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自由研究の考察の書き方—結果と考察の違い|武蔵野個別指導塾

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結果は測った事実、考察は予想と比べて理由を書く段落です。振り子の糸を4倍にしても1往復は2倍にしかならなかった例で、4つの文の型と失敗の扱いを講師が示します。

項目 結果 考察
書くこと 測った数、見たこと そうなった理由、予想とのずれ
書き方 表とグラフと短い文 「〜だから〜と考えた」の段落
入れないもの 理由、感想 新しい測定の数、感想
長さの目安 表 1 つと 2 行から 3 行 4 つの文で 1 段落

考察は、次の 4 つの文を順に書けば形になります。1 つ目は結果を一言で言い直す文、2 つ目は予想と比べる文、3 つ目は理由を書く文、4 つ目は次に確かめたいことを書く文です。この順で書くと、結果の表を眺めるだけの段落にも、感想だけの段落にもなりません。

よくあるのは、夏休みの明けに返ってきた自由研究の表の下に、赤いペンで「考察は?」とだけ書かれている場面です。本人は困ります。結果の表は 3 回も測って作ったし、その下に「温度が高いほど多くとけた」と書いた。それが考察ではないのかと聞かれて、答えに詰まります。この一行は結果の言い直しであって、まだ考察ではありません。何が足りないのかを、ここから順に見ていきます。

用意するもの

考察を書く前に、机の上に 5 つの物をそろえます。1 つ目は、実験を始める前に書いた予想の文です。紙に書いていなければ、始める前に何を思っていたかを思い出して、今から 1 行で書いてください。「糸が 2 倍の長さなら、1 往復の時間も 2 倍になると思った」というような、はっきり外れるかもしれない予想ほど、あとで考察が書きやすくなります。2 つ目は結果の表です。3 つ目は表から描いたグラフです。4 つ目は、測っている途中に書いたメモで、やり直した回や、うまく測れなかった回の記録も含みます。5 つ目は教科書です。理由を書くときに、自分の言葉だけでは足りない部分を教科書の言い方で補います。該当の単元に付せんを貼っておくと、書きながら探す手間が省けます。

図1のように、結果と考察は机の上で別の場所に置くつもりで分けます。結果の側にあるのは、測った数、見たこと、表とグラフです。「40 cm の糸で 10 往復が 12.7 秒だった」は結果です。「温度を上げると色が濃くなった」も結果です。考察の側にあるのは、その数や様子がなぜそうなったのかという理由、予想と比べてどこが合いどこが違ったかという指摘、そして次に何を確かめたいかという問いです。「糸の長さを 4 倍にしたのに時間は 2 倍にしかならなかった。だから長さと時間は比例しないと考えた」は考察です。

図1 結果と考察に入れる内容を左右に分けた図

この分け方を先に決めておくと、書きながら迷いません。数を書き足したくなったら、それは結果の表に戻す。「楽しかった」「大変だった」と書きたくなったら、それは感想の欄に回す。考察に残るのは、理由と比べと問いだけです。結果の表に「たぶん風のせい」と書き込んでいる人をよく見ますが、それも考察の側に移します。表には測った事実だけを置きます。

予想の文がないまま実験を終えてしまった人も多いです。その場合でも、考察は書けます。やり方は、結果を見る前の自分に戻って「このとき何が起きると思っていたか」を正直に書くことです。「何も考えずに始めた」なら、そう書いて構いません。「始める前は、重いおもりのほうが速く振れると思っていた」と書けば、それが予想になり、結果と比べる土台ができます。

進め方

例として、振り子の実験を使います。糸の先におもりをつけて、糸の長さを 20 cm、40 cm、80 cm と変え、それぞれ 10 往復の時間をストップウォッチで 3 回ずつ測ったとします。糸の長さは、糸をつるした点からおもりの中心までを測ります。振れ幅は小さくし、毎回同じ位置から手を放します。おもりは、ゆっくり動くものなので、小学生でも大人の手を借りずに測れます。

記録の表は、次のように作ります。

糸の長さ 1 回目 2 回目 3 回目 平均(10 往復) 1 往復
20 cm 9.1 秒 8.9 秒 9.0 秒 9.0 秒 0.90 秒
40 cm 12.6 秒 12.8 秒 12.7 秒 12.7 秒 1.27 秒
80 cm 17.8 秒 18.0 秒 17.9 秒 17.9 秒 1.79 秒

ここまでが結果です。平均は 3 回の合計を 3 で割り、1 往復の時間は平均を 10 で割ります。10 往復を測るのは、1 往復だけだとストップウォッチを押す手の遅れがそのまま誤差になるからで、10 回分をまとめて測って 10 で割ると、手の遅れの影響が 10 分の 1 になります。

次に、予想の文を横に置きます。この実験を始める前の予想が「糸の長さが 2 倍になれば、1 往復の時間も 2 倍になる」だったとします。これを数に直すと、20 cm で 0.90 秒なら、40 cm で 1.80 秒、80 cm で 3.60 秒になるはずです。図2のように、予想の線と測った点を同じグラフに描くと、ずれが一目でわかります。測った点は予想の線よりずっと下にあり、80 cm では予想の半分の時間しかかかっていません。

図2 糸の長さと1往復の時間、予想の線と測った点の比べ

ここから考察に入ります。4 つの文を順に書きます。

1 つ目は、結果を一言で言い直す文です。「糸が長いほど 1 往復の時間は長くなったが、長さに比例して長くなったわけではなかった」。表の数を全部もう一度書く必要はありません。表を見た人が受け取るべき一点だけを言葉にします。

2 つ目は、予想と比べる文です。「予想では 80 cm で 3.60 秒になるはずだったが、測ると 1.79 秒で、予想の約半分だった。長さを 4 倍にしたとき、時間は 4 倍ではなく約 2 倍になった」。ここで、どれくらい外れたかを数で書くのが大切です。1.79 を 0.90 で割ると約 1.99 で、ほぼ 2 倍です。40 cm のときは 1.27 を 0.90 で割って約 1.41 倍で、こちらも 2 倍にはなっていません。

3 つ目は、理由を書く文です。教科書の範囲で書ける分だけ書きます。「小学校の理科で、振り子の 1 往復の時間は糸の長さで決まり、おもりの重さや振れ幅では変わらないと習った。今回も長さだけで時間が変わったので、習ったことと合っていた。長さが 4 倍で時間が 2 倍になる関係の理由は、まだ習っていないのでわからなかった」。わからない部分をわからないと書くのは、考察として正しい書き方です。無理に理由を作ると、そこで文が嘘になります。

4 つ目は、次に確かめたいことを書く文です。「160 cm の糸で測れば、80 cm のときの約 2 倍になるかどうか確かめられる。天井から糸をつるせる場所を探したい」。この文があると、研究が終わっていない感じが出て、読む人は次を知りたくなります。先生の赤字がつきにくいのも、この 4 つ目の文がある考察です。

4 つの文をつなげると、1 段落の考察になります。長さは 200 字から 300 字くらいで足ります。小学生なら 2 つ目と 3 つ目の文だけでも、立派な考察です。中学生は 3 つ目の文を教科書の言葉で厚くし、高校生は 4 つ目の文を次の実験の計画に近づけると、探究の課題にそのままつながります。

まとめ方

模造紙でもレポートでも、考察の置き場所は結果の直後、感想の前です。結果の表とグラフを見たあとに考察を読み、最後に感想で終わる順が、読む人にとって自然です。見出しは「結果」「考察」「感想」と分けて立て、1 つの見出しの下に別の種類の文を混ぜません。模造紙なら、考察は表やグラフの右か下に 1 つの枠で置き、本文の文字は見出しより一回り小さくします。

図3のように、考察の段落は 4 つの文の型を枠にして書くと崩れません。1 行目に結果の言い直し、2 行目に予想との比べ、3 行目に理由、4 行目に次の問い。模造紙の下書きでは、この 4 行をそれぞれ別の付せんに書いて並べ、順番を入れ替えて読み比べてから清書すると、文のつながりが見えます。

図3 考察の段落を作る4つの文の型を上から順に並べた図

言葉の選び方にも型があります。結果の文は「〜だった」「〜になった」と言い切ります。測った事実だからです。考察の文は「〜と考えた」「〜と考えられる」「〜ことが多かった」と少し幅を持たせます。3 回測った結果から言えるのは「3 回ともこうだった」までで、「いつでもこうなる」とは言えないからです。この違いを守ると、文を読んだ人は、どこまでが測った事実で、どこからが自分の考えかを迷わずに読めます。

グラフとのつなげ方も考察の一部です。「グラフを見ると、点が右上がりに並んでいるが、直線ではなく上にふくらむ曲線に近い」というように、グラフの形を言葉にしてから理由に入ると、表の数を読み上げるよりも伝わります。予想の線を同じグラフに描いた場合は、「予想の線より下に点が並んだ」と、線と点の位置関係で書けます。

感想は別の欄に書きます。「測るのが大変だった」「次はもっと長い糸でやりたい」は感想です。ただし「次はもっと長い糸でやりたい」は、考察の 4 つ目の文として「160 cm で測れば確かめられる」と書き直すと、考察に昇格します。同じ気持ちでも、確かめる方法まで書けば考察、気持ちで止まれば感想です。

うまくいかないとき

予想どおりにならなかったとき、多くの人は実験を失敗だと思って、結果を書き直したくなります。逆です。予想と結果のずれこそが考察の種で、ずれがない研究より書くことが多くあります。振り子の例で、予想の「2 倍の長さで 2 倍の時間」が外れたからこそ、「比例ではなかった」という考察が生まれました。

3 回の測定がばらついたときは、ばらついたまま表に残し、考察でばらつきの大きさに触れます。「3 回の差は最大 0.2 秒で、1 往復に直すと 0.02 秒だったので、長さによる差の 0.4 秒や 0.5 秒よりずっと小さい。だから長さによる差は測り方のぶれではないと考えた」。このように、ばらつきと差の大きさを比べて書くと、結果が信じられるかどうかを自分で判断したことになります。

うまく測れなかった回も消しません。たとえば 1 回目に糸がたるんで振れ方がおかしくなったなら、表の 1 回目の欄に「糸がたるんだため測り直し」と書き、測り直した値を別の欄に入れます。消しゴムで消して何もなかったことにすると、読む人は 3 回きれいに測れたと思い込み、実験のむずかしさが伝わりません。失敗した回とその理由を書くことは、次に同じ実験をする人への手順の一部になります。

理由がどうしてもわからないときは、「理由はわからなかった」と書いたうえで、何を調べればわかりそうかを 1 行足します。「糸の長さと時間の関係は、高校の物理で習う内容だとわかったので、そこで確かめたい」で十分です。わからないことを隠さずに書いた考察のほうが、無理に理由をこしらえた考察より、読む人の信頼を得ます。

よくある質問

考察と感想は何が違うのですか

考察は、結果の数や様子についての文で、理由や予想との比べを書きます。感想は、自分の気持ちについての文です。見分け方は、その文の主語が「結果」か「自分」かです。「時間は長さに比例しなかった」は主語が結果なので考察、「むずかしかった」は主語が自分なので感想です。同じ段落に混ぜず、欄を分けて書きます。

結果が予想と同じだったとき、考察に何を書けばよいですか

予想と同じになったことを、数で確かめて書きます。「予想どおり、おもりの重さを 10 g から 30 g に変えても 1 往復は 1.26 秒から 1.28 秒の間で、差は 0.02 秒だった」。そのうえで、どこまで言えるかを限ります。「10 g から 30 g の範囲ではそうだったが、もっと重い場合は測っていない」と書けば、合っていた場合にも次の問いが生まれます。

本で調べた理由を考察に書いてもよいですか

書いてよいです。ただし、調べた内容をそのまま写すのではなく、自分の結果のどこがその説明と合っていたかを書きます。「教科書に、振り子の周期は糸の長さで決まるとあった。今回の結果も長さだけで変わったので、この説明と合っていた」の形です。調べた本の名前は、参考にした物の欄に書きます。調べたことだけで考察を埋めると、自分の実験が消えてしまいます。

親の関わり方と個別指導で確かめること

保護者の方にお願いしたいのは、考察を代わりに書かないことと、「なぜそうなったと思う?」と一度だけ聞くことです。お子さまが「わからない」と答えたら、「わからなかったって書いていいよ」と伝えてください。それで考察は書けます。個別指導では、結果の表と予想の文を並べて、4 つの文のうちどれが抜けているかを一緒に確かめます。多いのは 2 つ目の予想との比べが抜けている形で、そこを 1 文足すだけで赤字は消えます。

まとめ

結果は測った事実、考察は予想とのずれに理由をつけた文です。4 つの文の型で書けば、表を眺めるだけの段落にも、感想だけの段落にもなりません。予想が外れた回も、ばらついた回も、うまく測れなかった回も、消さずに書いた分だけ考察は厚くなります。赤字の「考察は?」への答えは、自分の予想と測った数のずれを、ひとつ言葉にした瞬間に生まれます。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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