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テスト前に風邪をひいたら勉強はどうするか—熱のある日、治りかけの日、追試験の確かめ方|武蔵野個別指導塾

期末の3日前に37度台が出たら、熱のある日は横になり、治りかけの日は20分ずつ見て思い出す勉強に絞ります。欠席した教科の追試験は、学校に4つのことを聞いて確かめましょう。
テスト前に風邪をひいたときの勉強は、体の具合に合わせて中身を3段に切り替えます。熱のある日は勉強の予定をゼロにして横になり、範囲表も枕元に置きません。熱が引いて起きていられる治りかけの日は、問題を解かずに「見る」と「隠して思い出す」だけを、20分ほどで区切って2〜3回。体が戻った日に、ふだんの半分の量から解く・書く勉強に戻します。テストの日に欠席することになったら、追試験があるかどうかと点の扱いを、うわさで決めずに学校に確かめてください。
よくあるのは、期末テストの3日前の月曜、朝の体温計が37度台を示したという場面です。テストは木曜から始まります。数学のワークは2周目の途中、英語の本文の暗記は半分、理科のプリントは手つかずのまま机に重なっている。布団の中で浮かぶのは「今日休んだら、もう間に合わない」という引き算ばかりで、体温より先に焦りが上がっていきます。家の人に「今日は休みなさい」と言われても、スマホで撮った範囲表を何度も開いてしまう朝です。
なぜそうなるのか
ひとつめの理由は、熱のある日の勉強が、治った後の頭にほとんど残らないことです。風邪明けの生徒に、熱のあった日に布団で読んだノートの中身を聞くと、答えられないことがよくあります。目は文字を追っていても、読んだ語をつなげたり、前のページと比べたりするところまで頭が回っていない。気合いが足りないのではなく、その日の体に、勉強へ回す余力が残っていないのです。熱の日に1時間やった勉強は、治ってからもう一度同じ1時間がかかりやすく、時間を二重に払うことになります。
ふたつめは、1日を失った焦りが「全部を取り返す計画」を作ってしまうことです。1日を失った生徒がよくやるのは、残りの2日に、もともと3日分だった予定を押し込むことです。数学も英語も理科も社会も少しずつ手をつけ、どれも最後まで終わらない。範囲表の上では全教科に手をつけたように見えても、テストの日に「これは解ける」と言える所は増えていません。失った1日を埋めるより、何を後に回すかを先に決める方が、点につながる所を守れます。
みっつめは、治りかけの日の「もう平気」という気持ちと、実際に座っていられる時間がずれることです。熱が下がった朝は気分が一気に戻り、夜まで机に向かえる気がします。ところが座ってみると、20分ほどで問題文の意味が追えなくなり、同じ式を鉛筆の先でなぞるだけになる。病み上がりに集中できないのは怠けではなく、体力の戻りが気持ちに追いついていないからです。そこで粘って長く座ると、翌日に疲れが残り、テストの前日まで使えなくなります。
よっつめは、欠席したときの決まりを知らないことが、不安を何倍にも大きくすることです。追試験はあるのか、点はどうなるのか、提出物の締め切りは延びるのか。わからないまま布団にいると「テストを休んだら0点になる」と思い込み、熱があるのに登校しようとしたり、夜中まで起きて範囲表を眺めたりします。決まりは学校ごとに違いますが、一度確かめてしまえば、残りの日にやることを落ち着いて決められます。
この4つに共通するのは、体の段階と勉強の種類が合っていないことです。図1は、体調とできる勉強を3段で並べたものです。体調を「熱のある日」「治りかけの日」「戻った日」に分けると、熱のある日は休む、治りかけの日は見る・思い出す、戻った日に解く・書く、と、その日にやれる勉強がはっきりします。段を飛ばして、熱のある日に解く勉強をしようとするから、どの日も中途半端になるのです。

今夜からの手順
1. 熱がわかった日は、気になることを紙に3つ書いて閉じる
体温計の数字を見たら、まず家の人に伝えます。学校に行くかどうかは、家の人の判断と学校の決まりで決めることで、テストが近いという理由で自分ひとりで決めないでください。休むと決まったら、その日の勉強の予定はゼロにします。図1の左の箱にある「予定はゼロ」は、この日のことです。
とはいえ、何もしないと決めても、頭の中では「数学のワークが」「英語の本文が」と予定が回り続けます。そこで、枕元のメモ用紙に、いちばん気になっている教科と中身を3つだけ書きます。「数学はワーク2周目の残り8ページ」「英語は本文の後半2つ」「理科はプリント3枚」のように、教科とページ数まで書けば十分です。書くのは3分ほど。書き終えたらメモは裏返し、範囲表とワークは部屋の外の棚に移します。紙に出してしまえば、同じ心配を頭の中で何度も数え直さずに済みます。
2. 起きていられる時間ができたら、範囲表に3つの印をつける
熱が引いて、座っていてもつらくない時間ができたら、最初にやるのは問題を解くことではなく、範囲表への印つけです。範囲表の行ごとに「済」「途中」「まだ」のどれかを書き込みます。数学なら「教科書の例題は済、ワークの基本問題は途中、発展問題はまだ」、社会なら「授業のプリントは済、教科書の太字の確認はまだ」のように、同じ教科の中でも項目に分けて印をつけます。
かかる時間は10〜15分です。全教科に印がつくと、残っている量が目に見えるようになります。熱のある日に頭の中で膨らんでいた「全部まだ」が、実際には「数学と理科が途中、英語は半分済」くらいの大きさだとわかる。それだけで、次の手が打てるようになります。
3. 後回しにする物を、範囲表の余白に3行で書く
印がついたら、「まだ」と「途中」の中から後回しにする物を決めます。図2は、その範囲表の仕分けを2つの箱に分けた形です。左側の「後回し」が削る物で、上から順に手放します。1番目はまとめノート作り、2番目は初めての応用問題、3番目は全範囲の総ざらい。決めたら、範囲表の余白にこの3行を書いておきます。
まとめノートは、作っている間は勉強した気分になれますが、テストまで3日を切った時点では、書き写す時間がいちばん惜しい作業です。初めての応用問題は、治りかけの頭で考え込むと1問に20分かかり、しかも解答を読んで終わりになりがちです。全範囲をもう一度ひと通り見直す総ざらいは、元気な週の計画には入れてよいのですが、1日を失った後に全部を同じ重さで回すと、どこも薄くなります。
図2の右側の「残す」は、最後まで手放さない物です。提出物、先生が強調した所、前に間違えた問題の3つ。提出物は、締め切りの日と点への入り方が学校や教科で違うので、いつ出すのかを先に確かめます。先生が強調した所は、授業ノートに印や囲みが残っていることが多いので、ノートをめくって探します。前に間違えた問題は、ワークの丸つけの跡を見ればすぐに見つかります。

4. 治りかけの日は、回ごとに「見る」と「思い出す」を分ける
治りかけの日は、解く・書くの勉強にはまだ早い段です。やるのは、目で見ることと、隠して思い出すことだけ。1回を20分ほどで区切り、間は横になって、1日に2〜3回で終えます。1回目は見る、2回目は隠して思い出す、と回ごとに役を分けると、短い時間でも中身が残ります。
教科ごとの中身は次のとおりです。英語は、教科書の本文を目で追いながら小さな声で読み、2回目は日本語訳の側だけを見て、英文の書き出しの数語が口から出るかを確かめます。紙には書きません。数学は、新しい問題に手をつけず、ワークで前に間違えた問題の解答を開いて、式の流れを目で追います。「ここで移項」「ここで両辺を同じ数で割る」と、手順を声に出して言えれば十分です。社会と理科は、教科書やプリントの太字を指で隠し、語句を言えるかを確かめて、言えなかった所に鉛筆で小さな点を打ちます。国語の漢字は、範囲のページを見て読みを言うところまでにします。
20分に届かなくても、鉛筆を持つ手が止まってページを眺めているだけになったら、その回は終わりです。学校に行った治りかけの日は、帰ってからの2回に減らします。
5. 体が戻った日は半分の量で解き、前日は寝る時刻を動かさない
座っていても頭が重くならず、20分の区切りを続けても疲れが出ない日が来たら、解く・書くの勉強に戻ります。量は、ふだんの半分から。いつもワークを1日に6ページ進めていたなら、3ページです。順番は図2の右側から。提出物の締め切りが近ければそれを先に片づけ、次に前に間違えた問題を解き直し、最後に先生が強調した所を確かめます。
3日前に熱が出た場合、戻った日がそのままテストの前日になることもあります。そこで夜中まで起きて取り返そうとすると、テストの当日に頭が回らず、守ったはずの所まで落とします。前日の夜は、いつもの時刻に布団に入ることを、勉強の予定のいちばん最後の行に書いておいてください。
6. テストの日に休むことになったら、学校に聞くことを4つに絞る
当日の朝も具合が戻らず欠席することになったら、欠席の連絡は、学校が決めた方法で家の人からしてもらいます。そのとき、または治ってすぐに、次の4つを確かめます。休んだ教科のテストを別の日に受けられるか(追試験があるか)。あるなら、いつ、どこで、どの範囲で受けるのか。点や評価はどう扱われるのか。提出物の締め切りはどうなるのか。追試験の有無も点の扱いも学校ごとに違い、同じ学校でも教科の先生に聞かないとわからないことがあります。聞いた答えは、範囲表の余白の「後回し」の3行の下に書いておきます。
インフルエンザの場合は、学校を休む期間に国の基準があります。学校保健安全法施行規則の第19条は、出席停止の期間の基準を、中学生や高校生なら「発症してから5日がたち、そのうえ熱が下がってから2日がたつまで」としています。新型コロナウイルス感染症では「発症してから5日がたち、症状が軽くなってから1日がたつまで」です。どちらも、病状から見て医師がうつすおそれはないと認めたときは、この限りではありません。テストの日がこの期間に重なるか、重なったときに点がどう扱われるかは、上の4つと一緒に学校に確かめてください。
学年と時期で変わるところ
中1は、中学校でテストを休んだときの決まりを、まだ知らないことが多い学年です。入学のときに配られたプリントや生徒手帳に書かれていることもあるので、元気なうちに一度開いておくと、手順6の4つのうちいくつかは、熱が出る前に答えがわかります。中2は、部活や委員会の役が増え、テスト前の予定がもともと詰まりがちです。1日を失うと崩れ方が大きいので、手順2の印つけを、元気なうちからテストの2週間前に一度済ませておくと、風邪をひいたときは印を直すだけで済みます。
中3は、範囲表の削り方に気をつけたい学年です。都立高校の一般入試では、調査書点に中学3年の評定が使われます。全日制の場合、学力検査をする国語・数学・英語・社会・理科は評定をそのまま、学力検査をしない音楽・美術・保健体育・技術・家庭の4教科は評定を2倍にして数えます(芸術や体育の学科などは扱いが別です)。実技の教科の筆記テストを、時間が足りないからと図2の「後回し」に入れて丸ごと手放すのは、中3では避けたい判断です。
高校生は、科目の数が中学より多く、1日に2〜3科目のテストが続くこともあります。科目ごとの成績が進級や単位の修得にかかわるので、欠席した科目の扱いは、中学のとき以上に早く確かめてください。
時期でも変わります。テストの無いふだんの週に風邪をひいたときは、休むことに専念し、治ってから休んだ日の授業のノートを友だちに見せてもらえば足ります。テスト期間の途中、初日の夜に熱が出たときは、翌日の教科だけを手順4のやり方で見て、残りの教科の印つけは後に回します。夏休みや冬休みの途中なら、休み明けに宿題の提出やテストがあるかを確かめ、宿題の残りを休みの後半の日に移し替えます。休み明けのテストがあるかどうかも、学校によって違います。
よくある失敗と直し方
熱のある日に、布団の中で画面のノートを見続ける
熱のある日、布団の中でスマホを開き、撮っておいた範囲表や授業ノートの写真、解説の動画を見続ける。休んでいない不安を、画面を見ることで紛らわせているのです。見ている間は勉強しているつもりになれますが、ひとつめの理由で見たとおり、熱の日の中身は残りにくく、そのうえ体も休まりません。直し方は、手順1のメモを書いたら、範囲表の写真が入ったスマホを、熱が引くまで台所の充電器に挿したままにしておくことです。見たくなったら、裏返したメモを見れば足ります。
熱が下がった日に、休んだ分を一晩で取り返そうとする
熱が下がった日の夕方から夜中まで、4時間続けて机に向かう。気持ちが体より先に戻っているので、座れる気がしてしまうのです。けれど40分もたたないうちに同じ式をなぞるだけになり、翌朝は頭が重く、前の晩の勉強も残っていません。図3は、家で休んでいる治りかけの日の一例です。10時に範囲表の印つけを15分、14時に見る勉強を20分、19時に隠して思い出す勉強を20分。その間は横になって休み、22時には布団に入って寝ます。合わせても1時間に届きませんが、この日に必要なのは量ではなく、翌日に解く勉強へ戻れる体を残しておくことです。

追試験のことを、友だちのうわさで決めてしまう
「去年の先輩は追試験を受けたらしい」「休むと0点らしい」。友だちから届いた話だけで、無理に登校するか、逆に気を緩めて範囲を捨てるかを決めてしまう。決まりは学校ごとに違い、学年や教科、年度によって変わることもあるので、うわさの元になった話が今の自分に当てはまるとは限りません。直し方は、手順6の4つを、担任か教科の先生に直接聞くことです。家の人が欠席の連絡をするときに一緒に聞いてもらうのが、いちばん早く確かな道です。
よくある質問
テスト前に熱が出て、当日の朝もまだ下がらないときは、受けに行くべきですか
行くかどうかは自分で決めず、家の人の判断と学校の指示に任せてください。受けられないかもしれない不安から「行く」と言い張る生徒はよくいますが、それは勉強の判断ではありません。自分で決めてよいのは、行くと決まったときに、朝の時間で何を見るかです。行くなら、その日の教科の「前に間違えた問題」だけを10分ほど見て出かけます。行かないと決まったら、手順6の4つに進みます。
テスト前の体調不良で、ほとんど勉強できないまま当日になりそうです
範囲を見られなかったテストほど、解く順番で結果が変わります。配られたら最初に全部の問題に目を通し、授業やワークで見たことのある形の問題から手をつけます。手が止まった問題は2〜3分で見切って印をつけ、先に進んで最後に戻る。空欄のまま出すより、途中の式や覚えている語句だけでも書いておく方が、後で答案を見直すときの手がかりになります。返ってきた答案は、勉強できなかった所がどこだったかを確かめる材料として、次のテストの範囲表の横に挟んでおいてください。
病み上がりで集中できない日は、いつまで続くものですか
何日で戻るかは人によって違い、日数の線は引けません。目安にしたいのは、20分の区切りを2回続けても頭が重くならない日が来たかどうかです。来たら1回を30分に延ばし、さらに楽なら、ふだんの区切りに戻します。熱が下がってからも、だるさや頭の痛さ、抜けない眠気が何日も続くなら、勉強のやり方の問題として抱え込まず、家の人に話して、学校や医療機関に相談してください。
保護者が手を貸すなら
熱のある日にお子さまへかける言葉は、「今日は寝る日」の一言で足ります。「休んだ分は取り返せるの」と聞くと、お子さまは布団の中で範囲表の引き算を始めてしまいます。手を貸しやすいのは、学校へ欠席の連絡を入れるときに、手順6の4つを一緒に聞いておくことです。聞いた答えを紙に書いて渡すだけで、お子さまの焦りの多くはほどけます。熱が下がった日に範囲表を一緒に見るなら、印をつけるのはお子さまに任せ、「どれを後回しにしたの」と聞くくらいにとどめてください。夜遅くまで机に向かっているときは、勉強の中身には触れず、寝る時刻だけを伝えます。
個別指導で確かめること
風邪で休んだ日の授業の分は、ノートの日付の抜けで見つかります。個別指導では、その抜けた日の単元の最初の例題まで戻って解き方を確かめ、テスト範囲のどの問題につながっているかを範囲表に書き込んでから、次の単元へ進みます。戻るのは抜けた日の入口までで足り、範囲の頭から全部をやり直す必要はありません。
まとめ
月曜の朝に37度台を見た生徒が、木曜の答案で守れる点は、火曜と水曜に何を後回しにしたかで決まります。熱のある月曜は横になり、治りかけの日は20分ずつに割り、学校には4つのことを聞いておく。範囲表の余白に書いた後回しの3行が、熱で失った月曜を取り戻すのではなく、木曜に解ける問題を守ってくれます。
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