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都立一般の内申の比率—7対3の意味と、受検者ごとに高い方をとる10対0の方式|武蔵野個別指導塾

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素点400点・換算内申39なら7対3は740点、10対0は800点。北園・武蔵野北・深沢で高い方が使われる仕組みと、得点率で有利な側を見分ける式を確かめられます。

東京の都立高校の一般入試(全日制の第一次募集)は、原則として学力検査と調査書点を7対3で合わせます。5教科500点の素点を700点に、換算内申(65点満点)を300点に引き伸ばして1000点とし、そこへ ESAT-J の20点を足した1020点が総合得点です。令和9年度の入試実施方法一覧(別表)では、北園・武蔵野北・深沢の3校が、受検者一人ずつについて7対3と10対0の両方で合計を出し、高い方を選考に使います。たとえば素点400点・換算内申39なら、7対3は740点、10対0は800点で、この受検者には800点が使われます。

入試の区分 比率 学力検査の満点 調査書点の満点 ESAT-J
全日制の第一次募集(原則) 7対3 700点(素点500点を換算) 300点(換算内申65点を換算) 20点
全日制の第二次募集(原則) 6対4 600点(3教科300点を換算) 400点(75点満点を換算) 使わない
北園・武蔵野北・深沢の第一次募集 7対3と10対0の高い方 700点か1000点 300点か0点 20点

よくあるのは、学校説明会から帰った夜の台所で、母親が配られた資料を食卓に広げ、中3の娘に「10対0っていう学校があるんだって」と切り出す場面です。娘は「じゃあ内申はいらないの」と聞き返し、皿を洗っていた父親は「7対3なら内申は3割だろう」と背中越しに口をはさみます。3人とも、通知表の数字が何点に化けて、2月の答案と何点ずつ混ざるのかは言えません。比率の話は、自分の通知表と答案の数字を一度その式に通すだけで、急にほどけます。

7対3は、素点を1.4倍し、換算内申を300点に引き伸ばす約束

都教委の令和9年度の実施要綱は、学力検査の得点と調査書点を足して1000点満点にすると決め、全日制の比率を「原則として7:3」としています。7対3は「答案に700点、通知表に300点を割り当てる」という配分の取り決めで、素点や評定をそのまま足すわけではありません。図1のように、どちらの数字も一度ものさしを伸ばしてから合わせます。

学力検査は5教科×100点の500点です。これを700点まで伸ばすので、素点に1.4を掛けます。調査書点のほうは、学力検査で出る国数英社理の評定をそのまま数え、検査の無い音楽・美術・保健体育・技術家庭の評定は2倍にして足します。5教科が5×5で25点、実技4教科が4×5×2で40点、合わせて65点満点です。塾ではこの65点満点の数字を換算内申と呼んでいます。65点を300点まで伸ばすので、換算内申には300÷65、つまり約4.6を掛けます。

図1 7対3・6対4・10対0で学力検査と調査書点に配る1000点の分け方

たとえば素点360点・換算内申45の中3なら、学力検査の側は360×1.4で504点、調査書点の側は45×300÷65で207.69…点です。合わせて711.69…点、ESAT-J の段階が C なら12点が加わって723.69…点が総合得点になります。換算内申が13の倍数でないと調査書点は割り切れません。都教委の募集案内のQ&Aの計算例では、調査書点の小数点以下は切り捨てると注記されているので、この例の調査書点は207点、総合得点は723点です。家で比べるときは小数のまま並べても、大きな差にはなりません。

では「内申の割合は3割」は正しいのか。調査書点300点は1020点のうち約29.4%なので、ESAT-J まで含めても3割弱で、言い方としては外れていません。ただ、面接や作文を行う学校では、その点が総合得点のさらに外側に積まれます。要綱が例に出している、面接200点・作文100点・実技検査200点の学校なら総合成績は1520点満点で、調査書点の300点は約2割まで薄まります。内申の割合は、志望校が当日に何を足すかで動く数字です。

6対4になる入試—芸術科・体育科と、3月の第二次募集

7対3から外れる全日制の入試は、まず芸術科と体育科です。募集案内の「主な特色」には、この2つの学科の第一次募集は国数英の3教科に実技検査を加え、学力検査と調査書点を6対4で合わせると書かれています。7対3と並べると、通知表の側が300点から400点に増え、答案の側が700点から600点に減る配分です。

もう一つが、3月に欠員のある学校が行う第二次募集です。要綱は全日制の第二次募集の比率を原則6対4とし、学力検査は国数英の3教科になります。3教科300点を600点に伸ばすので、素点はちょうど2倍。調査書点は、検査をしない社会と理科も2倍の側に移り、実技4教科と合わせた6教科が2倍で数えられます。3×5の15点と6×5×2の60点で75点満点となり、これを400点まで伸ばすので、75点満点の数字に400÷75(約5.33)を掛けます。

たとえば第二次募集で素点180点、75点満点の調査書の数字が60の受検者なら、学力検査の側は360点、調査書点の側は60×400÷75で320点、合わせて680点です。第二次募集では ESAT-J の結果を選考に使わないので、この680点がそのまま総合得点です。第一次で1倍だった社会と理科の評定が、3月には実技と同じ重さに格上げされる、と覚えておくと式の形を忘れません。

第二次募集の学力検査は2027年3月9日(火)で、第一次の合否が出る3月1日(月)からは8日しか空きません。2月のうちに、第一次の式に加えて第二次の式でも自分の点を一度出しておくと、3月の相談の席で慌てずに数字を出せます。比率が変わると、同じ通知表でも調査書点の重さが1000点のうち3割から4割に上がることだけは、家族全員で共有しておきたいところです。

北園・武蔵野北・深沢の「高い方をとる」方式

令和9年度の別表で、比率の欄に「7:3」ではなく注の印が入っている学校が3校あります。板橋区の北園、武蔵野市の武蔵野北、世田谷区の深沢(単位制)です。注の中身は、第一次募集では受検者ごとに7対3と10対0の二通りで合計を出し、数字の大きい方をその人の選考に回す、というものです。第二次募集を行う場合は、比べる相手が6対4と10対0に入れ替わります。

10対0は、学力検査の素点500点を1000点に伸ばし、調査書点を0点として数える式です。素点を2倍するだけなので、計算はいちばん単純です。ESAT-J は、3校とも別表の該当欄が20点なので、どちらの式で計算しても同じ点が上に乗ります。また3校とも、第一次募集の別表では面接・小論文・実技検査の欄が「-」で、総合得点の順に募集人員の分の合格候補者が決まる入試です。

冒頭の数字で確かめます。素点400点・換算内申39なら、7対3は400×1.4の560点と39×300÷65の180点で740点、10対0は400×2で800点です。この受検者の選考には800点が使われ、ESAT-J が B なら16点が乗って816点になります。反対に、素点250点・換算内申60の受検者なら、7対3は350点と276.92…点で626.92…点、10対0は500点なので、7対3の点が使われます。どちらの式で戦うかを出願の段階で本人が選ぶのではなく、学校が全員分の二通りの合計を出して、大きい方を拾う仕組みです。

都教委の入学者選抜検討委員会の報告書によると、この方式は、学校に通えない時期があった生徒などが、調査書に心の負担を感じずに都立高校を受けられるようにする狙いで、令和8年度入試に深沢で始まりました。令和9年度の別表では、深沢に加えて北園と武蔵野北にも同じ注が付いています。2026年9月17日に公表された報告は、この方式を続けて実施するとしています。

10対0が上回るのはどんな生徒か—得点率で比べる

2つの式の差を取ると、見分け方は一行に縮みます。10対0の点から7対3の点を引くと、素点×0.6から換算内申×300÷65を引いた数が残り、これが0より大きければ10対0が上です。整理すると、素点を500で割った得点率が、換算内申を65で割った得点率を上回るとき、10対0が選ばれます。答案と通知表の仕上がりを、同じ百分率のものさしに乗せて並べればよいわけです。

図2 換算内申と素点の組み合わせで7対3と10対0のどちらが高いかを示す図

図2の斜めの線が、2つの式がぴたりと同じ点になる組み合わせです。線より上は10対0が高く、下は7対3が高い。図2のBは、オール4で換算内申52(得点率80%)の受検者が素点400点(同じく80%)を取った場合で、7対3も10対0も800点で並びます。素点が430点まで伸びると、7対3は842点、10対0は860点となり、10対0の側へ移ります。図2のAは冒頭の素点400点・換算内申39、Cは素点250点・換算内申60の受検者です。換算内申が65なら、素点500点の満点でようやく同点なので、10対0が上回る場面は来ません。

10対0が効いてくるのは、答案の得点率が通知表の得点率を上回る生徒です。実技4教科の評定が伸びず換算内申が低めにとどまっている生徒、休んだ時期があって評定を取りきれなかった生徒、中3の秋以降に答案の点が急に伸びてきた生徒が当てはまります。逆に、通知表の得点率が答案より高い生徒には7対3の点が使われます。7対3だけで選ぶ学校を受けた場合と同じ式の点なので、10対0の方式のせいで自分の点が減ることはありません。

ただし、合否は自分の点の高さではなく、受検者どうしの順位で決まります。10対0で点が伸びた受検者が多ければ、7対3の点で勝負する生徒から見た順位も動きます。「内申が高い子が得をする」「内申が低い子が得をする」のどちらにも言い切れないのはこのためです。学校ごとの配点や目安の数字は、塾の都立高校の入試の一覧で志望校の行を確かめてください。

よくある質問

10対0の学校を受けるとき、どちらの式で受けるかを選ぶのですか

選びません。要綱と別表は、学校が受検者ごとに7対3と10対0の両方で合計を出し、高い方をその受検者に使うと書いていて、受検者が比率を選ぶ手続きは書かれていません。比率について出願の前にしておくのは、志望校の別表の行に注の印があるかを見ておくことです。受検票と志望校の案内に書かれた指示は、いつでも最優先にしてください。

10対0の学校なら、2学期の通知表は気にしなくてよいですか

気にしてください。7対3の点も同じように計算され、通知表の得点率が答案より高い生徒にはそちらが使われます。3校とも推薦では調査書点を使いますし、私立の併願優遇を考えるなら、12月15日以降の入試相談で内申などの記録が資料になります(東京私立中学高等学校協会の説明)。都立の調査書に載るのは2026年12月31日現在の中3の評定なので、年末までの授業と提出物は、10対0以外のすべての式に入ります。

第二次募集でも高い方をとりますか

3校とも、第二次募集を行う場合は6対4と10対0の高い方です。6対4は3教科の素点を2倍し、75点満点の調査書の数字を400点に伸ばします。10対0は3教科300点を1000点に伸ばします。たとえば素点240点・調査書の数字50の受検者なら、6対4は480点と266.66…点で746.66…点、10対0は800点です。見分け方は第一次と同じで、素点を300で割った率と、調査書の数字を75で割った率を比べます。

ESAT-J の20点は、10対0の計算にも入りますか

入ります。3校とも別表の ESAT-J の欄は20点で、7対3と10対0のどちらで計算しても同じ点が上に乗るので、どちらが高いかの判定は変わりません。令和9年度入試の20点の元になるのは、令和8年度に実施される ESAT-J YEAR 3 で、本試験は2026年11月22日(日)です。

確かめる順番

今週、家で確かめるのは次の5つです。図3の順に進めると、三者面談に自分の数字を持っていけます。

図3 比率を確かめる5つの手順を別表から三者面談まで並べた流れ
  1. 募集案内の「入試実施方法一覧」で志望校の行を開き、比率の欄が「7:3」か、注の印が付いているかを見る。
  2. 手元の通知表から、国数英社理の評定と、実技4教科の評定を2倍した数を足し、換算内申を出す。
  3. 直近の模試や過去問の5教科の素点を3回分並べ、500で割って得点率にする。
  4. 「素点×1.4と換算内申×300÷65の和」と「素点×2」を両方計算し、差を書き出す。
  5. 三者面談で、担任か進路の先生に計算した2つの数を見せ、志望校の比率の読み方が合っているかを確かめる。

3と4は、1回分の素点だけで決めないことが肝心です。答案の点は回ごとに揺れるので、3回の得点率の幅が換算内申の得点率をまたいでいるなら、2つの式のどちらが使われるかはまだ決まっていない、と受け止めてください。

個別指導で確かめること

塾では、換算内申の得点率と、模試ごとの5教科の得点率を同じ表に並べ、志望校の式でどちらの側が上に来ているかを毎回確かめます。2つの率の差が小さい生徒は、残りの評定と答案の点のどちらに時間を回すかを、教科ごとの失点の場所まで戻って決めます。その前に、換算内申の計算で実技の2倍を落としていないか、模試の素点が5教科の合計になっているかといった、数字の拾い方の誤りを最初の面談で一緒に洗い出します。

まとめ

7対3も6対4も10対0も、答案と通知表に1000点をどう配るかの違いです。北園・武蔵野北・深沢では二通りの配り方が並び、大きい方が受検者ごとに選ばれます。家では、素点を500で、換算内申を65で割った2つの率を並べてみてください。2月21日(日)の答案の率が通知表の率を上回った受検者にだけ、二本目の式が働きます。

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