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中1の初めての定期テスト、親が先に知っておくこと—小学校のテストとの違いと二週間の流れ|武蔵野個別指導塾

範囲表が届いた夜に日程を冷蔵庫に貼り、提出物の締切と寝る時刻を先に決める。小学校とは仕組みの違う中1の定期テストで、親の出番はこの三つと、答案を見る日の約束で足ります。
中1の最初の定期テストは、小学校のテストを大きくしただけのものではありません。数週間分の授業がまとめて範囲になり、いくつもの教科が同じ週に並び、ワークやプリントの提出の締切が重なり、点数は3つの観点の評価を通ってから通知表の数になります。子供がこの仕組みを知らないのは当たり前で、だからこそ親が先に知っておく意味があります。
今夜できる最初の一手は、学校の年間行事予定を出して、テストの週に印を付けることです。範囲表が配られたら、その日から本番までを二週間として数えます。そのうえで日程を家に貼り、提出物を締切の順に並べ、寝る時刻を先に決めます。親の出番はこの三つと、答案が返ってきたあとに一緒に見る日を決めることで足ります。
よくあるのは、5月の夕食で「テストは何教科あるの」と聞いたら、お子さまも箸を止めて「わかんない」と答えた、という場面です。入学して一か月、ようやく時間割を見ずに鞄を詰められるようになったころで、本人の頭の中では、テストがまだ形を持っていません。親のほうも小学校の感覚が残っていて、「近くなったら言ってくるだろう」と構えている。気づいたときには、範囲表が鞄の底で折れ曲がっています。どちらかが怠けたのではなく、仕組みを知らないまま最初の一回を迎えようとしているだけです。
小学校のテストと、中1の定期テストはどこが違うか
違いは五つあります。図1のように、どれも勉強の量か、点の数え方が変わる話で、やる気とは別の所で起きています。

一つ目は範囲の広さです。小学校で慣れてきたのは、単元が一つ終わるたびに、その単元だけを解くテストではないでしょうか。中学の定期テストは、前回のテストから今回までの数週間分の授業が、まとめて範囲になります。一つの教科の中でも、教科書のページ、ワークのページ、授業で配られたプリントと、出どころが何か所にも散らばります。習った所が出るのは同じでも、覚えておく量と、習ってから解くまでの日数がまるで違います。
二つ目は、いくつもの教科が同じ週に並ぶことです。テストの期間の限られた日数に、教科がまとめて詰まっています。小学校のように「明日のテストの単元を今夜見直す」というやり方では、後の日に控えている教科に手が回りません。どの教科をいつ準備するかを、本人が初めて自分で割り振ることになります。
三つ目は提出物です。ワークやノート、プリントの提出が、テストの日やその前後に締切として重なることがあります。何を、いつ、どの先生に出すのかは、範囲表や授業の連絡で知らされます。評価の中でどう扱われるかは、学校と教科ごとの評価の計画に書かれています。テストの準備と提出物の仕上げが同じ二週間に押し寄せてくる、この重なりに中1は面食らいます。
四つ目は評価の仕組みです。中学の各教科は「知識・技能」、「思考・判断・表現」、「主体的に学習に取り組む態度」という3つの観点でA・B・Cをつけ、それをまとめて5段階の評定にします。観点を3つに分ける考え方は小学校から続いていますが、中学では評定が5段階になり、定期テストの点数はその材料の一つとして使われます。点数がそのまま通知表の数になるわけではありません。
五つ目は、実技の4教科にもテストがあることです。音楽・美術・保健体育・技術・家庭も、紙のテストを行う学校があります。授業で歌った、作った、走ったという体験だけでは答えられず、教科書や授業のプリントの中身が問われます。中3の評定になると、都立高校の一般の入試では、この4教科が調査書の中で重く数えられる仕組みもあります。
子供の側から見ると、この五つが一度に、しかも初めてやって来ます。範囲表を渡されても、どこを見ればいいのか、何から手を付ければいいのかがわからない。「何教科あるの」に答えられないのは、テストに無関心だからではなく、範囲表という紙の読み方をまだ知らないからです。
家でできる手順—年間行事予定から、答案を一緒に見る日まで
親がするのは勉強を教えることではなく、仕組みを家の中で見える形にすることです。図2のように、範囲表が届いた日から答案を見る日までを一本の線にして考えると、どの日に何をすればよいかが決まります。

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今夜、年間行事予定を出す。学校から配られた年間行事予定を出して、定期テストの週に赤で印を付けます。中間テストがあるかどうか、定期テストが年に何回あるかは学校ごとに違うので、ここで初めて確かめます。家のカレンダーにも「テスト」と書き込み、その少し前に「範囲表が来るころ」と薄く書いておきます。範囲表がいつ配られるかも学校で違うので、担任の先生の話や学校の便りで確かめます。
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範囲表が配られた日に、日程を貼る。範囲表は本人が持つものですが、家族が見る写しを一枚作ります。写真を撮って印刷するか、日付と教科の並びだけを紙に書き写して、冷蔵庫か玄関の目につく所に貼ります。声のかけ方は「範囲表、写真を一枚撮らせて。貼るのは家族のぶん」で十分です。原本を親が預かってしまうと、本人が範囲表を読まなくなります。
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同じ夜に10分だけ、範囲表を一緒に読む。範囲表の中身は、おおよそ三つに分けて読めます。一つは日程で、どの日の何時間目に何の教科があるか。二つ目は出る範囲で、教科書やワークのどのページか。三つ目は提出物で、何を、いつまでに、どこへ出すか。親が赤で丸をつけるのは日程と提出物の締切だけにして、出る範囲は本人に声に出して読んでもらいます。読めない所があれば、その場で答えを言わず、「明日、先生に聞く所」として付箋を貼ります。
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翌日までに、提出物を一枚に並べる。教科ごとに、出す物と締切を縦に並べ、締切の早い順に番号を振ります。ワークのように量のある物は、残りのページ数を締切までの日数で割っておきます。残りが24ページで締切まで8日なら、1日3ページです。この割り算は本人にしてもらい、親は「この一覧の締切の欄だけ、私も見ておくね」と伝えて、締切の欄だけを受け持ちます。
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二週間を前半と後半に分ける。前半の一週間は、ワークとプリントを一度通して、提出できる形にする期間です。後半の一週間は、前半で間違えた問題や、迷った問題に戻る期間です。この分け方は本人と決め、カレンダーの真ん中に一本線を引きます。親が中身の進みを毎日確かめる必要はありません。線を越えた日に、前半の分が終わったかを一度だけ聞きます。
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後半に入る週末に、寝る時刻を決める。何時まで勉強するかではなく、何時に寝るかを先に決めます。同じ週にいくつもの教科が続くので、一晩の夜更かしは次の日のテストだけでなく、その次の日の教科にまで響きます。決めた時刻はカレンダーの横に書き、テストの前の晩もいつもと同じ時刻に布団に入ります。
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テストの期間中は、毎晩5分だけ翌日の教科を確かめる。夕食のあとに「明日は何の教科だっけ」と聞き、時間割と持ち物だけを確かめます。その日に終わった教科がどうだったかは、こちらから聞きません。終わった教科の話を始めると、明日の教科の準備に使うはずの時間が、昨日の教科の反省に変わってしまいます。
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答案が返る前に、一緒に見る日を決めておく。答案は、教科ごとにばらばらの日に返ってきます。テストが終わった日のうちに「全部返ってきたら、土曜の午後に並べて見よう」と日を決めておきます。当日は答案を机に並べ、お子さまに先に話してもらいます。親は聞き役に回り、最後に「次のテストで一つだけ変えるなら、何にする」と聞いて、本人の言葉で一つ決めて終わります。
図2の線の上で、親が手を動かすのは「日程を貼る」「提出物を並べる」「寝る時刻を決める」の三か所と、テストの期間の「翌日の教科」の確かめ、そして答案の日だけです。線の残りの部分は、本人が自分で歩く所として空けておきます。
言葉と場面の例
言いがちな言葉と、その言い換えを五組あげます。どれも、責めずに次の一手へ話を移すための言い方です。
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「何教科あるのかも知らないの」→「範囲表が来たら、一緒に数えよう」。知らないことを責めると、会話は「知らない」で止まります。中1の最初のテストでは、知らなくて当たり前です。数える日を先に約束しておけば、範囲表が来た日に、本人のほうから紙を出しやすくなります。
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「小学校のときは100点ばかりだったのに」→「中学は範囲が広いから、点の出方が変わるよ」。小学校の点を物差しにすると、本人には「下がった」という受け取り方しか残りません。範囲の量が変わったことを先に言っておけば、最初の点を、仕組みの違いとして受け止めやすくなります。
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「ワーク、ちゃんとやってるの」→「ワークの締切、いちばん早いのはどれ」。「ちゃんと」には答えようがなく、本人は「やってる」と言うしかありません。締切は事実なので、日付で答えられます。すぐに答えが出てこなければ、それが提出物の一覧を作る合図です。
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「音楽や美術は、勉強しなくていいでしょ」→「実技の教科も、範囲表にどこが出るか書いてあるか見ておこう」。親の何気ない一言を、本人は「実技は後回しでいい」という許しとして受け取ります。実技の教科にも、ほかの教科と同じ5段階の評定がつきます。
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「夜中までやれば間に合うでしょ」→「寝る時刻を先に決めて、そこから逆に数えよう」。夜中まで、という言い方は、本人に時間の上限を渡さない言い方です。寝る時刻が決まっていれば、残りの時間で何をするかを本人が考え始めます。
やりがちな三つのずれ
- 点数だけで通知表の数を予想する。テストの点が良ければ5、悪ければ1、と考えてしまうずれです。図3のように、通知表の数は3つの観点それぞれのA・B・Cを通ってから決まり、定期テストはその材料の一つです。何を材料にするかは教科ごとの評価の計画に書かれているので、通知表が来たら、評定の数より先に観点の欄のA・B・Cを見ます。テストの点が良いのに評定が思ったより低いときは、どの観点がBやCだったかを見れば、次に変える所の手がかりになります。

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親が範囲表を預かって、計画まで作ってしまう。初めてのテストだからと、親が範囲表を読み込み、日ごとの計画表を作って渡すずれです。一回目はうまく回っても、本人は範囲表の読み方を覚えないまま二回目を迎えます。親が持つのは日程と締切の二つだけにして、出る範囲を読むことと、何から手を付けるかを決めることは本人に残します。
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最初のテストの結果だけで、大きなことを決める。点が思ったより低かった日に、新しい問題集や習い事をすぐに足すずれです。最初の一回には、範囲表の読み方や提出物の段取りを知らなかったことによる失点が混じっています。二回目のテストまでは家の段取りだけを変えて、同じ手順で迎えてみます。二回目の答案と並べてから決めても、遅れにはなりません。
よくある質問
中1の定期テストの対策は、いつから始めればいいですか
起点は範囲表が配られた日です。そこから本番までを二週間として、前半と後半に分けて組みます。範囲表が来る前にできるのは、授業で配られたプリントを教科ごとに一か所へまとめておくことです。教科ごとにクリアファイルを一枚ずつ用意し、表に教科名を書いておくだけで、範囲表が来た日に「プリントはどこ」と探し回る時間がなくなります。
最初の定期テストの点数は、高校入試に関係しますか
いまの都立入試の決まりでは、調査書に書かれるのは中3の成績で、中1の評定はそこに入りません。お子さまの学年が受けるのは令和11年度の入試なので、その年の要綱が出たら見直してください。私立の推薦や併願の基準は学校ごとに違うので、志望校と中学の先生に確かめてください。ただ、最初の一回で作った段取りの形は、中3までそのまま使えます。範囲表を貼る、提出物を並べる、寝る時刻を決める、の三つです。点数の高い低いと同じくらい、その形が家に残ったかどうかを見てください。
テストの日に体調を崩したら、どうなりますか
朝のうちに、学校の決まった方法で欠席の連絡をします。休んだ教科のテストを別の日に受けられるか、評価の上でどう扱うかは学校ごとに違うので、担任の先生に確かめます。前の晩から眠れない、テストが近づくたびにお腹が痛くなる、といった様子が続くときは医療機関に相談します。学校のスクールカウンセラーにも、家での様子を伝えておきます。
学校と相談先で確かめること
テストの仕組みのうち学校ごとに違う所は、学校に聞くのがいちばん確かです。保護者会や個人面談、連絡帳で、次のように聞けます。
- 中間テストはありますか。定期テストは年に何回で、いつごろですか。
- 範囲表は、テストのどれくらい前に、どんな形で配られますか。
- 提出物は、評価の中でどのように扱われますか。教科ごとの評価の計画は、保護者も見ることができますか。
- 実技の4教科に、紙のテストはありますか。
- 返ってきた答案は、家に持ち帰ることになっていますか。
テストを前にした不安が強く、眠れない日や学校へ行きにくい日が続くときは、担任の先生か教科の先生に話し、学校のスクールカウンセラーにもつないでもらいます。スクールカウンセラーが学校に来る日があるので、曜日は学校に確かめてください。学校の外では、武蔵野市にお住まいなら武蔵野市の教育支援センター、都内にお住まいなら東京都教育相談センターに相談できます。武蔵野市の外にお住まいの方は、住んでいる市の教育委員会の教育相談の窓口に問い合わせてください。
個別指導で確かめること
1対1の授業では、最初の定期テストの前に、範囲表を生徒と講師で一緒に開きます。日程と出る範囲と提出物を本人が自分の言葉で説明できるか、ワークの残りを締切までの日数に割れているかを確かめ、読めていない所があればその場で一緒に読み直します。
答案が返ってきたら、間違えた問題がどの授業の日の内容だったかを教科書とノートでたどり、その日の所まで戻って確かめます。範囲表の読み方と提出物の段取りが、講師の手から本人の手へ移っていくかどうかを、二回目のテストまで続けて見ます。
まとめ
中1の最初の定期テストで親が受け持つのは、日程を貼ること、提出物の締切を見ること、寝る時刻を決めること、そして答案を見る日を約束することの四つです。範囲の中身を読み、何から始めるかを決めるのは本人に残します。二回目のテストの範囲表を、お子さまが自分で冷蔵庫に貼りに来たなら、最初の一回の段取りはもう家に根づいています。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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