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発音記号の一覧—読み方と、日本人が間違えやすい音|武蔵野個別指導塾

light と right はカタカナでは区別できません。母音 23 行と子音 24 個の記号を表で読み、舌先と唇の位置を確かめて、電子辞書の音声ボタンで自分の口を直していきましょう。
母音の記号は次の 23 行です。カタカナは音の目安で、米はアメリカ英語、英はイギリス英語を指します。
| 記号 | 音の目安 | 語の例 | 語全体の発音 | 意味 |
|---|---|---|---|---|
| /iː/ | 唇を横に引いた長い「イー」 | see | /siː/ | 見える |
| /ɪ/ | 力を抜いた短い「イ」(エに少し近い) | sit | /sɪt/ | 座る |
| /e/ | 短い「エ」 | bed | /bed/ | ベッド |
| /æ/ | 口を横に開いて「ア」と「エ」を同時に | cat | /kæt/ | 猫 |
| /ʌ/ | 口をあまり開けない短く強い「ア」 | cup | /kʌp/ | カップ |
| /ɑː/ | 口を縦に大きく開けた長い「アー」 | father | 米 /ˈfɑːðɚ/、英 /ˈfɑːðə/ | 父 |
| 米 /ɑ/、英 /ɒ/ | 米は口を大きく開けた「ア」、英は唇を少し丸めた短い「オ」 | hot | 米 /hɑt/、英 /hɒt/ | 熱い |
| /ɔː/ | 口を丸めて縦に開いた長い「オー」 | ball | /bɔːl/(米は /bɑːl/ とも) | ボール |
| /ʊ/ | 唇をゆるめた短い「ウ」 | book | /bʊk/ | 本 |
| /uː/ | 唇を丸めて前に出した長い「ウー」 | food | /fuːd/ | 食べ物 |
| /ə/ | 力を抜いたあいまいな音 | about | /əˈbaʊt/ | 〜について |
| 米 /ɚ/、英 /ə/ | 米は舌を奥へ引いてこもらせた音、英はあいまいな音 | teacher | 米 /ˈtiːtʃɚ/、英 /ˈtiːtʃə/ | 先生 |
| 米 /ɝː/、英 /ɜː/ | 口をあまり開けない長い音。米は舌を奥へ引く | bird | 米 /bɝːd/、英 /bɜːd/ | 鳥 |
| /eɪ/ | 「エイ」 | day | /deɪ/ | 日 |
| /aɪ/ | 「アイ」 | time | /taɪm/ | 時間 |
| /ɔɪ/ | 「オイ」 | boy | /bɔɪ/ | 男の子 |
| /aʊ/ | 「アウ」 | house | /haʊs/ | 家 |
| 米 /oʊ/、英 /əʊ/ | 米は「オウ」、英はあいまいな音から「ウ」へ | go | 米 /ɡoʊ/、英 /ɡəʊ/ | 行く |
| 米 /ɪr/、英 /ɪə/ | 「イア」。米は最後に r を響かせる | ear | 米 /ɪr/、英 /ɪə/ | 耳 |
| 米 /er/、英 /eə/ | 「エア」。米は最後に r を響かせる | hair | 米 /her/、英 /heə/ | 髪 |
| 米 /ʊr/、英 /ʊə/ | 「ウア」。米は最後に r を響かせる | tour | 米 /tʊr/、英 /tʊə/(/tɔː/ とも) | 旅行 |
| 米 /ɑːr/、英 /ɑː/ | 長い「アー」。米は最後に r を響かせる | car | 米 /kɑːr/、英 /kɑː/ | 車 |
| 米 /ɔːr/、英 /ɔː/ | 長い「オー」。米は最後に r を響かせる | door | 米 /dɔːr/、英 /dɔː/ | ドア |
子音の記号は次の 24 個です。ここに挙げた語は、アメリカ英語でもイギリス英語でも同じ記号で読めます。
| 記号 | 音の目安 | 語の例 | 語全体の発音 | 意味 |
|---|---|---|---|---|
| /p/ | 唇を閉じて息だけではじく「プ」 | pen | /pen/ | ペン |
| /b/ | /p/ の口で声を出す「ブ」 | bag | /bæɡ/ | かばん |
| /t/ | 舌先を歯ぐきに付けて息だけの「トゥ」 | ten | /ten/ | 10 |
| /d/ | /t/ の口で声を出す「ドゥ」 | desk | /desk/ | 机 |
| /k/ | 舌の奥を上あごに付けて息だけの「ク」 | key | /kiː/ | 鍵 |
| /ɡ/ | /k/ の口で声を出す「グ」 | game | /ɡeɪm/ | ゲーム |
| /f/ | 上の歯を下唇に当てて息だけの「フ」 | fish | /fɪʃ/ | 魚 |
| /v/ | /f/ の口で声を出す「ヴ」 | very | /ˈveri/ | とても |
| /θ/ | 舌先を上の歯に当てて息だけの「ス」に似た音 | think | /θɪŋk/ | 考える |
| /ð/ | /θ/ の口で声を出す「ズ」に似た音 | this | /ðɪs/ | これ |
| /s/ | 舌先を歯ぐきに近づけて息だけの「ス」 | sun | /sʌn/ | 太陽 |
| /z/ | /s/ の口で声を出す「ズ」 | zoo | /zuː/ | 動物園 |
| /ʃ/ | 唇を少し丸めて息だけの「シュ」 | ship | /ʃɪp/ | 船 |
| /ʒ/ | /ʃ/ の口で声を出す「ジュ」 | usually | /ˈjuːʒuəli/ | たいてい |
| /tʃ/ | 舌先を付けてから離す息だけの「チュ」 | lunch | /lʌntʃ/ | 昼食 |
| /dʒ/ | /tʃ/ の口で声を出す「ヂュ」 | juice | /dʒuːs/ | ジュース |
| /h/ | 息を吐くだけの「ハ」の始まり | hat | /hæt/ | 帽子 |
| /m/ | 唇を閉じて鼻に響かせる「ム」 | milk | /mɪlk/ | 牛乳 |
| /n/ | 舌先を歯ぐきに付けて鼻に響かせる「ヌ」 | nine | /naɪn/ | 9 |
| /ŋ/ | 舌の奥を上あごに付けて鼻に響かせる「ン」 | sing | /sɪŋ/ | 歌う |
| /l/ | 舌先を歯ぐきに付けたまま出す「ル」 | light | /laɪt/ | 明かり |
| /r/ | 舌先をどこにも付けずに出す「ル」 | right | /raɪt/ | 右 |
| /j/ | ヤ行の始まりの音 | yes | /jes/ | はい |
| /w/ | 唇を丸めて前に出すワ行の始まりの音 | week | /wiːk/ | 週 |
よくあるのは、夜の机で電子辞書の音声ボタンを押している手元の場面です。through を引き、押す。もう一度押す。ノートには「スルー」と書いてありますが、画面の /θruː/ の最初の記号が読めません。押せば音は聞こえるのに、ボタンを離すと口は元のカタカナに戻ります。明日の音読で同じ音を出せる気がしない。記号の一覧を探すのは、そんな夜です。
一覧の読み方
表は左から、記号、音の目安、その音を含む語、語全体の発音、語の意味の順です。記号はスラッシュ 2 本で囲んで書きます。囲みの中では綴りを忘れてください。綴りの c は cat では /k/、city では /s/ と読み方が変わりますが、記号の /k/ はいつも同じ音を指します。1 つの記号に 1 つの音。この決まりは、綴りにもカタカナにもありません。
母音の表は 3 つのまとまりでできています。上の 13 行は、音の途中で口の形が動かない母音です。次の 5 行は /eɪ/ や /aɪ/ のように途中で口が動く二重母音で、前の音を強く、後ろの音を軽く添えます。最後の 5 行は母音のあとに r が響く音で、アメリカ英語は r を読み、イギリス英語は読みません。car の発音が米 /kɑːr/、英 /kɑː/ と 2 通りになるのは、この違いです。
記号の右の ː は伸ばす印です。ただし /iː/ と /ɪ/ の差は長さだけではありません。図1は、二重母音と r の響く音を除いた主な 10 個を舌の位置で並べた地図です。左へ行くほど舌が前に、右へ行くほど舌が奥に寄り、上へ行くほど口がせまく、下へ行くほど口が大きく開きます。seat の /iː/ と sit の /ɪ/ は地図の別の場所にあり、seat を短く言っただけでは sit になりません。

図1のオレンジ色の丸は、カタカナで「ア」と書かれやすい 4 つの音です。/æ/ は左下、/ə/ は真ん中、/ʌ/ は奥寄りの中ほど、/ɑː/ は右下にあります。cat と about と cup と father を 1 つの「ア」で済ませられない理由が、この散らばり方に出ています。地図の位置はおおよそのもので、人や地域によって少し動きます。
子音の表で読み違えやすい記号は 3 つあります。/j/ は「ジャ」ではなく、yes の最初のヤ行の音です。/ŋ/ は sing の終わりの音で、最後に「グ」を足しません。/ð/ は this の最初の音で、/θ/ に声を足したものです。
表にない弱い母音も 2 つ覚えておくと、辞書で止まりません。happy /ˈhæpi/ の /i/ と、usually の途中の /u/ です。どちらも短く弱く読み、/iː/ や /uː/ のように伸ばしません。
記号の形は辞書によって少し違います。bed の母音を /ɛ/ と書くものや、アメリカ英語の hot を長音の印つきで /hɑːt/ と書くものもあります。形が違っても指している音は同じです。手元の辞書の初めのほうにある発音の説明を一度開いて、この一覧と見比べてください。
アクセント記号
強く読む場所を示す印がアクセント記号で、書き方は 2 通りあります。1 つは、強く読む音節の直前に上向きの短い線を置く書き方で、about は /əˈbaʊt/ です。もう 1 つは、強く読む母音の上に右上がりの点を打つ書き方で、同じ語が /əbáut/ になります。英和辞典にはこちらの書き方が多く、/aʊ/ を /au/、/oʊ/ を /ou/ と簡単な文字で書くこともよくあります。
2 番目に強い場所にも印があります。information は米 /ˌɪnfɚˈmeɪʃən/、英 /ˌɪnfəˈmeɪʃən/ で、下の線が 2 番目、上の線が 1 番目です。点を打つ書き方なら /ìnfərméiʃən/ となり、右上がりの点が 1 番目、左上がりの点が 2 番目です。
強く読む場所がずれると、語そのものが変わることがあります。present は名詞なら /ˈprezənt/、動詞なら /prɪˈzent/ です。hotel は米 /hoʊˈtel/、英 /həʊˈtel/ で、カタカナのホテルと違って後ろが強く読まれます。
電子辞書の画面の読み方
語を引くと、見出しのすぐ後ろに記号が出ます。見るところは 3 つです。
- 縦の線で 2 つに区切られていたら、多くの英和辞典では左がアメリカ英語、右がイギリス英語です。hot が /hɑ́t | hɔ́t/ と出ていれば、同じ語の 2 つの発音が並んでいます。右の /ɔ/ は、この一覧の /ɒ/ にあたります。
- 丸かっこの中の音は、読まれないこともあるという印です。often の米 /ˈɔːf(t)ən/、英 /ˈɒf(t)ən/ は、t を読む人も読まない人もいることを表します。
- 品詞ごとに別の記号が出ていないかを見ます。present のように名詞と動詞で記号が変わる語は、語義の途中で記号が切り替わります。
斜めの字の r が出てくる辞書もあります。アメリカ英語では読み、イギリス英語では読まないという印です。音声ボタンは、記号を読んでから押してください。先に押すと耳が答えを持ってしまい、記号を読む練習が消えます。機種によってはアメリカ英語とイギリス英語の音声を選べるので、hot や car で聞き比べると、表の違いが耳で確かめられます。
覚え方
47 行を上から順に覚えようとすると、/ɪ/ と /e/ のあたりで音の区別が怪しくなって止まります。始めるのは子音からです。24 個のうち半分以上は英語の文字と同じ形で、最初の数日で手応えが出ます。学校の授業で発音記号に長い時間をかけるとは限らないので、習った覚えがなくても気にしないでください。
8 つの対と残り 8 個
子音は図2のように、8 つの対と残り 8 個に分けられます。上の段は息だけの音、下の段は同じ口の形に声を足した音です。/p/ と /b/、/s/ と /z/ は口の動きが同じで、違うのは喉の震えだけ。16 個は 8 通りの口の形で覚えられます。指を喉に当てて /s/ と /z/ を交互に伸ばしてみてください。/z/ のときだけ指先が震えます。

残りの 8 個は、鼻に響かせる /m/ /n/ /ŋ/ と、舌や唇の形で決まる /l/ /r/ /j/ /w/、息を吐くだけの /h/ です。この 8 個には相手がいないので、1 つずつ語と一緒に覚えます。
母音は語とひもづけます。/æ/ は cat、/ʌ/ は cup のように、記号ごとに基準の語を 1 つ決めて、記号を見たらまずその語を口に出します。一覧の語の例をそのまま使ってかまいません。知らない語で覚えようとすると、音と記号に加えて語まで覚えることになります。
声に出す手順
1 語につき、次の 4 つを行います。
- 音声を聞く前に、記号を指でたどって読みます。sit なら /s/、/ɪ/、/t/ と 1 つずつ区切ってから、続けて言います。
- 音声ボタンを 1 回押します。自分の読みと違った記号に鉛筆で印を付けます。
- 音声のすぐ後に重ねて 3 回言います。印を付けた音は、一覧の「音の目安」で口の形を直してから言います。
- 画面を閉じて、語の綴りを見ずに記号だけをノートに書きます。
声を出せない電車の中では、口の形だけ作って息を通すだけでもかまいません。家では自分の声を録音して音声と聞き比べると、耳だけでは気づかない差がはっきりします。
間隔のあけ方
同じ記号は、初めて読んだ翌日、3 日後、7 日後に読み直します。1 日に 47 行を何度も回すより、少しずつ日をあける方が、記号を見た瞬間に音が出るようになります。次の表は 47 行を 10 日で一巡する例です。1 日 10 分を目安にしてください。
| 日 | 読む記号 | 個数 |
|---|---|---|
| 1 日目 | /p/ /b/ /t/ /d/ /k/ /ɡ/ | 6 |
| 2 日目 | /f/ /v/ /s/ /z/ | 4 |
| 3 日目 | /θ/ /ð/ /ʃ/ /ʒ/ /tʃ/ /dʒ/ | 6 |
| 4 日目 | /h/ /m/ /n/ /ŋ/ | 4 |
| 5 日目 | /l/ /r/ /j/ /w/ | 4 |
| 6 日目 | /iː/ /ɪ/ /e/ /æ/ | 4 |
| 7 日目 | /ʌ/ /ɑː/ /ɑ/ /ɔː/ | 4 |
| 8 日目 | /ʊ/ /uː/ /ə/ /ɚ/ /ɝː/ | 5 |
| 9 日目 | /eɪ/ /aɪ/ /ɔɪ/ /aʊ/ /oʊ/ | 5 |
| 10 日目 | /ɪr/ /er/ /ʊr/ /ɑːr/ /ɔːr/ | 5 |
お子さまの練習をご家庭で確かめるときは、発音の正しさを判定しなくて大丈夫です。記号を指して語を言ってもらい、音声ボタンを押して、同じだったかどうかをお子さま自身に判定してもらいます。自分の音を自分で直す手順が身につけば、確かめる役は辞書に任せられます。
文の中での使い方
記号は 1 語ずつ読むだけでは足りません。文になると、強く読む語と弱く読む語の差で、同じ語の記号まで変わります。次の 8 文は、一覧で覚えた音を文の中で使う練習です。発音はアメリカ英語の形で書きました。
| 番号 | 例文 | 発音 | 和訳 |
|---|---|---|---|
| 1 | Please sit in this seat. | /pliːz sɪt ɪn ðɪs siːt/ | この席に座ってください。 |
| 2 | The cat drank from my cup. | /ðə kæt dræŋk frəm maɪ kʌp/ | 猫が私のカップから飲みました。 |
| 3 | I walk to work every day. | /aɪ wɔːk tə wɝːk ˈevri deɪ/ | 私は毎日歩いて仕事に行きます。 |
| 4 | The light is on the right. | /ðə laɪt ɪz ɑːn ðə raɪt/ | 明かりは右側にあります。 |
| 5 | I think this is the third one. | /aɪ θɪŋk ðɪs ɪz ðə θɝːd wʌn/ | これが 3 番目のものだと思います。 |
| 6 | We have a very big van. | /wi hæv ə ˈveri bɪɡ væn/ | 私たちはとても大きなバンを持っています。 |
| 7 | I can swim, but I can’t dive. | /aɪ kən swɪm bət aɪ kænt daɪv/ | 泳ぐことはできますが、飛び込むことはできません。 |
| 8 | We ate dessert in the desert. | /wi eɪt dɪˈzɝːt ɪn ðə ˈdezɚt/ | 私たちは砂漠でデザートを食べました。 |
1 は /ɪ/ と /iː/ の切り替えです。sit で力を抜き、seat で唇を横に引きます。sit in this と短い音が続いたあとで seat を長く言うと、差がはっきり届きます。2 は /æ/ と /ʌ/ で、cat は口を横に開き、cup は口をあまり開けません。カタカナならどちらも「ア」の仲間ですが、鏡で見れば口の形はまるで違います。
3 は walk の /ɔː/ と work の /ɝː/ です。walk は口を丸めて縦に開き、work は口をあまり開けず舌を奥へ引きます。イギリス英語の work は /wɜːk/ で、アメリカ英語の walk は /wɑːk/ と読む人もいます。この 2 つを逆にすると、歩くと働くが入れ替わります。4 は舌先の文で、light で歯ぐきに付け、right で離します。on はイギリス英語なら /ɒn/ です。
5 には th の 2 つの音が入っています。think と third は息だけの /θ/、this と the は声の入る /ð/ です。third はイギリス英語なら /θɜːd/ です。6 は have と very と van の /v/ で上の歯を下唇に当て、big の /b/ でだけ両唇を閉じます。
7 と 8 は、語の並びで初めて見えてくる変化です。7 の can は /kən/ と弱く、can’t は /kænt/ と強く読まれます。「できる」と「できない」の聞き分けは、語の終わりの t だけでなく、母音の強さにも手がかりがあります。イギリス英語の can’t は /kɑːnt/ で、母音そのものが変わります。8 は強く読む場所で 2 つの語を読み分ける文です。dessert は後ろ、desert(砂漠)は前が強く、イギリス英語では /dɪˈzɜːt/ と /ˈdezət/ になります。ate はイギリス英語で /et/ とも読みます。
辞書で 1 語だけ引いたときの記号と、文の中の記号は同じとは限りません。from は 1 語なら米 /frʌm/、英 /frɒm/ ですが、2 の文では /frəm/ です。to も 1 語なら /tuː/、3 の文では /tə/ です。前置詞、助動詞、接続詞のような語は、文の中では /ə/ を含む弱い形で読まれるのが普通です。音読で口が追いつかないときは、この弱い語まで全部はっきり読もうとしていないかを疑ってください。意味を運ぶ語に強い山を作り、その間の語は軽く流します。
まちがえやすいところ
カタカナで書くと、ライトは light も right も同じです。シンクは think も sink も同じ、ベストは vest も best も同じです。文字で区別がつかない音は、口の形で区別するしかありません。図3は顔を横から見た口の断面で、左が唇の側です。赤い点が、音を作るときに当たる場所です。

図3の左の列では舌先が歯ぐきに付くか浮くか、真ん中の列では舌先が歯に届くか手前で止まるか、右の列では歯が下唇に触れるか両唇が閉じるかが違います。次の 3 つは、この差を出せなかったときに、聞き手の耳に届く文です。
Turn light と言ってしまう(l と r)
- 誤りの文: Turn light at the corner.
- どこが違うか: 「角を右に」のつもりでも、舌先を歯ぐきに付けて言うと /laɪt/ に聞こえ、右が明かりに変わります。/r/ は舌先をどこにも付けず、舌全体を少し奥へ引き、唇を軽く丸めて始めます。
- 正しい文: Turn right at the corner.
I sink so と言ってしまう(th と s)
- 誤りの文: I sink so.
- どこが違うか: think をカタカナのシンクのまま読むと、舌が歯に届かず、/s/ の sink(沈む)に近づきます。舌先を上の歯の先に軽く当て、すき間から息だけを出します。舌を強くかむ必要はありません。
- 正しい文: I think so.
I will boat と言ってしまう(v と b)
- 誤りの文: I will boat for her.
- どこが違うか: 「彼女に投票します」のつもりでも、vote の最初で両唇を閉じると /b/ になり、語が boat(ボート)に変わります。上の歯を下唇に軽く当て、声を出しながら息を通します。
- 正しい文: I will vote for her.
同じ型の対を 12 組並べます。左の語と右の語を交互に読み、音声ボタンで確かめてください。
| 対 | 左の語 | 右の語 |
|---|---|---|
| l と r | light /laɪt/ 明かり | right /raɪt/ 右 |
| l と r | glass 米 /ɡlæs/、英 /ɡlɑːs/ ガラス | grass 米 /ɡræs/、英 /ɡrɑːs/ 草 |
| l と r | play /pleɪ/ 遊ぶ | pray /preɪ/ 祈る |
| l と r | collect /kəˈlekt/ 集める | correct /kəˈrekt/ 正しい |
| th と s | think /θɪŋk/ 考える | sink /sɪŋk/ 沈む |
| th と s | thick /θɪk/ 厚い | sick /sɪk/ 病気の |
| th と s | mouth /maʊθ/ 口 | mouse /maʊs/ ネズミ |
| th と s | thing /θɪŋ/ もの | sing /sɪŋ/ 歌う |
| v と b | very /ˈveri/ とても | berry /ˈberi/ ベリー |
| v と b | vest /vest/ ベスト | best /best/ 最もよい |
| v と b | vote 米 /voʊt/、英 /vəʊt/ 投票する | boat 米 /boʊt/、英 /bəʊt/ ボート |
| v と b | van /væn/ バン | ban /bæn/ 禁止する |
もう 1 つ、カタカナの癖で母音を足すことにも気をつけてください。desk はカタカナならデスクの 3 拍ですが、/desk/ の中の母音の記号は /e/ の 1 つだけです。/s/ と /k/ のあとに「ウ」を足さず、息で終えます。記号の中の母音を数えると、口が何回開くかが見えてきます。
確かめの問題
答える前に、記号を声に出して読んでください。
- /hʌt/ と読む語は、hat、hot、hut のどれですか。
- ship の発音は、/ʃiːp/ と /ʃɪp/ のどちらですか。
- guitar はアメリカ英語で /ɡɪˈtɑːr/ です。強く読むのは前の音節と後ろの音節のどちらですか。
- /f/ と同じ口の形に声を足した音の記号を書き、その音で始まる語を 1 つ挙げてください。
- 英和辞典に clock の発音が /klɑ́k | klɔ́k/ と出ています。縦の線の左と右は、それぞれどの英語の発音ですか。
答えと解説
問 1 の答えは hut(小屋)です。/ʌ/ は cup と同じ音で、口をあまり開けず短く強く言います。hat は /hæt/、hot は米 /hɑt/、英 /hɒt/ です。hat と hut はカタカナならどちらもハットなので、記号でしか区別できません。
問 2 の答えは /ʃɪp/ です。/ʃiːp/ は sheep(羊)で、長さだけでなく舌の高さと唇の形も違います。
問 3 の答えは後ろの音節です。線は強く読む音節の直前に置くので、/tɑːr/ の部分が強くなります。イギリス英語は /ɡɪˈtɑː/ で、強く読む場所は同じです。カタカナのギターの癖で前を強くしないようにしてください。
問 4 の答えは /v/ です。語は very、van、vote など、/v/ で始まるものならどれでも正解です。書いた語は音声ボタンで確かめます。下唇に歯が当たっていなければ /b/ に聞こえます。
問 5 の答えは、左がアメリカ英語、右がイギリス英語です。右の /ɔ/ はこの一覧の /ɒ/ にあたり、アメリカ英語の /ɑ/ とは口の開き方が違います。右上がりの点は強く読む母音の印で、1 音節の語にも付きます。
次に覚える一覧
フォニックスの一覧は、綴りと音の決まりをまとめたものです。記号を見る前に、知らない語の読みの見当がつくようになります。
過去形の一覧では、ed の読み方が /t/ /d/ /ɪd/ の 3 つに変わります。図2の息と声の区別が、そのまま決まりの理由になります。
不規則動詞の一覧では、read の過去形が綴りはそのままで /riːd/ から /red/ に変わります。記号で読む意味がいちばんよく見える語です。
個別指導で発音に戻るときは、音読を止めて、つまずいた語を 1 音ずつに分け、記号と口の形が結びついているかまで確かめます。
まとめ
カタカナのライトが light か right かは、カタカナのままでは決まりません。決めるのは舌先の位置で、その位置を紙に書き留めたものが発音記号です。母音 23 行と子音 24 個は、ボタンを押すたびに 1 つずつ自分の口へ移っていきます。
ボタンを押す前に口が動いた記号は、もう読めています。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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