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【中学美術】日本美術を図解で総まとめ—仏像・水墨画・琳派・浮世絵|武蔵野個別指導塾

同じ東大寺の像なのに、奈良と鎌倉で答えが割れるのはなぜでしょう。仏像の 4 区分の表と時代順の年表、版の断面図を手がかりに、作者名の取り違えをテスト前にほどいていきましょう。
よくあるのは、テストの 3 日前、駅前の本屋の参考書の棚の前で、美術の一冊を開いたまま動けなくなるという場面です。見開きには金色の仏像が並び、どれも同じ顔に見えます。ページをめくると波と富士山と美人の横顔が入り乱れ、北斎だったか広重だったか、歌麿だったかが指の間からこぼれていきます。棚に戻して別の一冊を取っても、同じことが起きます。
日本美術が覚えにくいのは、作品の数が多いからではありません。時代と作者と作品が、1 本の線につながっていないからです。この単元を終えると、飾りと表情を見て仏像の区分を言い当てられ、作品名を聞けば時代と作者が続けて出てくるようになります。木版画がどうやって摺られたのかも、断面の絵で説明できるようになります。
この単元で押さえること
- 仏像の 4 区分: 如来・菩薩・明王・天。立場が違うと姿も違うので、飾りと表情から言い当てられます。
- 時代を代表する 4 つの像: 飛鳥の釈迦三尊像、奈良の盧舎那仏、平安の阿弥陀如来坐像、鎌倉の金剛力士像。この順に、寺の名前と一緒に言えるようにします。
- 水墨画と雪舟: 室町時代の画僧です。墨の濃淡だけで山と空気を描き、代表作は「秋冬山水図」「天橋立図」です。
- 琳派: 俵屋宗達の「風神雷神図屏風」と、尾形光琳の「燕子花図屏風」「紅白梅図屏風」。金地と大胆な形が目印です。
- 浮世絵: 風景の葛飾北斎と歌川広重、美人画の喜多川歌麿、役者絵の東洲斎写楽。描く題材で作者を分けます。
- 版画のしくみ: 錦絵は絵師・彫師・摺師の分業で作る木版画で、版の種類では凸版にあたります。
社会で習う飛鳥文化や国風文化、元禄文化と同じ時代の話なので、歴史の年表と重ねると覚える量は減ります。ここで見る浮世絵は、西洋美術の単元で、印象派の画家を驚かせた絵として戻ってきます。
基本の考え方
仏像は立場で姿が変わる
仏像はどれも同じ顔に見えますが、仏教の世界での立場によって 4 つに分かれます。学校で、制服の人と部活のユニフォームの人と審判の服の人を見れば、その人がいま何をしているのかだいたいわかります。仏像も同じで、服装と表情に立場が出ています。図1のように、上から如来・菩薩・明王・天の順に並べ、立場と目印を横に読んでいきましょう。

如来は、悟りを開いた仏です。出家して悟りを開いた釈迦の姿がもとになっているので、質素な衣をまとうだけで、冠も首飾りもつけません。頭のてっぺんが盛り上がり、髪は粒のように巻いています(螺髪といいます)。釈迦如来や阿弥陀如来がこれにあたり、奈良の大仏として知られる盧舎那仏も如来の仲間です。菩薩は、悟りを目指して修行しながら人々を救う立場です。出家する前の王子だったころの釈迦の姿がもとになっていて、冠や首飾りで身を飾っています。観音菩薩や弥勒菩薩が代表で、千手観音も観音菩薩の一つです。
明王は、教えに耳を貸さない人を、怒りの顔で正しい道へ向かわせる立場です。代表の不動明王は、背に炎を負い、剣と縄を持っています。天は、もとは古代インドの神々で、仏教とそれを信じる人を守る立場です。姿はさまざまで、鎧をつけた四天王もいれば、上半身裸で筋肉を見せる金剛力士もいます。
例外も 2 つ知っておくと、ひっかけで崩れません。大日如来は如来なのに冠や飾りをつけ、地蔵菩薩は菩薩なのに頭を丸めた僧の姿をしています。どちらも名前に区分の語が入っているので、名前が書いてあれば名前を信じて大丈夫です。
4 つの像で時代の流れをつかむ
区分が横の軸なら、時代は縦の軸です。次の 4 つの像を古い順に押さえると、日本の仏像の変化が 1 本の線になります。
- 飛鳥時代 法隆寺の釈迦三尊像: 中央の釈迦如来の左右に菩薩が立つ、3 体で 1 組の像です。鞍作止利の作と伝えられ、左右対称で、正面から拝むようにつくられています。アーモンドのような目と、口元のかすかな笑みが特徴です。
- 奈良時代 東大寺の盧舎那仏: 聖武天皇が、仏教の力で国を安らかにしようと願ってつくらせた、高さ約 15 m の大仏です。752 年に開眼の儀式が行われました。いま見られる姿は、後の時代に修理を重ねたものです。
- 平安時代 平等院の阿弥陀如来坐像: 定朝の作です。丸みのある穏やかな顔は、死後に極楽へ生まれ変わりたいと願った当時の貴族の心に応える姿でした。何本もの木材を組み合わせる寄木造の技法は、定朝が完成させたとされます。
- 鎌倉時代 東大寺南大門の金剛力士像: 運慶・快慶らの作です。口を開いた阿形と口を閉じた吽形の 2 体が門の左右に立ち、高さは 8 m を超えます。寄木造なので大勢で分担でき、2 か月あまりで仕上げたと伝えられています。盛り上がる筋肉の力強さは、武士の時代の気風と重ねて説明されます。
つなげて読むと、大陸から届いた形(飛鳥)、国を守る祈り(奈良)、極楽への願い(平安)、武士の力(鎌倉)と、像の顔つきは人々の願いに合わせて変わっていきます。丸暗記で苦しくなるのは、この変化を見ないまま名前だけを並べるからです。
水墨画は色を捨てて空気を描く
水墨画は、墨の濃い薄い、にじみ、かすれだけで描く絵です。中国で発達し、禅宗とともに日本に伝わりました。室町時代の画僧の雪舟は、明(当時の中国)に渡って学び、帰国後に日本の水墨画を大きく高めました。白黒写真でも霧の深さや空の明るさが伝わるように、墨だけでも距離や湿り気は描けます。紙の白いままの部分(余白)が、水や霧や空に変わって見えるのが水墨画の強みです。
雪舟の代表作は 2 つです。「秋冬山水図」は秋と冬の景色を描いた 2 幅で 1 組の絵で、特に冬の場面では太く鋭い線が岩山の険しさを示しています。「天橋立図」は実在の名所である天橋立を、空の高いところから見下ろすように描いた作品です。
琳派は金地の屏風とあこがれでつながる
江戸時代の絵というと浮世絵を思い浮かべる人が多いのですが、金地の屏風で知られる琳派も欠かせません。屏風は折りたためる大きな画面で、2 つで 1 組になるものを一双と数えます。
俵屋宗達の「風神雷神図屏風」は、金地の右端に風神、左端に雷神を置き、真ん中を大きく空けています。何も描かれていない金色が、2 つの神の間を走る風と雷の気配に変わります。およそ 100 年後、尾形光琳は宗達の絵に学び、同じ風神と雷神を写して腕を磨きました。光琳の「燕子花図屏風」は、金地に濃い青と緑だけで燕子花の群れをリズムよく繰り返した絵で、「紅白梅図屏風」は中央に川の流れを置き、左右に白梅と紅梅を配した絵です。
琳派の名前は、光琳の「琳」の字から後になって付けられたものです。宗達と光琳は時代が離れていて、直接の師弟ではありません。狩野派のように家の中で代々受け継ぐのではなく、作品にあこがれた人が時代を隔てて学び、後に酒井抱一がまた光琳を慕って続けました。
浮世絵と版画のしくみ
「浮世」は「今の世の中」を指す言葉で、浮世絵は江戸の町の人々が楽しんだ、今の世の中の絵です。人気の美人、芝居の役者、旅の名所が題材になりました。筆で描いた一点ものもあり、菱川師宣の「見返り美人図」は版画ではなく、筆で直接描いた肉筆画です。やがて版画で同じ絵を何枚も作れるようになり、18 世紀半ば、鈴木春信らのころから多くの色を重ねる錦絵が広まりました。
題材で作者を分けると整理がつきます。喜多川歌麿は美人画で、上半身を大きく描く大首絵で知られます。東洲斎写楽は役者絵で、顔の癖まで思い切って強調しました。葛飾北斎は「富嶽三十六景」で富士山をさまざまな場所から描き、砕ける直前の大波で知られる「神奈川沖浪裏」もその 1 枚です。歌川広重は「東海道五十三次」で、江戸から京都へ向かう道の宿場と旅人の姿を描きました。
版画は版の形で 4 つに分かれます。凸版は出っ張ったところにインクをつける版で、木版やゴム版がこれです。凹版はへこんだ溝にインクを詰める版で、エッチングやドライポイントがあります。平版は平らな版で水と油の反発を使う版で、リトグラフがこれです。孔版は版の穴からインクを押し出す版で、シルクスクリーンがこれです。言葉だけだと取り違えやすいので、後の図4の断面でもう一度確かめます。
例題で解き方を確かめる
例題1 仏像の区分を見分ける
次の特徴をもつ仏像は、如来・菩薩・明王・天のどれですか。(1) 質素な衣だけをまとい、頭のてっぺんが盛り上がっている。(2) 冠と首飾りをつけている。(3) 怒りの顔で、背に炎を負い、剣を持っている。(4) 鎧をつけ、足元に邪鬼を踏みつけている。
- 飾りの有無を最初に見ます。如来と菩薩を分けるいちばん確かな手がかりだからです。(1) は飾りなしで如来、(2) は飾りありで菩薩です。
- 次に怒りの顔の像を見ます。怒った顔は明王にも天にもあるので、顔だけで決めず持ち物を見る必要があります。(3) は炎と剣なので、不動明王に代表される明王です。
- 残った (4) を確かめます。消去で終わらせず、鎧で身を固めて仏教を守る姿であることまで確かめると、記述の問題にも使えます。四天王がこの形で、天です。
答え: (1) 如来 (2) 菩薩 (3) 明王 (4) 天
例題2 年表から古い順に並べる
次の 4 つを古い順に並べ、それぞれの時代を答えなさい。ア 金剛力士像、イ 釈迦三尊像、ウ 阿弥陀如来坐像、エ 盧舎那仏。図2は時代の順と代表作をまとめた模式図で、箱の幅は時代の長さを表していません。

- 図2の上の段の時代の順を、先に余白に書き出します。飛鳥・奈良・平安・鎌倉は社会の年表と同じ順なので、ここを先に固めると後で迷わないからです。
- 各作品を寺の名前に置き換えます。イは法隆寺、エは東大寺の大仏、ウは平等院、アは東大寺南大門です。作品名よりも寺の名前のほうが、時代と結びつけやすいからです。
- 図2で赤く囲んだ東大寺が 2 回出てくることを確かめて、アを鎌倉に置きます。東大寺というだけで奈良に置く誤りを防ぐためです。
答え: イ(飛鳥)→エ(奈良)→ウ(平安)→ア(鎌倉)
例題3 作品と作者を結ぶ
次の作品の作者を語群から選びなさい。(1)「富嶽三十六景」 (2)「風神雷神図屏風」 (3)「秋冬山水図」 (4)「紅白梅図屏風」 (5)「東海道五十三次」。語群は雪舟、俵屋宗達、尾形光琳、葛飾北斎、歌川広重です。
- 作品を 3 つのグループに分けます。墨の絵は水墨画、屏風は琳派、数のついた連作は浮世絵の風景版画です。作者は 5 人でも、グループは 3 つしかないので、先に分けると選択肢が絞られます。
- 水墨画の (3) を決めます。このグループの作者は語群に 1 人しかいないので、雪舟で決まります。
- 屏風の (2) と (4) を分けます。風と雷の神は宗達、梅は光琳です。光琳の代表作は「燕子花」も「紅白梅」も植物なので、花なら光琳と覚えると崩れません。
- 浮世絵の (1) と (5) を題名の中身で分けます。「富嶽」は富士山のことで北斎、「東海道」は道の名前で広重です。数字そのものではなく、何を描いた連作かで覚えると入れ替わりません。
答え: (1) 葛飾北斎 (2) 俵屋宗達 (3) 雪舟 (4) 尾形光琳 (5) 歌川広重
例題4 錦絵のしくみを説明する
錦絵は多くの色を使いながら、同じ絵を何枚も作ることができました。その理由を「分業」「版木」の 2 語を使って説明しなさい。図3は工程と色の増え方を単純な形で示した模式図です。

- 問われていることを 2 つに分けます。「多くの色を使えた理由」と「同じ絵を何枚も作れた理由」です。説明の問題は、問いの要素ごとに答えると書き落としが減るからです。
- 図3の上の段で工程を追います。絵師が下絵を描き、彫師がそれを裏返して版木に貼って彫り、摺師が紙に摺ります。誰が何をしたのかを言えないと「分業」の語が答案の中で空回りするからです。出版を企画して売り出す版元が、この 3 者をまとめました。
- 図3の下の段で色の増え方を見ます。版木は色の数だけ彫り、線の版の上に色の版を 1 枚ずつ重ねて摺ります。図では 3 枚ですが、実際の錦絵ではもっと多くの版を使うこともあります。色がずれないよう、版木には見当という目印を彫りました。「見当をつける」という言い方のもとになったともいわれます。
- 版木が残ることを書き足します。同じ順で摺り直せば同じ絵ができるという点が、2 つ目の要素の答えになるからです。
答え: 絵師・彫師・摺師の分業で色ごとの版木を作り、順に重ねて摺ったので多くの色を使え、版木が残るので同じ絵を何枚も摺ることができたから。
まちがえやすいところと直し方
誤り1 寺の名前で時代を決める
- 誤った書き方: 「東大寺南大門の金剛力士像は奈良時代につくられた」
- どこが違うか: 東大寺は奈良時代に建てられた寺ですが、平安時代の終わりの戦乱で大きく焼け、鎌倉時代のはじめに再建されました。南大門と金剛力士像は、この再建の時期のものです。寺が建った時代と、作品がつくられた時代を同じものとして読むと、ここで点を落とします。図2で東大寺を 2 か所とも赤く囲んだのは、このひっかけのためです。
- 正しい書き方: 「東大寺南大門の金剛力士像は鎌倉時代に運慶・快慶らがつくった。同じ東大寺の盧舎那仏は奈良時代である」
誤り2 光琳を宗達の弟子と書く
- 誤った書き方: 「尾形光琳は俵屋宗達の弟子で、『風神雷神図屏風』の作者である」
- どこが違うか: 2 人の間にはおよそ 100 年の隔たりがあり、直接教えを受けた師弟ではありません。光琳も同じ題材の屏風を描いていますが、それは宗達の作品を写したものです。テストで「風神雷神図屏風」の作者を問われたら、宗達を答えるのが基本です。「琳派」という名前から光琳が全部の作者だと思い込むと、この誤りに落ちます。
- 正しい書き方: 「『風神雷神図屏風』は俵屋宗達の作品。尾形光琳は宗達の絵に学び、『燕子花図屏風』『紅白梅図屏風』を描いた」
誤り3 木版は溝にインクを入れると書く
- 誤った書き方: 「木版画は、彫刻刀で彫った溝にインクを入れて紙に写す」
- どこが違うか: 溝にインクを詰めるのは凹版です。木版は凸版で、彫らずに残した出っ張りにインクをつけます。彫ったところにはインクがつかないので、紙の色のまま白く残ります。小学校で彫った版画を思い出すと、彫った線は白く出ていたはずです。
- 正しい書き方: 「木版画は凸版で、彫らずに残した部分にインクをつけて紙に写す。エッチングは凹版で、溝に詰めたインクを紙に写す」
図4の赤い部分がインクです。凸版は出っ張りの上に、凹版は溝の中に、平版は水をはじいた面の上にあり、孔版は穴を通って下の紙に届きます。インクがどこにあるかを言えれば、4 つの種類は入れ替わりません。

用語のまとめ
読みが問われることも多いので、読みもそろえました。テスト前はこの表の右の列を隠して、左の語から説明が出てくるかを確かめてください。
| 語(読み) | テストで書くこと |
|---|---|
| 如来(にょらい) | 悟りを開いた仏。質素な衣で飾りがない |
| 菩薩(ぼさつ) | 悟りを目指す修行の立場。冠や首飾りをつける |
| 明王(みょうおう) | 怒りの顔で導く。不動明王が代表 |
| 天(てん) | 仏教を守る神々。四天王や金剛力士 |
| 釈迦三尊像(しゃかさんぞんぞう) | 飛鳥時代・法隆寺。鞍作止利の作と伝えられる |
| 盧舎那仏(るしゃなぶつ) | 奈良時代・東大寺の大仏。聖武天皇の願い |
| 阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう) | 平安時代・平等院。定朝(じょうちょう)の作 |
| 金剛力士像(こんごうりきしぞう) | 鎌倉時代・東大寺南大門。運慶(うんけい)・快慶(かいけい)ら |
| 寄木造(よせぎづくり) | 複数の木材を組み合わせて像をつくる技法 |
| 水墨画(すいぼくが) | 墨の濃淡で描く絵。雪舟(せっしゅう)の「秋冬山水図」「天橋立図」 |
| 琳派(りんぱ) | 俵屋宗達(たわらやそうたつ)の「風神雷神図屏風」、尾形光琳(おがたこうりん)の「燕子花(かきつばた)図屏風」「紅白梅図屏風」 |
| 錦絵(にしきえ) | 多色摺りの木版画。絵師・彫師(ほりし)・摺師(すりし)の分業 |
| 葛飾北斎(かつしかほくさい) | 「富嶽三十六景」。富士山を描いた風景版画 |
| 歌川広重(うたがわひろしげ) | 「東海道五十三次」。道と宿場を描いた風景版画 |
| 喜多川歌麿(きたがわうたまろ) | 美人画。大首絵(おおくびえ)で知られる |
| 東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく) | 役者絵 |
| 凸版(とっぱん) | 出っ張りにインク。木版・ゴム版 |
| 凹版(おうはん) | 溝にインク。エッチング・ドライポイント |
| 平版(へいはん) | 水と油の反発。リトグラフ |
| 孔版(こうはん) | 穴からインク。シルクスクリーン |
練習問題
練習1 次の仏像は、如来・菩薩・明王・天のどれですか。(1) 盧舎那仏 (2) 千手観音 (3) 金剛力士像 (4) 不動明王
練習2 次の文の空欄に合う語を書きなさい。室町時代の画僧の(ア)は、明に渡って学び、墨の濃淡で描く(イ)を大きく高めた。平安時代の定朝が完成させたとされる、複数の木材を組み合わせて像をつくる技法を(ウ)という。
練習3 次の説明にあてはまる作者を答えなさい。(1) 上半身を大きく描いた美人画で知られる。(2) 役者の顔の癖を強調した役者絵で知られる。(3) 江戸から京都へ向かう道を連作の風景版画にした。
練習4 次の版画の技法は、凸版・凹版・平版・孔版のどれですか。(1) エッチング (2) リトグラフ (3) シルクスクリーン。あわせて、錦絵がどれにあたるかも答えなさい。
答えと解説
練習1の答えは (1) 如来 (2) 菩薩 (3) 天 (4) 明王です。(1) から (3) は名前に区分の語が入っていないので、ここで差がつきます。盧舎那仏は奈良の大仏、千手観音は観音菩薩の一つ、金剛力士は門で仏教を守る天の仲間です。
練習2の答えは(ア)雪舟(イ)水墨画(ウ)寄木造です。(ア)は「明に渡った」が手がかりです。(ウ)は平等院の阿弥陀如来坐像と東大寺南大門の金剛力士像の両方につながる語なので、時代の問題と組み合わせて出ることがあります。
練習3の答えは (1) 喜多川歌麿 (2) 東洲斎写楽 (3) 歌川広重です。(3) を北斎としないように気をつけてください。北斎の連作の主役は富士山で、広重の連作の主役は道と宿場です。
練習4の答えは (1) 凹版 (2) 平版 (3) 孔版で、錦絵は木版画なので凸版です。エッチングは溝にインクを詰め、リトグラフは水と油の反発を使い、シルクスクリーンは版の穴からインクを押し出します。
次の単元へのつながりと確かめ方
この単元の浮世絵は、西洋美術の単元で再び顔を出します。平らな色面と大胆な構図は、海を渡って 19 世紀のヨーロッパの画家たちを驚かせ、印象派やゴッホの絵に影響を与えました。版の 4 種類も、デザインの単元で表現に合わせて版を選ぶときの土台になります。
家で 5 分で確かめる方法は 2 つです。1 つ目は、紙に飛鳥・奈良・平安・鎌倉・室町・江戸と書き、何も見ずに図2の作品と作者を置いていくことです。2 つ目は、如来と菩薩の見分け方と、木版が凸版である理由を、声に出して 30 秒で説明することです。保護者の方は、お子さまに作品名を尋ねる代わりに「なぜこの像は怒っているの」と聞いてみてください。立場まで答えられれば、言葉がつながっています。
個別指導では、作者名が出てこない場合でも暗記の量を増やす前に、如来と菩薩を飾りで分けられるか、作品を墨・屏風・版画の 3 つに分けられるかまで戻って確かめます。
まとめ
運慶たちの力士は 800 年以上も南大門に立ち続け、北斎の波はいまも砕ける直前で止まっています。飾りのない衣は悟りの静けさを語り、金地の空白は風の音を語り、重なった摺りの跡は江戸の職人の手を語ります。答案の欄に書く名前は、その止まった時間についた札です。札の読み方を覚えたら、次に本屋の棚で開く一冊の仏像は、もう同じ顔には見えません。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
武蔵境駅徒歩30秒、講師1人に生徒1人の完全1対1。授業のあいだ、先生は隣を離れません。いまの詰まりを、無料相談でそのまま話してください。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




