
武蔵野個別指導塾の特徴
英語のパフォーマンステストの準備—発表の原稿を「覚える」から「言える」に変える手順|武蔵野個別指導塾
原稿を閉じると止まってしまうときは、意味のまとまりとキーワードを使って練習を組み直せます。内容を短く区切り、途中から再開する練習を重ねて、忘れた一語の先へ進める発表を目指します。

英語のパフォーマンステストの準備—発表の原稿を「覚える」から「言える」に変える手順
原稿を閉じた瞬間に止まってしまうとき
よくあるのは、図書館の返却口のそばで、読み終えた本を紹介する英語の原稿を見直し、紙を裏返すと最初の文しか出てこなくなるという場面です。目で追えば意味はわかります。声に出して読むこともできます。それなのに、顔を上げた途端に次の言葉が遠くなります。「もっと覚えないと」と考えて、また最初から読み直したくなるかもしれません。
英語のパフォーマンステストに向けた準備では、原稿を作ることと、その内容を相手に伝えることをつなぐ練習が必要です。完成した文章が手元にあっても、それだけでは、次に何を言うかを自分で選んで口にする練習まで終わったことにはなりません。読み返す回数を増やす前に、どの手がかりがあれば話せるかを調べてみましょう。
目指すのは、伝える順番をつかみ、短い言葉を手がかりに話し、途中で止まっても続きに戻れる状態です。ここでは、学校の課題と自分で書いた原稿を使い、一人でも取り組める準備の順番を説明します。保護者の方は、お子さまの英文をすべて直す役を引き受けず、練習の区切りと確かめ方を支えてください。

読む練習と自分で言う練習の間にあるもの
原稿を読むときには、次の言葉が紙の上に並んでいます。一方、原稿から目を離して話すときには、内容の順番を思い出し、必要な英語を選び、声にする必要があります。「読める」と「言える」の違いは、こうした作業をどこまで自分で進めるかにあります。紙を伏せると止まる場合は、英語をすべて忘れていると決めつけず、内容を思い出せないのか、内容はあるのに英語が出ないのかを分けてください。
例えば、好きな本について「何の本か」「どこが好きか」「誰に読んでほしいか」を話すとします。最初の英文の次に続く文字列だけを覚えていると、その途中を忘れたとき、後ろの内容にも進みにくくなります。対して、今は好きな理由を話すところだとわかれば、原稿と少し違う短い英文でも、その役割を果たせます。内容の道順が、言葉を選ぶ手がかりになります。
発表原稿を声にする前に、言いたいことの順序を考える時間も準備に含めましょう。第二言語の発話前の計画について研究をまとめた分析は、文の複雑さと正確さ、使う語彙、流暢さへの効果を示しています(Johnson・Abdi Tabari、2022)。この結果を準備に生かすなら、声を出す前に、話す内容と順番を整える時間を設けるとよいでしょう。原稿の清書だけを準備と考えず、「何を先に伝えるか」を自分で決める作業も入れます。
原稿にある言い回しを、次に話すときにも使える形にしていく視点もあります。同一課題を続ける介入研究では、すでに口にした表現を使い回すことが増え、よく再利用することと流暢さの伸びが結び付いていました(Suzuki・Eguchi・de Jong、2022)。一度使った言い方を次の発話でも使えるようにするという見方です。毎回違う難しい表現を足すより、伝えたい内容に合う短い文を、口から出せる形に整える練習を考える手がかりになります。
計画については第二言語での発話を扱う研究群、反復については外国語として英語を学ぶ人が対象なので、学校の発表でも同じ形で役立つかは自分の練習で確かめます。そのうえで、内容を準備すること、使った表現をもう一度口にすることを、自分の課題に合わせて試していきましょう。研究の結果と、自分が次の練習で確かめることをつなぐ姿勢が役立ちます。
「言える」を確かめるときも、速さだけを見る必要はありません。伝えたい内容がそろっているか、原稿を見ずに言い始められるか、止まった後に戻れるかを分けて見ます。最後まで速く読めても、紙を外すと理由が消えてしまうなら、次に練習する場所は理由の部分です。逆に、少し間があっても理由まで自分で伝えられたなら、その変化を残しておきます。
原稿を使うことにも役割があります。原稿は、内容や英文を確かめ、困った場所へ戻るための道具です。いきなり捨てる必要はありません。全文が見える状態から、見出しだけ、キーワードだけへと支えを減らしていけば、どこで助けが必要になるかが見えてきます。支えを減らしたときのつまずきに合わせて戻る場所を選ぶことが、準備の中心になります。
内容の地図から本番に近い発表へ進む手順
まず用意するのは、学校からの課題の説明、自分の原稿、書き込み用の紙、時間を確かめられるものです。録音できる道具があれば振り返りに使えますが、手元の紙への記録でも進められます。以下の時間は家庭練習を区切るための目安です。学校の課題に合わせて短くしたり、別の日に分けたりしてください。
最初の3分では、課題の説明を読み、伝える内容を日本語の短い言葉で並べます。本の紹介なら「本の話題」「好きなところ」「すすめたい相手」のように書きます。課題で求められた内容が別にあれば、その項目を優先してください。自分の原稿のどこが各項目に当たるか線で結び、対応する文が見つからない項目には印をつけます。これが内容の抜けを確かめる方法です。
次の5分では、原稿を意味のまとまりに分けます。長い1文に言いたいことを詰め込んでいるなら、学校で習った短い文で表せないか考えます。例えば、好きな本を紹介する部分は、“This is my favorite book.”、“It is about animals.”、“I like the pictures.”と分けられます。それぞれの文が、自分の話したい事実に合っていることも確かめてください。例文の内容をそのまま自分の話にする必要はありません。
ここでは、日本語で言いたいことを長く書いてから、すべてを英語に置き換えようとしないことが助けになります。「動物の写真がたくさんあって、特に見たことのない動物の姿が面白い」と言いたい場合も、まず何を残すか決めます。自分が使える英語で「動物の本です」「写真が好きです」と伝え、余裕があれば具体的な動物を加えます。課題の要件を満たしながら、口にできる内容の芯を作ってください。
その後の3分は、原稿を声に出して確認する時間です。読み方があやふやな語には印をつけ、学校で使う教材の該当部分や利用できる音声で確かめます。教科書は、発表と同じ話題を探すためだけでなく、習った文の型を見直すためにも使えます。音声を聞ける場合は短いまとまりごとに聞き、意味を確かめてから口にしてください。読めない箇所を残したまま暗唱へ進むと、その箇所で何に困っているかを見失いやすくなります。
次の5分では、原稿の横にキーワードを書きます。先ほどの例なら、favorite book、animals、picturesが手がかりになります。全文を別の紙へ小さく写すのではなく、話す内容を思い出せる言葉を選びます。原稿を覆い、キーワードを見て短いまとまりを話してください。言えなかったときは該当する文だけを開いて確認し、もう一度覆います。冒頭へ戻らず、そのまとまりから始めるのが要点です。
キーワードを見ても内容が浮かばない場合は、その言葉が自分にとって手がかりになっているか調べます。例えば、reasonという項目名だけで止まるなら、具体的な理由を思い出せるpicturesへ変えてみます。逆に、キーワードを増やしすぎて読むだけになったら、言える部分の言葉を消します。手がかりの数を競う必要はありません。自分で内容を取り出せるところまで、少しずつ紙の助けを小さくします。
手がかりを減らすタイミングは、全部を一斉に変えず、まとまりごとに決めます。冒頭はキーワードだけで言えても、理由は全文が必要という状態なら、理由の部分だけ原稿を残します。次に理由が言えたら、その文の一部を隠して試します。できた部分まで毎回全文へ戻すより、今必要な助けを選ぶほうが、練習の目的をはっきりさせられます。隠す量を増やして内容が抜けたら、ひとつ前の状態へ戻り、何を伝える部分だったかから確認してください。
ここで2分休み、再開後の3分は、途中から話し始める練習に使います。「好きなところ」だけを指で選び、その部分を言います。次には「すすめたい相手」から言ってみます。毎回最初から通すと、冒頭に比べて後半を練習する機会が少なくなることがあります。どのまとまりからでも始められるかを調べれば、原稿の順番に沿ってしか言えない部分を見つけられます。
次の通し練習では、紙の上の英文を再現することと、必要な内容を伝えることを分けて確かめます。言葉が出なければ、いったん息を整え、今の項目を見ます。短い既習の文で言い直して続けられるなら、その言い方も使えます。ただし、学校の課題で指定された表現がある場合は、その条件を守ります。原稿と違ったからすぐ失敗とせず、意味と課題の条件が保たれたかを見てください。
録音するなら、通し練習を1回残して聞きます。原稿に書いた文ではなく、実際に聞こえた内容をもとに、「必要な項目が入った」「キーワードから言えた」「止まっても続けられた」の欄へ短く記録します。録音を使わない場合は、話し終えた直後に、見た場所と止まった場所を紙に記します。どちらでも、直す箇所は次の練習で扱える範囲に絞ってください。
最後の確認では、本番で使えるものに合わせて手元を整えます。メモを使えない課題なら、練習用のキーワードも伏せて試します。写真などを使える課題なら、示す物を出す動作も含めて話します。立って話す必要があれば、立った状態でも確かめてください。机で原稿を見る練習と、相手へ向けて話す場面をつなぎ、手を動かすところで話が止まらないかを確認します。
発表の長さを課題に合わせる必要がある場合は、実際に声に出した状態で時間を確かめます。長すぎたら急いで読む前に、同じ説明を重ねていないかを見直してください。短すぎたら、難しい挨拶を足す前に、理由を支える具体的な内容があるかを考えます。本の紹介なら、どんな写真が好きなのかを、使える英語で加えられます。時間の調整でも、必要な内容と話しやすさを一緒に見ます。修正したところは単独で言った後、前後の文とつなげて確かめましょう。
翌日の最初には、原稿を読む前に、内容の項目だけ思い出してみましょう。昨日は言えた部分でも手がかりが必要なら、その部分だけ戻して練習します。毎回全部を作り直す必要はありません。完成原稿、キーワード、何も見ない状態のどこで言えたかがわかると、その日の出発点を選べます。練習を終える際は「明日は理由の部分から」と書き、次に取りかかる場所を残してください。

個別指導で確かめたい支援と家庭の役割
個別指導を考えるときは、原稿の添削に加えて、本人が話すところをどう確かめるかに目を向けてください。完成した英文だけを見ても、本人がどの言葉を手がかりにしているか、どこで内容を見失うかまでは読み取れません。学校の課題、本人の原稿、実際の発話を照らし合わせる支援を受けられるかは、体験授業や面談で確かめてください。
学習支援としてまず求めたいのは、止まった原因を具体的に分けることです。日本語でも次の内容が出ないなら、話す順番の整理が必要です。日本語では説明できても英語が出ないなら、使える表現を選ぶ練習が必要です。英文を見れば言えるのに、キーワードでは出ないなら、手がかりを変える練習が候補になります。同じ沈黙でも、戻る場所は違います。
例えば、“It is about animals.”で止まるとします。aboutの意味を確かめたいのか、音がつながらないのか、本の内容を思い出せないのかによって支援を変えます。教師に正しい全文を言ってもらうだけで終わると、どの助けが効いたのかが本人に残りにくくなります。支援の後で原稿を閉じ、本人が同じ意味をもう一度言えるかまで試す機会があるかを確かめたいところです。
原稿を直す際には、本人がまだ使いこなせない表現へ置き換えすぎないことも必要です。見栄えのよい英文になっても、意味を説明できず、口にするたびに迷うなら、練習の負担が増えます。直した文について「何を伝える文か」「習ったどの形を使っているか」を本人が説明し、短いまとまりとして言えることを目指します。添削の前後で難しさがどう変わったかも確認してください。
発話の途中に間違いが出たときは、今の練習の目的をそろえると取り組みやすくなります。内容を最後まで伝える練習なら、話し終えてから気になる箇所へ戻ります。特定の文の形を確かめる練習なら、その文だけを取り出して扱います。毎回すべてを同時に直そうとすると、本人は何を意識すればよいか迷います。その日の課題を、話し始める前に短く言える状態にしておきましょう。
家庭で持つ役割は、取り組む場所を空けること、短い練習の開始と終了を支えること、本人が決めた確認項目を聞くことです。英語を詳しく説明できなくても、「今日は何を見ながら話すの」「終わったらどこを確かめるの」と聞けます。お子さまが一人で確かめたい日は、練習後に記録を見せてもらう形でも構いません。見守り方は、その日の本人の希望に合わせて選びます。
聞き手になるときは、原稿との一語一句の違いを探すより、伝わった内容を返してください。「動物の本で、写真が好きだという話だったね」と返せば、お子さまは必要な項目が届いたかを確かめられます。聞き取れなかった箇所は「好きな理由をもう一度聞きたい」と場所を絞ります。「もっと上手に」「自信を持って」のような言葉だけでは、次の行動が決まりにくいからです。
進み具合を見えるようにする記録は、短くて十分です。紙に日付、使った手がかり、言えた内容、次に試すことを並べます。「全文を見て通した」「キーワードで理由まで言えた」「後半から始めると止まった」のように書けば、同じ「練習した」でも状態の違いが残ります。自己採点の数字を増やすより、実際にできた行動を記録するほうが、次の練習を選びやすくなります。
記録を比べるときには、使った助けが同じかにも目を向けます。昨日は全文を見て最後まで言え、今日は紙を伏せて途中で止まったとしても、単純に後退したとは判断できません。今日は支えを減らして試した結果です。「紙なしでも冒頭は言えた」と書けば、残った課題と進んだ部分を分けて受け止められます。お子さまが自分の記録を読んで、次の練習を選べる形を目指してください。
相談の際に伝える内容も、この記録から選べます。「冒頭は紙なしで言えます。理由の部分は全文を見ると再開できます。次はキーワードだけで言う練習をしたいです」と整理すると、困り方が具体的になります。保護者の方の印象に加え、お子さま自身が何を難しいと感じたかも添えてください。
練習時間が十分に取れなかった日も、すべてをやり直したと考えなくて構いません。途中から始める練習だけできたなら、その項目を残します。家庭で確認しきれない英文や読み方は、疑問のある箇所に印をつけ、学校の先生などに質問する材料にしてください。家庭が専門的な訂正まで抱え込まず、本人が練習で試すことと、教わって確かめることを区別すると、準備を進めやすくなります。
原稿の暗記についてよくある3つの疑問
全文を覚える練習はやめたほうがよいですか
全文を覚えることが、発表の支えになる場合もあります。ただし、最後まで同じ順番で言えたかだけで準備を終えず、好きな理由だけ、結びだけ、と途中から言えるかも試してください。原稿を忘れた際に、伝える内容から戻れる道を作るためです。覚えた文を使いながら、内容のまとまりごとにも話せる状態を目指しましょう。課題で暗唱が求められる場合は、その条件に合わせた準備が必要です。
また、覚えるために何度も書く方法だけに偏っているなら、紙を閉じて声にする時間を加えます。書けることを確かめる練習と、人へ向けて言う練習では、実際に行う動作が違います。原稿を見ないで短い部分を話し、困ったところを開いて確かめる順番を取り入れてください。
原稿より簡単な英語で話してもよいですか
課題の条件を満たし、意味が正しく伝わるなら、自分が使える短い文を準備の中心にできます。長い文を途中で失う場合は、内容を分けて言えるか試しましょう。ただし、簡単にする際に、好きな理由や必要な説明まで消してしまわないようにします。「言いやすくなったか」と「必要な内容が残ったか」の両方を、課題の説明と照らし合わせてください。
短くした文が自然か迷うときは、学校で習った同じ形の例を確かめます。知らない表現を次々に足すより、すでに使える文に具体的な内容を入れたほうが、自分で意味を確かめながら練習できます。判断に迷う文には印をつけて質問しましょう。
家では言えるのに、人の前で止まったらどうしますか
まず、どこで条件が変わると止まるかを調べます。立ったときなのか、顔を上げたときなのか、相手が聞いているときなのかを分けて試してください。最初からすべてを変えず、座ったまま家族に聞いてもらうなど、本人が試せる段階を選びます。止まったときは、今の内容の項目を思い出し、短い文から再開する練習をしておきましょう。
保護者の方は、途中で答えを補う前に、お子さまが自分で続けたいかを見守ってください。練習の後には「止まったけれど理由から戻れた」と、再開できた行動も確かめます。最後まで一度も迷わなかったかだけでは、身についた力を見落としてしまいます。
次の練習は止まった場所から始める
原稿ができたら、必要な内容を並べ、短いまとまりに分け、キーワードから言ってみてください。その後に途中からの再開と通し練習を加えると、どこを練習すればよいかが具体的になります。今日すべてを仕上げようとせず、明日取り出したい言葉を残して終えましょう。
保護者の方にとっても、「何回読んだか」に加えて「何を見れば言えたか」がわかると、お子さまの準備を支える手がかりになります。発表の準備が実を結ぶのは、忘れた一語の先へ、自分の言葉で進めた瞬間です。
参考文献
- Johnson MD, Abdi Tabari M(2022). Task Planning and Oral L2 Production: A Research Synthesis and Meta-analysis. Applied Linguistics. https://doi.org/10.1093/applin/amac026 – Suzuki Y, Eguchi M, de Jong N(2022). Does the Reuse of Constructions Promote Fluency Development in Task Repetition? A Usage-Based Perspective. TESOL Quarterly. https://doi.org/10.1002/tesq.3103
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。


