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勉強机の椅子の高さが合わない—足の裏、ひざ、ひじで確かめる座り方と直し方|武蔵野個別指導塾

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小学1年で買った机に中学2年の体が合わなくなった夜の手順。かかと、ももの裏、ひじの順に座って確かめ、足台と薄い座布団と天板の高さで直せば、ほおづえと座り直しは減らせます。

勉強に集中できる椅子の高さは、定規ではなく自分の体で決めます。確かめる順番は、足の裏、ひざ、ひじ、机の面の4つです。かかとまで床につき、ももが平らになり、肩が下がったまま腕が机にそっと乗れば、その高さは合っています。どこかが合わないときは、まず椅子を動かし、足りない分を足台と座布団で埋め、それでも届かなければ机の高さを変えます。

よくあるのは、小学校に入るときに買ってもらった机に、中学2年になった今もそのまま座っている夜という場面です。椅子のレバーは背が伸びるたびに自分で上げてきて、とうにいちばん上です。机のほうは一度も動かしていないので、真ん中の浅い引き出しの底にももがこすれます。英語のワークを開くと、顔がページに吸い寄せられるように近づいて、左手はいつの間にかほおを支えています。座り直しては、また背中が丸くなる。机も椅子も壊れていないので、家の誰も高さのことを疑っていません。

なぜそうなるのか

椅子と机が合わないと、勉強の中身とは関係のないところで、集中が少しずつ削られていきます。教室で中高生の座り方を見ていると、その理由はおおむね次の4つにまとまります。図1は、ずれ方と、勉強中に表に出てくるサインを並べたものです。

図1 椅子と机のずれ方3つと、勉強中に出るサイン

1つ目は、足が浮くと、体を支え直すたびに頭が問題から離れることです。足の裏が床から浮いていると、体の重さをおしりと背中だけで受けることになります。支えが足りない体は、知らないうちに座り方を直そうとします。足をぶらぶらさせる、椅子の脚に足首をからめる、片足を座面に上げる。どれも小さな動きですが、そのたびに手が止まり、目が問題文から外れます。計算の途中で座り直すと、頭に置いていた途中の数がこぼれて、式を最初から読み直すことになります。図1のいちばん上の「座り直しが増える」は、このくり返しのことです。

2つ目は、机が高すぎると肩が上がり、書く手が重くなることです。机の面がひじより高いと、ノートに手を置くだけで肩がすくみます。肩を上げたまま書くと、腕全体を持ち上げ続けることになり、手首から先だけで字を書くようになります。英単語のつづりの練習や漢字の書き取りのように、同じ手の動きが続く勉強ほど、ページの後半で字が小さくなり、形が崩れてきます。字が乱れると、書いた本人が自分の字を読み違えます。数学で6と0を、英語でaとoを取り違えて、答えが合わない原因を探す時間がふくらみます。

3つ目は、机が低すぎると前のめりになり、頭を首と背中で支え続けることです。体が大きくなったのに机が小学生のころの高さのままだと、ノートまでが遠く、上半身ごと前に倒して届かせることになります。重い頭を首と背中で支えるので、長く読む勉強ほど早く疲れ、頭を手で支えたくなります。ほおづえは、だらけているサインというより、机が低いと体が知らせているサインであることが多いのです。国語の長い文章や英語の長文のように、じっと読み続ける時間の長い教科で、とくに出やすくなります。

4つ目は、少しずつ合わなくなるので、本人も家族も気づかないことです。中学生の体は、学年が一つ上がるあいだに目に見えて大きくなることがあります。けれど毎日同じ机に座っていると、一晩ごとの変化はわずかなので、合わなくなった日がわかりません。「最近、勉強に集中できない」と感じたとき、たいていは気持ちや時間の使い方を先に疑い、机と椅子は後回しになります。壊れていない道具は、いつまでも合っているように見えるからです。図1の3つのサインのどれかが出ていたら、やる気を責める前に、座っている高さを疑ってください。

今夜からの手順

確かめるのに特別な道具はいりません。いつも勉強している机で、15〜20分ほどあれば一通り終わります。図2の順番どおり、下から上へ確かめていくのがこつです。足が決まらないうちにひじを合わせても、あとで足を直したとたんに全部がずれてしまうからです。

図2 足の裏からひざ、ひじ、机の面へと確かめる順番

1. いつもの格好で、おしりを奥まで入れて座る

確かめる前に、ふだん勉強している格好になります。スリッパか靴下か素足かで足の高さは少し変わるので、夜の勉強をスリッパでしているならスリッパのまま確かめます。冬の厚い部屋着も同じで、座面の上の厚みが変わります。座るときは、おしりを背もたれのところまで深く入れます。浅く腰かけたまま高さを合わせると、深く座り直したときにひざの位置が変わってしまいます。回転する椅子なら、机に対してまっすぐ向けてから始めます。

2. 足の裏:かかとまで床につくか

両足を床に下ろし、かかとまで床につくかを見ます。つま先だけがついて、かかとが浮いているなら、椅子が高すぎます。逆に、ひざが腰より高く持ち上がって、ももが上り坂になっているなら、椅子が低すぎます。迷ったら、かかとで床を軽く押してみてください。押したときに、ももの裏が座面からぐっと持ち上がるなら、足が床まで届ききっていません。椅子を1段ずつ動かして、かかとが床にぺたりとつく位置を探します。ここで決めた高さは、このあとのひじの確かめで変わることがあり、そのときに足りなくなった分は足台で埋めます。

3. ひざ:ももが平らになり、ひざの裏が押されていないか

次に横から見て、ももが平らになっているかを確かめます。家の人に横から見てもらうか、鏡のある部屋なら横向きに座って映します。もものつけ根からひざまでがほぼ水平なら合っています。もう一つ見るのが、座面の前の縁とひざの裏のあいだです。手を差し込んでみて、縁がひざの裏に食い込んでいるなら、座面が深すぎるか、椅子が高すぎます。座面が深いときは、背もたれとの間に薄い座布団をはさんでおしりの位置を前に出すと、ひざの裏が楽になります。机の引き出しの底がももに当たる場合は、椅子を下げるより先に、真ん中の浅い引き出しを外せるかどうかを見ます。椅子を下げるとひざが上がり、2で合わせた足がまたずれるからです。外せる机なら、それだけでもものまわりにすき間ができます。

4. ひじ:肩が下がったまま、腕がそっと乗るか

足とひざが決まったら、両肩の力を抜いて腕をだらりと下ろし、そのままひじを曲げて、ひじから先を机の上に置きます。肩が下がったままで、腕がそっと乗るなら合っています。肩が耳のほうへすくむなら机が高く、ひじが机の面より上に浮いて、体が前に覆いかぶさるなら机が低い状態です。机が高いときは椅子を上げ、そのぶん浮いた足の下に足台を置きます。足台は専用の物でなくてもかまいません。古い雑誌を何冊か重ねてひもでしばった物や、中に紙を詰めて口をふさいだ段ボール箱でも、すべらず沈まなければ役に立ちます。机が低いときは、椅子を下げるとひざが上がってしまうので、次の机の面に進みます。

5. 机の面:ノートを開いて10分、実際に書いて読む

高さが決まったら、座っただけで終わりにせず、ふだんの勉強を10分ほどやってみます。数学なら計算問題を1ページ、英語なら教科書の見開き1つを音読してから、新しく出てきた単語を5〜6語書いてみます。書いている途中で、顔がノートに近づいていないか、左手がほおを支えに行っていないかを見ます。机が低くて前のめりになるなら、机の高さを変えられるかを確かめます。勉強机の中には、脚のねじや穴の位置で天板の高さを変えられる物があります。机の裏や脚のつけ根をのぞいて、高さを変えるための穴やねじが並んでいるかを見てください。天板を上げる作業は重い物を持ち上げるので、一人でやらず、家の人と二人で行います。高さを変えられない机なら、教科書を斜めに立てる本立てを使って、読む物だけでも目に近づけます。

机を動かしたら、図2の下の矢印のとおり、1の足の裏からもう一度確かめます。天板が上がると、ひじに合わせて椅子も上げたくなり、足がまた浮くことがあるからです。机を動かしたら1からやり直す、という順番を守るだけで、直したはずの高さが別の場所でずれるのを防げます。

6. 合った高さに印をつけ、勉強の途中でもう一度見る

ちょうどよい高さが見つかったら、椅子の支柱やレバーのそばに細いテープで印をつけておきます。家族が座ったり、掃除で動かしたりしても、印に合わせれば数秒で戻せます。そのうえで、勉強を始めて20〜30分たったところで、もう一度だけ座り方を見ます。いつの間にかおしりが前へずれて浅く座っていたら、まだどこかが合っていない合図です。足台の高さか背中の座布団の厚みを少しだけ変えて、次の日にまた試します。1日で決めきろうとせず、3日ほどかけて落ち着く位置を探すくらいでちょうどよいのです。

学年と時期で変わるところ

体の大きさが変わると、ずれ方も手直しも変わります。合わない所と手直しを図3に並べました。上の3行は体が小さいうちに、いちばん下の行は体が大きくなってから起きやすいずれです。

図3 合わない所と手直しの対応。上の行ほど体が小さいうちに出る

中1のうちは、まだ体の小さい人なら、椅子を机に合わせると足が床に届かないことがあります。座面の奥までおしりを入れると、背もたれに背中が届かないということも起きます。この時期は図3の上の3行の手直しが中心で、足台を置き、背中に座布団を当て、肩が上がるなら椅子を上げます。中学に入ると、宿題とテスト勉強で机に向かう時間が小学校のころより長くなるので、合わない高さの負担が表に出やすくなります。

中2から中3にかけては、体が大きくなるにつれて、図3のいちばん下の行が増えてきます。足台はいつの間にか要らなくなり、ももが引き出しに当たり、机が低くて前のめりになる。ここで椅子だけを下げてごまかすと、今度はひざが上がります。机の天板を上げるか、引き出しを外すかを考える時期です。中3は受験の勉強が始まり、夏休みには午前から夕方まで机に向かう日も出てきます。1時間なら気にならないずれも、1日の終わりには大きな疲れになって残ります。

高校生になると、参考書と問題集とノートを同時に広げることが増え、高さに加えて机の広さが足りなくなってきます。天板をいちばん上まで上げてもまだ低いなら、机の脚の下に置いて高さを足す台を使うか、大人用の机に替えることも考えてよい時期です。学校の自習室の椅子は高さを変えられないことがあるので、足が浮くなら、かばんを足の下に置いて足台の代わりにします。

時期で見ると、ふだんの30分から1時間ほどの勉強では、ずれは小さく感じます。差が出るのはテスト前で、座る時間が2〜3時間に伸びる日に、合わない高さの疲れがまとめて来ます。とはいえ、テストの直前に高さを大きく変えると、新しい座り方に慣れるまでの数日がテスト勉強と重なります。天板を動かすような大きな直しは、テストの2週間前より前か、夏休みや春休みの始めに済ませておきます。新しい学年が始まる4月に図2の4つを確かめ直すのも、覚えやすい区切りです。冬は厚い靴下と部屋着、夏は素足と、季節によっても足の高さが少し変わるので、足台は季節の変わり目に見直します。

よくある失敗と直し方

椅子だけを上げて、足が浮いたまま勉強を続ける

肩が楽になった手ごたえがすぐにあるので、そこで直したつもりになりやすい失敗です。けれど足が浮いたままだと、体は支えを探して座り直しをくり返し、図1のいちばん上のずれに戻ってしまいます。直し方は、椅子を上げたら足台をいつも組にして考えることです。足台は、かかとまで乗る奥行きのある物を選びます。つま先しか乗らない細い台だと、かかとは浮いたままで、足の裏で体を支えられません。

座布団を何枚も重ねて高さを足す

手もとにあってすぐに高くなるので、つい重ねたくなります。ところが柔らかい物を重ねると、座っているうちに沈み、片側に傾き、表面がすべっておしりが前へずれていきます。勉強を始めたときに合っていた高さが、1時間後には低くなっているのです。高さは椅子の調整で出し、座布団は薄くて硬めの物を1枚までにします。座布団がすべるなら、下に滑り止めのシートを敷いてください。

「背筋を伸ばせ」と自分に言い聞かせる

座り方が崩れるのは気合が足りないせいだ、と考えると、この失敗に入ります。合わない椅子の上でまっすぐ座ろうとすると、背中と首に力を入れ続けることになり、10分もすると疲れて、前より大きく崩れます。直すのは背中ではなく、椅子と机の高さです。高さが合っていれば、力を抜いて座っても大きくは崩れません。確かめるときも、胸を張った格好ではなく、肩の力を抜いた楽な座り方で図2の4つを見てください。

よくある質問

勉強に集中できる椅子に買い替えたほうがいいですか

買い替えを考える前に、今の椅子で図2の4つを確かめてください。足台と座布団で埋められるずれなら、今の椅子のままで足ります。買い替えを考えてよいのは、座面の高さを変えられない、いちばん上まで上げても肩が上がる、座面が小さくておしりが縁からはみ出す、といったときです。お店で選ぶときは、売り場の机の前に座って、腕を机に乗せてみます。見た目や機能の数より、高さを変えられることを先に見てください。勉強の合間に椅子をくるくる回してしまう人は、回らない椅子のほうが落ち着くこともあります。

床やベッドの上で勉強するときの姿勢はどうすればいいですか

書く勉強は、なるべく机に戻ってください。床に置いた低いテーブルで書くなら、二つ折りにした座布団をおしりの下に入れて、少しだけ高く座ると背中が丸まりにくくなります。ベッドの上は、暗記カードをめくる、覚えた英単語を口で言ってみる、といった10〜15分ほどの短い確かめに向いています。寝転んだまま書くと字が崩れ、そのまま眠ってしまうこともあるので、ペンを持つ勉強は机で、と分けておくと迷いません。

足を組んだり、椅子の上であぐらをかいたりすると落ち着きます。直すべきですか

短い時間なら、無理にやめなくてかまいません。ただ、勉強のあいだずっと組んでいるなら、足が床に落ち着いていない合図かもしれません。足台を置いたら、自然に組まなくなる人もいます。気をつけたいのはテストのときで、学校の机と椅子では家と同じ座り方ができないことがあります。テストの1週間ほど前からは、両足を床に下ろしたまま問題を解く時間をつくり、その座り方に体を慣らしておくと、本番で落ち着いて解けます。

保護者が手を貸すなら

「姿勢が悪い」「背中を伸ばしなさい」と言うより、「ちょっと椅子の高さを見せて」と道具の話にしたほうが、お子さまは責められた気持ちになりにくいものです。手を貸せるのは、横から見る役と、机の天板を動かす力仕事の二つです。横から見るのは勉強を始める前か休憩のときに1回だけにして、解いている最中には声をかけません。高さを最後に決めるのは、座っているお子さまの座り心地です。大人の目で「こちらのほうがきれい」と決めてしまわないでください。直したあとの数日は、新しい高さに体が慣れるまで、本人が少し落ち着かない様子でも見守る時期です。首や腰、背中の痛みが続くとお子さまが言うときは、椅子の直しで様子を見続けず、医療機関に相談してください。

個別指導で確かめること

問題を解き進めるうちに字が小さくなる、式の途中が抜ける、ほおづえが増える。教室でそういう様子が見えたら、解き方の話の前に座り方と机までの距離を見ます。教室の椅子で落ち着いて解けているのに家では続かないなら、ずれているのは家の机のほうかもしれません。家の机と椅子の様子を聞いて、図2の4つのうちどこでずれているかまで戻って確かめます。

まとめ

かかとまで床、ももが平ら、肩が下がる、腕がそっと乗る。この4つの答えは、体が大きくなるたびに変わり、そのたびに確かめ直すものです。椅子のレバーは背が伸びるたびに上げてきたのに、英語のワークにほおづえをついていた中学2年の夜、机だけが小学1年の春の高さのまま止まっています。

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