と風向きの記録と天気図の読み取り | ℃と方位 | 10日 |
教科別のテーマ一覧
| 教科 | テーマ | 測る物 | 日数 |
|---|---|---|---|
| 理科 | 水性ペンの色をろ紙と水で分ける | 分けた色の数 | 1日 |
| 理科 | ゴムの伸びとおもりの重さ | cm | 1日 |
| 理科 | 月の形と見え始める時刻 | 時刻 | 10日 |
| 理科 | コップの水に1円玉を何枚浮かべられるか | 枚 | 1日 |
| 理科 | 豆を逆さに置いても根は下に伸びるか | 根の向き | 5日 |
| 社会 | 住所の地名の由来を図書館の本で調べる | 本の名前と頁 | 3日 |
| 社会 | 買った野菜の産地を1週間記録する | 都道府県 | 7日 |
| 社会 | 昔の道具と今の道具を家族に聞き取る | 道具の数 | 2日 |
| 社会 | 家から出るごみの種類と重さ | g | 7日 |
| 社会 | 家の中の物の作られた国を地図にする | 国の数 | 1日 |
| 算数・数学 | サイコロを300回ふった目の出方 | 回 | 1日 |
| 算数・数学 | 家族の身長と足の大きさの関係 | cm | 1日 |
| 算数・数学 | 紙を何回折れるかと厚さの計算 | 回とmm | 1日 |
| 算数・数学 | 折り紙で作る箱の辺の長さと体積 | cm³ | 1日 |
| 算数・数学 | レシートで消費税の計算を確かめる | 円 | 1日 |
| 国語 | 方言と標準語の言い方を親せきに聞く | 言葉の数 | 3日 |
| 国語 | 新聞の見出しの文字の数を数える | 字 | 1日 |
| 国語 | 同じ物語の絵本と文庫の文の長さ | 一文の文字の数 | 2日 |
| 国語 | 好きな言葉の語源を辞書で引く | 辞書の名前と頁 | 2日 |
| 国語 | 家族の会話で多い言葉を数える | 回 | 1日 |
| 家庭科・工作 | ご飯の水の量とかたさ(火は大人と) | mL | 1日 |
| 家庭科・工作 | ゆで卵の時間と黄身の固まり方(火は大人と) | 分 | 1日 |
| 家庭科・工作 | 段ボールの橋の形と乗せられる重さ(刃物は大人と) | g | 1日 |
| 家庭科・工作 | 布の種類と水のしみ込む速さ | 秒 | 1日 |
| 家庭科・工作 | 輪ゴムで走る車の輪ゴムの数と進む距離 | cm | 1日 |
表の中で「火は大人と」「刃物は大人と」と書いた3つは、コンロと包丁、カッターを使います。お子さまが1人で始めないように、材料をそろえる段階から大人が横に立ちます。残りの47は、台所にある物とベランダ、家の中で済みます。
進め方
テーマが決まったら、進め方は7つの手順です。手順を飛ばすと、まとめの段階で書くことが無くなるので、順に進めます。
- テーマを一文にして、ノートの1行目に書く
- 変える条件を1つだけ決める
- そろえる条件を書き出す
- 予想を書く(当たらなくて構いません)
- 同じ条件で3回測り、表に書く
- 3回の平均を出す
- 途中の様子を写真に撮る
手順2と3が、研究の背骨です。図2のように、変える条件は1つに絞り、ほかの条件は全部そろえます。小5・6の表に載せた「水の温度と砂糖がとけ終わるまでの時間」なら、変える条件は水の温度で、10℃、20℃、30℃の3つにします。そろえる条件は、水の量、砂糖の量、まぜ方の3つです。測る物は、砂糖がとけ終わるまでの秒数です。

変える条件を2つにすると、結果の理由が言えなくなります。水の温度と砂糖の量を同時に変えて、とける時間が短くなっても、温度のせいなのか量のせいなのかがわかりません。先生が考察を読んで最初に見るのはここです。「何を変えて、何をそろえたか」が書いてあれば、結果が予想と違っても研究として成り立ちます。
そろえる条件は、思いつく限り書き出します。コップの大きさ、かき混ぜる速さ、砂糖を入れるタイミング、測る人まで含めます。全部をそろえ切れなくても、「そろえられなかった条件」として書いておけば、考察の材料になります。
測るときは、同じ条件で3回です。1回だけの結果は、たまたまかもしれないからです。3回測って平均を出すと、たまたまの影響が小さくなります。たとえば10℃の水で95秒、101秒、98秒と出たら、平均は3つを足して3で割った98秒です。平均を出したあとも、3回の値は消さずに表に残します。ばらつきそのものが、考察に使えるからです。
記録の表は、測る前に作っておきます。空欄の表があると、測りながら書き込めます。
| 水の温度 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 平均 |
|---|---|---|---|---|
| 10℃ | 秒 | 秒 | 秒 | 秒 |
| 20℃ | 秒 | 秒 | 秒 | 秒 |
| 30℃ | 秒 | 秒 | 秒 | 秒 |
表の横に、日付と時刻、天気、気づいたことを書く欄を作ります。「20℃のときだけ砂糖が底に固まった」のような一言が、あとで考察の種になります。
日程も先に決めます。残りが10日なら、テーマを決めるのに1日、材料をそろえるのに1日、測るのに3日、まとめるのに3日、予備に2日で、合計10日です。予備の2日は、雨で測れない日や、やり直しのための日です。予備を入れない日程は、たいてい最後の夜に崩れます。
写真は、始める前、途中、終わったあとの3回を撮ります。模造紙に貼る写真は、結果を見せるためだけでなく、「本当に自分でやった」ことを見せるためにも使います。手が写っている写真を1枚入れておくと、それだけで伝わります。
高校生の表に載せた「市の人口の変化を統計書で調べる」のように、測らずに調べるテーマでも、進め方は同じです。変える条件は年で、そろえる条件は調べる範囲(市の全体か、区域ごとか)と資料の種類です。測る物は人数です。どの本の何頁から取った数字かを、表の横に必ず書きます。
まとめ方
まとめは、動機、予想、方法、結果、考察、感想の6つの型で書きます。図3のように、模造紙は左から右へ読む配置にして、題名と名前を上の帯に置き、左に動機と予想と方法、真ん中に結果のグラフと写真、右に考察と感想を置きます(図 02-3 の左の列も「動機」「予想」「方法」の 3 区画にする)。真ん中がいちばん広く、目に入る順もそうなります。

動機は、1つ目の問いの答えをそのまま書きます。「ダンゴムシを飼っていて、いつも暗い所にいるのが気になった」で足ります。立派な理由を探す必要はありません。
予想は、測る前に書いた文を、当たっていてもいなくても、そのまま載せます。予想が外れた研究の方が、考察が書きやすくなります。「外れた理由を考える」ことが、考察そのものだからです。
方法は、変える条件とそろえる条件、測る物、回数を書きます。手順2と3でノートに書いた物を、そのまま写せば完成です。読んだ人が同じ実験をできる程度に具体的に書きます。「水を温めた」ではなく「40℃のお湯と氷水を混ぜて、温度計で20℃に合わせた」と書きます。
結果は、表とグラフで見せます。水の温度と秒数のように、横軸が数で並ぶ物は折れ線グラフ、磁石につく物とつかない物のように種類ごとに分ける物は棒グラフか表にします。グラフの縦軸と横軸には、名前と単位を書きます。「秒」「℃」が無いグラフは、見た人が読めません。
考察は、結果から言えることと、言えないことを分けて書きます。「温度が高いほど、とける時間が短かった」が、結果から言えることです。「温度が高いと水の粒の動きが速くなるから」は、教科書で調べて書く理由です。「砂糖の種類を変えても同じになるはずだ」は、今回の実験からは言えないことなので、「次に調べたいこと」として書きます。この3つを分けて書くと、考察は自然に長くなります。
感想は、短くて構いません。大変だったこと、次にやりたいことを2〜3行で書きます。感想を長く書いて考察を短くするのは、順番が逆です。
レポートの形で出すときも、見出しは同じ6つです。1枚目の上に題名と名前、学年を書き、見出しごとに段落を分けます。表とグラフは、文の中で「表1」「図1」と番号で指します。
うまくいかないとき
よくある失敗は3つです。1つ目は、結果に差が出ないことです。10℃と20℃と30℃で、とける時間がほとんど同じだった、という場合です。差が出なかったことも結果です。「この範囲の温度では、差が出なかった」と書き、考察で「温度の幅をもっと広げれば差が出るかもしれない」と続けます。失敗を隠して数字を直すより、はるかに良い研究になります。
2つ目は、3回の値がばらばらになることです。95秒、140秒、80秒のように開いたら、そろえる条件が足りていません。かき混ぜる速さか、砂糖を入れるタイミングが毎回違っていることが多いです。ばらついた表を残したまま、「そろえられなかった条件」を考察に書き、時間があれば条件を増やしてもう3回測ります。
3つ目は、途中で材料が無くなる、天気が崩れる、といった中断です。予備の2日はこのためにあります。それでも間に合わないときは、測れた分だけで表を作り、「測れなかった条件」を正直に書きます。10日の計画のうち7日分しか測れなくても、表と考察があれば研究として提出できます。
失敗を結果として書くときの型は、「何をしたか」「何が起きたか」「なぜだと考えるか」「次はどうするか」の4行です。この4行があれば、失敗した実験の方が、うまくいった実験より考察が厚くなります。
よくある質問
本に載っている実験をそのままやってもいいですか
構いません。ただし、本と同じ条件で同じ結果が出ても、研究にはなりません。本の実験に、自分で決めた「変える条件」を1つ足します。本が「水で実験」と書いていたら、「水と塩水で比べる」にします。足した条件が1つあれば、本の実験はあなたの研究になります。
去年と同じテーマでもいいですか
同じテーマで、変える条件を変えれば構いません。去年「水の温度」を変えたなら、今年は「砂糖の種類」を変えます。去年の結果を動機に書くと、2年分の研究として読めます。先生は、毎年違うテーマより、同じテーマを深めた研究を高く見ることが多いです。
テーマが大きすぎると言われました
「環境問題について」「宇宙について」のように、比べる物が無いテーマは大きすぎます。2つ目の問いに戻って、比べる相手を2つ置きます。「家から出るごみの種類と重さ」のように、自分の家の中で測れる大きさまで絞ると、ちょうどよくなります。
親の関わり方と個別指導で確かめること
親が手伝うのは、4つの問いのうち4つ目だけです。安全に家でできるかどうかを一緒に確かめ、火と刃物の場面に立ち会います。1つ目から3つ目までは、お子さまが答えるまで待ちます。待っている間に親が「これにしたら」と言うと、研究は親の物になります。
個別指導で確かめるのは、2つ目と3つ目の問いです。「何と何を比べるか」と「何を測るか」が一文で言えているかを、講師が聞き返します。言えていれば、進め方とまとめ方は本人が進められます。言えていなければ、テーマを変えるのではなく、比べる相手を一緒に探します。
まとめ
図書館の棚の前で迷うのは、本に「比べ方」が載っていないからです。好きな物を見つけ、比べる相手を2つ置き、測る物を1つ決め、家で安全にできるかを確かめる。この4つの問いを通った一文が、あなたのテーマです。比べる物を1つ決めた瞬間に、自由研究の半分は終わっています。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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