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【中学受験算数】比と比例配分を図解で総まとめ—連比・比の変化・比の文章題|武蔵野個別指導塾

【中学受験算数】比と比例配分を図解で総まとめ—連比・比の変化・比の文章題のアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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比の1つ分を線分図で捉え、比例配分、連比、同じ数を加えたときの変化を例題で確かめます。全体・共通の量・変わらない差を見つける手順を、家庭での声かけにも役立ててください。

よくあるのは、理科室の実験台の脇で、2つの容器に入れる水の量を「2:3に分ける」と聞き、片方を2 mL、もう片方を3 mLにすればよいのかと手が止まる場面です。合わせて500 mLの水を使うとわかっていても、比の2と3を実際の量へ結びつけられないことがあります。計算が苦手なのではなく、比の数が何を表すのかが、まだはっきりしていないのかもしれません。

比は、量そのものを書く代わりに、同じ大きさのまとまりがいくつあるかで関係を表す方法です。2:3なら、同じ1つ分を片方に2つ、もう片方に3つ集めます。1つ分の量が決まれば、両方の量が決まります。

比と比例配分を学ぶと、全体を分ける問題だけでなく、3つの量のつながりや、水を加える前後の関係も整理できます。まずは線分図の同じ長さに同じ量を対応させ、「何を1つ分としているか」をことばにするところから始めましょう。

この単元で身につけること

これまでに学んだわり算、分数の約分、割合の「もとにする量」が土台になります。新しい記号を覚えるだけでなく、すでに知っている計算で量の関係を整理する単元です。

基本の考え方

比の数は実際の量ではなく、同じ1つ分の個数です

赤い玉が8個、青い玉が12個あるとき、赤い玉と青い玉の個数の比は8:12です。「:」は「対」と読み、8:12は「8対12」と読みます。比を作る際は、どちらを先に書くかを決めます。青:赤なら12:8になり、順序を入れ替えると表す関係の向きも変わります。

8と12はどちらも4でわれるので、8:12を2:3と表せます。赤を4個ずつにまとめると2組、青を4個ずつにまとめると3組です。玉を減らしたのではありません。数えるまとまりを「1個」から「4個」に変えて、同じ関係を小さな整数で表しています。

図1のように、赤を同じ長さの2区間、青を同じ長さの3区間で表すと、1つ分が4個に当たることが見えます。上下の区間は同じ長さでなければなりません。赤の1区間と青の1区間を別々の大きさにすると、2:3の関係を図にしたことにはならないからです。

図1 赤八個と青十二個を同じ四個ずつに区切った線分図

図1では、青は赤より1つ分多く、全部では5つ分あります。したがって、差は4個、全体は20個です。このように1枚の図から、各量だけでなく、和や差も読み取れます。比が2:3という情報だけでは実際の個数は決まりませんが、全体や差などの情報が加わると1つ分を求められます。

比を小さな整数で表すことを、比を簡単にするといいます。8:12なら両方を4でわり、2:3にします。反対に、2:3の両方に4をかければ8:12です。どちらも同じ量の関係を表す、等しい比です。比の各項に同じ数をかけるか、同じ数でわることが基本で、比を簡単にするときに0でわることはありません。

もう1つの確かめ方が「比の値」です。前の数を後ろの数でわった値をいい、2:3の比の値は2 ÷ 3 = 2/3です。8:12でも8 ÷ 12 = 2/3なので、等しい比だと確かめられます。ただし、2/3は赤の個数が青の個数の何倍かを表す数です。全体のうち赤が占める割合は2/5であり、ここを混同しないようにします。

単位と数の表し方をそろえてから考えます

比を作る前に、比較する量の単位をそろえます。1 mと50 cmの長さを比べるとき、数字だけを並べて1:50にしてはいけません。1 m = 100 cmなので、100:50 = 2:1です。長いほうが小さい比の数になっていたら、単位がそろっているか見直す手がかりになります。

小数の比は、各項に同じ数をかけて整数に直せます。0.6:0.9なら両方を10倍して6:9にし、両方を3でわって2:3です。小数点だけを消すと考えず、「両方に10をかけた」と説明すると、整数の比と同じ決まりを使っていることがわかります。

分数の比も同じです。1/2:3/4なら、両方に4をかけて2:3にします。4は分母の2と4の公倍数なので、どちらも整数になります。前の分数だけに2をかけ、後ろの分数だけに4をかけると、かけた数が異なるため、もとの関係が変わってしまいます。

家庭では「両方とも、同じ何倍にしたのかな」と声をかけてください。答えの比が合っているかに加えて、左右に同じ操作をしたことをお子さまが説明できると、分数や小数が登場しても考え方が崩れにくくなります。

比例配分は全体を同じ大きさに分けることです

比例配分とは、ある全体を決められた比に分けることです。500 mLの水を2:3に分けるなら、全体を2 + 3 = 5つ分と見ます。1つ分は500 ÷ 5 = 100 mLで、2つ分は200 mL、3つ分は300 mLになります。

500を2や3でそれぞれわるのではありません。500 mLは片方の量ではなく、2つの量を合わせたものだからです。まず全体に対応する比の数を決めて、その数でわります。1つ分を求める式には、必ず「どの量が何つ分なのか」という意味があります。

別の書き方をすれば、少ないほうは500 × 2/5、多いほうは500 × 3/5で求められます。これは全体を5等分して2つ分、3つ分取る計算です。最初から分数をかける方法だけを覚えるより、5等分の意味を線分図で確かめておくと、比が3つに増えたときにも使えます。

なお、比を実際のものの個数に使うときは、分けられるかにも注意します。玉5個を2:3に分けることはできますが、玉6個を余りなく2:3に分けることはできません。1つ分が6 ÷ 5 = 1.2個になり、玉をそのまま数える条件に合わないからです。水の量や長さでは小数になってもよい場合があり、答えは問題のものに合わせて判断します。

例題で解き方を確かめる

例題1 全体を2つの量に比例配分する

長さ480 cmのリボンを、短いほうと長いほうの長さの比が3:5になるように2本に切ります。それぞれ何cmになりますか。切るときに失われる長さは考えません。

  1. 全体に当たる比の数を求めます。3 + 5 = 8なので、480 cmは8つ分です。全体を分ける問題では、2本の比の数を合わせる必要があります。
  2. 同じ1つ分の長さを求めます。480 ÷ 8 = 60で、1つ分は60 cmです。どちらのリボンにも使える共通の長さが決まりました。
  3. それぞれの長さを求めます。短いほうは60 × 3 = 180 cm、長いほうは60 × 5 = 300 cmです。最後に180 + 300 = 480と、180:300 = 3:5を確かめます。

答え:短いほうは180 cm、長いほうは300 cmです。

合計だけを確かめると、200 cmと280 cmのような分け方でも合っているように見えてしまいます。比例配分には「全体の量」と「分ける比」の2つの条件があります。答えを出した後は、この両方に戻って調べる習慣をつけましょう。

例題2 共通の量をそろえて連比にする

3つの容器A、B、Cに水が入っています。水の量の比はA:B = 2:3、B:C = 4:5です。3つを合わせると700 mLのとき、各容器の水の量を求めましょう。

  1. 2つの比に共通する容器を探します。Bが両方に登場し、一方では3、もう一方では4で表されています。同じBの量を比べるため、この数をそろえます。
  2. 3と4の最小公倍数12を使います。A:Bの両方を4倍すると8:12、B:Cの両方を3倍すると12:15です。片方の項だけを変えず、それぞれの比の関係を保ちます。
  3. Bの12を重ねて、A:B:C = 8:12:15とつなぎます。3つ以上の量の比を連比といいます。全体は8 + 12 + 15 = 35つ分であり、Bを2回足さないことが大事です。
  4. 1つ分を求めます。700 ÷ 35 = 20 mLなので、Aは20 × 8 = 160 mL、Bは20 × 12 = 240 mL、Cは20 × 15 = 300 mLです。

答え:Aは160 mL、Bは240 mL、Cは300 mLです。

図2のように、1つ分の長さをそろえて3本の線分を並べると、Bの量を共通にした意味が見えます。AとBの関係だけで使った1つ分と、BとCの関係だけで使った1つ分は、初めから同じ大きさとは限りません。連比に直して初めて、3つの量を同じ1つ分で表せます。

図2 共通する容器Bをそろえて三つの水量を表す線分図

図2の8:12:15からA:Bだけを取り出すと8:12 = 2:3、B:Cだけなら12:15 = 4:5に戻ります。160 + 240 + 300 = 700も成り立つので、もとの条件をすべて満たします。連比を作ったときは、隣り合う2つずつを取り出して確かめると、かける数の取り違えを見つけられます。

例題3 両方に同じ数を加える

赤い玉と青い玉の個数の比は、はじめ3:5でした。赤い玉と青い玉をそれぞれ12個ずつ加えたところ、個数の比が5:7になりました。はじめの赤い玉と青い玉は、それぞれ何個でしたか。

  1. 変わらない量を探します。両方に12個ずつ加えても、青が赤より何個多いかは変わりません。今回は全体も各色の個数も増えるため、差を手がかりにします。
  2. 比の数の差を比べます。はじめは5 − 3 = 2、後は7 − 5 = 2です。同じ実際の差がどちらも2つ分なので、前後の1つ分は同じ大きさだとわかります。
  3. 赤の増えた分を比の数で表します。5 − 3 = 2つ分が12個に当たるので、1つ分は12 ÷ 2 = 6個です。青も7 − 5 = 2つ分増えており、条件と一致します。
  4. はじめの個数を求めます。赤は6 × 3 = 18個、青は6 × 5 = 30個です。加えた後は30個と42個になり、30:42 = 5:7で確かめられます。

答え:はじめの赤い玉は18個、青い玉は30個です。

この問題では、たまたま前後の比の差がそのままそろっていました。どんな問題でも、変化後の比から変化前の比をすぐに引いてよいわけではありません。先に同じ1つ分で比べられるかを調べることが、次の問題への準備になります。

例題4 片方だけ増やし、変わらない量をそろえる

容器Aと容器Bの水の量の比は2:3です。Aだけに水を100 mL加えると、A:B = 4:3になりました。はじめのAとBの水の量を求めましょう。Bの水の量は変わりません。

  1. 変わらない容器Bに注目します。Bは前後とも同じ量で、比の数も3です。このため、前後の比を同じ1つ分で比べられます。
  2. Aの増えた分を求めます。比の数では4 − 2 = 2つ分増えており、これが100 mLです。100 ÷ 2 = 50で、1つ分は50 mLになります。
  3. はじめの水の量を求めます。Aは50 × 2 = 100 mL、Bは50 × 3 = 150 mLです。Aに100 mLを加えると200:150 = 4:3となり、変化後の条件にも合います。

答え:はじめのAは100 mL、Bは150 mLです。

例題3では差を、例題4ではBの量を固定して考えました。「比が変わる問題」という名前だけで解き方を選ばず、何をした結果、どの量が動かなかったかを読み取ります。問題文の動作を「両方に加える」「Aだけに加える」と短く言い直すと、注目する量を選びやすくなります。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 比の数と全体に対する割合を混ぜてしまう

誤った書き方は、例題1で「短いほうは480 × 3/5」とする式です。3:5の3/5は、短いほうが長いほうの何倍かを表します。480 cmは長いほうの長さではなく2本の合計なので、式で使ったもとにする量が違います。

正しい書き方は「480 ÷ (3 + 5) × 3 = 180」、または「480 × 3/8 = 180」です。短いほうが全体のどれだけかを考えるときは、全体を表す8を分母にします。「3は何の3つ分、5は何の5つ分、全体は何つ分」と図を指して確かめると、分母を選ぶ理由までたどれます。

誤り2 共通の量をそろえずに連比を作る

誤った書き方は、A:B = 2:3、B:C = 4:5から「A:B:C = 2:3:5」とつなぐことです。Bを3としたのに、CはBを4としたときの5をそのまま使っています。別々の物差しで数えた数を、1本の比につなげてしまっています。

正しい書き方は「A:B = 8:12、B:C = 12:15、したがってA:B:C = 8:12:15」です。共通のBに印をつけて、その数をそろえてからつなぎます。最小公倍数でなくても共通の倍数なら作れますが、数が大きくなりやすいため、まず最小公倍数を考えると計算を整理できます。

誤り3 同じ数を加えても比は変わらないと思う

誤った書き方は「2:3の両方に1を足しても、等しい比だから3:4になる」という説明です。2 ÷ 3 = 2/3と3 ÷ 4 = 3/4は異なり、等しい比ではありません。比の関係を保つのは同じ数をかけること、または同じ数でわることです。同じ量を加える操作とは区別します。

正しくは「同じ数を加えると差は変わらないが、比は変わることがある」と考えます。例題3のように両方に同じ個数を加える問題では、前後の差をそろえてから、増えた分を比べます。数の差が最初からそろっていなければ、等しい比に直す手順が必要です。

たとえば、はじめ2:3だった2つの量が、両方に同じ量を加えると3:4になった場合を考えます。後の比を6:8と書いても同じ関係ですが、前の差は3 − 2 = 1、後の差は8 − 6 = 2で、比の1つ分の大きさが前後で違います。はじめの2:3を4:6に直せば、差がどちらも2となり、4から6への増加と6から8への増加を比べられます。

図3は例題3の18個と30個に、それぞれ12個を加えた様子です。紺の部分がはじめの個数、橙の部分が加えた個数で、1区間は6個にそろえてあります。図3のように、同じ長さを両方の右側につけ足しても、右端どうしのずれは変わりません。

図3 両方に十二個ずつ加えても個数の差が変わらない図

「同じだけ増えたのだから同じ比」と言ったお子さまには、赤18個と青30個の差も、赤30個と青42個の差も12個であることを一緒に数えてみてください。変わらないのは差であり、前後の比は3:5から5:7に変わります。何が同じなのかを具体的な量で言い直すと、誤りを直す手がかりになります。

ここで手が止まるなら、止まった単元まで一緒に戻ります。学年別個別指導コース/お問い合わせ

練習問題

答えを求める前に、何を1つ分としてそろえるかを短く書いてみましょう。練習2なら全体、練習3なら共通の量、練習4なら差に注目します。計算だけで終えず、求めた量を問題文へ戻して確かめるところまで取り組みます。

練習1

0.8:1.2を、できるだけ小さな整数の比に直しましょう。また、1/3:1/2も、できるだけ小さな整数の比に直しましょう。どちらも、両方に同じ数をかけたことがわかる式を残してください。

練習2

長さ630 cmのひもを、長さの比が2:3:4になるように3本に切ります。3本の長さを、短い順に求めましょう。切るときに失われる長さは考えません。

練習3

3つの箱A、B、Cに入っているカードの枚数の比は、A:B = 3:4、B:C = 6:5です。3箱のカードは合わせて155枚あります。各箱の枚数を求めましょう。

練習4

赤い玉と青い玉の個数の比は、はじめ2:5でした。両方に18個ずつ加えると、赤:青 = 4:7になりました。はじめの赤い玉と青い玉の個数を求めましょう。

答えと解説

練習1の答え:どちらも2:3です。0.8:1.2は両方に10をかけて8:12とし、両方を4でわります。1/3:1/2は両方に6をかけると2:3になります。小数でも分数でも、前と後に同じ操作をする決まりは共通です。

練習2の答え:140 cm、210 cm、280 cmです。比の数の和は2 + 3 + 4 = 9なので、1つ分は630 ÷ 9 = 70 cmです。70 × 2 = 140、70 × 3 = 210、70 × 4 = 280と求めます。合計は630 cmで、3本を同じ70 cmずつのまとまりで数えると2:3:4です。

練習3の答え:Aは45枚、Bは60枚、Cは50枚です。Bの比の数を12にそろえると、A:B = 9:12、B:C = 12:10なので、連比は9:12:10です。全体の比の数は31で、1つ分は155 ÷ 31 = 5枚です。5 × 9 = 45、5 × 12 = 60、5 × 10 = 50と求め、45:60 = 3:4、60:50 = 6:5も確かめます。

練習4の答え:赤は18個、青は45個です。前後の差は5 − 2 = 3、7 − 4 = 3で、変わらない差が同じ3つ分で表されています。赤も青も比の数が2つ分増えているので、1つ分は18 ÷ 2 = 9個です。はじめは9 × 2 = 18個、9 × 5 = 45個で、加えた後の36:63 = 4:7も成り立ちます。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

比は、同じ道のりを進む速さと時間、図形の辺の長さや面積、水の量の配分などにも使います。ただし、何の比かを決める前に数字だけを操作しても、問題の関係は整理できません。この単元で「比の数と実際の量を対応させる」「共通する量をそろえる」ところまで確かめておくことが、次の学習につながります。

家庭で5分ほど使えるときは、1つ目に、紙へ長さの同じ区間を2つと3つ並べて描き、「全体が25 cmなら1つ分は何cm」と尋ねます。25 ÷ 5 = 5 cmと求められたら、片方が10 cm、もう片方が15 cmになることを指でたどります。全体の25 cmがどこからどこまでかを示してもらうのが確かめる点です。

2つ目は、同じ大きさのおはじきを4個と6個並べ、両方へ2個ずつ加えます。はじめの比は2:3、後の比は3:4ですが、差はどちらも2個です。「変わったものと変わらなかったものは何かな」と聞き、比と差を別々に答えてもらいます。式に進む前に実物で操作すると、前後で注目する量を選べます。

個別指導で確かめる際も、計算を間違えた位置だけでなく、同じ1つ分を描けるかまで戻ります。そこができていれば、全体・共通の量・差のどれをそろえるかを、問題文の動作と結びつけて確かめます。

まとめ

答えが合った後に「この1つ分は何を表しているのかな」と尋ねると、理解の届いているところが見えます。全体を何等分したのか、どの量を同じ数にそろえたのか、何が変わらなかったのかを図で示せれば、数字が入れ替わっても解き方の理由は残ります。

2:3を見て、ただ2と3を計算するのではなく、同じまとまりが2つと3つある様子を描けること。そのひと手間が、複雑に見える文章題の中でも量を見失わない支えになります。比の前後を引き算できる根拠は、比の数の見た目ではなく、そろえた1つ分の大きさです。

本気になった日が、入塾の日。

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