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数検とは—級の一覧と程度、算数検定との違い、何級から受けるか|武蔵野個別指導塾

11級から1級までの程度と検定料、1次70%と2次60%の合格基準を表にし、学校でいま習っている単元を起点に受ける級を決める手順を順に追います。
数検は、公益財団法人 日本数学検定協会が行う「実用数学技能検定」の通称です。1級から11級までの13の階級と、幼児向けの「かず・かたち検定」があり、1級から5級を数学検定、6級から11級を算数検定と呼びます。数学検定の7つの級は1次の計算技能検定と2次の数理技能検定に分かれ、両方に合格して初めてその級の合格になります。算数検定は1回の検定だけで合否が決まります。受ける級は、学校でいま習っている学年の級か、その1つ下から選ぶのが基本です。
| 級 | 程度 | 検定料(個人受検) | 合格基準 |
|---|---|---|---|
| 1級 | 大学程度 | 8,500円 | 1次 70%程度・2次 60%程度 |
| 準1級 | 高校3年程度 | 7,300円 | 1次 70%程度・2次 60%程度 |
| 2級 | 高校2年程度 | 6,500円 | 1次 70%程度・2次 60%程度 |
| 準2級 | 高校1年程度 | 5,600円 | 1次 70%程度・2次 60%程度 |
| 3級 | 中学3年程度 | 4,900円 | 1次 70%程度・2次 60%程度 |
| 4級 | 中学2年程度 | 4,300円 | 1次 70%程度・2次 60%程度 |
| 5級 | 中学1年程度 | 4,300円 | 1次 70%程度・2次 60%程度 |
| 6級 | 小学6年程度 | 3,200円 | 全問題の70%程度 |
| 7級 | 小学5年程度 | 3,200円 | 全問題の70%程度 |
| 8級 | 小学4年程度 | 3,200円 | 全問題の70%程度 |
| 9級 | 小学3年程度 | 2,700円 | 全問題の70%程度 |
| 10級 | 小学2年程度 | 2,700円 | 全問題の70%程度 |
| 11級 | 小学1年程度 | 2,700円 | 全問題の70%程度 |
| かず・かたち検定 | 幼児 | 2,700円 | 15問中10問 |
よくあるのは、学校で配られた数検の案内を持ち帰った夕方に、食卓でその紙を広げて「何級を受ければいいのか」と家族で首をかしげる、という場面です。紙には11級から1級までの表が並び、学年の目安も書いてあるのに、いざ自分のことになると決めかねます。学年どおりの級にするか、1つ下で確実に取るか、それとも先取りして上の級に挑むか。紙を前にした迷いは、級の仕組みと合格基準を一度整理すると、その日のうちに消えます。この先では、数検のかたちと範囲、級の決め方、例題、間違えやすいところを順に追います。
試験のかたちと範囲
正式名は「実用数学技能検定」で、主催は公益財団法人 日本数学検定協会です。学校の算数と数学の内容に沿って階級が組まれていて、11級が小学1年程度、6級が小学6年程度、5級が中学1年程度、3級が中学3年程度、準2級が高校1年程度、2級が高校2年程度、準1級が高校3年程度、1級が大学程度という目安です。図1のように、11級から1級へ向かって一段ずつ上がる階段の形をしていて、下の6段が算数検定、上の7段が数学検定です。学年の数字は上がるのに級の数字は下がる、というねじれがあるので、最初にこの向きを頭に入れておきます。

算数検定と数学検定の違いは、名前だけではなく検定の組み立てにあります。6級から11級の算数検定は1回の検定で、全問題の70%程度を正解すれば合格です。5級から1級の数学検定は、1次の計算技能検定と2次の数理技能検定の2つを同じ日に続けて受けます。1次は計算を正確に速く行う力を見る検定で、合格の目安は全問題の70%程度です。2次は文章題や図形の問題を読み、筋道を立てて解く力を見る検定で、合格の目安は全問題の60%程度です。2次では答えだけでなく解答の過程を書く形式の問題が出ることがあり、途中の式や説明にも目が向けられます。
検定時間と問題数は級によって違います。3級・4級・5級は1次が50分で30問、2次が60分で20問です。準2級は1次が50分で15問、2次が90分で10問です。2級は1次が50分で15問、2次が90分で必須の2題と5題から選ぶ3題です。準1級と1級は1次が60分で7問、2次が120分で必須の2題と5題から選ぶ2題です。算数検定は、6級・7級・8級が50分で30問、9級・10級・11級が40分で20問です。幼児向けのかず・かたち検定は40分で15問で、10までの数を扱うゴールドスターと5までの数を扱うシルバースターがあります。
数学検定で片方だけ合格した場合には、免除の仕組みがあります。1次だけ、あるいは2次だけに合格していれば、次に同じ級を受けるときにその合格した方の免除を申請でき、免除に該当すると検定料が1,000円下がります。申請には合格した方の合格証番号が要ります。たとえば3級で1次に合格して2次に届かなかった場合、次の回は2次の数理技能検定だけを受ければよく、対策も文章題と図形に絞れます。
出題の範囲は、各級の目安の学年までに学校で習う内容が中心です。5級なら正負の数、文字式、1次方程式、比例と反比例、平面図形と空間図形といった中学1年の単元が土台で、そこに小学校の内容も含まれます。3級なら平方根、2次方程式、相似、三平方の定理まで入ります。級の案内に出題の割合が示されているので、受ける級を決めたら協会の案内で範囲を確かめ、学校の教科書の目次と照らし合わせておくと抜けが見えます。
合格までの進め方
まず級を決めます。決め方の基準は「学校でいま習っている学年の級」です。中学1年なら5級、小学6年なら6級という具合に、目安の学年の級をそのまま受けるのが基本です。ただし、受ける月によって学校の進み方が違います。5級の範囲には中学1年の3学期に習う図形の単元まで入るので、中学1年の秋に受けるなら、まだ習っていない単元が出題の一部にあります。そのときは2つの道があります。習っていない単元を家で先に進めて学年どおりの級を受けるか、1つ下の6級で小学校までの内容を固めて確実に合格するかです。どちらも間違いではなく、受検までの日数とお子さまの今の計算の速さで決めます。
次に、1次と2次を分けて進めます。1次の計算技能検定は30問を50分で解く級が多く、1問あたり1分半ほどしか使えません。計算の正確さと速さを両方求められるので、毎日短い時間で計算を続けます。目安は1日15分で10問から15問、1週間で同じ単元を3回まわす形です。1回目で解けなかった問題に印を付け、2回目は印の問題だけ、3回目は全部をもう一度解いて、印が消えたら次の単元へ進みます。2次の数理技能検定は文章題と図形が中心で、途中の式や説明を書く問題があります。こちらは1日1問か2問でよいので、式を省かずに書いて、答えの前に「何を求める問題か」を一行書く練習をします。
図2のように、合格の目安は1次と2次で違います。3級から5級の例では、1次は30問のうち21問、2次は20問のうち12問が合格の目安です。1次は7割を取らなければならないので取りこぼしが許されにくく、2次は6割でよい代わりに1問の重みが大きい、という違いがあります。だから1次は「解ける問題を落とさない」練習、2次は「解けない問題で止まらず、解ける問題から仕上げる」練習が中心になります。

1日の量の例を書きます。中学1年のお子さまが2月13日の5級を受けるとして、受検の6週間前から始める場合です。最初の3週間は、正負の数、文字式、1次方程式の計算を1日15分で15問ずつ、週に5日進めます。合わせて週に2回、比例と反比例の文章題を1問ずつ、式を書いて解きます。次の2週間は、まだ習っていない図形の単元を教科書の例題で1日1つずつ進めながら、計算は1日10問に減らして続けます。最後の1週間は、1次の形式で30問を50分で解く通しの練習を2回、2次の形式で20問を60分で解く練習を1回行い、時間が足りたか、どの単元で止まったかを見ます。通しの練習で1次が21問に届かないなら、計算の量を戻し、2次が12問に届かないなら、文章題を1日2問に増やします。
受検日と申し込みも進め方の一部です。2026年度の個人受検で残る回は5つで、実施される級は回によって違います。準1級から11級までの回が2026年12月5日(土)と2027年2月13日(土)、2級から11級までの回が2027年1月16日(土)、2月12日(金)、3月6日(土)です。1級とかず・かたち検定は4月19日、7月25日、10月25日の3回で今年度を終えていて、残りの回にはありません。申し込みの締め切りは検定日の5週間から7週間ほど前に来ます。12月5日の回は10月27日で締め切られました。1月16日の回は2026年12月1日まで、2月12日と13日の回は12月7日から2027年1月8日まで、3月6日の回は2027年1月26日までです。会場と申し込みの状況は、協会の個人受検の案内で確かめてから日程を決めます。学校や塾でまとめて受ける団体受検もあり、こちらは学校の案内に日程と締め切りが書かれています。
例題で確かめる
級の程度を体で感じるために、算数検定から1問、数学検定から2問、合わせて3問を解きます。どれも自作の問題で、過去の出題そのものではありません。
例題1(8級・小学4年程度の面積)。たて20cm、よこ15cmの長方形の紙から、角の部分をたて8cm、よこ6cmの長方形の形に切り取りました。残った紙の面積は何cm²ですか。
手順は2段です。もとの長方形の面積は 20 × 15 = 300 で300cm²です。切り取った長方形の面積は 8 × 6 = 48 で48cm²です。残りは 300 − 48 = 252 で、答えは252cm²です。8級ではこのように、面積の公式を知っているかだけでなく、形を2つに分けて考えられるかが問われます。L字形を見て「大きい長方形から小さい長方形を引く」と言葉にできれば、式はすぐに立ちます。
例題2(5級・中学1年程度の1次方程式)。方程式 3x − 7 = 2x + 5 を解きなさい。
手順は移項です。xの項を左に、数の項を右に集めます。3x − 2x = 5 + 7 となり、x = 12 です。確かめとして、x = 12 を両辺に入れます。左辺は 3 × 12 − 7 = 29、右辺は 2 × 12 + 5 = 29 で一致します。5級の1次では、この程度の方程式を1問1分半ほどで解く速さが要ります。移項で符号を変え忘れる誤りが多いので、確かめの代入までを1つの手順として覚えておくと、本番で落としません。
例題3(3級・中学3年程度の2次方程式)。方程式 x² − 7x + 12 = 0 を解きなさい。
手順は因数分解です。かけて12、たして-7になる2つの数を探すと、-3と-4です。したがって (x − 3)(x − 4) = 0 となり、x = 3 または x = 4 です。確かめとして、x = 3 を入れると 9 − 21 + 12 = 0、x = 4 を入れると 16 − 28 + 12 = 0 で、どちらも成り立ちます。3級では因数分解で解ける2次方程式と、解の公式を使う2次方程式の両方が出ます。まず因数分解を試し、見つからなければ解の公式へ移る、という順番を決めておくと、1次の時間配分が安定します。
この3問を並べると、級が上がるにつれて「公式を使う」から「式を立てて変形する」へ、求められる力が移っていくのがわかります。どの級でも、答えだけでなく途中の式を書く習慣が、2次の数理技能検定でそのまま力になります。
まちがえやすいところ
数検を初めて調べるときに起こりやすい取り違えが3つあります。
1つ目は、級の数字と学年の向きです。図3のように、学年は小学1年から大学へ上がっていくのに、級の数字は11から1へ下がっていきます。英検や漢検と同じ向きなのですが、「6級より5級が上」という感覚が最初はつかみにくく、案内の表を見て「小学6年なら6級、中学1年なら7級」と数字を増やす方向に読んでしまう例があります。中学1年は5級、中学2年は4級、中学3年は3級です。表を読むときは、学年の列から級の列へ指でたどって確かめます。

2つ目は、算数検定にも1次と2次があると思い込むことです。1次と2次に分かれるのは5級から1級の数学検定だけで、6級から11級の算数検定は1回の検定で合否が決まります。小学生のお子さまが6級を受けるときに「2次の対策はどうすればよいか」と探しても、6級に2次はありません。逆に、小学6年で5級に挑むなら、1次と2次の両方があり、2次では途中の式を書く問題が出ることを前もって知っておきます。
3つ目は、合格基準を「全部の級で7割」と覚えてしまうことです。7割が目安なのは、算数検定の全級と、数学検定の1次です。数学検定の2次は6割程度が目安です。この違いを知らないと、2次の模擬で6割から7割の間にいるお子さまに「まだ足りない」と伝えてしまい、本番前に自信を削ることになります。数字で言えば、3級から5級の2次は20問中12問が目安なので、12問を安定して取れていれば合格の圏内にいます。
確かめの問題
例題とは別の3問で、級の感覚を確かめます。どれも自作の問題です。
問1(6級・小学6年程度の速さ)。時速4kmで歩く人が、2時間30分歩きました。歩いた道のりは何kmですか。
問2(5級・中学1年程度の1次方程式)。方程式 5x + 4 = 2x + 19 を解きなさい。
問3(3級・中学3年程度の2次方程式)。方程式 x² + 2x − 15 = 0 を解きなさい。
答えと解説
問1の答えは10kmです。2時間30分を時間の単位にそろえて2.5時間とし、道のりは速さ × 時間なので 4 × 2.5 = 10 で10kmです。30分を0.3時間と書く誤りが多いので、分を時間に直すときは「60分が1時間」から 30 ÷ 60 = 0.5 と計算します。
問2の答えは x = 5 です。移項して 5x − 2x = 19 − 4 とし、3x = 15 から x = 5 です。確かめに x = 5 を入れると、左辺は 5 × 5 + 4 = 29、右辺は 2 × 5 + 19 = 29 で一致します。
問3の答えは x = -5 または x = 3 です。かけて-15、たして2になる2つの数は5と-3なので、(x + 5)(x − 3) = 0 と因数分解できます。確かめに x = -5 を入れると 25 − 10 − 15 = 0、x = 3 を入れると 9 + 6 − 15 = 0 で、どちらも成り立ちます。符号の組み合わせを逆にして x = 5 と x = -3 と答える誤りが多いので、必ず代入して確かめます。
次に受ける級と入試での扱い
1つの級に合格したら、次は1つ上の級を目指すのが自然な流れです。算数検定から数学検定へ移る6級から5級の段で初めて1次と2次に分かれるので、ここだけは準備の仕方が変わります。入試での扱いは学校ごとに違い、高校や大学によっては出願の条件や評価の材料として数検の級を定めている場合がありますが、どの級がどう扱われるかは志望する学校の募集要項で確かめるのが確実で、ここで断定はできません。個別指導では、受ける級の範囲を教科書の目次と照らし、計算の速さが足りない単元は1つ前の学年の内容まで戻って確かめてから進みます。戻る範囲はお子さまごとに違い、本番までの日数で決めます。
まとめ
数検は11級から1級へ上がる階段で、6級までが算数検定、5級からが1次と2次のある数学検定です。合格の目安は算数検定と1次が70%程度、2次が60%程度で、受ける級は学校でいま習っている学年の級を基準に、進み方と残り日数で1つ下か上かを決めます。級の数字の向きと1次・2次の有無を押さえた人が、案内の紙を前にした夕方の迷いを、その場で受検の計画に変えられます。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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