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国公立の前期と後期の違い—前期に合格して手続すると後期はどうなるか、中期日程|武蔵野個別指導塾

前期の合格を受け取るかは2027年3月15日に、後期の結果を知らないまま決めます。後期の出願も前期と同じ1月25日〜2月3日で、両方の発表を見て選べるのは公立中期と後期の組み合わせだけです。
国公立の前期と後期の違いは、試験の日の早い遅いよりも、「前期の合格を受け取るかどうかを、後期の結果を知らないうちに決める」ところにあります。2027年の国立大学の入試では、前期の大学で 3月15日(月)までに入学手続を済ませた人は、そのあと後期の試験を受けても、後期の合格者には入りません。後期の出願は前期と同じ 1月25日(月)から 2月3日(水)の間に出すので、前期の結果を見てから後期を選ぶ順番にもなりません。公立大学の中期日程と後期日程で二つとも受かったときだけは、両方の発表を見比べてから入学先を本人が決められます。
| 確かめる決まり | 2027年の入試(いまの高3・既卒生) | 載っている文書 |
|---|---|---|
| 出願できる数 | 国立だけを受けるなら前期で1つ、後期で1つの2つまで。公立の中期も使えば3つまで | 国立大学協会と公立大学協会の要領(2027年度)のⅠ3 |
| 出願を受け付ける期間 | 1月25日(月)〜2月3日(水)。前期も公立中期も後期も同じ10日間 | 同じ要領のⅠ3(b) |
| 前期の発表と手続 | 発表は国立が3月6日(土)〜10日(水)、公立が3月1日(月)〜10日(水)。手続の締切はどちらも3月15日(月) | 同じ要領のⅠ5 |
| 前期で手続を済ませた人 | 後期や公立中期を受けても、その日程の合格者にしない | 同じ要領のⅠ1(b) |
| 公立中期と後期の両方に合格 | 二つの発表を見てから、どちらに入るかを本人が決める(事後選択制) | 公立大学協会の要領(2027年度)のⅠ1(d) |
よくあるのは、前期の出願先を決めた夜、台所のテーブルで「後期にも出すの」と聞かれて言葉に詰まる場面です。お子さまは「前期の結果を見てから考える」と答え、保護者は「それで間に合うのか」と首をかしげます。前期で受かれば後期はいらない気がするし、落ちたら3月に受ける所が何も残らない気もする。話がかみ合わないのは、後期の出願の受付が前期の試験より3週間以上も前に閉じることを、二人とも知らないからです。
前期の手続の締切が後期の発表より先に来る—2027年の要領が決めた順番
国立大学の一般選抜をどう進めるかは、国立大学協会の「国立大学の2027年度入学者選抜についての実施要領」が決めています。2027年度の入試とは、2027年4月に入学する人のための入試のことで、1月16日と17日の二日間にある令和9年度の共通テストを受けるいまの高3と既卒生が、この要領の下で出願します。要領はこの進め方を「分離分割方式」と呼び、先に前期日程の試験と合格発表と入学手続を終わらせ、その後で後期日程の試験と発表と手続に進む、という二段に組んでいます。
日付で並べると、前期の試験は 2月25日(木)が第1日で、後期の試験は 3月12日(金)以降に始まります。国立の前期の合格発表は 3月6日から10日までの間に出て、入学手続の締切は 3月15日です。要領はこの日を「入学手続前期締切期日」と名づけています。国立の後期の発表は 3月20日(土)から24日(水)まで(できる限り23日まで)の間で、後期の手続の締切は 3月27日(土)です。

図1は、1月25日から3月31日までを日数に比例させて横に並べたものです。赤い線の 3月15日は、後期の発表が始まる 3月20日より5日早い位置にあります。要領は、前期に受かって 3月15日までに手続を終えた人を、後期に出願して受験しても後期の大学・学部の合格者とはしない、と定めています。反対に、前期に受かっても手続をしなかった人は、その大学・学部への入学を辞退した人として扱います。前期の合格を受け取るか手放すかを、後期の結果が出る前に決めなければならない。ここが前期と後期の違いの芯です。
この決まりは、大学と大学入試センターの間でやり取りされる名簿で動いています。要領によると、各大学は前期の合格者と手続を終えた人を 3月16日(火)の午後5時までにセンターへ知らせ、センターは 3月18日(木)の午後1時から、前期の「入学手続完了者資料」を大学に渡します。後期の大学は、その資料に載った人を除いてから合格者を発表します。要領の仕組みの上では、前期で手続をした人が後期の合格者として名前を出されることはありません。
出願できる数も要領に書かれています。国立大学を受ける人は、前期で試験をする大学・学部から一つ、後期で試験をする大学・学部から一つの、合わせて二つまで出願して受験できます。一つの大学の中で学部や学科に志望の順位をつけて出す方式は「一つの大学内での複数志望」として扱われ、その形で出しても、前期と後期で二つまで出せることは変わりません。出願を受け付ける期間は前期も後期も同じで、後期だけを遅らせて出せる窓口はありません。
公立大学には、公立大学協会の「公立大学の2027年度入学者選抜についての実施要領」があります。こちらは分離分割方式の横に「公立大学中期日程」を置いた形で、中期の試験は 3月8日(月)以降に始まり、前期・中期・後期から一つずつ、合わせて三つまで出願できます。公立の前期の発表は 3月1日(月)から10日までと国立より幅が広く、手続の締切は国立と同じ 3月15日です。前期で手続を済ませた人を中期と後期の合格者にしないのも、国立と同じです。違うのは、中期日程と後期日程の組み合わせで受けて二つに合格したとき、それぞれの発表を確かめてから入学先を本人が決める「事後選択制」がある点です。中期と後期の発表はどちらも 3月20日から24日までの間に出て、手続の締切は 3月27日までの日を大学ごとに決めます。
なお、2段階選抜を行う大学の第1段階の結果は、前期が 2月10日(水)まで、公立中期が 2月18日(木)まで、後期が 2月28日(日)までに出ます。第1段階の結果がいつ出て、自分の志望校が行うかをどこで確かめるかは、特集「共通テストの細かい疑問」の「共通テストの足切り(第1段階選抜)とは—いつ分かるか、どこに書いてあるか」で扱っています。
同じ大学で前期と後期を受けられるか—志望校の募集要項で読む欄
要領が決めているのは、日程と出願の数の枠までです。志望校に後期の募集があるか、何人を取るか、何の試験をするかは、大学ごとの募集要項に書かれます。文部科学省の令和9年度の大学入学者選抜実施要項は、募集人員・出願要件・出願手続・試験期日・評価方法などを書いた募集要項を、各大学が 2026年の12月15日(火)までに出すと決めています。前期と後期を考える家庭が最初に開くのは、この募集要項の募集人員の表です。前期の行に人数があっても、後期の行が空いていたり、後期の行そのものが無かったりすれば、その学部・学科は後期で人を取らないと読めます。表の作りで迷ったら、大学の入試の窓口に確かめます。
同じ大学の前期と後期に出せるかも、この募集要項で読みます。国立の要領は、一つの大学の中で前期と後期に違う学部を併願できるかどうかを、その大学・学部が決めるとしています。公立の要領は、一つの大学の中で日程の違う試験について、同じ学部どうし、または違う学部どうしの併願を認めるかを、大学・学部が決めると書いています。「同じ大学なら前期も後期も出せる」「同じ学部なら続けて受けられる」と決めてかからず、出願資格の欄と、併願についての注意書きを探してください。
次に、前期と後期の試験の中身を並べます。前期と後期は別々の募集なので、個別学力検査の教科や配点、共通テストで使う教科・科目が同じとは限りません。二つの募集要項から「試験教科・科目」と「配点」の欄を書き写して横に並べると、2月25日の前期の試験の後に何を練習すればよいかが見えてきます。後期の試験の形が前期と違うなら、その練習を何日に始めるかもここで決まります。
公立大学を考えるなら、志望の学部の試験が前期・中期・後期のどれにあるかを確かめます。中期日程は、国公立の日程のうち公立大学だけにあるものです。中期と後期の二つに合格したときの手続の締切は、3月27日までのどの日にするかを大学ごとに決めるので、二つの募集要項の締切を並べて、早く来る方に印を付けておきます。
共通テストの側でする手続も一つあります。令和9年度の受験案内では、前期・後期・公立中期の成績請求情報は日程ごとに1大学までで、手続ができるのは 2027年1月22日(金)の10時から、2月12日(金)の17時までです。同じ受験案内は、共通テストの受験票が大学の個別試験の当日や入学手続のときに要る場合があるとしているので、受験票は後期の入学手続が済んだ後も捨てずに、出願の控えと同じ封筒に入れておきます。
いまの高2が受ける2028年の入試も、国立大学協会の2028年度の要領で同じ分離分割方式が決まっていて、前期と後期の出願は 2028年1月24日(月)から 2月2日(水)までです。
後期の出願はいつか—1月の出願の前から3月27日までの手順
後期の出願は、前期と同じ 2027年1月25日(月)に始まり、2月3日(水)に閉じます。共通テストの2日目から数えて8日後に開き、10日間しか開いていません。ですから後期について決めることは、出願の前に決めておくことと、3月に決めることの二つに分かれます。家庭で進める順に並べます。
- 前期の出願先を決めたその夜に、三段の紙を作ります。一枚の紙を横に三つに区切り、上から「前期」「後期」、公立を考えるなら「中期」と書き、それぞれの段に募集要項で読んだ試験の日・発表の日・手続の締切を写します。たとえば国立の前期と後期なら、前期の段は「試験 2月25日から」「発表 3月6日〜10日のどこか」「締切 3月15日」、後期の段は「試験 3月12日以降」「発表 3月20日〜24日のどこか」「締切 3月27日」です。二つの段を上下に並べると、3月15日の真下に後期の発表がまだ無いことが一目でわかります。
- 「前期に受かったら手続をするか」を、出願の前に親子で決めておきます。後期の大学を前期の大学より行きたい所にすると、前期で受かったとき、手続をすれば後期の合格は来ず、手続をしなければ前期の合格を手放す、という板挟みになります。どちらを前期に置くのがよいかは家庭ごとに違いますが、「前期の合格が来たら手続する」と迷わず言える組み合わせにしておけば、3月の数日で心が揺れません。保護者は、国立大学協会の要領が入学手続として書類の提出と入学料などの納入を求めていることも、このときに頭に入れておいてください。金額と納め方は、大学の入学手続の案内で読みます。
- 1月22日からの成績請求の手続と、1月25日からの出願を、前期と後期でまとめて済ませます。前期の結果を待ってから後期を出す手順は、受付の期間が同じなので成り立ちません。書類の届け方や締切の時刻は大学ごとに募集要項で決まるので、二つの募集要項の出願の欄を並べ、早く閉まる方から片づけます。
- 2月25日から始まる前期の試験が終わったら、次の日から後期の形の練習に移ります。前期の発表はいちばん早い公立でも 3月1日なので、待つ間に後期の答案の形を整えます。後期の試験は 3月12日以降に始まるので、試験の日が 3月15日より前に来る日程もありえます。自分の後期の試験の日を、紙の締切の欄の横に書いておきます。
- 前期の発表を見たら、その日のうちに手続の準備をそろえます。要領は、入学手続のときに大学入試センターが出す「国公立大学入学確認票」も大学に出させるとしています。令和9年度の受験案内では、前期日程用の確認票は 3月1日(月)の10時から発行でき、確認票を発行すると、そこから先は国公立大学あての成績請求情報の手続が閉じます。
- 3月15日までに、図2の分かれ道のどちらへ進むかを決めます。前期で手続を済ませたうえで後期の試験に行くかどうかは本人と家庭が決めることですが、受けても後期の合格者にはならないと知ったうえで決めます。
- 後期や中期の発表を受けて、3月27日までに手続をします。前期の手続をしなかった人は、3月20日から24日の後期の発表を待ちます。公立中期と後期の二つに受かったら、両方の発表を見てから一つを選び、選んだ大学で手続をします。追加合格は国公立とも 3月28日(日)から決まり始め、その手続の締切は 3月31日(水)です(大学の事情で別の扱いをとることがあります)。

図2のように、前期に合格した人の分かれ道は「3月15日までに手続をするか」の一つしかありません。「はい」に進めば前期の大学に入ることが決まり、後期は受けても合格になりません。「いいえ」に進めば前期の合格は辞退の扱いになり、3月20日からの後期の発表を待つことになります。どちらの道を選んでも、3月15日の時点で後期の結果は手元にありません。たとえば国立の前期の発表が期間の最後の 3月10日(水)に出たとすると、締切の 3月15日(月)までは土日を挟んで5日です。この5日で書類と入学料と確認票をそろえるので、迷う時間は思ったより残りません。
前期に合格した後の後期受験をめぐる4つの思い込み
一つめは「後期は前期の結果を見てから出せばいい」という思い込みです。前期も後期も、出願を受け付けるのは 1月25日から 2月3日までの同じ10日間で、前期の発表はいちばん早くても 3月1日です。後期の出願は、前期の試験の22日前にはもう閉じています。
二つめは「前期で手続をしても、後期で受かったら後期に乗り換えられる」という思い込みです。前期で 3月15日までに手続を済ませた人は、後期を受けても後期の合格者になりません。そのうえ国立大学協会の要領は、一つの国立大学で入学手続を終えたら、それを取り消して別の国立大学で手続をとることも認めないとしています。公立大学協会の要領も、国公立大学について同じことを書いています。
三つめは「前期の手続を見送って後期に賭け、だめでも前期の追加合格で戻れる」という思い込みです。要領は、前期の合格者が 3月15日までに手続をしなかったとき、その大学・学部では前期の追加合格の対象にしないと書いています。自分で手放した前期の合格は、追加合格の形でも戻ってきません。
四つめは「公立中期も前期と同じで、後期の結果を見る前に決めなければならない」という思い込みです。公立大学の中期日程と後期日程の組み合わせで二つに受かったときは、両方の発表を確かめてから本人が選ぶ事後選択制です。ただし、前期で手続を済ませていれば、中期も後期も合格者になりません。中期と後期の合格が意味を持つのは、前期で手続をしなかった人か、前期で合格が出なかった人です。

図3は、四つの思い込みを「できる・できない」で並べたものです。○が付くのは公立中期と後期の組み合わせだけで、前期がからむ三つの行には×が付きます。前期は、後期の結果と見比べて選ぶ日程ではなく、後期より先に答えを出す日程です。
確かめる先と聞き方
前期と後期の決まりは、全国でそろえた二つの要領と、大学ごとの募集要項の二か所に分かれて書かれています。どの文書のどの欄で何を読み、何を電話で聞くかを先に分けておけば、前期の発表から締切までの短い日々に探し物をせずに済みます。
- 志望校の募集要項(2026年12月15日までに出る): 前期と後期の募集人員の行、同じ大学で前期と後期を併願できるかの注意書き、後期の「試験教科・科目」と「配点」の欄
- 志望校の入学手続の案内: 前期の手続で出す書類、入学料などの納め方、3月15日の締切が何時までか、郵送なら届いた日で数えるのか
- 公立の志望校の募集要項: その学部の試験が前期・中期・後期のどれか、中期と後期の手続の締切の日
- 国立大学協会と公立大学協会の2027年度の要領の日程表: 前期・中期・後期の発表と締切の並び
- 令和9年度の受験案内のEの節: 前期・後期・中期の成績請求情報の期間と、国公立大学入学確認票を発行できる期間
- 大学の入試の担当の窓口: 募集要項で読み切れない点(同じ学部を前期と後期で続けて受けるときの扱いなど)
- 高校の先生: 出願の書類を学校で用意してもらう日程(学校ごとに違うので、1月の出願より前に聞く)
個別指導で確かめること
武蔵境の教室では、前期と後期の募集要項から写した「試験教科・科目」と「配点」の欄と、共通テストの自己採点の答案を机に並べ、2月25日の前期の試験の後に、後期の形の練習へ何日で切り替えるかを一緒に決めています。出願の前の夜に親子で書いた「前期に受かったら手続するか」の紙と、三段に日付を写した紙があれば、それも同じ机に置き、後期の試験の日と 3月15日の締切の並びに写し間違いがないかを読み合わせます。
まとめ
前期と後期の両方に出しても、二つの合格を並べて見比べられるわけではありません。前期の合格を受け取るか手放すかは、後期の発表の5日前にあたる 3月15日に、後期の結果を持たないまま決めます。その答えを1月の出願の夜に紙へ書いておけば、前期の発表から締切までの数日は迷う日ではなく、手続を進める日として使えます。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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