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TOEIC500点—基礎を固める順番と期間の見積もり|武蔵野個別指導塾

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リスニング275とリーディング225に分けると、500点までの道筋が見えてきます。中学英文法の12のまとまり、1,080語、1日60分で12週の見積もりを、計算の根拠ごと手元に置いてください。

500点までの段取りは、次の4つを決めれば動き出します。

決めること 答え
500点の中身 リスニング275点とリーディング225点のように2つに分け、公式の目安の表で下から2段目の入口を目指す
基礎の順番 中学英文法から始め、語彙と音読を毎日続けながら、Part別の練習、通しの練習へ進む
期間の見積もり 最初の点が300点台なら、1日60分、週6日で12週、合計72時間を置く。点を約束する数字ではなく、作業の量から出した見積もり
時間配分 リーディング75分を、Part 5に20分、Part 6に12分、Part 7に43分で配る

よくあるのは、初めてTOEICを受けた翌日の昼という場面です。右手にはマークシートを塗った疲れが残っています。Part 7は半分も読めず、最後は同じ記号を塗って終わった。Part 3は一人目の発言の途中で話を見失った。スコアが画面に出るのは試験日から17日後で、それまで何もしなければ、この手応えは消えていきます。今日のうちに「どのPartで止まったか」をスマートフォンのメモに3行で残してください。

500点を2つの数字に分ける

TOEIC L&Rの結果に合格と不合格はありません。出るのはリスニングとリーディングそれぞれ5〜495点の数字と、その合計の10〜990点で、刻みは5点です。つまり500点は1つの点ではなく、2つの点の足し算です。ここを分けないまま「500点を取る」と言っても、明日の勉強は決まりません。

手がかりになるのが、IIBCが公開しているスコアの目安の表です。リスニングは5〜270、275〜370、375〜495の3段、リーディングは5〜220、225〜320、325〜420、425〜495の4段に分かれ、段ごとに長所と弱点が書かれています。図1のように、275と225を足すとちょうど500になり、どちらも下から2段目の入口に乗ります。

図1 500点をリスニング275とリーディング225に分けた位置

この2段に書かれている力を、平たく言い直します。リスニングの275〜370点は、短い会話なら語彙が簡単か中級のときに細かい内容がつかめる段です。長い話は、情報が繰り返され、答えに要る情報が最初か最後に出てくるときに、細かい内容がつかめるとされています。リーディングの225〜320点は、限られた長さの文章で簡単な推測ができ、文章と同じ表現が問題に使われていれば事実を問う問題に答えられる段です。弱点として挙がるのは、言い換えと、2つ以上の文にまたがる情報のつなぎ合わせです。

要するに500点の入口は、やさしい語で話してもらえば話についていけて、短い文章から同じ表現を拾える力です。難しい語を暗記して届く場所ではありません。基礎の順番を文法から始める理由は、ここにあります。

もちろん275と225は一例で、公式が500点という段を設けているわけでもありません。300と200でも合計は500です。ただ、リーディング200は下から1段目にあり、この段の弱点には「1つの文の中の情報さえ、つなげられないことが多い」という趣旨の説明があります。合計が同じでも、リーディングが225に届いていないなら文法の戻りを厚くする。スコアが届いたら、合計より先に内訳を見てください。

中学英文法を12のまとまりに戻す

IIBCの勉強法の案内も、英語の学習が久しぶりなら中学卒業程度の英文法の復習から始めるように勧めています。文法の基礎はリスニングとリーディングの両方に要る、というのがその理由です。戻る範囲は、次の12のまとまりに切ると見通しが立ちます。

役割 まとまり
文の骨組み 語順(主語と動詞)、be動詞と一般動詞
動詞の形 時制、助動詞、受け身、現在完了
文を伸ばす部品 不定詞と動名詞、分詞、関係代名詞、接続詞と前置詞
語の働き 品詞、比較

上から順に進むのには理由があります。TOEICの英文が長く見えるのは、骨組みに部品が付いているからです。The man standing by the door is our new manager. という文の動詞は is で、standing は動詞ではありません。動詞を見つけられない人が分詞の説明を読んでも、頭に残らないのです。骨組み、動詞の形、部品の順に積むと、前のまとまりが次のまとまりの足場になります。

進め方は1つのまとまりに2日、1日30分です。1日目は説明を読み、日本語を見て例文を5本、英語で書きます。読んで納得するだけでは足りず、手で書いて語順を崩さないところまでが1日目です。2日目は問題を10問解き、8問以上で次へ進みます。7問以下でも止まりません。印を付けて先へ進み、印のついたまとまりは5週目以降のPart別の練習で解き直します。1か所で足踏みを続けると、語順から関係代名詞までの全体が見えないまま時間が溶けるからです。

12のまとまりを2日ずつで24日、週6日なら4週で終わります。戻れたかどうかの基準は、和訳ができることではありません。初めて見る英文の動詞に線を引けること、それが基準です。TOEICには英文和訳の設問がなく、問題は英文だけでできています。訳し切る力より先に、英文の中で動詞がどこにあるかを見つける目が要ります。

語彙は穴を数えてから量を決める

「500点には何語要るか」を言い切れる数字を、私たちは持っていません。その代わり、自分の穴の大きさは測れます。物差しになるのが学校で習う語の数です。今の学習指導要領は、小学校で600〜700語程度、中学校でさらに1,600〜1,800語程度を扱う形で、合わせると2,200〜2,500語程度です。前の中学校の指導要領は1,200語程度だったので、世代によって手持ちの語は違います。

測り方は単純です。中学の教科書の巻末にある単語の一覧から50語を無作為に抜き、意味と発音の両方を言えるかを確かめます。言えなかった語が15語なら3割です。2,200〜2,500語の3割なら、660〜750語が穴という計算になります。粗い測り方ですが、「単語が足りない」という気分が数字に変わるだけで、計画が立ちます。

1日に増やす語は15語にします。週6日で12週なら72日、15語を掛けて1,080語です。先の例なら、660〜750語を穴埋めに使い、残りの330〜420語を店や職場のやりとりで使う語に回します。invoice(請求書)、warehouse(倉庫)、refund(返金)のように、中学の教科書では見かけにくい語です。公式の案内も、よく出る語から優先して覚えることと、綴りと意味と発音をセットにすることと、例文で使われ方を確かめることを勧めています。

時間は1日15分です。朝の10分で15語を声に出して読み、例文を1本ずつ確かめます。夜の5分で同じ15語をテストし、言えなかった語は翌朝の15語の前にもう一度読みます。1語に長くかけないのがこの方法の要点で、1回で覚えようとせず、何度も短く出会わせます。

発音を飛ばすと、この15分はリスニングに効きません。目で見て意味がわかる語でも、音で来ると通り過ぎます。そこで語彙とは別に、毎日15分の音読を置きます。読むのは今やっている文法の例文や、音声のついたやさしい英文です。音声を聞いて、同じ速さで読めるまで口を動かしてください。Part 3で話を見失ったなら、先に要るのは難しい語ではなく、知っている語を音で拾う練習です。

期間は割り算で出す

期間の見積もりは、作業を積み上げて週の時間で割れば出ます。図2のように、1日60分を3つの期間で配り直すのが基本の形です。1〜4週目は文法30分、語彙15分、音読15分。5〜8週目は文法の時間をPart別の練習に替えます。9〜12週目は週に1回、120分の通しの練習を入れます。

図2 12週の計画を文法、語彙、音読、Part別、通しの帯で表した図

Part別の練習は、奇数の日に読むほう、偶数の日に聞くほうと交互に回します。読むほうはPart 5から始めて、文法で印を付けたまとまりをここで解き直します。聞くほうは6問のPart 1と25問のPart 2から入り、慣れたらPart 3の会話とPart 4のトークに進み、聞いた英文を見ながら音読に回します。通しの週は、語彙と音読で週に3時間、通しで2時間、見直しで1時間です。合計は週6時間のまま変わりません。公式も問題集は1〜2冊に絞ることを勧めているので、同じ1回分を解き直してもかまいません。

合計は 1時間 × 週6日 × 12週 = 72時間です。1日の時間を変えれば、週数も変わります。1日30分なら週3時間で24週、1日90分なら週9時間で8週です。忙しさに合わせて割る数を変えるだけで、72という数字は動きません。

最初の点によって変わるのは、文法にかける週数です。下の表は作業の量から積み上げた見積もりで、この時間をこなせば500点に届くと約束する数字ではありません。

最初の点 文法・Part別・通しの週数 合計 11月16日に始めた場合の試験日の例
400点台 2週・3週・3週(文法は印のつくまとまりだけ) 8週、48時間 2027年1月24日(日)
300点台 4週・4週・4週 12週、72時間 2027年2月14日(日)
200点台以下 6週・5週・5週(文法は1まとまり3日) 16週、96時間 2027年3月14日(日)

試験日を先に決めるのは、締切がなければ計画が伸びるからです。2月14日の回なら締切は2027年1月7日15:00で、受付の開始は2026年11月27日10:00です。1月24日の回は2026年11月11日10:00に始まり、12月9日15:00に閉じます。3月14日は2027年1月6日10:00から2月3日15:00までとなっています。11月15日に受けた人のスコアは17日後の12月2日ごろに届くので、内訳を見てから1月24日の回を選ぶこともできます。

リーディング75分の配り方

リスニングの約45分は音声に合わせて進むので、時間を配る余地がありません。聞き逃したら1つ塗って次の問題へ移る。これだけ決めておけば足ります。自分で配るのはリーディングの75分です。100問を75分で割ると1問45秒ですが、問題の重さは同じではありません。500点を目指す段階では、図3のように配るのが一つの案です。

図3 リーディング75分をPart 5から複数文書まで配った帯

Part 5の30問に20分で1問40秒、Part 6の16問に12分で1問45秒です。Part 7は54問のうち、1つの文書を読む29問に40分を置くと1問約83秒になります。残る複数の文書を読む25問には3分しか残りません。1問約7秒ですから、読むのではなく、最後まで塗り切るための時間です。合計は 20 + 12 + 40 + 3 = 75分です。

なぜ後ろを切るのか。目指しているのは下から2段目の入口で、そこに書かれているのは限られた長さの文章を読む力だからです。複数の文書をまたいで情報をつなぐ問題に手を伸ばす前に、短い文書を正確に読み切るほうを先に固めます。時間切れで短い文書まで雑に流すのが、この段階でいちばん損な解き方です。

もう1つの理由は採点の仕組みにあります。公式の説明では、採点は正解数に基づき、誤った解答は減点されません。迷ったらどれか1つにマークし、最後の問題まで解答欄を塗るように勧められています。空欄を残す理由は1つもありません。

本番で見るのは、リーディング開始から20分、32分、72分の3つの時刻です。20分でPart 5を閉じ、32分でPart 6を閉じ、72分になったら読むのをやめて塗り始めます。この3つは9週目からの通しの練習で体に入れます。通しの結果が上がってきたら、1つの文書を速く読めるようになった分を複数の文書に回してください。600点を見すえるころには、この配分は役目を終えています。

例題で確かめる

本番の形だけをまねて作った問題です。時間を計り、まず自分で答えを出してください。

例題1(Part 5の形): The staff answered every question —— during the tour.

  1. polite (B) politely (C) politeness (D) more polite

例題2(Part 5の形): Our office —— to a new building next month.

  1. moved (B) has moved (C) will move (D) moving

例題3(Part 7の形): 次の掲示を読んで答えてください。

Notice: The copy machine on the third floor is out of order. Please use the one on the second floor until Friday.

What are employees asked to do?

  1. Repair the machine (B) Use a machine on another floor (C) Order more paper (D) Come to work on Friday

例題1の答えは(B)です。文の骨組みは The staff answered every question で、主語と動詞と目的語がもうそろっています。足りないのは「どのように答えたか」を説明する語なので、動詞を説明する副詞の politely が入ります。意味から入ると、「丁寧」という和訳につられて polite を選びがちです。12のまとまりの「品詞」が効く問題で、語の意味を全部知らなくても語尾で働きを見分けられます。

例題2の答えは(C)です。手がかりは文末の next month で、来月の話なので未来を表す形を選びます。moved は過去、has moved は現在完了で、どちらも next month と組み合わせません。moving は ing の形だけで、文の動詞の役割を果たせません。「時制」と「現在完了」を戻した人なら、選択肢を見た瞬間に2つか3つ消せるはずです。こういう問題を40秒より早く片づけられれば、その分がPart 7の時間になります。

例題3の答えは(B)です。掲示の the one on the second floor が、選択肢では a machine on another floor と言い換えられています。一方で(A)には掲示と同じ machine が入っており、同じ語を探すだけの読み方だと引っ張られます。リーディングの225〜320点の段は、同じ表現を探すことに頼りやすいと公式の目安にも書かれています。この問題に迷わず答えられたら、言い換えへの一歩を踏み出せています。Friday に引かれて(D)を選んだ人は、その語が文の中で何をしているかを確かめ直してください。

まちがえやすいところ

まず捨てたいのは、「正解数 × 5 = 点数」という計算です。5点刻みで495点満点なので、そう見えるのは無理もありません。しかし公式の説明では、スコアは正答数そのままの素点ではなく、スコアの同一化と呼ばれる統計処理で算出された換算点です。「あと何問正解すれば500点」と計算で出すことはできません。練習の点は目安と割り切り、計画は正解数でなく作業の量で立てます。

文法を飛ばして問題を解き続ける進め方にも注意が要ります。解いて答え合わせをして、解説を読んで納得する。この繰り返しは手応えがありますが、動詞を見つける目が育っていないと、次の英文でまた同じところで止まります。問題を解く量を増やすのは、12のまとまりを一度通してからで間に合います。

語の覚え方にも落とし穴があります。意味だけを覚えた語は、目で見ればわかっても、音で来ると拾えません。リスニングが半分を占める試験で、これは大きな損です。逆に、聞き流しを毎日続けるだけで済ませる人もいます。音声を流しても、知らない語と知らない文の形はそのまま流れていきます。口を動かして、音と文字と意味をつなげてください。

合計だけで喜ばないことも大切です。前回より30点上がったとして、それがリスニングだけの伸びなら、リーディングの練習は足りていません。スコアに加えて、公式のレベル別評価と項目別正答率も確かめられます。合計は結果で、内訳と項目が次の週の予定を決めます。

最後に、目標の置き方です。公式の案内は、今の力よりやや上を目標にするように勧めています。最初の点が200点台なら、いきなり500点だけを見ると遠すぎて、途中で手が止まりやすくなります。まず350点、次に500点と2段に切ると、1回の試験ごとに途中の地点を確かめられます。

よくある質問

1か月で500点に届きますか

言い切れません。見積もりの72時間を4週に詰めると、週6日で1日3時間です。時間は作れても、語彙は別の話で、1日15語のままなら4週で360語にしかなりません。1,080語を4週に詰めると1日45語で、これを毎日続けて音と意味を結びつけるのは相当に厳しい量です。最初の点が400点台で、穴の少ない人なら48時間の案に近づきます。自分の穴の数を測ってから判断してください。

リスニングとリーディングのどちらを先に伸ばしますか

先に伸ばすのはどちらでもなく、両方の土台である文法と語彙です。その上で、スコアの内訳が275と225のどちらから遠いかを見ます。遠いほうにPart別の練習の日を多く配ってください。スコアが届く前なら、奇数と偶数の日で半分ずつにしておけば十分です。

高校生も同じ順番でよいですか

順番は同じで、かける時間を変えます。学校で習った文法が新しいうちは、12のまとまりの2日目の問題から始め、8問取れたまとまりは飛ばしてかまいません。浮いた時間は、店や職場のやりとりで使う語に回します。大学入試でのTOEICの扱いは大学によって違います。志望校の募集要項を見てください。

今週の進め方

今日は手応えのメモを3行書きます。明日は単語の一覧から50語を抜いて穴を数え、そのあと「語順」の1日目に入ります。週末までに試験日を1つ決め、申込の開始日と締切を手帳に書いてください。個別指導では、Part 5で1問間違えた理由を本人の言葉で説明してもらい、説明が崩れたところが中1の語順でも現在完了でも、そこまで戻って英文を書いてもらいながら確かめます。週の終わりに語順からbe動詞と一般動詞、時制まで進んでいれば、12週の計画は順調に動いています。

まとめ

右手の疲れは数日で消えますが、どのPartで止まったかの記憶も一緒に消えます。だから今日、メモを3行書いてください。スコアが届いて内訳が見えれば、足りないものは語順なのか語彙なのかに分かれていきます。合計500の内訳を決めた日から、この試験は「難しい英語」ではなく、72時間ぶんの作業表に変わります。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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