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話した英語の間違いはどう直すか—言い直しを促す直し方と正しい形を示す直し方|武蔵野個別指導塾
英語の間違いを直すときは、本人が思い出せるかで手助けを変えます。過去形を例に、ヒントから言い直す練習と、正しい文を見た後の確かめ方を整理し、家庭での声かけにつなげます。

話した英語の間違いはどう直すか—言い直しを促す直し方と正しい形を示す直し方
言い直したはずの英語が、また元に戻るとき
よくあるのは、祖父母の家の客間で、訪ねてきた家族に発表の練習を聞いてもらい、「昨日のことだから過去形だよ」と言われた途端、それまで続いていた声が止まるという場面です。本人は昨日の楽しかった出来事を伝えようとしていました。聞く側は、習った形を使えるように手伝ったつもりです。それでも、何をどう直せばよいかがすぐには浮かばず、話の続きまで見失ってしまいます。
中学生の英語では、間違いに気づくこと、正しい形を思い出すこと、その形で話を続けることを分けて考えると、手助けを選びやすくなります。答えを聞いてうなずいた段階と、自分で言い直せた段階も同じではありません。「さっき直したでしょう」と言う前に、どこまで本人ができていたかを見てください。
直し方には、手がかりを出して本人の言い直しを促す方法と、聞き手が正しい形を示す方法があります。どちらかだけを使う必要はありません。この記事では、昨日の出来事を話す短い英語を中心に、訂正を次の発話へつなぐ手順を考えます。目標は、直された回数を増やすことではなく、助けを減らしても同じ意味を伝えられるようになることです。

答えを聞くことと、自分で取り出すことの違い
「昨日、公園へ行きました」と伝えたいとき、誤って「I go to the park yesterday.」と言ったとします。聞き手が「I went to the park yesterday.」と返せば、正しい形を示せます。このように、言いたかった内容を保ちながら正しい英語に言い換える訂正を、リキャストと呼びます。会話を大きく止めずに手本を渡せる一方、本人が単なる内容の確認だと受け取る場合も考えられます。
これに対し、「昨日の話ですね。goの過去形はどうなりますか」と尋ねれば、本人がwentを思い出して言う機会を作れます。こうした働きかけは、言い直しを促すプロンプトに当たります。答えを含めずに文を途中まで示したり、直す部分に注意を向けたりする方法もあります。ただし、本人がまだwentを知らなければ、問いかけを重ねても答えは出ません。
教室での15研究、827人をまとめたメタ分析では、口頭での誤りの訂正に有意で持続する効果が見られ、正しい形を言い直して示す方法より、本人に言い直しを促す方法の効果が大きいという結果でした(Lyster・Saito、2010)。教室の学習者をまとめた結果なので、日本の中学生のあらゆる誤りに同じ方法が最適とは言えませんが、答えを渡す前に本人が取り出す余地を作ることは、練習を組み立てる手がかりになります。
この結果から「答えを教えず、考えさせ続ける」と決める必要はありません。たとえば、ノートを見ればwentの意味を説明できるのに、話すとgoが出るなら、思い出すきっかけを用意します。ノートを見ても形と意味が結びつかないなら、まず手本と説明が必要です。間違った文だけを見ると同じでも、その後に要る助けは違います。
また、正しい形を示す方法にも、さりげなく言い換えるやり方と、「昨日のことなので、ここはwentです」と訂正箇所を明らかにするやり方があります。言い換えを聞いても違いに気づかないときは、どこを直したかを短く示します。本人に気づいてほしいからと小さな声で正解を繰り返すだけでは、聞くべき場所が曖昧なままになることがあります。
「意味が伝わったか」と「今日練習する形を使えたか」も分けましょう。先ほどの誤った文でも、昨日公園へ行ったという内容は伝わるかもしれません。その場合は「公園へ行ったことは伝わりました。次に昨日の形を確かめましょう」と返せます。伝達できた部分を認めたうえで直す場所を示すと、本人も何を残し、何を変えるのかを整理できます。
正しい形を示すときには、本人が伝えたかった意味を変えないことも必要です。たとえば、公園へ行った話を、より言いやすいからと好きなスポーツの話に置き換えると、元の内容をどう直すかが見えなくなります。聞き手が内容を取り違えた可能性があれば、先に日本語で「昨日、公園へ行ったということですか」と確かめてから英語を整えます。訂正は、本人の話を聞いたうえで形を調整する働きかけです。
訂正の直後に同じ文が言えても、それだけで練習を終えないことが肝心です。聞いた音をそのまま繰り返したのか、意味に合わせて形を選べたのかは、少し条件を変えて確かめます。公園を図書館に変える、昨日の出来事をもう1つ話す、といった小さな変更で十分です。訂正を受けた文から、自分が伝えたい文へ戻すところまでを練習に含めます。
一人でもできる、ヒントから始める直し方
最初の2分で、話題と直す場所を決める
学校で使っている教科書、授業のノート、白い紙を用意します。教科書は正しい例文を確かめるため、ノートは授業で習った説明に戻るため、白い紙は話す内容と直した箇所を残すために使います。最初から長い原稿を書かず、「昨日」「公園」「友だち」のように話題の語だけを紙に置いてください。声に出す前に全文を書いてしまうと、読む練習との区別がつきにくくなります。
今日確かめるのは「昨日の出来事を過去形で言う」と決めます。発音、冠詞、語順まで一度に対象にすると、何を直した結果なのかが見えにくくなります。ほかに気になる点があれば、紙の端に後で質問する印をつけ、いったん置いておきましょう。何も気づけない場合は、授業で訂正された短い文から始めても構いません。
練習の前に、正しい文を参照できる場所だけを見つけておきます。たとえば教科書でgoとwentの対応を確かめ、該当するページを閉じます。まだ習っていない表現をたくさん入れるより、習った語で言える出来事を選んでください。今日は知っている形を話すときに使う練習だと、目的を絞ります。
次の1分で短く話し、直す候補を拾う
紙の語を見ながら、昨日の出来事を短く話します。録音できる機器があれば、自分の声を残して後で聞きます。録音しない場合は、話した直後に、気になった文だけを書いてください。音声を残さないと自分の発話を正確には思い出しにくいので、思い出せない箇所を無理に埋めず、次に同じ話をするときの確認対象にします。
聞き返すときは、まず話の内容が最後まで伝わるかを確かめます。その後で、昨日のことを表す動詞だけに注意を向けます。書いた文の動詞を丸で囲み、yesterdayなど時を示す語に線を引くと、比べる場所を絞れます。全部の誤りを探そうとせず、今日の対象に合うものを1つ選んでください。
間違いかどうか迷う文は、勝手に正解と決めず、疑問の印を残します。一人での練習では、発見できる誤りにも偏りがあります。教科書や授業のノートにある文と比べられるところから扱い、判断が難しい文は先生に尋ねる材料にしましょう。
2分を使い、答えを見る前に手がかりを出す
「I go to the park yesterday.」と書けたら、正解を隠したまま「これはいつの話か」と自分に尋ねます。「昨日」と答えたら、「動作を表す語はどれか」「その過去形を習ったか」と順に確認します。wentが浮かんだら、単語だけで終わらず「I went to the park yesterday.」と文全体を言います。
ヒントは短く、確認する場所がわかる形にします。「ちゃんと考える」では動きにくくても、「goを昨日の形にする」なら取り組む場所が定まります。自分用の紙にも、答えそのものではなく「いつ」「動詞」「過去形」と書いておくと使えます。次の練習では、必要なヒントがどこまで減ったかを見ます。
思い出そうとしても出ないときは、教科書やノートを開きます。正しい形を見て、goからwentへ変わることと、昨日の出来事を表すことを結びつけてください。長く黙ったまま粘る必要はありません。練習時間を使い切る前に手本へ移り、正しい文を声に出す機会を残します。
手がかりを使って別の形が浮かんだ場合も、すぐ正解と決めずに意味へ戻ります。たとえば「I will go to the park.」が浮かんだら、それはこれからの話だとノートで確かめ、昨日の話との違いを整理します。知っている英文を言えたことと、今回の意味に合う英文を選べたことを区別してください。英語の形をいくつも思いついて迷うときほど、最初の「いつの話か」という問いが戻る場所になります。
手本を見た後の2分で、見ないで言い直す
手本の文を読んだら、直した動詞に指を置いて、元の文との違いを確かめます。その後で紙やページを伏せ、日本語の意味だけを思い浮かべて英語を言います。見ながら言えた場合は「手本あり」、伏せても言えた場合は「手本なし」と記録します。記録を分ければ、読むことと取り出すことを混同しにくくなります。
次に、場所だけを変えて「I went to the library yesterday.」と言ってみます。図書館という語をまだ習っていなければ、知っている場所で構いません。大事なのは、新しい単語の暗記に課題を広げず、過去の話にwentを使えるかを見ることです。語を変えた途端に止まるなら、手本に戻り、どの部分を残してよいかを確認します。
最後は出来事を少し続けます。「I played tennis.」のような習った文を加え、内容を伝える流れに戻してください。訂正した文を何度も独立して唱えるだけでなく、その文を話の中に置き直します。言い直せたことに気を取られて次の出来事を忘れた場合は、日本語の話題メモを使って再開して構いません。
終わりの1分と翌日の確認を分ける
練習の終わりには、元の文、直した文、使った助けを並べます。「goをwentにした。時のヒントで言えた」のような短い記録で十分です。正解だけを書き写すと、どの助けが必要だったかが消えてしまいます。自分で気づいたのか、手がかりがあったのか、手本を見たのかを残すことが、次の練習を選ぶ材料になります。
翌日は、先に正解を読み直さず、「昨日行った場所」を短く話します。言えた後でノートを開き、動詞の形を照合します。前の文を覚えていただけかを確かめるために、行った場所や一緒にいた人を変えてみてください。事実として話せる出来事がなければ、前に話した出来事を「昨日の出来事を説明する練習」として使えます。
確かめる点は、直す場所に気づけたか、手本を隠して言えたか、内容を変えても使えたかです。どれかが難しかったら、その段階に戻ります。翌日にまたgoと言っても、「全部忘れた」とまとめず、時のヒントでwentに直せるかを試してください。戻る場所が決まっていれば、練習を最初からやり直す負担を抑えられます。

個別指導で確かめたい支援と、家庭に残す役割
個別指導を検討するときは、間違いをどれだけ細かく指摘するかに加え、その後に本人が何をするかを見てください。先生が正しい文を言って授業が進むのか、本人が言い直し、さらに別の内容で試す機会があるのかで、練習の中身は変わります。訂正を聞いた本人が別の内容でも言い直せるかを、武蔵野個別指導塾の体験授業や面談で確かめてください。
塾に相談したいのは、まず誤りの見立てです。形を知らないのか、知っていても話すと出ないのか、伝えたい内容を組み立てるところで止まっているのかを分けて見てもらいます。同じ過去形の誤りでも、説明を読んで理解する時間が必要な場合と、短い問いに答えて形を取り出す練習が必要な場合があります。保護者が家庭だけでこの判断を背負う必要はありません。
その見立てを聞くときは、「過去形が苦手です」だけで終わらず、「答えを見れば言えるのか」「ヒントだけで直せるのか」「別の話でも使えるのか」と具体的に尋ねます。できている条件がわかれば、家庭で手本を先に見せるべきか、少し待ってみるべきかも選びやすくなります。説明された文法項目の多さより、本人に合う助けの位置を確かめます。
次に相談したいのは、直す対象の優先順位です。過去の話なのに現在の形になる、主語と動詞の組み合わせが崩れるなど、今の練習に関わる箇所を選んでもらいます。言いたい内容を保ったまま直せる短い文に戻し、そこから長さを増やす方法も考えられます。すべての誤りを同時に扱うと本人が話せなくなる場合は、その場で扱うものと後で扱うものを相談してください。
訂正するタイミングも確認事項です。過去形だけを練習する短い応答なら、その文の後ですぐに確かめやすいでしょう。発表を通す練習なら、途中では内容を聞き、終わってから対象の文に戻る方法があります。何を練習している時間なのかを先にそろえると、本人も途中で止められる理由や、最後まで話してよい理由を理解できます。
家庭が持つ役割は、練習の開始と終わりを決め、本人が確かめる順番を守れるように支えることです。「今日はどこを見るの」「手本を伏せて言ってみるところまでできたかな」と聞けば、英語の正誤を保護者が判定しなくても関われます。お子さまが答えを求めたときは、授業のノートで確認する場所を一緒に探し、判断がつかない文は質問として残してください。
お子さまが話している間に、保護者が先回りして正しい文を言ってしまうこともあります。練習前に「まず最後まで聞く」「今日は過去形だけ確かめる」と決めておくと、助けの出し方をそろえられます。本人が言い直しを始めたら、その文を言い終えるまで待ちます。途中の単語だけを拾って再度訂正すると、どこまで自分で直せたかが見えなくなるためです。
家庭から相談する材料は、「覚えていません」「集中できません」といった評価より、短い発話とその後の反応が役立ちます。「昨日の話でgoと言ったが、いつの話かを尋ねるとwentに直した」「見本を伏せると出ず、見れば言えた」と伝えます。本人の気持ちを推測して決めつけず、どの助けで何ができたかを共有する形です。
進み具合は、間違いの数だけでなく、助けの変化でも見られます。最初は手本を見て言っていた文が、時のヒントだけで言えるようになり、やがて自分で気づいて直せるなら、その変化を記録できます。発話が長くなると誤りも見つかりやすくなるので、短い文と長い発表の誤りの数をそのまま比べず、同程度の話題と長さで確かめてください。
記録のために家庭で毎回長い報告を書く必要はありません。本人の紙に「今日の対象」「必要だった助け」「次に試す内容」が残っていれば、相談の出発点になります。たとえば「過去形、時のヒント、別の場所について話す」と書き、次回はそこだけ見直します。学習の様子を伝える記録と、本人を評価する言葉を分けておくと、やり直す場所を落ち着いて探せます。
本人が訂正を嫌がるときは、まずどの場面が嫌だったかを聞きましょう。話の途中で止められたこと、同じ問いを繰り返されたこと、何が違うかわからなかったことでは、変えるべき点が異なります。「間違いを直したくない」とまとめず、次は最後に確かめる、問いを具体的にする、手本を先に示すなど、試す変更を絞ります。訂正を受ける側の希望も、学習を相談する材料です。
直し方についてのよくある質問
Q1. 本人に考えさせた方がよいなら、正解は教えない方がよいですか
正解を示す場面は必要です。知らない形や、手がかりを出しても思い出せない形については、正しい文と意味を結びつけるところから始めます。待つことそのものを目標にせず、短いヒントで出るかを確かめ、難しければ手本に移ってください。答えを教えた後に、伏せて言う機会を残すことがポイントです。
反対に、本人が言い直しかけているのに答えをかぶせると、自分で文を完成させる機会がなくなります。「昨日だから……」と考えているなら、少し待ちましょう。迷っている場所を言葉にできるかも手がかりです。助けの量を固定せず、本人の反応を見て切り替えます。
Q2. 間違った文を放っておくと、そのまま覚えませんか
気づいた誤りを確かめることは必要ですが、発話のたびにすべてを止めて訂正する形だけが選択肢ではありません。発表を通す時間と、対象の文を直す時間を分ければ、内容を伝える練習と正確さを確かめる練習の両方を持てます。終わった後に戻る文を残しておけば、聞き流したままにはなりません。
ただし、後で直すつもりで対象が増えすぎると、本人も何を練習したのかわからなくなります。その日は過去形などの焦点を決め、直した文を最後にもう一度使います。保護者が気づいた細かな誤りをすべて並べるより、本人が次の発話で確かめられる課題にまとめてください。
Q3. 家では直せるのに、発表では同じ間違いが出ます
まず、家ではどの助けがあったかを見直します。原稿を読んでいた、直前に正解を聞いていた、保護者が文の出だしを言っていた、といった条件があれば、その助けを少しずつ減らす練習を入れます。手本なしで短く話す段階から、話題メモだけで続ける段階へ進めてください。
本番に近い練習で誤りが出たら、発表全部を最初から何度も繰り返す前に、対象の文だけを直し、前後の文につなげ直します。言い直せた後に話を続けるところまで試すと、途中で気づいた場合の練習にもなります。
直した一文を、次に伝える一文へ
次の練習では、間違いを見つけたらすぐに答えを重ねず、本人が思い出せる手がかりを短く出してみてください。出なければ正しい形を示し、見ないで言うところへ進みます。その後で内容を少し変え、同じ形をもう一度使います。この順番なら、訂正を聞いて終わる状態から、自分で確かめる行動へ移れます。
保護者は、間違いが消えたかに加え、どの助けで言い直せたかにも目を向けてください。昨日は手本が必要だった文が、今日はヒントだけで出たなら、次に減らせる助けが見えてきます。塾に相談する際も、その短い変化を持っていきましょう。訂正の終点は、聞き手が正解を言い終えるところではなく、本人がその形を選んで話を続けるところです。
参考文献
- Lyster, R., & Saito, K. (2010). Oral feedback in classroom SLA: A meta-analysis. Studies in Second Language Acquisition. https://doi.org/10.1017/S0272263109990520
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