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中1の定期テストは何点取ればいいか—平均点の紙より先に、答案で見る三つの数|武蔵野個別指導塾

平均点より上か下かを見る前に、答案の失点を「知らなかった」「時間切れ」「うっかり」の三色に塗り分けてください。次のテストの目当ては、そのうち一色の数を減らす形で一つだけ立てます。
中1の定期テストに、「この点を取れば大丈夫」と言える決まった点数はありません。平均点は学校ごと、テストの回ごとに動きますし、通知表の評定も点数だけでは決まらないからです。点数の代わりに見てほしいのは、答案で失った点の中身です。知らなかった問題、時間切れで手が届かなかった問題、わかっていたのに落としたうっかりの失点。この三つの数に分けると、次に手を打つ場所が一つに絞れます。今夜は答案を受け取るだけにして、週末に一教科だけ、三色のペンで印をつけてください。
よくあるのは、返ってきた5教科の点を、平均点の紙と並べた食卓という場面です。英語は平均より上、数学は少し下、国語はほぼ平均と同じ。親は紙の余白に差を書き込み、お子さまは箸を持ったまま黙っています。「で、何点なら大丈夫なの」と聞いても、返事はありません。答えられないのはお子さまのせいではありません。その問いに点数で答えられる物差しが、食卓のどこにも置かれていないのです。
「何点なら大丈夫」に点数で答えられない理由
平均点は、その学校のその回の結果でしかない
平均点は、同じ学校の同じ学年がその回の問題を解いた点をすべて足し、受けた人数で割った数です。問題が易しければ上がり、難しければ下がります。問題を作る先生が変われば、問題の量や出し方も変わります。ですから「平均点が何点だから、何点取れば安心」という言い方は、その一回のテストの中でしか通じません。図1のように、同じ点数の答案でも、易しい回なら平均より下に、難しい回なら平均より上に見えます。点数が同じなら、お子さまの力が上下したわけではありません。動いたのは、比べるために引かれた線の方です。

平均には、少数の極端な点に引っ張られる性質もあります。何人かが大きく点を落とした回は平均が下がり、学年のちょうど真ん中にいる人の点より低く出ることがあります。平均点の紙一枚で「真ん中より上か下か」まで決めてしまうと、読み違えるのはこのためです。
中1の最初のテストは、実力以外のもので点が揺れる
中1の子供にとって、初めての定期テストは、問題の量も時間の区切り方も初めて体験するものです。そのため中1の定期テストの点数には、覚えている量や解ける力のほかに、時間の配り方と、問題文の指示を読む慣れが混ざっています。最後の大問に手が届かなかった失点と、習った覚えのない問題での失点は、同じ1点でも次にすることがまったく違います。点数は、この種類の違う失点を全部まとめて満点から引いた数にすぎません。点数だけを眺めていても次の一手が出てこないのは、そのせいです。
評定は点数だけでは決まらない
通知表の5段階の評定も、テストの点数を並べ替えて出すものではありません。中学の各教科では、学習の様子を三つの観点に分けて見ます。「知識・技能」の観点、「思考・判断・表現」の観点、それに「主体的に学習に取り組む態度」の観点です。観点ごとにA・B・Cの印がつき、いちばん上のAは「十分満足できる」、真ん中のBは「おおむね満足できる」、Cは「努力を要する」状況を表します。この三つの観点をまとめたものが評定です。テストの点はその判断に使われる材料の一つで、提出物や授業での取り組みが材料に入ることもあります。どの材料をどの観点にどう使うかは教科や学校で違うので、学校の評価の計画で確かめてください。家で点数だけを見て評定を予想すると、通知表を開いた日に、思っていた数と違って驚くことになります。
合計点は、教科ごとの中身を隠す
5教科の合計点は、教科ごとに違う中身を一つに混ぜた数です。英語で20点多く取って数学で20点落としても、その逆でも、合計は同じになります。合計点が前の回と同じでも、中で起きていることが入れ替わっていれば、次に手を打つ教科は変わります。合計点は家族で喜ぶ材料にはなっても、次のテストまでの道順を教えてはくれません。
家でできる手順—答案に三色の印をつける
答案は、三つの数に分けたところで初めて次の一手が見えます。塾で返ってきた答案を見るとき、最初に置いている手順を、家で使える形にしました。用意するのはペン3本と紙1枚で、一回目は30分で区切れます。
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返ってきた夜は、点数の話を一言で終えます。「返ってきたね。見せてくれてありがとう」とだけ言って答案を受け取り、テーブルの端に重ねておきます。その夜のうちに一枚ずつ問い詰めると、お子さまは次から、答案を出すのをためらうようになります。代わりに、答案を一緒に見る日時をその場で決めます。「土曜の昼ごはんのあと、30分だけ一緒に見よう」と、曜日と長さを口に出して約束してください。返却から日が空きすぎると、どの問題でどう迷ったかの記憶が薄れるので、返ってきた週のうちに一回目を置きます。
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机に置く物を、親が先にそろえます。答案、問題用紙、赤・青・緑の3色のペン、平均点の紙、白い紙1枚です。問題用紙が手元に無い教科は、答案だけで進めます。始める前に物がそろっていると、「ペンどこ」「問題用紙どこ」から始まる小さな言い合いが起きません。平均点の紙は裏返して、机の端に置いておきます。開くのは、三つの数を出したあとです。
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一教科を選び、落とした問題に一つずつ色をつけます。最初の一回は5教科を全部やらず、お子さまに一教科を選んでもらいます。いちばん点の低い教科でなくてかまいません。色は次の順で決めます。まず、何も見ずにその場で解き直してもらいます。一問は数分で区切り、手が止まったらそこで打ち切ります。解けなければ赤、「知らなかった」の印です。赤には、習った覚えがない問題も、習ったのに思い出せない問題も入ります。どちらも、いまの手持ちの知識に無いという点で同じ扱いにします。解けたら、テストのときにその問題まで時間があったかを聞きます。手が届かなかった、または途中で時間が来たなら青、「時間切れ」です。時間があったのに落としていたなら緑、「うっかり」です。返却の日に授業で解き方の説明を聞いた問題は、今解けても、テストの時点で知っていたのかどうかが紛れます。その問題だけは「テストの日に、この解き方を知っていた?」と聞き足してください。親が口にするのは「今なら解ける?」「そこまで時間はあった?」の二つの問いを中心にします。
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色ごとに、失った点を足して三つの数にします。配点が問題用紙や答案に書いてあれば点で、書いていなければ問題の数で数えます。記述問題で部分点だけ減ったものは、減った理由で色を分けます。図2の例は、100点満点で62点だった答案です。失った38点が、知らなかった18点、時間切れ12点、うっかり8点に分かれました。62点という一つの数が、手の打ち方の違う三つの数に変わります。

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三つの数を出してから、平均点の紙を表に返します。この順番には理由があります。先に平均点を見ると、上か下かで親子の気持ちが決まってしまい、三つの数が目に入らなくなるからです。平均点との差は、三つの数のどれを減らせば埋まる大きさか、という見方で読みます。平均より下だった教科で、その差がうっかりの数より小さいなら、新しく覚える量を増やさなくても届く距離です。差が知らなかったの数と同じくらいなら、覚えていない単元がはっきり残っています。時間切れの数が差より大きいなら、知識より先に時間の配り方を見直す番です。紙に最高点や点数の分かれ方の表が載っていれば、それも並べて見ます。
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二回目の機会に、残りの教科も同じように数えます。翌日でも、次の週末でもかまいません。白い紙に、教科を縦に、赤・青・緑を横に並べた表を作ります。並べると、「どの教科も青が多い」「数学だけ赤が多い」「緑は国語と社会に集まっている」のように、教科をまたいだ形が見えてきます。青がどの教科にも多いなら、困っているのは知識の量より時間の配り方です。赤が一つの教科に集まっているなら、その教科のどの単元から手持ちに無いのかを、教科書の目次で確かめます。
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次のテストの目当てを一つだけ決めます。表を見ながら、お子さま自身に選んでもらいます。「どの教科の、どの色を、いくつ減らしたい?」と聞き、決まったら紙の下に一行で書きます。目当ては一つで止め、減らす手だてを一行だけ添えます。赤なら、その単元の教科書の例題に戻って解き直す。青なら、家で問題集の1ページを時計で計って解き、どこで時間を使っているかを見る。緑なら、見直しのときに確かめることを教科に合わせて先に決めておく。紙は、次のテストの範囲表が配られたらその隣に貼ります。
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次の答案が返ってきた日に、同じ手順で数え直します。比べるのは前の回の点数ではなく、選んだ一色の数です。そこが減っていれば、点数が思ったほど動いていなくても、手だては効いています。減っていなければ、目当てはそのままにして、手だての方を一つ変えます。
言葉と場面の例
答案を前にした食卓では、親の最初の一言で、そのあとの30分の向きが決まります。答案を前にすると口をついて出やすい五つの言葉を、言い換えと並べて置きます。
「平均より下じゃない」→「どこで点を落としたか、色で分けてみよう」。平均点を口にした瞬間、比べる相手はクラスの全員になります。お子さまには、クラスの全員の点を変える手だてがありません。三つの数は、本人の答案の中だけで出せる数です。言い換えは、話の相手を他の人から答案へ戻します。
「なんでこんな問題を間違えるの」→「この問題、今なら何も見ずに解ける?」。「なんで」は過去の理由を聞く問いで、聞かれた側は弁明の形でしか返せません。「今なら解ける?」は今の状態を聞く問いなので、答えがそのまま色分けの材料になります。解ければ緑か青、解けなければ赤。責める言葉を使わずに、手順3の一歩目へ入れます。
「勉強が足りなかったんだよ」→「最後の問題まで、時間はあった?」。勉強不足と決めつけると、時間切れの失点も、うっかりの失点も、すべて「もっと長く勉強しなさい」という一つの話にまとまってしまいます。時間切れの失点は、家での勉強時間を延ばしても減るとは限りません。最後の問題まで時間があったかを聞くと、青の数が先に見えてきます。
「仲のいい子は何点だった?」→「この教科で、いちばん悔しい問題はどれ?」。他の子の点は、お子さまにとって変えようのない数です。聞かれた側は、自分の点を守るか、相手の点を下げて話すかしかできません。悔しい問題を聞くと、本人の「本当はできた」という見立てが出てきます。そこを最初の一問にすると、色分けが責める話になりません。
「数学はよかったから、ほかも頑張って」→「数学で取れた問題は、どうやって準備した?」。うまくいった教科には、本人がすでに持っている手だてがあります。「ほかも頑張って」は、そのやり方を言葉にしないまま、量だけを増やせと言っているのと同じです。取れた問題の準備の仕方を本人の口から聞くと、ほかの教科に移せるやり方が一つ見つかることがあります。
やりがちな三つのずれ
一つ目は、平均点を超えた教科を見ずに終えることです。平均より上だった教科は、話題にのぼらないまま答案が引き出しにしまわれがちです。けれど平均を超えていても、緑や青の失点は残っています。次の回の問題が難しくなれば、残ったうっかりがそのまま点差になって表に出ます。直し方は、平均を超えた教科でも、緑の数だけは数えることです。一教科なら、数えるのに10分もかかりません。
二つ目は、うっかりの失点を「次は気をつけて」で片づけることです。「気をつけて」とだけ伝えても、テストの最中、どこに目を向ければいいのかは決まりません。うっかりにも種類があります。問題文の「すべて選びなさい」「記号で答えなさい」を読み落とす、計算の途中で写し間違える、解答欄を一つずらす、漢字のとめやはねを落とす。直し方は、緑の印がついた問題を種類ごとに分け、いちばん多い種類を一つだけ、見直しで確かめることに決めることです。「見直しでは、問題文の指示に線を引いたかだけ確かめる」と言えるところまで、狭く決めます。
三つ目は、次のテストの目当てを点数で立てることです。「次は80点」と決めても、何を変えるかが見えません。届かなかったときも、どこがだめだったのかが手元に残りません。図3のように、目当てを「うっかりを8点から4点へ」のような失点の数で立てると、減らす手だてと、次の答案で数え直すことまでが一本につながります。点数は、その手だての結果を確かめる数の一つとして見ます。

よくある質問
中1の定期テストで平均点より下でした。どのくらい心配すればよいですか
平均点との差の大きさだけでは、心配の量は決められません。見るのは、差を作っている失点の色です。差の大半が青と緑なら、知っている中身はあり、時間の配り方と見直しで縮められる差です。赤が多いなら、手持ちに無い単元が残っているので、教科書の目次でその単元を確かめ、例題から戻ります。一回の点数で中学の3年間が決まるわけではありません。ただ、授業がわからないと本人が言う日が続いたり、宿題に手がつかない日が増えたりしていないかは見ておきます。そうした様子があれば、点数の話とは別に、家での様子を担任の先生へ伝えてください。
点数はよかったのに、通知表の評定が思ったより低いのはなぜですか
点数が高くても、テスト以外の材料で、別の観点の評価が下がっていることがあります。通知表に観点ごとのA・B・Cが載っていれば、まずどの観点がBやCなのかを見てください。そのうえで教科の先生に「この観点は、どんな場面で見ていますか」と聞くと、家で何を変えればいいかの手がかりが返ってきます。理由を家で推し量ってお子さまを問い詰めても、本人にも答えはありません。学校に確かめる方が、早くて確かです。
中1の定期テストの結果は、高校入試に関係しますか
いまの都立高校の入試の決まりでは、中学校から高校へ出される成績は中3の12月末までのもので、中1の定期テストの点がそのまま入試の点になる仕組みではありません。お子さまが受ける年度の決まりは、その年度の東京都教育委員会の実施要綱で確かめてください。私立高校の推薦や併願で何を見るかは高校ごとに決め方が違うため、志望する高校と中学の先生の両方に尋ねてください。ただ、中1で赤のまま残した単元は、中3の入試問題でも土台として出てきます。中1の結果は、入試の点としてより、赤の単元をいまのうちに埋めておくための目印として使ってください。
学校と相談先で確かめること
答案だけではわからないことは、学校で聞けます。三者面談や個人面談、連絡帳で、次の問いをそのまま使ってください。
- 「この教科の評価では、定期テストのほかに何を材料にしていますか」
- 「三つの観点のうち、本人がいちばん伸ばせそうなのはどれですか」
- 「テストの解き直しや、ワークの提出の決まりはありますか」
- 「テストで最後まで手が届かない様子があります。授業の中でも、時間が足りない場面はありますか」
- 「平均点のほかに、点数の分かれ方がわかる資料はありますか」
学校へ行きたがらない、朝起きられない、眠れない。点数の話からそうした様子が見えてきたら、勉強の相談とは分けて考えます。学校の中では、担任の先生のほか、スクールカウンセラーにも相談できます。カウンセラーは毎日学校にいるとは限らないので、来る曜日を先に学校へ問い合わせておくと、話が早く進みます。校外の相談先としては、武蔵野市の教育支援センターと、東京都教育相談センターが保護者からの相談を受けています。吉祥寺や武蔵境の駅を使っていても住所が武蔵野市でなければ、住んでいる市の教育委員会の教育相談の窓口を使ってください。体の具合が悪い日が続くなら、話を持っていく先は医療機関です。
個別指導で確かめること
1対1の授業で答案を見るときも、最初にするのは三色の印です。赤の問題は、解くのに要る一つ前の単元まで戻り、どこから手持ちに無いのかを一問ずつ確かめます。中1の数学の文字式で赤がつけば、小学校の割合や分数の計算まで戻ることがあります。青の問題は、同じ大問を時計で計って解いてもらい、どの問題で手が止まるのかを横で見ます。
緑の問題は、本人が見直しのときに何を見ているのかを、声に出して言ってもらいます。目で答案をなぞるだけの見直しと、指示と単位を一つずつ指で押さえる見直しでは、拾える失点が違います。授業で点数の約束はしません。その回の授業が、三つの数のどれを減らすための時間なのかを、始める前にお子さまと決めます。
まとめ
平均点の紙は、その回の全員の結果を写した一枚です。お子さまの次の一手は、そこには書かれていません。書かれているのは、赤と青と緑に塗り分けた答案の方です。何点取ればいいかと迷った夜は、点数を一つの数として眺めるのをやめ、失った点を三つに分けて数えてください。次のテストまでに減らす色は、一つで足ります。
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