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高校と大学の入学時に要るお金—時期ごとの支払いの一覧|武蔵野個別指導塾

合格通知の封筒に入った振込用紙で一番早く締切が来るのは入学金です。都立高校の入学料5,650円から私立大学の初年度平均1,380,984円まで、高校と大学の支払いを時期の順に並べ、支援金が届くまでのつなぎ方も書いています。
入学金はいつ払うのか。答えは「合格発表の直後」で、高校でも大学でも、入学時の支払いのうち締切が一番早く、いったん納めると原則として戻りません。2026年度時点の金額を時期の順に並べると、次の表になります。都立は東京都教育委員会の案内、私立高校は東京都の令和8年度の調査、国立大学は文部科学省の標準額、私立大学は文部科学省の令和7年度入学者の調査の平均です。
| 時期 | 高校 | 大学 |
|---|---|---|
| 出願のとき | 入学考査料(都立 2,200円) | 検定料・受験料(学校ごとに違う) |
| 合格発表の直後 | 入学料・入学金(都立 5,650円、都内私立の平均 254,599円) | 入学料・入学金(国立 282,000円、私立の平均 240,365円) |
| 3月中 | 制服・教科書・施設費(都内私立の施設費の平均 34,386円) | 前期の授業料・施設設備費(国立の半期分 267,900円) |
| 4月以降 | 授業料(都立 118,800円、都内私立の平均 512,882円) | 後期の授業料、下宿の家賃 |
| 6月から秋 | 就学支援金と都の助成の申請、学校の授業料に充当 | 奨学金の初回振込(4月から6月)、減免の確定と還付 |
最新の額は年度ごとに変わるので、手続きの前に学校と窓口で確かめてください。この表の金額は平均と標準額で、家庭の状況と学校によって変わります。
よくあるのは、合格通知の封筒を開けると、合格の紙の下に振込用紙が重なっていて、そこに入学金の額と締切の日付が印字されている、という場面です。喜びの数秒後に、締切は来週、額は 25万円、と目が数字だけを拾います。通帳の残高と見比べ、もう 1 校の発表はその翌日で、どちらに払うのか。封筒の中の紙 1 枚が、進路の決断を数日に縮めます。この記事では、その紙が来る前に知っておきたい支払いの順番を、高校と大学に分けて並べます。
高校の入学時に払うものと、その順番
都立高校の場合、出願のときに入学考査料 2,200円、合格の後に入学料 5,650円を納めます。東京都教育委員会の案内では、入学料は学校から配られる納入通知書で銀行や郵便局に納め、納付期間は 2025年の例で 3月3日から 3月10日までの 1 週間でした。合格発表のすぐ後に締切が来る、という順番は毎年変わりません。入学料には免除と半額の減免の制度があり、申請の受付は納付期間と同じです。減免を申請する人は、納付書を学校の経営企画室に返し、許可か不許可が決まるまで納めない、と案内に書かれています。納めた入学料は還付されない、とも書かれています。授業料は年額 118,800円で、年 2 回に分けて納めるのが基本ですが、就学支援金の対象になれば国が授業料を支援するので、実際に家庭から出ていくのは入学考査料と入学料を足した 7,850円と、制服や教科書などの学校ごとの費用です。ただし 2026年度は在校生を含む全員が支援金の手続きを行う必要があり、手続きをしないと授業料を負担することになる、と東京都教育委員会は書いています。
私立高校は項目が増えます。東京都が公表した令和8年度の都内私立高校(全日制)の調査では、初年度納付金の平均は 1,007,549円で、内訳の平均は入学金 254,599円、授業料 512,882円、施設費 34,386円、その他 205,805円です。最高は 1,942,300円、最低は 752,000円と、学校による差が 1,190,300円あります。各項目の平均はそれぞれ別に端数を丸めているので、足した額が総額の平均とぴったり一致はしません。順番で見ると、合格発表の後にまず入学金、入学手続きの締切までに施設費やその他の費用の一部、4月以降に授業料、という流れが多く、入学金と施設費とその他を足した 494,790円は、支援金の対象外の支払いとして先に出ていく額の目安になります。

図1のように、都立と私立では払う項目の数も額も違いますが、締切の順番は同じで、入学金が先、授業料が後です。私立の場合、都立の合格発表を待ってから入学金を納められる延納の扱いは学校ごとに違います。都立との併願を考えているなら、募集要項の「入学手続き」の欄で、入学金の締切と延納の可否を先に確かめてください。この 1 行を見落とすと、都立の発表前に私立の入学金を納めるかどうかを、締切の前日に決めることになります。
大学の入学時に払うものと、その順番
国立大学の額は文部科学省が省令で標準額を定めていて、文部科学省の資料では入学料 282,000円、授業料は年額 535,800円です。授業料を半期ごとに納める大学なら 1 回 267,900円で、入学料と前期分を足した 549,900円が、3月から 4月にかけて要る額の目安です。標準額を上回る授業料を定めた国立大学もあり、文部科学省の資料では 2025年6月の時点で 7 大学とされています。志望校の額は大学のページで確かめてください。
私立大学は文部科学省の令和7年度入学者の調査が目安になります。平均は入学料 240,365円、授業料 968,069円、施設設備費 172,550円で、この 3 つを合わせた初年度の平均は 1,380,984円、実験実習料などを含めた総計は 1,507,647円です。学部によって差が大きく、この平均はあくまで全体の値です。

図2のように、国立と私立の差は入学料ではなく授業料と施設設備費で開きます。そして順番の面で大事なのは、どの項目がいつ締切になるかです。私立大学では、合格発表の後、日を置かずに入学金の締切が来て、授業料と施設設備費はその後の期限で納める学校が多くあります。文部科学省の通知では、3月31日までに入学を辞退した場合、授業料などは原則として返還の対象になる一方、入学金は入学できる地位を得る対価とされて返還されません。令和9年度の大学入学者選抜実施要項でも、辞退した人への授業料などの返還の申し出の期限を募集要項に明記するよう各大学に求めています。さらに 2025年6月の文部科学省の通知で、入学しない学生が納める入学料の負担を軽くする工夫が私立大学に求められ、辞退の時期に応じて一部を返す例が挙げられています。つまり、募集要項の「返還」の欄は年度ごとに書き換わっている最中で、志望校の最新の要項を読むことに意味があります。
併願で入学金を 2 校に納めると、私立の平均で 480,730円、国立と私立の組み合わせで 522,365円になります。第一志望の発表日と、押さえの学校の入学金の締切を並べて、どの順で来るかを紙に書いてください。締切が発表日の前なら、その入学金は戻らない前提で払うかどうかを決める、という順番です。
支援金と奨学金は、払った後に届く
高校の就学支援金は、授業料の額を上限に、私立全日制で年 457,200円、公立で年 118,800円まで国が支援します。東京都の案内では、都内の私立高校の申請期間は 2026年6月1日から 6月30日で、都の授業料軽減助成金(年 43,800円)は 7月1日から 7月31日に別に申請し、両方を合わせた上限は都内私立高校の平均授業料に相当する年 501,000円です。都内私立の授業料の平均 512,882円との差は 11,882円で、授業料だけで見れば家庭の負担はこの差に近づきます。ここで大事なのは、お金の流れです。東京都の案内では、支援金は申請者に代わって学校が受け取り、授業料に充当します。家庭の口座には振り込まれません。しかも充当の方法と時期は学校によって違う、と書かれています。4月に前期の授業料を先に納め、秋に支援金が充当されてから差額が戻る学校もあれば、はじめから支援金を引いた額を請求する学校もあります。どちらの学校かは、入学前に事務室に聞けばわかります。
大学も同じ構造です。日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は、高校 3 年の春に学校を通して予約採用に申し込み、結果は秋から年内に届きます。進学後に「進学届」を出して、初回の振込は 4月から 6月のいずれかで、書類に不備がなければ提出月からおおむね 1 か月から 2 か月後です。入学時特別増額貸与奨学金は 10万円から 50万円を 10万円単位で選べますが、JASSO の案内に「進学前には振り込まれません」とあるとおり、入学後の初回振込に合わせてまとめて振り込まれます。入学金の締切は 3月以前に来るので、奨学金は入学金には間に合わない、と覚えておいてください。
高等教育の修学支援新制度の授業料減免も、入学後に確定します。文部科学省の資料では、住民税非課税世帯の上限は大学の場合、国公立で入学金 282,000円・授業料 535,800円、私立で入学金 260,000円・授業料 700,000円で、それに準ずる世帯はその 3 分の 2 または 3 分の 1、扶養する子どもが 3 人以上の多子世帯は所得制限なしで対象になります。文部科学省の質問と回答には、大学が入学金をいったん徴収した場合は、入学後に減免が確定した時点で減免相当額を学生に還付することを想定している、と書かれています。あわせて、納付期限の猶予や分納といった柔軟な扱いを各大学に依頼しているので、負担が難しいときはまず進学先に相談するよう案内しています。

図3のように、家庭の出金は 3月に集中し、入金の側は 4月から 6月の奨学金、その後の減免の還付と、必ず後ろにずれます。この数か月の差が「入学金が払えない」の正体で、制度が足りないのではなく、順番が逆なのです。
つなぎの資金を考える順番
順番が逆だとわかったら、つなぎ方を先に決めておけます。確かめる順は 4 つです。
第一に、進学先への相談です。文部科学省は各大学に納付期限の猶予と分納を依頼しているので、修学支援新制度の候補者になっている人は、採用候補者決定通知の写しを添えて、入学金の納付猶予に対応しているかを聞いてください。対応していれば、つなぎの資金そのものが要らなくなります。
第二に、国の教育ローンです。日本政策金融公庫の案内では、子ども 1 人につき 350万円まで(一定の要件で 450万円まで)、固定金利で年 4.60%(2026年11月時点)、返済は 20年以内で、在学中は元金を据え置いて利息だけの返済にできます。合格発表の前から申し込めて、申込から審査の結果までがおよそ 10日、そこから入金までがまたおよそ 10日です。入学の時期にあたる 10月から 3月は込み合って延びるため、公庫は使う月の 2 か月から 3 か月前の申込を勧めています。受験費用も対象で、合格前でも使えます。一方で、減免される入学金と授業料は原則として対象外です。例として 50万円を借り、1 年間を利息だけで据え置くなら、年率をそのまま掛けた目安で年 23,000円です。実際の利息は月ごとの残高で計算されるので、公庫の返済シミュレーションで確かめてください。
第三に、JASSO の案内にある、入学時特別増額貸与奨学金の予約者向けのつなぎ融資です。増額分の範囲内で入学前に借り、入学後に振り込まれる奨学金で一括して返す仕組みで、先に国の教育ローンに申し込むことが条件になる場合や、入学金の締切が近すぎて使えない場合があると案内されています。取り扱う金融機関と条件は、JASSO のページと採用候補者決定通知の同封資料で確かめてください。
第四に、手元の貯蓄と親族からの立て替えです。借りずに済むならそれが一番で、親族から援助を受けるときの税の扱いは税務署や窓口で確かめてください。ここで大事なのは、第一から第四を並列に考えず、上から順に潰すことです。猶予が取れれば借りなくてよく、借りるなら金利の低い順に、そして締切に間に合う順に選びます。
よくある質問
入学金を払った後に別の学校に決めたら、戻りますか
原則として戻りません。文部科学省の通知では、入学金は入学できる地位を得るための対価とされ、辞退しても大学に返還の義務はないとされています。授業料や施設設備費は、3月31日までの辞退なら原則として返還の対象です。ただし 2025年6月の通知で、私立大学に対して入学しない学生の入学料の負担を軽くする工夫が求められ、辞退の時期に応じて一部を返す例も示されているので、志望校の最新の募集要項の「返還」の欄を読んでください。
就学支援金があるなら、私立高校の授業料は払わなくてよいのですか
支援金は家庭ではなく学校が受け取り、授業料に充当します。充当の方法と時期は学校ごとに違うので、4月に前期分を先に納めてから秋に差額が戻る学校もあります。入学前に事務室に「支援金が決まるまでの授業料はどう請求されますか」と聞くのが早道です。授業料以外の入学金や施設費は支援金の対象外です。
奨学金で入学金は払えますか
払えません。JASSO の奨学金は進学後の初回振込が 4月から 6月で、入学時特別増額貸与奨学金もその初回に合わせて振り込まれます。入学金の締切はそれより前なので、入学金は別の方法で用意します。入学前に要る分は、進学先の納付猶予、国の教育ローン、増額分のつなぎ融資の順に確かめてください。
国の教育ローンはいつ申し込めばよいですか
日本政策金融公庫は、必要な時期の 2 か月から 3 か月前の申込を勧めています。合格発表の前に申し込めるので、入学金の締切が 2月や 3月なら、年内に申し込む計算になります。審査に 10日前後、振込に 10日前後かかり、入学の時期は混み合います。
確かめる順番
今週のうちに、家庭で次の順で確かめてください。
- 志望校の募集要項で「入学手続き」の欄を開き、入学金の額と締切、延納の可否、授業料などの返還の期限を書き出す。
- 併願校ごとに合格発表日と入学金の締切を 1 枚の紙に並べ、どの締切が第一志望の発表より前に来るかに印を付ける。
- 都立高校なら入学料の減免の対象かを確かめ、対象なら納付期間と同じ期間に申請する。
- 私立高校なら、支援金が充当されるまでの授業料の請求のしかたを事務室に聞く。
- 大学進学の予定があるなら、高校 3 年の春に JASSO の予約採用の申込があることを進路指導室で確かめる。
- 入学前の資金が足りないなら、進学先への納付猶予の相談、国の教育ローンの事前申込(必要な時期の 2 か月から 3 か月前)、増額分のつなぎ融資の順に当たる。
- 3月から 6月までの出金と入金を月ごとに書き、一番苦しい月がいつかを見る。
書き出してみると、苦しいのは 3月の 1 か月だけ、という家庭が多いはずです。その 1 か月をどう越えるかが、この問題のすべてです。
進路の話とつなげる
お金の心配は、志望校の順番を変えてしまいます。第一志望の発表を待てずに押さえの学校の入学金を納め、そのまま入学を決める。逆に、入学金を 2 校分は払えないからと、挑戦する学校を受けない。どちらも、締切の順番と、つなぎの方法を知らないまま決めた結果です。個別指導で受ける進路の相談では、志望校の募集要項を一緒に読み、発表日と締切を 1 枚の紙に並べて、受ける順番と納める順番を分けて考える所から始めます。制度の最新の条件と家庭ごとの金額は、学校と公的な窓口で確かめることを前提に、その手前の「何を・いつ・どの順で聞くか」を整理するのが、相談の範囲です。
まとめ
入学金は合格の直後に来て、戻らない。支援金と奨学金と減免は、入学の後に、必ず来る。出ていく順番と入ってくる順番を 1 枚の紙に並べた家庭だけが、封筒の中の振込用紙を落ち着いて眺められます。
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