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高校受験の面接で答えられない質問が来たら—聞き返し方、考える時間のもらい方、言い直し方|武蔵野個別指導塾

質問の意味がわからないときの聞き返し、考える時間をもらう一言、途中で言い直す言い方を、塾の面接練習の手順に沿って並べます。答えたくても言葉が出ない場面の立て直し方から始めます。
面接で答えられない質問が来たとき、必要なのは正しい答えを思い出すことではなく、その場をつなぐ言葉です。質問が聞き取れない、言葉の意味がわからない、答えがすぐに出ない、話題そのものを知らない。困り方が違えば、返す言葉も変わります。まずは次の4つを、そのまま使える形で持っておいてください。
| 困り方 | その場で言うこと |
|---|---|
| 聞き取れなかった | すみません、もう一度お願いします |
| 言葉の意味がわからない | 〜という意味でしょうか |
| 答えがすぐに出ない | 少し考えさせてください |
| 話題を知らない | 詳しくは知りません。そのうえで、〜と考えます |
この4つは、答えの中身ではなく、答えを始めるための言葉です。覚えるのはこの短い一言でよく、その後に続く中身は、その場で自分の経験から作ります。
よくあるのは、夜に家族と一緒に練習の録音を聞き返すという場面です。再生すると、こちらの声が「えーっと」で止まり、そのあと5秒ほど何も聞こえない区間があります。家族が「何か言えばいいのに」と言い、本人は「何か言おうとしたけれど、言葉が出なかった」と答える。録音を聞くと、黙っていた時間そのものより、その間に一言を入れられなかったことが見えてきます。
質問の意味がわからないときは、わからない所を名指しして聞き返す
面接でどう答えるかについて、都の決まりはありません。推薦の面接は、一般推薦では志願者全員に個人面接を行うと要綱にありますが、言葉の選び方や答え方の型までは定めていません。決めるのは志望校です。受検票と学校の指示が最優先になります。
そのうえで、塾の練習では、聞き返すことを失礼なこととして扱っていません。質問の意味を取り違えたまま答えると、答えが質問からずれ、その後の受け答えも立て直しにくくなるからです。聞き返すときは、次の順で進めます。
- 「すみません」と一声置く。声が小さくなりすぎたら、もう一度だけ同じ調子で言います。
- わからなかった言葉を、そのまま返す。「〜という言葉が、よくわかりませんでした」。
- 自分の理解を仮に置く。「〜という意味でしょうか」。
- 返事を待ってから、話し始める。
聞き返しは、大きく3つの型に分かれます。聞き取れなかったときは「もう一度お願いします」、言葉の意味がわからないときは「〜という意味でしょうか」、範囲が広すぎるときは「〜の中の、どのことを聞かれているのでしょうか」です。図1のように、型ごとに短い言葉を決めておくと、とっさの場面でも選びやすくなります。

たとえば「あなたの原動力は何ですか」と聞かれて、原動力という言葉がぼんやりしているとき。「原動力というのは、頑張れる理由という意味でしょうか」と返します。返事が「そうです」なら、そのまま自分の理由を話せばよく、「少し違います」なら、相手の言い換えを聞いてから答えられます。
この型は、そのまま覚えるのではなく、自分の言葉に置き換えて使います。練習のときに、わからなかった言葉を1つ選び、「自分ならどう言い換えるか」を書き留めておくと、当日に近い形で使えます。言葉の意味がわからないまま答えて、途中で話が合っていないと気づくより、最初の数秒で聞き返したほうが、その後の答えは具体的になります。
聞き返した後は、相手の返事を聞いてから自分の答えを話し始めます。返事を待たずに「たぶん〜ということだと思うので」と続けると、せっかくの聞き返しが自分の推測で埋もれます。同じやり取りの中で聞き返すのは2回までを目安にし、それでもわからないときは、自分の理解を1つ置いて答え始めます。
黙る前に、考える時間をもらう一言を出す
答えがすぐに出ないときに困るのは、沈黙そのものではなく、黙ったまま何も始まらないことです。考えている時間は要りますが、黙って待たれると、こちらの焦りだけが大きくなります。そこで、間を言葉で預けます。
使うのは「少し考えさせてください」の一言です。ほかに「頭を整理しますので、少し待っていただけますか」「すぐに言葉が出ないので、少し時間をください」も同じ働きをします。どれも、答えをあきらめた言葉ではなく、答えを始めるための言葉です。
時間をもらった後の手順は4つです。まず息を吐きます。次に、聞かれた言葉を心の中でそのまま繰り返します。そのあと、いちばん言いたいことを一文で決めます。最後に、その一文に近い経験か理由を1つだけ足します。この順で進めると、考えている間に何をすればよいかが決まっているので、間が怖くなりません。

図2のように、間をもらう言葉と、その後の手順を一組にして練習します。一言だけ言って、また黙ってしまうと、同じところで止まります。時間をもらったら、必ず何か話し始める。これを1つの型として体に入れておきます。
練習の録音を聞き返すときは、間の長さを測るより、間の前後に言葉があるかを見ます。「少し考えさせてください」の前に「えーっと」が重なっていないか、その後に結論が来ているか。この2点だけを聞き返すと、直す所がはっきりします。
時間をもらう言葉は、声に出さないと伝わりません。頭の中で数えているだけでは、聞いている側には何も届きません。練習のときから、家族に向かって声に出すところまでを1回の練習にします。声の大きさは、ふだんの答えと同じでかまいません。
知らないことは、知らないと言ってから自分の考えを足す
話題そのものを知らないときは、知ったふりをしないほうが、その後の答えが続きます。塾の練習では、知らないと言った後の一文を先に作っておきます。知らないという一言だけで終わると、そこで会話が止まるからです。
型は3つの部分でできています。まず「その言葉を詳しく知りません」と短く言います。次に、わかる範囲を1つ具体的に話します。最後に、高校で確かめたいことか、これから調べたいことを1つ足します。知らないことの説明を長く並べるより、わかる範囲を1つ話すほうが、自分の言葉として残ります。
たとえば「あなたの意見で、人と違う考えを持っていることは何ですか」と聞かれて、すぐに思い浮かばないとき。「すぐには浮かびません。ただ、〜については、まわりと違う見方をすることがあります」と返します。
この例も、〜の部分を自分の経験に置き換えます。練習では、家族に「人と違うと思った場面を1つ」と聞いてもらい、そこで出た話を短く言い直しておきます。自分では普通だと思っていることが、人から見ると違う、という場面は意外に見つかります。
知らない話題が続いたときは、正直に言う回数を増やさないことも大切です。1つ目の質問で「知りません」と言い、2つ目でも「知りません」と重なると、答えが始まらないまま終わります。2つ目は、わかる範囲を先に話す順に変えます。
知らない言葉が出てきたときは、その場で意味を聞き返すこともできます。「その言葉を詳しく知らないので、どういう意味でしょうか」と聞けば、知らないことと聞き返すことを1回で済ませられます。聞き返したうえで、自分の考えを足す。この順番なら、話題を知らなくても、答えは自分の言葉で始められます。
途中で言い直すときと、詰まった後に戻る手順
話している途中で、言いたいことがずれたと気づくことはあります。そのときに長い説明を足すと、かえって混乱します。言い直しは短く、次の3つのどれかで始めます。「今の言い方を変えます」「もう一度、別の言葉で言います」「〜と言いましたが、言いたかったのは〜です」。
言い直しは、2回までを目安にします。3回を超えると、聞いている側も話の着地点を見失います。2回言い直してもまとまらないときは、いちばん言いたいことを一文だけ残して、次の質問に備えます。
詰まった後に戻る手順は4つです。まず、止まったことを認めます。「うまくまとまりませんが」の一言で十分です。次に、聞かれた言葉を復唱します。そのあと、いちばん言いたいことを一文で言います。最後に、理由か場面を1つ足します。この順番なら、どこで止まっても同じ場所から戻れます。
たとえば「今日ここに来るまでの電車の中で、何を考えていましたか」と聞かれて、答えがまとまらないとき。「うまくまとまりませんが、〜のことを考えていました」と、1つに絞って返します。
この質問には正解がありません。ですから、答えの中身より、1つに絞って話し始められたかどうかを見る練習になります。練習の録音では、言い直しの回数と、最後に一文でまとまったかどうかを聞き返します。
言い直した後に、前の話を消そうとしないことも大切です。「今のはなかったことに」と打ち消すと、話がさらに長くなります。前の話はそのまま置いて、新しい言い方だけを足します。聞いている側は、最後に残った一言を受け取ります。
予想外の質問は、家族に出してもらって受け方だけを練習する
予想外の質問に備えるとき、すべての答えを用意しようとすると、覚える量ばかりが増えて、当日に使えません。練習するのは答えの中身ではなく、受け方です。聞き返す、間をもらう、知らないと言う、言い直す。この4つを、どんな質問にも同じように使えるようにします。
家族に頼むときは、質問を書いてもらうところから始めます。「もし〜だったら」「〜を1つ挙げるとすれば」「今まででいちばん〜」の3つの型を渡すと、答えにくい質問が集まります。答えの評価はしないで、質問だけを出してほしいと伝えます。評価までされると、答えの中身を直す練習になってしまいます。
練習のルールは2つです。答えられなくても止めないこと、5秒黙ったら次の質問に進むことです。5秒は、練習で言葉が出ずに止まる間の目安です。止めずに進めると、1つ答えられなかった後に、次の質問へ移る感覚が身につきます。
録音を聞き返すときは、3点だけを拾います。沈黙の前後に言葉があるか、言い直しが2回を超えていないか、文の終わりが「〜とか」「〜みたいな」で濁っていないか。全部を直そうとせず、次の練習で直すのは1つだけにします。
変な質問に答えを用意しない、というのも練習の1つです。用意した答えは、少し聞かれ方が変わると使えなくなります。受け方だけを持っていれば、初めて聞く質問にも同じように返せます。
家族に質問を出してもらうときは、答えやすい質問と答えにくい質問を混ぜてもらいます。答えにくい質問ばかりだと、途中で嫌になって続きません。答えやすい質問で調子をつかんでから、予想外の質問に入る順番にします。
よくある質問
聞き返すと、やる気がないと思われませんか
評価の基準は学校が定めるもので、こちらから読むことはできません。塾の練習では、聞き返すことを、質問を正確に受け取ろうとする行動として扱っています。あいまいなまま答えるより、どこがわからないかを伝えたほうが、その後の答えは具体的になります。聞き返すときは、声の大きさと速さを変えず、一度だけにします。
「知りません」と言ったら、そこで終わりますか
知らないという一言だけで終わらせず、わかる範囲か、これから確かめたいことを1つ足します。「知りません。ただ、〜なら話せます」の形です。塾の練習では、この一文を先に作ってから、知らない話題の練習をします。
沈黙が怖くて、とりあえず何か言ってしまいます
とりあえずの言葉が続くと、話がそれて、戻る場所がわからなくなります。沈黙が怖いときこそ、「少し考えさせてください」の一言に置き換えます。間をもらう言葉を出せば、黙っている時間が、考えている時間に変わります。
前の質問の失敗を引きずって、次の質問に集中できません
1つ答えられなかったことを、次の質問に持ち越さないために、質問が変わったら一度だけ息を吐きます。そのうえで、新しい質問の言葉を繰り返してから答え始めます。塾の練習では、わざと答えにくい質問の後にやさしい質問を置き、切り替える練習をします。
確かめる順番
今週は、次の順で確かめます。最初に受検票と学校の案内を開き、面接の日時・会場・持ち物を書き出します。学校ごとに決まる事柄は、この2つの紙に書かれた指示で決まります。
- 受検票と学校の案内から、面接の日時・会場・持ち物を書き出す。
- 家族に質問を書いてもらう。3つの型を渡し、答えの評価はしないと伝える。
- スマートフォンか録音できる道具で、練習を録音する。
- 録音を聞き返し、沈黙・言い直し・文の終わりの3点を確認する。
- 次の練習で直すことを1つだけ決める。

図3のように、確かめる順番を決めておくと、練習のたびに何から始めるかで迷いません。質問を書いてもらう前に、受検票を読むのが先です。学校の指示で検査の順や持ち物が変われば、練習の内容も変わるからです。
中学校の先生に、面接の練習の機会があるかを聞くのもこの週にします。学校によっては、練習の前に受検票の見方を教えてくれます。家庭で決められないことは、学校に聞いてから練習に反映します。
個別指導で確かめること
塾の練習では、講師が質問を出し、答えを聞いた後に「今の答えを別の言葉で言うと、どうなりますか」と一度聞き返します。同じ質問を二度聞くことで、言い直しの言葉が自然に出るようになります。答えられなかった質問は、次回もう一度、聞き方を変えて出します。
まとめ
答えられない質問への備えは、答えを増やすことではなく、その場で使える短い言葉を増やすことです。聞き返す、間をもらう、知らないと言う、言い直す。この4つがあれば、用意していなかった質問にも、自分の言葉で答え始められます。
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