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自分の英語を録音して書き起こす—話しっぱなしにしない振り返りの手順|武蔵野個別指導塾
録音と書き起こしを並べれば、言ったつもりの形と実際の発話を比べられます。聞こえたとおりに残し、修正して再び話す流れで、動詞の変化まで耳で確かめられるようにします。

自分の英語を録音して書き起こす—話しっぱなしにしない振り返りの手順
再生ボタンの先に、次の練習を見つける
よくあるのは、自宅の本棚の前で、録音端末と書き起こし用の紙を並べた中学生が発表練習の音声を聞き、「声が変だから、もう消したい」と再生を止める場面です。話している間は最後まで言うことで精いっぱいだったのに、聞き直すと声の高さや沈黙ばかりが気になります。保護者に「ちゃんと話せているよ」と言われても、自分では何ができたのかわからず、録音だけが増えていきます。
録音は、声の良し悪しを判定するために使うより、次に何を練習するかを見つけるために使いたい道具です。その助けになるのが、話した英語の短い部分を書き起こすことです。音を文字にすると、「昨日の話なのに、いつもの形で言っている」「理由を話すつもりだったのに、その前で終わっている」と、確かめる場所を指させます。
ただし、録音を全部清書して、間違いを全部直す必要はありません。短く話す、聞こえたとおりに残す、直す点を選ぶ、もう一度話す。この流れで、振り返りを次の発話につなげましょう。中学生が一人で進める方法と、保護者や指導者に頼る部分を分けて考えます。

話した英語を文字にすると、何に気づけるのか
英語を話しているときは、伝える内容を考え、単語を選び、順番を決め、口を動かしています。「昨日、公園でサッカーをした」と伝えるだけでも、いつの出来事なのか、誰としたのか、何から言うのかを決めます。その最中に、自分の文を最初から点検し続けるのは難しいものです。最後まで言えた感覚と、実際に使った英語が一致するとは限りません。
たとえば、昨日の出来事について「I play soccer.」と話したとします。言った本人は昨日の場面を思い浮かべているため、過去の出来事を伝えた気持ちになります。しかし、聞き手に届いた動詞は play です。録音を聞き、紙にそのまま残せば、「伝えたかった時間」と「口から出た形」の違いを、落ち着いて確かめられます。直す候補は「I played soccer.」です。
ここで、聞きながら最初から played と書いてしまうと、練習の手がかりが消えます。自分の頭にある正しい文と、録音に残った文を別々に置くことが肝心です。書き起こしは提出用の作文ではありません。言いかけや繰り返しが残っていても、どこで言葉を探したかがわかれば、その紙は役に立ちます。きれいに整える作業は、実際の発話を残した後に行います。
課題を繰り返す際に、話した後の書き起こしを加えた研究では、繰り返すだけの場合より正確な発話につながり、その伸びは新しい課題にも持ち越されました(Hsu、2019)。台湾の大学生39人を無作為に3群へ分けて4週間調べた研究であり、中学生が家庭で短い録音に取り組んだときにも同じ伸び方をするとまでは言えません。それでも、話した内容を振り返ってから再び話す練習を考える際の根拠になります。
この結果から、書く量を増やせばよいと考える必要はありません。家庭で取り入れるなら、まず「話した形を見つける」「言いたい意味に合う形を確かめる」「その形でもう一度話す」というつながりを作ります。ここで紹介する短い練習は、そのための取り組み方です。紙を埋めることを達成目標にすると、声に戻すところまで進まずに終わってしまいます。
また、文字で見つけやすいことと、音声で確かめることは異なります。動詞の形や語順は紙の上で比べられます。一方、声が小さくて聞き取りにくい場所、意味の途中で長く止まった場所は、音声も聞いて確かめます。文字だけを見て発音を決めつけたり、沈黙があるだけで失敗と判断したりせず、今回選んだ点に必要な情報を拾いましょう。
録音には、言えなかった部分だけでなく、すでに言えた部分も残っています。「I like music.」が自分の力で言えていたなら、その文は次も使えます。振り返りでは、残したい文を先に見つけると、直す作業の範囲を決めやすくなります。「全部だめ」ではなく、「ここは残して、ここを変える」と考えられる紙を作ることが出発点です。
短く録り、1か所直して、声に戻す手順
最初に用意するのは、録音と再生ができる機器、紙、筆記具、学校で使っている教科書やノートです。新しい教材を増やすより、すでに習った例文を確かめられるようにします。教科書は文の型を見るため、ノートは授業で学んだ注意点を見るため、自分の紙は実際に話した内容を残すために使い分けます。機器の操作に迷う場合は、録音を始めるところだけ大人に手伝ってもらってください。
練習時間は、準備2分、録音30秒、聞き直しと書き起こし4分、確認3分、再録音30秒、比較2分を目安に区切ってみましょう。時計を見ながら取り組み、書き起こしが終わらなければ扱う範囲を短くします。この区切りは、家庭で試す練習案です。毎回同じ長さで話す義務はなく、疲れた日は短い部分の比較まで終えれば十分です。
1. 話題と、伝えたいことを決めます。
「昨日したこと」「好きな食べ物」「休日にすること」など、自分が知っている内容を選びます。準備の紙には「公園・サッカー・楽しかった」のように、内容の手がかりを3つほど書きます。英語の全文を先に作ると、読み上げの確認になりやすいため、まずは手がかりだけでどこまで話せるか試しましょう。学校から課題が出ている場合は、その指示に沿う話題を選びます。
内容の手がかりは、難しい話にするためのものではありません。「昨日」「したこと」「感想」があれば、聞き手に伝えたい筋道を作れます。途中で単語が出てこなければ、知っている簡単な言い方に変えてかまいません。話せなかった内容は日本語で余白に残し、録音にある英語と区別します。実際には言っていない文を、書き起こしへ足さないようにします。
2. 短く録り、最初は最後まで聞きます。
録音を始めたら、途中の誤りが気になっても、伝えたいことの区切りまで話します。言い直した場合も、そのまま残します。再生の最初の1回では筆記を急がず、「何をした話か」「自分の気持ちまで伝えたか」を聞いてください。次の再生で、確かめたい短い部分を選びます。長い発表を録った場合も、最初から最後まで書く代わりに、動詞に迷った数文だけを扱えます。
聞く前に「今日は昨日の出来事だと伝わるかを見る」と決めておくと、声の印象だけに気を取られにくくなります。録音が小さすぎて内容を聞けないときは、英語の練習を増やす前に、静かな場所で短い試し録りをしてください。機器との距離を調整し、普通の声が聞こえるか確かめます。録音環境の問題と、自分が言えなかった問題を分けて扱います。
3. 聞こえた形を、そのまま書きます。
紙の左側を「実際に話したこと」、右側を「次に言うこと」に分けます。左側には、聞こえた語を順に書きます。途中で止まった場所には「/」、聞き取れない場所には「?」を置くなど、自分でわかる印を決めてください。正確な秒数を記録したり、特別な記号を覚えたりする必要はありません。英単語のつづりに迷うときも、そこで長く止まらず、後で確かめる印を付けます。
たとえば、録音が「Yesterday, I play soccer. I, I am happy.」なら、繰り返した I も含めて左側に残します。次に、自分が言いたかった意味を確かめます。昨日楽しかったという話なら、右側の候補は「Yesterday, I played soccer. I was happy.」です。音を聞いた記録と修正案を横に並べれば、何を変えたかが見えるので、後から比べるときにも迷いません。
書き起こす途中では、英語のつづりの問題と、話した形の問題を混ぜないようにします。口では played と言えているのに、紙でつづりを誤った場合は、発話では使えたと記録できます。反対に、紙には正しく書けても、録音で play と言っていたなら、声に出す練習が次の課題です。紙の正しさだけで自分の話す力を判断せず、必ず音声と行き来して確かめてください。聞き取れない音は推測で埋めず、疑問の印を残します。
4. 直す点を1つ選び、習った例と照らします。
動詞も語順も発音も同時に点検するより、今日は「昨日の話に合う動詞」にしぼります。教科書の過去の出来事を表す例文を開き、ノートの対応する説明も見てください。play と played、am と was のように、今の自分の発話に必要な形を探します。知らない表現を大量に調べるより、使いたかった既習の形を取り戻す作業にします。
自分で確かめる問いは、「昨日の話だとわかるか」「動詞をどう変えたか」「その変更を日本語で説明できるか」です。説明は「昨日だから played にした」ほどで十分です。答えに迷う場合は、右側の候補に印を付けて保留し、先生に聞く箇所にします。わからない文を何度も口に出して覚えるより、すでに確かめられた短い文で再録音を進めましょう。
5. 紙から目を離し、同じ内容をもう一度話します。
修正案を一度声に出したら、右側の英文を隠します。最初に作った内容の手がかりを見て、同じ出来事を話してください。文章を全部覚え直すことより、選んだ点を意識して自分の言葉で伝えることを目指します。再録音の後は、直すと決めた動詞の部分だけを聞き比べます。全文が滑らかになったかどうかで合否を付ける必要はありません。
比べるときは、「形を変えて言えたか」「紙を見ずに言えたか」「伝えたかった内容が残ったか」をそれぞれ確かめます。動詞は直ったけれど感想を言い忘れたなら、次は感想まで含めて話すことが課題です。直った動詞を消して最初からやり直すのではなく、できた部分を残したまま足します。紙の下に「played は言えた。次は感想も言う」と書けば、次回の入り口になります。
再録音で止まってしまったときは、どの手がかりを見て止まったかも確認します。「公園」という日本語から長い文を作ろうとして迷ったなら、まずは何をしたかを短く言い、その後に場所を足す練習に分けられます。内容を全部一度に入れようとせず、言える文を土台にしてください。修正案を隠した状態が難しければ、最初の語だけ見て試し、その助けを使ったことも記録します。見ずに言えた場合と区別すれば、次に外す手がかりがわかります。
6. 別の日に、内容を少し変えて確かめます。
同じ英文を言えた後は、話題の一部を変えてみましょう。昨日したことをサッカーから音楽を聞いたことに替えるなら、「I listened to music.」が候補になります。最初の録音と単語が違っても、過去の出来事に合う形を選べたかを見ます。迷ったら、短い部分だけ録音して、同じ方法で書き起こします。前の紙を増やし続けるより、次に確かめる問いを引き継ぎましょう。
新しい内容では、動詞の形を使う必要がある話題を選ぶことも大事です。昨日の動詞を練習した後に、好きな色だけを話しても、過去の形を使えるかは確かめられません。「昨日の夕食の後にしたこと」なら、内容を変えながら同じ点を見られます。前の紙には「次は夕食後の話で、過去の形を確かめる」と残しましょう。新しい話で言えなかった場合も、前の練習を無駄と決めず、どの動詞で迷ったかを短く書き起こして次の確認に回します。

指導者に頼る判断と、家庭で持てる役割
持参する材料は、短い音声、聞こえたとおりの書き起こし、自分で考えた修正案があると相談しやすくなります。全文を整えてから持っていく必要はありません。「ここは play と言ったと思うけれど、最後の音が聞き取れない」と具体的に示せれば、英語の形を知らなかったのか、知っていても発話で使えなかったのかを考える材料になります。疑問の印も、指導に役立つ情報です。
一人で書き起こせても、どこを直すとよいのか判断できない場合があります。紙に誤りらしい箇所がいくつも見えると、全部を修正してもらいたくなるかもしれません。個別の指導を受ける際には、正しい文を受け取るだけでなく、「今の課題で優先する点はどこか」を相談してください。伝える内容、学校で習った範囲、本人が言える長さに合わせて、次の練習を選ぶためです。
たとえば、昨日の話をする課題で、動詞の形と細かな言い回しの両方に課題があったとします。指導者には、意味を伝えるうえでまず確かめたい箇所を選んでもらい、その理由を説明してもらいます。「この文では、いつの話かわかる形にしよう」と言われれば、本人も何を聞き直すか理解できます。修正が必要な箇所の数だけで、練習の順番を決めないことが大事です。
指導を受けるときには、修正案を見ながら読む場面と、見ずに話す場面を分けて確かめてもらいましょう。見れば言えるのに、隠すと元の形へ戻るなら、紙の説明を増やすだけでは次の発話を試せません。短い手がかりに戻し、もう一度口から出す機会を持ちます。本人が「どこを直したか」を説明した後、別の内容でも使えるか確かめるところまで相談できます。
先生への質問は、正解を尋ねるだけでなく、自分の判断を添える形にできます。「昨日のことなので was にしました。この考え方でよいですか」と言えば、どこまで理解しているかを伝えられます。指導者の説明を聞いた後は、紙を閉じて自分でも理由を言ってみてください。説明を聞いて納得したことと、話す場面で使えたことは、別々に確かめます。わかったつもりで終えないために、相談の最後に短い発話を試せるか尋ねるとよいでしょう。
書き起こした紙の中で「どこを優先して直すか」を武蔵野個別指導塾に尋ねたい場合は、その紙を持参し、体験授業や面談で確かめてください。その際は、完成した発表文だけでなく、本人が迷った短い文を相談の材料にすると、必要な支援を考えやすくなります。自分で進める練習と、指導者の判断を借りる部分が見えるかどうかに目を向けましょう。
進み具合を残す紙には、日付、話題、今回確かめる点、録音からわかったこと、次の課題を書きます。「上手になった」という感想だけでなく、「最初は play、次は played。英文を隠しても言えた」と残すと、変化を確かめられます。逆に、次も play に戻ったなら、そのまま記します。印の数を競う表にせず、次に同じ点を見るのか、別の点へ進むのかを決めるメモにします。
相談するときの伝え方も、短く具体的にできます。「昨日の話を録音しました。played は言えましたが、感想の文で止まりました。次は何を手がかりにするとよいですか」と書けば、できたことと困ったことが分かれます。音声を送る方法や、紙を見てもらえる機会は、利用する指導先に確かめてください。記録の量を増やす前に、誰に何を相談するための記録なのかを決めます。
保護者が結果を聞く際も、「間違いはいくつ減ったの」だけでなく、「次に試すことは決まったの」と尋ねると、練習の中身を共有できます。今日の再録音では直らなくても、どこを確かめればよいかが具体的になったなら、その問いを次へ持っていけます。本人が疲れているときは説明を長く求めず、紙の最後の1行を見せてもらうだけでもかまいません。
家庭が受け持つのは、英語の正誤を全部判断することではなく、本人が決めた練習を進められる条件です。録音できる短い時間を確保し、途中で話しかけず、聞いてほしいと言われた部分を聞きます。保護者が英語に自信を持てなくても、「今日は何を確かめたの」「前とどこを変えたの」と尋ねることはできます。説明の途中で英語を訂正するより、本人の選んだ点を聞き取ってください。
録音を誰が聞くかも、先に決めておきましょう。本人が自分で聞くつもりの音声を、家族の前で突然再生すると、次の録音に取り組みにくくなります。保護者に聞いてほしい箇所だけを選んでもかまいません。学校の課題で提出する場合はその指示に従い、練習用の音声を友だちや他の人へ勝手に送らないようにします。録音の管理を、本人を評価する材料集めに変えない配慮が必要です。
録音と書き起こしで迷いやすい3つのこと
Q1. 録音を全部書かないと、練習になりませんか。
全部でなくても、確かめたい部分を選んで取り組めます。たとえば、好きなものを紹介する発話で理由の文に迷ったなら、その前後を含む短い部分を残します。ただ、都合のよい単語だけを切り出すと、何を伝えたかったか見えにくくなります。意味のまとまりを残し、修正後にはそのまとまりをもう一度話してください。短く扱って声に戻すところまで終えたら、次回は別の部分を選べます。
Q2. 自動で文字にする機能を使ってもよいですか。
補助として使う場合も、表示された英文をそのまま自分の発話の証拠にしないようにします。録音を聞き、「自分が言った音と同じか」を確かめてください。とくに今回直したい動詞の部分は、自分でも書いて比べます。自動の結果だけを清書して終えると、聞き直して気づく作業が抜けてしまいます。知らない単語が表示されても、それを覚える課題にせず、自分が何を言おうとしたかに戻りましょう。
Q3. 自分の声が嫌で、何度も聞きたくありません。
最初は短い1文を録り、内容だけを確かめる方法から始めてください。聞く前に「昨日の形になっているかを見る」と目的を決め、声の好みの評価は脇に置きます。一人で聞き、書いた紙だけを誰かに見てもらう方法もあります。つらさを我慢して長い録音を再生し続ける必要はありません。今日は短い文を言えたところで終え、次に聞く範囲をさらに小さくするなど、取り組める形を選びましょう。
最後の録音に、次に使う言葉を残す
今日の練習では、短い話題を選び、話した英語をそのまま書き、直す点を1つ決めてください。最後は英文を隠して話し、選んだ点がどう変わったかを聞きます。できた文と次に確かめる点が紙に残れば、次回も録音の最初から悩み直さずに進められます。
声を録るだけでは見過ごしていた play と played の違いも、自分の紙に並べれば、次に使う言葉を選ぶ材料になります。保護者はその小さな変化を本人と確かめ、判断に迷う箇所は指導者への問いにしてください。話した英語の跡を、次に話すための手がかりへ変えていきましょう。書き起こしの余白に残した動詞を、紙を伏せても過去の形で言えたとき、修正は文字から声へ移ります。
参考文献
- Hsu, H-C.(2019). The combined effect of task repetition and post-task transcribing on L2 speaking complexity, accuracy, and fluency. Language Learning Journal. https://doi.org/10.1080/09571736.2016.1255773
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