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指定校推薦の欠席日数は何日までか—調査書の出欠の欄と、学年ごとの数え方|武蔵野個別指導塾

欠席の上限日数は要項にも調査書の様式にも書かれていません。忌引や出席停止は欠席日数に入らず、令和9年度は授業日数の欄が空欄になります。通知表3年分を表にして、自分の高校の条件の欄と照らしてください。
「何日まで休んでいいか」という全国共通の線は、文部科学省の実施要項にも、調査書の様式にも、高校の指導要録の決まりにも引かれていません。線を引くのは、推薦の条件を決める大学と、校内選考の決まりを作るあなたの高校です。調査書が大学に運ぶのは学年ごとの欠席日数や出席日数で、高3の列はその年の直近の学期末までの数字です。自分の上限を知る道は、高校に届いた条件の欄と、校内の推薦の要項を読むことしかありません。
| 何の決まりか | 中身 | 文書 |
|---|---|---|
| 調査書の出欠の欄 | 行は7つ(授業日数/出席停止や忌引きなど/留学中/出席しなければならない日数/欠席/出席/備考)。学年ごとに列があり、3年分の合計の列は無い | 令和9年度大学入学者選抜実施要項の調査書の様式 |
| 令和9年度の扱い | 7つのうち2つ(授業日数と、出席停止や忌引きなどの日数)を空けて出す | 同 調査書記入上の注意17(2)、同 Q&A |
| 高3の列 | 一年が終わる前に締める。いちばん近い学期末か、高3の成績を判定した時点までの数字で、その区切りを備考に残す | 同 調査書記入上の注意14 |
| 欠席日数の中身 | 出なくてよい日を外した残りのうち、病気などで休んだ日 | 指導要録に記載する事項等(平成31年3月29日通知の別紙3) |
| 上限の日数 | 要項・様式・指導要録のどこにも無い | 令和9年度の実施要項と指導要録の決まりを読んだ結果 |
よくあるのは、高2の3月に返ってきた通知表の出欠の欄を指でたどり、「欠席」の行で指が止まるという場面です。1年のときより増えている。11月に熱で寝込んだ一週間、祖父の葬儀で休んだ2日、朝どうしても起き上がれなかった月曜。全部をひとまとめに「休み」として頭の中で数えると、数字は実際より重く見えます。ところが調査書の上では、この三つが同じ欄に入るとは限りません。
調査書の出欠の欄に並ぶ七つの欄と、休みの行き先
ここでいう指定校推薦は、入試の区分では学校推薦型選抜の一つで、大学が指定した高校の校長から推薦をもらって出願する形を指します。その出願で大学に届く調査書には、出欠の記録という枠があります。令和9年度の実施要項に付いた様式では、この枠は学年ごとの列に分かれ、行には七つの欄が並びます。いちばん上が授業日数。その下に、出なくてよい日を数える欄が二つ(出席停止・忌引き等の日数と、留学中の授業日数)。続いて出席しなければならない日数、欠席日数、出席日数、最後に備考です。3年分を足した合計の列は様式にありません。数字は高校が指導要録から写します。
指導要録の決まりでは、欄ごとの意味がはっきり分かれています。授業日数は、その学科と学年で授業をした一年の日数の総計で、学校全体や学年全体が臨時に休業した日は入りません。出席停止・忌引き等の日数は、いくつかの日数を合わせた欄です。感染症で学校保健安全法による出席停止になった日、忌引の日、災害など本人や家庭の責任ではない理由で校長が出なくてよいと認めた日、入試の受検など教育上必要として校長が認めた日などが入ります。留学中の授業日数は、校長が許可した留学の期間に、在籍している高校で行われた授業の日数です。
残りの三つは引き算でつながっています。授業日数から、出席停止・忌引きの分と留学の分を差し引いて残るのが、出席しなければならない日数です。この残った日のうちで、病気や、決まりの言葉でいう「その他の事故」で休んだ日が欠席日数になり、そこから欠席を除いた日が出席日数になります。つまり欠席日数は、はじめから「出なくてよい日」を外したあとで数える数字です。忌引で休んだ日は、決まりの上では欠席日数に入りません。学校の教育活動として運動や文化の行事に参加したと校長が認めれば、その日を出席として扱うこともできます。

図1のように、令和9年度の調査書では、七つの欄のうち授業日数と出席停止・忌引き等の日数の二つが空欄になります。授業日数が書いてあれば、残りの欄と引き比べて出席停止や忌引の日数が割り出せてしまうからです。文部科学省のQ&Aは、この二つは欄そのものを消さずに何も書かないこと、どの学年の列も事情を問わず空けることを示しています。調査書を作る仕組みの改修が重い負担になる高校は従来の書き方でもよく、すでに書き込んだ分を消すことで新たな負担が出るなら残っていてもやむを得ない、という扱いです。空欄の扱いをとる調査書で大学の目に届くのは、留学中の授業日数、出席しなければならない日数、欠席日数、出席日数、備考です。
高3の列だけは、一年が終わる前に締められます。卒業見込みの生徒の場合、決まりが求めるのは、いちばん近い学期末の時点か、高3の成績を判定した時点の出欠で、その区切りで書いたことは備考に残されます。高3の一年が丸ごと載るわけではありません。どこで区切るかは高校の暦と調査書を作る時期で決まり、3学期制の高校と前期・後期の2学期制の高校では学期末の位置が違います。高2のいまはまだ自分の受ける年(令和10年度)の要項が公表されていないため、二つの欄を空ける扱いが続くかどうかも、要項が出てから確かめる必要があります。
「何日まで」の線は、大学の条件と高校の決まりの二か所にある
令和9年度の実施要項は、大学が出欠の状況を推薦の要件にしたり、合否判定の材料の一つにしたりする場面を前提に書かれています。言い換えると、出欠を使うかどうか、どう使うかを決めるのは大学です。学校推薦型選抜では、推薦の要件を具体的に定めて示すのは大学の側の務めで、指定校なら、その条件の書類は高校あてに届きます。欠席について条件を置くかどうか、置くなら何の数字で示すかは、大学ごとに違い、同じ大学でも学部によって違うことがあります。
条件の欄を手にしたら、読むところは四つです。一つめは、何の数字で示しているか。欠席日数なのか、出席日数なのか。二つめは、学年ごとか、3年分の合計か。調査書には合計の列が無いので、合計で示されていれば学年ごとの数字を自分で足して比べます。三つめは、高3をどこまで含むか。調査書の高3の列は直近の学期末で締まった数字です。四つめは、境目の言葉です。「以内」と「未満」では、ちょうどその日数の人の扱いが逆になります。どれか一つでも読み違えると、足りているのに諦めたり、足りないのに出願の準備を進めたりすることになります。
高校の側にも、もう一本の線があるかもしれません。校内選考で誰を推薦するかを決めるのは高校で、決め方は高校ごとに違います。欠席日数を見るのか、見るならどの時点の数字を使うのか、大学の条件とは別に校内の目安を持っているのか。校内の推薦の要項に書いてある高校もあれば、どこにも書いていない高校もあります。書いていなければ、面談で聞くほかに知る手立てはありません。聞きにくいと感じても、聞かずに推測で決めるほうが危うい選び方です。
自分の場合を知るために見る物は、四つにしぼれます。高校が配る校内の推薦の要項。指定校の一覧の条件の欄。高校に届いた大学の書類。そして担任や進路指導の先生との面談です。大学のホームページで誰でも読める募集要項に、指定校の条件まで載っているとは限りません。大学の窓口に電話をかけたくなっても、受話器を取る前に、まず担任へ一言相談してください。
もう一つ、通知表と調査書の違いを押さえておきます。通知表は高校が家庭に成績や出欠を知らせる書類で、欄の区切りや呼び名は高校が決めています。調査書の数字は指導要録から写されます。通知表の「欠席」の行に忌引や出席停止の日が混ざっているのか、別の行に分けてあるのかは、その高校の通知表の作りによります。通知表の数字をそのまま調査書の欠席日数だと思い込まず、区切りを先生に確かめてください。
通知表3年分から、自分だけの出欠の表を作る
紙と鉛筆と通知表があれば、今夜から始められます。一つめに、一枚の紙に表を作ります。列は1年・2年・3年(いまの時点まで)、行は通知表に載っている出欠の項目をすべてです。通知表に出席停止や忌引の行が別にあるなら、それも写します。調査書の様式に合わせて、出席しなければならない日数・欠席日数・出席日数の三行が埋まる形にしておくと、条件の欄と照らすときに迷いません。
二つめに、休んだ日の理由を思い出せる範囲で書き添えます。熱、葬儀、大会、寝坊。日付まで出てこなくても、月がわかれば十分です。保護者の方は、学校へ欠席の連絡を入れた日付と理由を、カレンダーや連絡の履歴でたどる手伝いができます。お子さまの記憶より、家の記録のほうが確かなこともあります。
三つめに、頭の中の「休み」と、書類の上の欠席日数を分けて数え直します。たとえば、ある学年の授業日数が197日で、感染症の出席停止が5日、忌引が2日、留学は無かったとします。出席しなければならない日数は、197から5と2を引いた190日です。そのうち病気などで休んだのが6日なら、欠席日数は6、出席日数は190から6を引いた184日になります。頭の中では「13日も休んだ」と思っていても、決まりの上の欠席日数は6日です。

図2のように、引く順番を守れば数字の意味がぶれません。令和9年度の調査書が空欄の扱いをとるなら、この例で大学が読む出席と欠席の日数は190・6・184で、197と、出席停止と忌引を合わせた7は空欄になります。
四つめに、食い違いがありそうな日を洗い出します。葬儀で休んだ日が通知表では欠席に入っているように見える、大会に出た日が欠席に数えられているように見える。そういう日があれば、日付と理由を添えて面談で聞きます。処理が正しかったかどうかを言い争うためではなく、自分の数字の中身を知るためです。区別は高校の手続きで決まるので、先に聞いた人ほど早く正しい数字を持てます。
五つめに、条件の欄を手に入れたら、自分の表と並べます。学年ごとの条件なら列ごとに、合計の条件なら三つの列を足して。高3の列はまだ動いているので、直近の学期末がいつになるかを書き込んでおきます。
六つめに、これから先の休み方を家族で話します。高2の3月に表を作れば、残っているのは高3の分だけです。朝起きられない日が続いているなら、睡眠や通学の時間など、原因の側から手を打ちます。長い病気やけがで休んだ時期があるなら、そこは別の決まりが関わります。要項は、本人の責任でない欠席で不利益が出ないよう配慮することを大学に求めています。文部科学省のQ&Aは、高校の対応の例として、調査書の備考にその事情を書くことを挙げています。自分の場合にどう書いてもらえるかは、面談で聞いてください。
「10日を超えたら終わり」は、書類のどこにも書かれていない
一つめの思い込みは、「欠席が10日以上なら指定校推薦は無理」「20日が限度」という言い方です。検索の候補にも、こうした数字が出てきます。けれども要項にも、調査書の様式にも、指導要録の決まりにも、欠席の上限の日数はありません。その数字は、どこかの大学の、どこかの年度の、どこかの高校に示された条件だったのかもしれません。あなたに当てはまる数字は、あなたの高校に届いた条件の欄と、校内の推薦の要項にしか書かれていません。先輩の記憶の数字で諦めるのは早すぎます。
二つめは、「忌引も大会の日も、休んだ日はみんな欠席に数えられる」という思い込みです。指導要録の決まりでは、休んだ日は二つの問いで行き先が分かれます。学校の行事や大会への参加を校長が認めた日は、出席として扱うことができます。感染症による出席停止、忌引、災害など校長が出なくてよいと認めた日は、出席停止・忌引き等の欄に入ります。

図3のように、どちらの問いにも当たらない病気やそのほかの事故の休みだけが、欠席日数として残ります。ただし、ある一日が実際にどの欄で処理されたかは高校の手続きしだいです。図3は決まりの形であって、あなたの一日の処理を保証するものではありません。
三つめは、「令和9年度から出席停止の欄が空欄になったので、出欠はもう大学に見られない」という思い込みです。空欄になるのは授業日数と出席停止・忌引き等の日数の二つだけで、欠席日数と出席日数は書かれます。しかも空欄の扱いは令和9年度の要項の話で、令和10年度の要項はまだ出ていません。欄が消えたのではなく、二つの欄が空いているだけです。
高校の先生に確かめる質問
欠席の数を確かめる面談では、この問いを一つずつ口にすれば十分です。自分の表を持っていくと、先生も答えやすくなります。
- 私が狙っている学部の条件の欄に、欠席や出席の日数の条件は書かれていますか。書かれているなら、学年ごとの日数ですか、3年間の合計ですか。
- 条件の言葉は「以内」ですか、「未満」ですか。ちょうどその日数のときは、どちらに入りますか。
- 校内選考では、欠席日数を見ますか。見るなら、どの時点までの数字を使いますか。
- 私の調査書の高3の列は、いつの学期末までの出欠になりますか。前期・後期の区切りの場合は、どこで締まりますか。
- 通知表の「欠席」の数字と、調査書に写される指導要録の欠席日数は、同じ区切りですか。
- 私が休んだこの日(日付と理由を示して)は、欠席として処理されていますか、出席停止・忌引き等として処理されていますか。
- 大会や行事で授業に出なかった日は、出席扱いになっていますか。
- 長く休んだ時期の事情を調査書の備考に書いてもらうには、何を用意すればよいですか。
個別指導で確かめること
塾では、通知表3年分の出欠の数字をお子さまと一緒に表へ起こし、条件の欄と並べて、面談で聞く質問を一枚の紙に仕上げます。休んだ日数そのものは変えられません。けれども休んでいた間に抜けた単元は取り戻せるので、その時期のノートと答案を開き、どこから埋めるかを決めます。欠席の理由を面接で聞かれたときに、事情を短く落ち着いて話せるよう、受け答えの練習もします。
まとめ
休んだ日は戻りませんが、数え方は決まっています。欠席日数の上限は、うわさの中の「10日」でも先輩の記憶でもなく、あなたの高校に届いた条件の欄に書かれています。通知表3年分を表にし、忌引や出席停止を欠席から外して数え直せば、高2の3月に指でたどった数字は、面談の机に置ける一枚の資料になります。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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