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数検で電卓は使えるか—級ごとの持ち物と当日の流れ|武蔵野個別指導塾

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電卓が使えるのは1〜5級の2次だけで、1次と算数検定では使えません。定規やコンパスが要る級、写真を貼る受検証、1次50分・2次60分の時間割まで、筆箱に入れる物を当日の順に並べて確かめます。

数検(実用数学技能検定)で電卓が使えるのは、1級から5級の2次(数理技能検定)だけです。同じ級でも1次(計算技能検定)では使えません。算数検定の6級から11級、かず・かたち検定でも使えません。持ち物は級と、1次か2次かで変わります。

受ける区分 鉛筆・消しゴム ものさし(定規) コンパス 分度器 電卓
1〜5級の1次 必須 使えない 使えない 使えない 使えない
1〜5級の2次 必須 必須 必須 使えない 使用可
6〜8級 必須 必須 必須 必須 使えない
9〜11級 必須 必須 使えない 使えない 使えない

鉛筆は黒のHB・B・2Bか黒のシャープペンシル、消しゴムはどの級でも必須です。電卓は一般的な電卓、関数電卓、グラフ電卓が使えて、スマートフォンや電子辞書の電卓機能は使えません。

よくあるのは、検定日の朝に筆箱を開けて、シャープペンシルの芯が残り1本だと気づく場面です。3級を受ける中学3年生が、机の上に受検証と定規とコンパスを並べ、電卓を入れるか迷っています。1次は50分、2次は60分、どちらも同じ日です。電卓は2次で使えますが、1次の50分はしまったままになります。朝の10分で確かめる物は、受検証の写真、鉛筆の本数、定規の種類、電卓の電池の4つです。

試験のかたちと範囲

数検は公益財団法人 日本数学検定協会が行う記述式の検定で、1級から5級が数学検定、6級から11級とかず・かたち検定が算数検定です。1級から5級は1次の計算技能検定と2次の数理技能検定でできていて、はじめて受けるときは両方を受け、1次も2次も同じ日に行われます。6級から11級は1回の検定だけです。

検定時間と問題の数は級で決まっています。1次と2次の時間は、1級と準1級が60分と120分、2級と準2級が50分と90分、3級・4級・5級が50分と60分です。問題の数は、3級から5級が1次30問・2次20問、2級と準2級が1次15問、2次は2級が2題必須と5題から3題選択、準2級が10問です。1級と準1級は1次7問、2次は2題必須と5題から2題選択です。6級から8級は50分で30問、9級から11級は40分で20問、かず・かたち検定は40分で15問です。合格の基準は1次が全問題の70%程度、2次が60%程度、6級から11級は70%程度です。

3級の1次を例にすると、30問を50分で解くので1問あたり1分40秒です。2次は20問を60分なので1問あたり3分です。1次は計算の速さと正確さを見る検定で、電卓が無い前提で問題が作られています。2次は文章から式を立てて答えを導く検定で、計算の途中を手で書く力より、どの式を使うかを決める力を見ます。電卓を2次でだけ使えるのは、この違いからきています。

図1 級と1次2次で分けた持ち物の表、電卓は2次だけ

図1のように、持ち物は4つの区分で見ると迷いません。1〜5級の1次は鉛筆と消しゴムだけで、定規もコンパスも机に出せません。同じ級の2次になると定規とコンパスが必須に変わり、電卓が使用可になります。6〜8級は定規・コンパス・分度器の3つが必須で、小学4年から6年の範囲に角度と作図が入るためです。9〜11級は定規だけが必須で、コンパスと分度器は要りません。かず・かたち検定は自宅で受ける検定で、持ち物の表では受検証の欄も定規の欄も対象外です。

受検証は個人受検の人に検定日の約2週間前にPDFで発行され、申込サイトからダウンロードします。1級から3級は顔写真を貼る必要があり、たて3cm・よこ2.4cm、3か月以内に撮った正面・脱帽・無背景の写真と決まっています。4級以下は写真が要りません。団体受検では受検証そのものが発行されないので、学校や塾の担当の先生から当日の案内を受け取ります。受検証には会場、当日の時間割、持ち物、合否の確認に使う情報が書かれていて、開始の時刻は会場ごとに違います。

合格までの進め方

ここでは電卓と筆記用具を中心に、申し込みから当日までを順に並べます。進め方の核は「1次は電卓なしで手を動かし、2次は電卓を確かめに使う」の一つです。

1つめは、級と検定日を決めて、締切を先に見ることです。個人受検の残りの日程は、申込締切が12月1日の2027年1月16日(土・2〜11級)、受付が12月7日〜1月8日の2月12日(金・2〜11級)と2月13日(土・準1〜11級)、申込締切が1月26日の3月6日(土・2〜11級)です。2026年12月5日(土・準1〜11級)の申込は10月27日で終わりました。1級の回は2026年度の3回で終わっていて、残りの回にはありません。座席には限りがあり、締切の前でも定員になれば受付が終わります。

2つめは、1次の練習を電卓なしで毎日続けることです。1日の量は計算10問を10分、時間を測って解き、答えを合わせて間違いに印を付けるところまでで1セットです。3級の1次は1問1分40秒なので、10問を10分で解ければ本番より見直しの時間に余裕が出る速さです。電卓を手元に置かないのは、本番の1次で机に出せないからで、練習の条件を本番に合わせるためです。

3つめは、週に2回、2次の形式で20分の練習をすることです。このときは電卓を机に置きます。文章を読み、式を紙に書き、計算を電卓で確かめ、答えに単位を付ける、この順を体に覚えさせます。2次は記述式なので、式が書かれていれば計算の途中は電卓で済ませてかまいません。式を書かずに答えだけ書く癖がつくと、電卓があっても点になりません。

4つめは、検定日の約2週間前に受検証を受け取り、写真を貼ることです。1級から3級は写真が必須なので、ダウンロードした日に印刷して貼ります。4級以下は貼らなくてよいので、印刷だけで済みます。

5つめは、前日に筆箱を作ることです。黒のHB・B・2Bの鉛筆かシャープペンシルを2本以上、消しゴム、2次なら定規とコンパス、電卓です。マルチ定規は使えないので、普通のものさしを入れます。電卓は電池が切れていないか前日に一度押して確かめます。

6つめは当日です。開始時刻は会場で違うので受検証で見ます。1次の50分は鉛筆と消しゴムだけ、2次の60分で定規・コンパス・電卓を出します。問題用紙は当日は持ち帰れず、後日、検定結果証書類として受け取ります(1級は当日持ち帰ります)。

図2 3級の例で見る受検証から合否までの当日の前後の流れ

図2のように、3級なら約2週間前の受検証から、前日の筆箱、当日の1次50分と2次60分、検定日から約2週間後の模範解答、約3週間後のWEB合否確認へと進みます。模範解答は公式サイトで約5週間閲覧でき、答え合わせはここでします。合否の確認には受検証に書かれた情報を使うので、受検証は合否の確認日まで捨てません。

1次と2次の片方だけ合格した人は、次に同じ級を受けるとき免除を申請でき、検定料が1,000円少なくなります。申請には合格証に書かれた合格証番号が要るので、合格証も手元に残します。

例題で確かめる

例題は3級の範囲で、1次と2次の違いが見えるように3問作りました。1問めは電卓なし、2問めと3問めは電卓ありの前提です。

例題1(1次・電卓なし)。次の計算をします。(-3)² − 4 × (-2) + 7 ÷ (-7)

手順は、累乗、乗除、加減の順です。(-3)² = 9、4 × (-2) = -8、7 ÷ (-7) = -1 です。式は 9 − (-8) + (-1) になり、9 + 8 − 1 = 16 です。答えは 16 です。1次ではこの手順を1分40秒で終えるので、累乗と符号を先に片づける癖が要ります。-4 × (-2) を -8 と書いてしまう誤りが多く、「引く、負の数を掛けた物」は足し算に変わります。もう1つ多いのは (-3)² と -3² の取り違えで、前者は 9、後者は -9 です。電卓があれば括弧の有無で答えが変わることを画面で確かめられますが、1次の机に電卓は無いので、紙の上で括弧を見る癖を練習のうちに作ります。

例題2(2次・電卓あり)。たて1.2m、よこ3.5mの長方形の花だんに、対角線にそって板を1枚わたします。板の長さを求めます。

手順は、三平方の定理で対角線の長さを x m とおき、x² = 1.2² + 3.5² と式を書きます。1.2² = 1.44、3.5² = 12.25、和は 13.69 です。電卓で √13.69 を計算すると 3.7 になります。答えは 3.7m です。電卓の出番は最後の平方根だけで、式と単位は手で書きます。記述式では x² = 1.44 + 12.25 の行が残っていることが点になるので、電卓で先に 3.7 を出してから式を書く順にはしません。

例題3(2次・電卓あり)。5回の小テストの点が 68、72、75、81、94 のとき、平均と中央値を求めます。

手順は、平均は合計を回数で割ります。68 + 72 + 75 + 81 + 94 = 390、390 ÷ 5 = 78 です。中央値は小さい順に並べた真ん中なので、68、72、75、81、94 の3番めで 75 です。答えは平均 78 点、中央値 75 点です。電卓で合計を出すとき、5つの数を打ち間違えると平均が狂うので、打ち終わったら画面の合計 390 を暗算の見積もり(70 × 5 = 350 より少し大きい)と比べます。電卓は計算を速くしますが、打ち間違いを教えてはくれません。

3問に共通するのは、電卓が助けるのは「式が決まったあと」だという点です。1次は式も計算も手、2次は式が手で計算が電卓、と分けておくと、当日に電卓を出すか迷いません。例題2の √13.69 や例題3の 390 ÷ 5 は、電卓なら数秒で終わる計算です。その分の時間を、文章を読み直して式が合っているかを見る方に回すのが、2次で電卓を使う一番の目的です。

まちがえやすいところ

1つめは、1次でも電卓が使えると思い込むことです。電卓が使えるのは1級から5級の2次だけで、1次では机に出せません。1次の練習を電卓つきでしてきた人は、本番で筆算の速さが足りなくなります。練習は最初から1次と2次で条件を分けます。

2つめは、使える電卓の種類です。使えるのは一般的な電卓、関数電卓、グラフ電卓です。スマートフォン、タブレット、携帯電話の電卓機能、電子辞書、パソコンは使えません。通信機能や印刷機能のある電卓も使えません。関数電卓が使えるのは意外に思われますが、2次が式を立てる力を見る検定だからです。

3つめは、2次の定規とコンパスを忘れることです。1〜5級の2次では定規とコンパスが必須で、作図の問題が出たときに道具が無いと手が止まります。マルチ定規は使えないので、目盛りだけのものさしを入れます。分度器は6〜8級だけ必須で、3〜5級の2次では要りません。

図3 電卓が使えるのは2次だけ、使える機種と使えない物

図3のように、同じ3級でも1次の机には電卓が無く、2次の机には電卓があります。右下に並べた使えない物は、どれも家で練習するときには手元にある物なので、練習の段階から本番で使える電卓に替えておきます。

ほかに多いのは、筆記用具の色です。鉛筆とシャープペンシルは黒のHB・B・2Bが推奨で、ほかの筆記用具では読めない、汚れる、インクが熱で消えるなどの理由で採点されないことがあります。消せるボールペンは熱で消えるので、筆箱から外します。

確かめの問題

例題とは別の数で3問です。1問めは電卓なし、2問めは電卓あり、3問めは時間の配分の計算です。

問1(1次・電卓なし)。方程式 2(x − 3) = 5x + 9 を解きます。

問2(2次・電卓あり)。面積が 200cm² の正方形の一辺の長さを、小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めます。

問3(時間の配分)。2級の2次は90分で、2題必須と5題から3題選択の計5題を解きます。1題あたり何分使えますか。また1次は15問を50分で解きます。1問あたり何分何秒ですか。

答えと解説

問1は、左辺を展開して 2x − 6 = 5x + 9、x の項を左に集めて 2x − 5x = 9 + 6、-3x = 15、x = -5 です。検算は 2 × (-5 − 3) = -16、5 × (-5) + 9 = -16 で両辺が合います。

問2は、一辺を x cm とおくと x² = 200 で、x = √200 = 10√2 です。電卓で √200 を計算すると 14.142… なので、小数第2位を四捨五入して 14.1cm です。記述式では 10√2 の形も答えとして書き、求められた位で丸めます。

問3は、90 ÷ 5 = 18 で1題あたり18分です。1次は 50 ÷ 15 = 3.33… 分で、0.33… 分は 20 秒なので1問あたり3分20秒です。1次の1問に3分以上使えるのは準2級からで、3〜5級は1分40秒です。級が上がると1問の時間は増え、1問の重さも増えます。

次に受ける級と入試での扱い

5級や4級で電卓なしの1次に慣れた人は、3級以上でも同じ筆箱で受けられます。級が上がって変わるのは問題の数と時間で、持ち物の区分は1〜5級で共通です。入試で数検がどう扱われるかは学校ごとに違い、点数の加算や出願の資格に使う学校もあれば、参考の項目にとどめる学校もあるので、受ける学校の募集要項で確かめます。個別指導では、2次の式が立てられない原因を、電卓の使い方ではなく、どの単元の式が抜けているかまで戻って確かめます。

まとめ

電卓が使えるのは1〜5級の2次だけで、1次と算数検定では使えません。2次には定規とコンパスが必須で、6〜8級は分度器も加わります。1〜3級は受検証に写真を貼り、鉛筆は黒のHB・B・2Bです。練習も本番と同じ条件で、1次は手だけ、2次は式を書いてから電卓を押します。筆箱の中身を前の晩に決めた人が、当日の50分と60分を全部、問題に使えます。

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