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三角比の表—0度から90度までの sin cos tan の値を一覧で|武蔵野個別指導塾

tan 89度は 57.29 なのに tan 90度には値がありません。1度刻みの全 91 行と、150度の値を鋭角の表から引く手順まで、このページで足ります。
三角比の値は、次の 2 つの表で全部引けます。θ は角の大きさです。直角三角形の角 θ から見て、向かいの辺を a、となりの辺を b、斜辺を c とすると、sin θ = a / c、cos θ = b / c、tan θ = a / b です。先に、答案にそのままの形で書くことが多い 5 つの角(有名角)の値を置きます。
| 角度 θ | sin θ | cos θ | tan θ |
|---|---|---|---|
| 0度 | 0 | 1 | 0 |
| 30度 | 1 / 2 | √3 / 2 | 1 / √3 |
| 45度 | 1 / √2 | 1 / √2 | 1 |
| 60度 | √3 / 2 | 1 / 2 | √3 |
| 90度 | 1 | 0 | 定義されない |
1 / √2 は √2 / 2 と、1 / √3 は √3 / 3 と同じ値です。続いて 1度刻みの全 91 行です。どの値も小数第5位を四捨五入しています。
| 角度 θ | sin θ | cos θ | tan θ |
|---|---|---|---|
| 0度 | 0.0000 | 1.0000 | 0.0000 |
| 1度 | 0.0175 | 0.9998 | 0.0175 |
| 2度 | 0.0349 | 0.9994 | 0.0349 |
| 3度 | 0.0523 | 0.9986 | 0.0524 |
| 4度 | 0.0698 | 0.9976 | 0.0699 |
| 5度 | 0.0872 | 0.9962 | 0.0875 |
| 6度 | 0.1045 | 0.9945 | 0.1051 |
| 7度 | 0.1219 | 0.9925 | 0.1228 |
| 8度 | 0.1392 | 0.9903 | 0.1405 |
| 9度 | 0.1564 | 0.9877 | 0.1584 |
| 10度 | 0.1736 | 0.9848 | 0.1763 |
| 11度 | 0.1908 | 0.9816 | 0.1944 |
| 12度 | 0.2079 | 0.9781 | 0.2126 |
| 13度 | 0.2250 | 0.9744 | 0.2309 |
| 14度 | 0.2419 | 0.9703 | 0.2493 |
| 15度 | 0.2588 | 0.9659 | 0.2679 |
| 16度 | 0.2756 | 0.9613 | 0.2867 |
| 17度 | 0.2924 | 0.9563 | 0.3057 |
| 18度 | 0.3090 | 0.9511 | 0.3249 |
| 19度 | 0.3256 | 0.9455 | 0.3443 |
| 20度 | 0.3420 | 0.9397 | 0.3640 |
| 21度 | 0.3584 | 0.9336 | 0.3839 |
| 22度 | 0.3746 | 0.9272 | 0.4040 |
| 23度 | 0.3907 | 0.9205 | 0.4245 |
| 24度 | 0.4067 | 0.9135 | 0.4452 |
| 25度 | 0.4226 | 0.9063 | 0.4663 |
| 26度 | 0.4384 | 0.8988 | 0.4877 |
| 27度 | 0.4540 | 0.8910 | 0.5095 |
| 28度 | 0.4695 | 0.8829 | 0.5317 |
| 29度 | 0.4848 | 0.8746 | 0.5543 |
| 30度 | 0.5000 | 0.8660 | 0.5774 |
| 31度 | 0.5150 | 0.8572 | 0.6009 |
| 32度 | 0.5299 | 0.8480 | 0.6249 |
| 33度 | 0.5446 | 0.8387 | 0.6494 |
| 34度 | 0.5592 | 0.8290 | 0.6745 |
| 35度 | 0.5736 | 0.8192 | 0.7002 |
| 36度 | 0.5878 | 0.8090 | 0.7265 |
| 37度 | 0.6018 | 0.7986 | 0.7536 |
| 38度 | 0.6157 | 0.7880 | 0.7813 |
| 39度 | 0.6293 | 0.7771 | 0.8098 |
| 40度 | 0.6428 | 0.7660 | 0.8391 |
| 41度 | 0.6561 | 0.7547 | 0.8693 |
| 42度 | 0.6691 | 0.7431 | 0.9004 |
| 43度 | 0.6820 | 0.7314 | 0.9325 |
| 44度 | 0.6947 | 0.7193 | 0.9657 |
| 45度 | 0.7071 | 0.7071 | 1.0000 |
| 46度 | 0.7193 | 0.6947 | 1.0355 |
| 47度 | 0.7314 | 0.6820 | 1.0724 |
| 48度 | 0.7431 | 0.6691 | 1.1106 |
| 49度 | 0.7547 | 0.6561 | 1.1504 |
| 50度 | 0.7660 | 0.6428 | 1.1918 |
| 51度 | 0.7771 | 0.6293 | 1.2349 |
| 52度 | 0.7880 | 0.6157 | 1.2799 |
| 53度 | 0.7986 | 0.6018 | 1.3270 |
| 54度 | 0.8090 | 0.5878 | 1.3764 |
| 55度 | 0.8192 | 0.5736 | 1.4281 |
| 56度 | 0.8290 | 0.5592 | 1.4826 |
| 57度 | 0.8387 | 0.5446 | 1.5399 |
| 58度 | 0.8480 | 0.5299 | 1.6003 |
| 59度 | 0.8572 | 0.5150 | 1.6643 |
| 60度 | 0.8660 | 0.5000 | 1.7321 |
| 61度 | 0.8746 | 0.4848 | 1.8040 |
| 62度 | 0.8829 | 0.4695 | 1.8807 |
| 63度 | 0.8910 | 0.4540 | 1.9626 |
| 64度 | 0.8988 | 0.4384 | 2.0503 |
| 65度 | 0.9063 | 0.4226 | 2.1445 |
| 66度 | 0.9135 | 0.4067 | 2.2460 |
| 67度 | 0.9205 | 0.3907 | 2.3559 |
| 68度 | 0.9272 | 0.3746 | 2.4751 |
| 69度 | 0.9336 | 0.3584 | 2.6051 |
| 70度 | 0.9397 | 0.3420 | 2.7475 |
| 71度 | 0.9455 | 0.3256 | 2.9042 |
| 72度 | 0.9511 | 0.3090 | 3.0777 |
| 73度 | 0.9563 | 0.2924 | 3.2709 |
| 74度 | 0.9613 | 0.2756 | 3.4874 |
| 75度 | 0.9659 | 0.2588 | 3.7321 |
| 76度 | 0.9703 | 0.2419 | 4.0108 |
| 77度 | 0.9744 | 0.2250 | 4.3315 |
| 78度 | 0.9781 | 0.2079 | 4.7046 |
| 79度 | 0.9816 | 0.1908 | 5.1446 |
| 80度 | 0.9848 | 0.1736 | 5.6713 |
| 81度 | 0.9877 | 0.1564 | 6.3138 |
| 82度 | 0.9903 | 0.1392 | 7.1154 |
| 83度 | 0.9925 | 0.1219 | 8.1443 |
| 84度 | 0.9945 | 0.1045 | 9.5144 |
| 85度 | 0.9962 | 0.0872 | 11.4301 |
| 86度 | 0.9976 | 0.0698 | 14.3007 |
| 87度 | 0.9986 | 0.0523 | 19.0811 |
| 88度 | 0.9994 | 0.0349 | 28.6363 |
| 89度 | 0.9998 | 0.0175 | 57.2900 |
| 90度 | 1.0000 | 0.0000 | 定義されない |
よくあるのは、テスト前夜、机のスタンドの下で問題集の最後の 1 問に止まるという場面です。「校舎の影の長さから高さを求めなさい。三角比の表を使ってよい」。その表は教科書の巻末にあり、教科書は学校のロッカーの中です。時計はもう 23 時を回っています。スマホで「三角比 表」と打てば、ほしい tan 37度 の 4 桁はすぐ手に入ります。ただ、その 4 桁を式のどこへ置くのかで止まるなら、表だけ手に入れても明日の答案は埋まりません。
公式の一覧
表の数字はすべて、図1のように直角三角形の 3 辺から作った比です。sin と cos の分母は斜辺、tan の分母はとなりの辺で、分子は sin と tan が向かいの辺、cos がとなりの辺です。どの角を見ているかで「向かい」と「となり」は入れ替わるので、辺の名前は必ず角 θ の側から読みます。三角比は数学Ⅰの「図形と計量」で学び、角の範囲は 0度から180度までです。

表を読むときと、表にない角の値を出すときに要る式は、次の 5 行で足ります。
| 名前 | 式 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 定義 | sin θ = a / c、cos θ = b / c、tan θ = a / b | 文章題で辺の長さと角を結ぶとき |
| tan の言い換え | tan θ = sin θ / cos θ | sin と cos から tan を出すとき |
| 相互関係 | sin²θ + cos²θ = 1、1 + tan²θ = 1 / cos²θ | 1 つの値から残りの値を出すとき |
| 余角 | sin(90度 − θ) = cos θ、cos(90度 − θ) = sin θ、tan(90度 − θ) = 1 / tan θ | 大きい角を小さい角に言い換えるとき |
| 鈍角 | sin(180度 − θ) = sin θ、cos(180度 − θ) = -cos θ、tan(180度 − θ) = -tan θ | 91度から180度までの値を表から出すとき |
表の読み方
角度から値を読むのは簡単です。角度の行と関数の列の交点を読むだけで、tan 37度 なら 37度の行、tan の列の 0.7536 です。ただし表の 4 桁は四捨五入された値なので、答案には tan 37度 ≒ 0.7536 と ≒ で書きます。= を使えるのは、sin 30度 = 1 / 2 のようにちょうどの値がわかるときだけです。
値から角度を読むこともできます。列を上から下へたどり、目当ての値をはさむ 2 行を見つけて、近いほうを取ります。sin θ = 0.3 なら、sin 17度 ≒ 0.2924 と sin 18度 ≒ 0.3090 の間にあり、0.3 との差は 0.0076 と 0.0090 なので、θ はおよそ 17度です。
列の取り違えは、増え方で見抜けます。sin と tan は下へ行くほど増え、cos は下へ行くほど減ります。また、sin 20度 ≒ 0.3420 と cos 70度 ≒ 0.3420 のように、sin の列を上から読むと、cos の列を下から読んだものと同じ数字が並びます。余角の式を表の上で見た姿がこれです。
鈍角の値の出し方
表は 90度で終わりますが、91度から180度までの値も同じ表から出ます。手順は 3 つです。180度から θ を引いて鋭角に直し、その鋭角の行を読み、sin はそのまま、cos と tan には負の符号を付けます。110度なら 180度 − 110度 = 70度 で、70度の行から sin 110度 ≒ 0.9397、cos 110度 ≒ -0.3420、tan 110度 ≒ -2.7475 と決まります。よく使う角は、ちょうどの値で持っておくと計算が止まりません。
| 角度 θ | sin θ | cos θ | tan θ |
|---|---|---|---|
| 120度 | √3 / 2 | -1 / 2 | -√3 |
| 135度 | 1 / √2 | -1 / √2 | -1 |
| 150度 | 1 / 2 | -√3 / 2 | -1 / √3 |
| 180度 | 0 | -1 | 0 |
なぜこの形になるのか
表が 1 枚で足りるのは、直角三角形の形が角 1 つで決まるからです。直角ともう 1 つの角が等しければ 2 つの直角三角形は相似で、辺の長さが 3 cm でも 3 km でも比は変わりません。だから sin 37度 は三角形の大きさと無関係な 1 つの数になり、印刷して配ることができます。
30度、45度、60度の値が √ の形で出るのは、図2のように身近な図形を半分にした三角形だからです。1 辺が 2 の正三角形を半分に折ると、斜辺が 2、底辺が 1 の直角三角形ができ、三平方の定理で高さは √(2² − 1²) = √3 です。30度の角から見れば向かいの辺が 1 なので、sin 30度 = 1 / 2、cos 30度 = √3 / 2、tan 30度 = 1 / √3 です。60度の角から見れば向かいの辺ととなりの辺が入れ替わり、sin 60度 = √3 / 2、cos 60度 = 1 / 2、tan 60度 = √3 となります。1 辺が 1 の正方形を対角線で切れば斜辺は √(1² + 1²) = √2 で、sin 45度 = cos 45度 = 1 / √2、tan 45度 = 1 が出ます。

0度と90度では直角三角形が作れません。そこで定義を円に移します。図3のように、中心 O、半径 1 の円の上で、右向きの軸から角 θ だけ回った点を取ると、その点の横の位置が cos θ、高さが sin θ です。斜辺を 1 にそろえたので分母が消え、辺の長さがそのまま比になったわけです。sin と cos の列が 0 から 1 の外へ出ないのは、点が半径 1 の円の上にあるからです。0度の点は (1, 0)、90度の点は (0, 1) なので、sin 0度 = 0、cos 0度 = 1、sin 90度 = 1、cos 90度 = 0 がそのまま読めます。

tan は同じ図の直線 x = 1 の上に現れます。O から角 θ の向きに線をのばし、x = 1 と交わった点の高さが tan θ です。となりの辺を 1 にそろえた直角三角形の高さだからです。0度なら交点は軸の上で高さは 0、45度なら高さは 1、70度ならおよそ 2.7475 で、角が 90度へ近づくと交点は上へ逃げていきます。tan 80度 ≒ 5.6713、tan 85度 ≒ 11.4301、tan 89度 ≒ 57.2900、tan 89.9度 ≒ 572.9572 です。
ところが 90度ちょうどで線は真上を向き、x = 1 と平行になって交点そのものが消えます。式で見ても tan 90度 = sin 90度 / cos 90度 = 1 / 0 で、0 で割る計算はありません。これが「定義されない」の中身です。表の最後の欄に数字が無いのは、大きすぎて書ききれないからではなく、値が存在しないからです。
鈍角も同じ円で説明がつきます。図4のように、30度の点 P と 150度の点 Q は、縦の軸について左右対称の位置にあります。高さが同じなので sin 150度 = sin 30度 = 1 / 2 です。横の位置は左右が逆なので cos 150度 = -cos 30度 = -√3 / 2 です。半径 1 の円では tan は高さを横の位置で割った値なので、正を負で割って負になり、tan 150度 = -tan 30度 = -1 / √3 です。θ がどの鋭角でも、θ の点と 180度 − θ の点は同じ対称の関係にあるので、鈍角の 3 つの式が成り立ちます。

例題で使い方を確かめる
易しい順に 4 問です。1 問目は、前夜の机で止まっていたあの形です。どの問題でも、最初に決めるのは計算ではなく「どの辺とどの辺の比か」です。使う値はすべて冒頭の表から引いています。
例題1 校舎の影から高さを出す
校舎の影が地面に 20 m のびていて、太陽の光と地面のなす角は 37度です。校舎の高さを、小数第1位まで求めてください。
- 求める辺と知っている辺を、角の側から分類します。高さは 37度の向かいの辺、影はとなりの辺なので、この 2 辺を結ぶ比は tan です。
- 式を立てます。tan 37度 = 高さ / 20 なので、高さ = 20 × tan 37度 です。分母を払った形にしておくと、かけるのか割るのかで迷いません。
- 表を引きます。37度の行、tan の列で tan 37度 ≒ 0.7536 です。ここで初めて数字が要るので、表を開くのはこの順番で十分です。
- 計算します。20 × 0.7536 = 15.072 で、指定の桁に合わせて小数第2位を四捨五入します。
答え: およそ 15.1 m
例題2 スロープの角度を表から逆に読む
長さ 5 m のスロープを上りきると、高さが 1 m 上がります。スロープと地面のなす角は、整数の度でおよそ何度ですか。
- 比を決めます。高さは求める角の向かいの辺、スロープは斜辺なので、使うのは sin です。
- 値を出します。sin θ = 1 / 5 = 0.2 です。今度は角度のほうが未知なので、表を逆向きに使います。
- sin の列を上から下へたどり、0.2 をはさむ 2 行を探します。sin 11度 ≒ 0.1908 と sin 12度 ≒ 0.2079 が見つかります。
- 差を比べます。0.2 との差は 0.0092 と 0.0079 で、12度のほうが近いです。どちらも近く見えるときこそ、目分量で決めず引き算をします。
答え: およそ 12度
例題3 鈍角をはさむ三角形の面積
2 辺が 8 cm と 5 cm で、その間の角が 127度の三角形の面積を、小数第1位まで求めてください。
- 面積の式を選びます。8 cm の辺を底辺と見ると高さは 5 × sin 127度 なので、面積は (1 / 2) × 8 × 5 × sin 127度 です。この式は間の角が鈍角でも同じ形で使えます。
- 鋭角に直します。表は 90度までなので、180度 − 127度 = 53度 として、sin 127度 = sin 53度 と書き換えます。
- 表を引きます。sin 53度 ≒ 0.7986 です。sin は鈍角でも正なので、符号は変えません。
- 計算します。(1 / 2) × 8 × 5 = 20 を先にまとめ、20 × 0.7986 = 15.972 とします。4 桁の値をかけるのは最後にすると、途中の丸めで答えがずれません。
答え: およそ 16.0 cm²
例題4 答えが 2 つある角、1 つしかない角
0度 ≦ θ ≦ 180度 のとき、sin θ = 0.6 を満たす θ と、cos θ = -0.6 を満たす θ を、それぞれ整数の度で答えてください。
- sin の列で 0.6 をはさむ行を探します。sin 36度 ≒ 0.5878 と sin 37度 ≒ 0.6018 で、差は 0.0122 と 0.0018 なので 37度が近いです。
- もう 1 つの角を調べます。図4の P と Q の高さが同じだったように、sin は鈍角でも同じ値を取るので、180度 − 37度 = 143度 も条件を満たします。
- cos が負であることを読みます。鋭角の cos はすべて正なので、cos θ = -0.6 の θ は鈍角に限られ、答えは 1 つです。
- cos の列で 0.6 に近い値を探します。cos 53度 ≒ 0.6018 と cos 54度 ≒ 0.5878 で、差は 0.0018 と 0.0122 なので 53度が近く、180度 − 53度 = 127度 です。
答え: sin θ = 0.6 はおよそ 37度と 143度、cos θ = -0.6 はおよそ 127度
まちがえやすいところ
表を引けるのに答案で落とすのは、たいてい読み間違いではなく、数字の意味の取り違えです。次の 3 つは、どれも表と図に戻れば自分で見つけられます。
tan 90度 に数字を書く
- 誤った書き方: tan 90度 = ∞、または tan 90度 = 0
- どこが違うか: ∞ は数ではなく、限りなく大きくなる様子を表す記号です。図3で見たとおり、90度ちょうどでは交点が消えます。しかも 89度では tan 89度 ≒ 57.2900 と正の大きな値なのに、91度では tan 91度 ≒ -57.2900 です。90度の両側で行き先が正と負に分かれるので、1 つの数を当てはめることもできません。0 と書くのは、cos 90度 = 0 の欄を読み違えた形です。
- 正しい書き方: tan 90度 は定義されない(値が無い)
鈍角で sin まで負にする
- 誤った書き方: sin 150度 = -1 / 2
- どこが違うか: 「鈍角はマイナス」とまとめて覚えた誤りです。図4の Q は O より左にあるだけで、高さは右の P と同じく正です。負になるのは横の位置を表す cos と、それで割る tan だけです。
- 正しい書き方: sin 150度 = 1 / 2、cos 150度 = -√3 / 2、tan 150度 = -1 / √3
角度が 2 倍なら値も 2 倍だと思う
- 誤った書き方: sin 60度 = 2 × sin 30度 = 1
- どこが違うか: 三角比は角度に比例しません。表の sin の列を 30度ずつ見ると、0度から30度で 0.5000 増えるのに、30度から60度では 0.3660、60度から90度では 0.1340 しか増えません。円の上の点は、上へ行くほど高さより横の動きが大きくなるからです。
- 正しい書き方: sin 60度 = √3 / 2 ≒ 0.8660
覚え方と忘れたときの戻り方
91 行を暗記する必要はありません。頭に入れるのは有名角の 5 行だけで、よく使われる並べ方があります。sin を 0度、30度、45度、60度、90度の順に √0 / 2、√1 / 2、√2 / 2、√3 / 2、√4 / 2 と書く方法で、ルートの中が 0 から 4 まで 1 つずつ増えます。整理すれば 0、1 / 2、√2 / 2、√3 / 2、1 で、冒頭の表と合います。cos はこの列を逆に読むだけで、tan は sin を cos で割れば出ます。
それでも白紙になったら、紙の隅に図2の 2 枚を描いてください。正三角形を半分に折って 1、2、√3、正方形を半分に切って 1、1、√2。そこまで戻れば、有名角の値はその場で全部作り直せます。定義があやしいときは、筆記体の s、c、t を直角三角形になぞる覚え方がよく使われます。s は斜辺から向かいの辺へ、c は斜辺からとなりの辺へ、t はとなりの辺から向かいの辺へと、分母から分子の順に筆が進みます。
鈍角の符号に迷ったら、半円を描いて点を打ちます。点が左側にあるのが見えれば、cos と tan が負だと読めます。tan 90度 に迷ったら、真上を向いた線と直線 x = 1 を描いてください。平行な 2 本が交わらないことは、計算しなくても目に見えます。
練習問題
冒頭の表を見ながら解いてください。例題と同じ手順で届きますが、数字は変えてあります。
- 水平面と 25度をなす坂を 40 m 進みました。上がった高さと進んだ水平距離は、それぞれ何 m ですか。小数第1位まで答えます。
- tan θ = 2 を満たす鋭角 θ は、整数の度でおよそ何度ですか。
- 小問が 2 つあります。(1) sin 140度、cos 140度、tan 140度 の値を小数第4位まで書きましょう。(2) 0度 ≦ θ ≦ 180度 で sin θ = 0.9 を満たす θ は、整数の度で何度と何度ですか。
答えと解説
練習1: 坂の長さは斜辺で、高さは 25度の向かいの辺、水平距離はとなりの辺です。高さは 40 × sin 25度 ≒ 40 × 0.4226 = 16.904 で、およそ 16.9 m です。水平距離は 40 × cos 25度 ≒ 40 × 0.9063 = 36.252 で、およそ 36.3 m です。確かめに 16.904² + 36.252² を計算するとおよそ 1600 になり、40² と合います。
練習2: tan の列で 2 をはさむのは tan 63度 ≒ 1.9626 と tan 64度 ≒ 2.0503 です。2 との差は 0.0374 と 0.0503 なので 63度のほうが近く、答えはおよそ 63度です。tan は 0度から90度の間で増え続けるので、鋭角の答えはこの 1 つだけです。
練習3: (1) 180度 − 140度 = 40度 で、40度の行は sin が 0.6428、cos が 0.7660、tan が 0.8391 です。鈍角なので cos と tan だけ符号を負にして、sin 140度 ≒ 0.6428、cos 140度 ≒ -0.7660、tan 140度 ≒ -0.8391 です。(2) sin の列で 0.9 をはさむのは sin 64度 ≒ 0.8988 と sin 65度 ≒ 0.9063 で、差は 0.0012 と 0.0063 なので 64度が近いです。鈍角の側に 180度 − 64度 = 116度 があるので、答えはおよそ 64度と 116度の 2 つです。
次に確かめる公式
三平方の定理は、図2の √3 と √2 がどこから来たのかを確かめたいときの道具です。余弦定理は、2 辺と間の角から残りの辺を出す場面で働き、鈍角の cos が負になることがそのまま答えの長さに効きます。加法定理は、sin 75度 のような表の値を、45度 + 30度 から √ のまま導くときに使います。個別指導では、表は引けるのに文章題で止まるときほど、図の上で「向かい」と「となり」を指でさしてもらうところまで戻って確かめます。
まとめ
スタンドの下で引いた 4 桁は、明日の答案では式の中の 1 つの数になります。覚えるのは 5 行で、残りの 86 行は引けば足ります。tan は 89度の 57.2900 から、次の行で値そのものを失います。それは表の欠けではなく、2 本の線が交わらないという事実をそのまま写した結果です。数字の無いその 1 マスこそ、この表でいちばん正確な 1 マスです。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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