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【小5算数】正多角形と円周を図解で総まとめ—正多角形のかき方・円周率・円周の長さ|武蔵野個別指導塾

正六角形のかき方と中心の角、円周率の意味を図でたどります。半径から円周を求める例題や、半円を組み合わせた形の周りの長さを通して、家庭で確かめる順序をつかめます。
よくあるのは、駅前の本屋の参考書の棚で、保護者の方とお子さまが正六角形の問題を見て、「6つに分けるから60°だよね」と言いながら、どの角に60°と書けばよいのかで止まるという場面です。中心にある角と、六角形の頂点にある角は、場所も大きさも違います。計算が合っていても、指している角が違うと答えは変わります。
正多角形と円周の学習では、図を見るときの目印を決めることが役立ちます。辺を数えるのか、中心からの線を見るのか、外側を一周するのか。その目的が定まると、円の中に正多角形をかく作業と、丸い形の周りの長さを求める計算がつながってきます。
ここでは、正多角形の性質から円周率の意味までを順に確かめます。定規、コンパス、分度器を使う場面と、計算で求める場面を分けて進めましょう。家庭で説明するときも、先に公式を言うより、図のどこを求めるのかを指さしてもらうところから始めると、つまずいた場所を見つけやすくなります。
この単元で身につけること
- 正多角形を見分けます。辺の長さがすべて等しいことと、角の大きさがすべて等しいことの両方を確かめます。
- 円を使って正多角形をかきます。円の中心の周りの360°を等しく分け、円周上にできた点を順につなぎます。
- 中心の角と頂点の角を区別します。どちらも角ですが、同じ計算で求めるわけではありません。
- 円周率の意味を説明します。円周が直径の何倍かを表す数であり、計算では問題の指示に従って3.14などを使います。
- 円や組み合わせた図形の周りの長さを求めます。曲がった部分と直線の部分を分け、外側の道筋を一周分だけ足します。
これまでに学んだ正三角形、正方形、円の中心・半径・直径、小数のかけ算が土台になります。新しい名前を覚えるだけでなく、知っている図形の性質を使い直す単元です。計算の答えを出したあとに、「これはどの線の長さですか」と尋ねてみましょう。式と図を結び付けて説明できることが、次の問題へ進む目安になります。
基本の考え方
正多角形は辺と角の両方がそろう形です
直線で囲まれた三角形、四角形、五角形などを、多角形といいます。そのうち、辺の長さがすべて等しく、角の大きさもすべて等しい多角形が正多角形です。「すべて」と「両方」が大事です。1組の辺が等しいだけでは足りず、辺だけが全部等しくても、それだけでは正多角形とはいえません。
正三角形は3つの辺と3つの角がそれぞれ等しい形です。正方形も、4つの辺が等しく、4つの角がすべて直角なので、正多角形です。一方、縦と横の長さが違う長方形は、角がそろっていても辺がすべて等しいわけではありません。また、正方形ではないひし形は、辺がそろっていても角がすべて等しいわけではありません。
六角形なら何でも正六角形になるわけではない点にも注意しましょう。6本の直線で囲まれていれば六角形ですが、正六角形と呼ぶには辺と角の条件が必要です。問題に「正六角形」と書いてあれば、6つの辺が等しく、6つの頂点の角も等しいという情報を使えます。見た目が整っているから等しい、と判断するのではありません。
図1のように、正六角形の中心と6つの頂点を結ぶと、同じ形、大きさの三角形が6つ並びます。中心から各頂点までの長さは、もとの円の半径なので等しくなります。中心の周りを同じ角度ずつに分けたことが、円周上の点を等しい間隔で並べる目印になっています。

図1では、中心Oに集まる角の1つが60°です。中心の周りは1回転で360°なので、360 ÷ 6 = 60となります。しかし、頂点Aにある六角形の内側の角は120°です。図の右側では、Aに集まる2本の辺で囲まれた角を示しています。60°と120°は別の場所の角なので、矛盾しません。
正六角形では、中心からできる6つの三角形は正三角形です。中心の角が60°で、半径にあたる2辺が等しいため、残りの2つの角もそれぞれ60°になります。六角形の頂点では、その60°が2つ並ぶので、60 + 60 = 120です。また、正三角形の3辺は等しいので、正六角形の1辺の長さは円の半径と等しくなります。この性質は、コンパスで正六角形をかくときにも使えます。
円の中心の角を等しく分けてかきます
正多角形を円に入れてかくときは、まず円と中心をかき、中心から円周上の1点へ線を引きます。次に、360°を辺の数でわって、中心の角1つ分の大きさを求めます。正五角形なら360 ÷ 5 = 72で72°、正八角形なら360 ÷ 8 = 45で45°です。中心の周りにその角を順に作り、線と円周が交わる点を隣どうし直線で結びます。
分度器を当てる場所は、円周上の点ではなく円の中心です。分度器の中心を円の中心に合わせ、0°の線を最初の半径に重ねます。どちらの目盛りを読むかは、その0°から増えていく方で決めます。最後に、点の数と辺の数が合っているか、最初の点へ戻れているかを確かめましょう。
正六角形には、コンパスの開きを半径のままにしてかく方法もあります。円周上に最初の点を取り、その点に針を置いて、同じ円周と交わる次の点を印します。進む向きをそろえて同じ操作を続けると、6つの点を取れます。これは正六角形の1辺が半径と等しいからできる方法で、正五角形や正八角形にもそのまま使えるわけではありません。
作図では、角度を測る線と、完成した図形の辺とを区別しておくと見やすくなります。中心から引いた線は下書きとして薄く残し、隣り合う点を結んだ辺をはっきりさせます。家庭では「中心の周りを等しく分けてから、となりの点を結ぼう」と声をかけてください。中心を結んだ線だけでは、正多角形の外側はまだできていません。
円周率は円周と直径を比べた数です
円周は、円の周りの曲がった線です。円周の長さを、ここでは短く円周とも呼びます。半径は中心から円周上の点までの長さで、直径は中心を通って円の端から反対の端まで引いた線分の長さです。直径は半径の2倍です。円周と直径は、同じ長さの単位で比べます。
丸いふたの周りにひもをぴったり沿わせ、そのひもを伸ばすと、円周の長さを調べられます。その長さを直径でわった数が円周率です。円の大きさが変わっても、円周が直径の何倍かという関係は変わりません。小さな円でも大きな円でも、円周は直径の約3.14倍です。
式で表すと、円周率 = 円周 ÷ 直径です。この関係から、円周 = 直径 × 円周率となります。円周率はぴったり3.14ではなく、小数がさらに続く数です。算数の問題で「円周率を3.14とします」とあれば、指定された値を使って計算します。以下の例題と練習問題でも、円周率を3.14とします。
直径が2倍、3倍になれば、円周も2倍、3倍になります。円周率を求めたときの答えにはcmなどを付けませんが、円周を求めたときは長さの単位を付けます。「何倍か」と「何cmか」は、答えている内容が違うためです。家庭で実測すると多少のずれが出ますが、ひもがたるんでいないか、直径が中心を通っているかを確かめる材料にできます。
例題で解き方を確かめる
例題1 正六角形をかき、角の大きさを求める
半径3 cmの円を使って正六角形をかきます。中心と隣り合う2つの頂点を結んでできる中心の角、正六角形の頂点の内側の角、1辺の長さを求めましょう。
- 中心の角を求めます。中心の周りの360°を6つに等しく分けるので、360 ÷ 6 = 60です。60°ずつに分ければ、6つの三角形が中心の周りにすき間なく並びます。
- 半径3 cmの円をかき、中心から60°ずつの方向に線を引きます。円周との交点を隣どうし結ぶと正六角形になります。図1のように、中心からの線と外側の辺を分けて見ます。
- 頂点の内側の角を求めます。中心からできる三角形は正三角形なので、六角形の1つの頂点には60°の角が2つ集まります。60 + 60 = 120で、120°です。
- 1辺の長さを求めます。正三角形の1辺は円の半径に等しいため、正六角形の1辺も3 cmです。定規で測るだけでなく、なぜ等しいかを図の三角形から説明できます。
答え:中心の角は60°、頂点の内側の角は120°、1辺は3 cmです。
作図したあと、辺の長さが少しずれた場合は、性質が変わったのではありません。中心や角度の取り方、コンパスの開きにずれがなかったかを確かめます。計算でわかる長さと、手でかいた図を測った長さとを区別すると、正しい性質まで疑わずに直せます。
例題2 半径から円周を求める
半径5 cmの円の円周を求めましょう。図2のように、半径は中心まで、直径は円の端から反対の端までの長さです。

- わかっている長さを確かめます。5 cmは半径なので、円周の公式に入れる直径はまだ求めていません。図2の緑の線が5 cm、赤い線全体が直径です。
- 直径を求めます。直径は半径の2倍なので、5 × 2 = 10で10 cmです。ここで2をかけるのは、半径を直径に直すためです。
- 円周を求めます。円周は直径の3.14倍として計算するので、10 × 3.14 = 31.4です。まとめて書くなら、5 × 2 × 3.14 = 31.4となります。
答え:円周は31.4 cmです。
直径が10 cmなら、円周はおよそ30 cmより少し長いはずです。31.4 cmはその見通しに合います。もし15.7 cmになったら半径をそのまま使っていないか、314 cmになったら小数点の位置が違っていないかを調べましょう。大体の大きさを先に考えると、計算の見直しに使えます。
例題3 円周から直径と半径を求める
円周が37.68 cmの円があります。この円の直径と半径を求めましょう。円周から大きさを逆にたどる問題でも、使う関係は同じです。
- 円周と直径の関係を言葉で確かめます。直径に3.14をかけると円周になります。今回はその結果がわかっているので、37.68 ÷ 3.14で直径を求めます。
- 小数のわり算を計算します。わる数を整数にするため、わられる数とわる数をともに100倍すると、3768 ÷ 314 = 12となります。したがって直径は12 cmです。
- 直径を半分にします。12 ÷ 2 = 6なので、半径は6 cmです。円周を3.14でわっただけでは半径にならないことに注意します。
答え:直径は12 cm、半径は6 cmです。
求めた直径を使って12 × 3.14 = 37.68と計算すると、もとの円周に戻ります。この確かめ方は、かけ算とわり算のどちらを使うか迷ったときにも役立ちます。「円周の方が直径より長い」という図の関係と、計算の結果が合うかも見てください。
例題4 長方形と2つの半円を合わせた形の周り
縦6 cm、横10 cmの長方形があります。その左右の縦の辺をそれぞれ直径として、外側に半円を1つずつ付けました。この形の外側一周の長さを求めましょう。後の図3と同じ形です。
- 外側を通る線を選びます。長方形の上と下の辺、左右の半円の曲がった部分が外側です。半円の直径にした縦の辺は形の内側に入るので、一周する道には含めません。
- 曲がった部分をまとめます。左右の半円は同じ直径6 cmなので、2つの曲がった部分を合わせると直径6 cmの円1周分になります。6 × 3.14 = 18.84で、曲がった部分の合計は18.84 cmです。
- 直線の部分を求めます。横10 cmの辺が上と下に1本ずつあるので、10 × 2 = 20です。長方形の4辺全部ではなく、外側に残った2辺だけを数えます。
- 2つの長さを足します。18.84 + 20 = 38.84です。曲線も直線も単位をcmにそろえているので、そのまま足せます。
答え:外側一周の長さは38.84 cmです。
半円1つの曲がった部分を6 × 3.14 ÷ 2 = 9.42と求め、9.42 + 9.42 + 10 + 10と足しても同じ答えです。最初は部分ごとに求める方法で十分です。慣れてきたら、同じ大きさの半円2つを円1つ分にまとめると、計算を短くできます。
つまずきやすいところと直し方
中心の角を頂点の角として書いてしまう
誤った書き方は、「正六角形の頂点の内側の角は360 ÷ 6 = 60で60°」です。360°を等しく分けたのは円の中心の周りであり、六角形の頂点の内側ではありません。どこが違うかを確かめるには、式を消す前に、60°と考えた角を指で示してもらいます。
正しい書き方は、「中心の角は360 ÷ 6 = 60で60°、頂点の内側の角は60 + 60 = 120で120°」です。図1で中心に印を付け、次に頂点Aに印を付けると、2つの角を分けて見られます。角の問題では、数を計算する前に、どの2本の線が作る角かを確かめる習慣を付けましょう。
半径をそのまま円周の公式に入れてしまう
誤った書き方は、「半径5 cmだから、5 × 3.14 = 15.7で円周は15.7 cm」です。3.14倍するもとになる長さは直径です。計算そのものは合っていても、入れた長さが違うので、求めたい円周の半分になっています。
正しい書き方は、「直径は5 × 2 = 10、円周は10 × 3.14 = 31.4で31.4 cm」です。図2に半径と直径を別々に指してもらい、式の5、2、3.14がそれぞれ何を表すかを確かめます。逆に、問題で直径が与えられているなら、もう一度2をかける必要はありません。「円だから2をかける」と覚えず、半径から直径へ直すための2だと説明します。
半円の直径を足す場所を取り違える
誤った書き方は、例題4の形について「6 × 3.14 + 10 × 2 + 6 × 2 = 50.84」とする式です。足した6 cmの線2本は、図形の内側の境目です。外側一周を求めるときにそこを通ることはないので、その12 cmは加えません。
図3のように、外側を色の付いた線でたどると、曲がった部分と直線の部分を区別できます。灰色の点線は、もとの長方形と半円の境目を示した補助線です。図に線が見えることと、その線が周りの長さに入ることは別です。

正しい書き方は、「6 × 3.14 + 10 × 2 = 38.84で38.84 cm」です。図3の赤い曲線2つを合わせて円1周分、紺色の直線2つを合わせて20 cmと考えます。端を出発点に決めて一周し、出発点へ戻るまでに通った部分だけを足せば、余分な線を数えずに済みます。
ただし、半円1つだけの形の周りを求めるときは、直径の直線部分も外側です。直径6 cmの半円なら、曲がった部分は6 × 3.14 ÷ 2 = 9.42、周り全体は9.42 + 6 = 15.42で15.42 cmです。「半円ならいつも直径を足す」「いつも足さない」と決めることはできません。求める形の外側に直径の線があるかを見て判断します。
練習問題
円周率は3.14とします。計算を始める前に、小さな図をかいて、与えられた長さと求めたい場所を書き込みましょう。角度の問題は中心に印を付け、周りの長さの問題は一周する線をなぞってから解きます。
練習1
円に入る正八角形を、中心の周りを等しく分けてかきます。中心と隣り合う2つの頂点を結んだときの中心の角は何度ですか。また、正八角形の頂点の内側の角は何度ですか。中心からできる二等辺三角形を手がかりに考えましょう。
練習2
半径4 cmの円の円周を求めましょう。最初に直径を求める式を書いてください。また、円周はおよそ何cmより少し長くなりそうか、直径の3倍を使って見当を付けましょう。
練習3
円周が62.8 cmの円の直径と半径を求めましょう。答えを出したら、求めた直径に3.14をかけて、もとの円周に戻ることも確かめてください。
練習4
縦4 cm、横7 cmの長方形の左右に、縦の辺を直径とする半円を1つずつ外側に付けます。図3と同じ組み合わせ方です。形全体の外側一周の長さを求めましょう。内側に入った境目の長さを足していないか、最後に見直します。
答えと解説
練習1の答えは、中心の角が45°、頂点の内側の角が135°です。360 ÷ 8 = 45で中心の角が求まります。中心からできる二等辺三角形の残りの2つの角は等しいので、(180 − 45) ÷ 2 = 67.5で、それぞれ67.5°です。八角形の1つの頂点ではこの角が2つ集まり、67.5 × 2 = 135で135°となります。
練習2の答えは25.12 cmです。直径は4 × 2 = 8で8 cm、円周は8 × 3.14 = 25.12です。直径の3倍は8 × 3 = 24で24 cmなので、それより少し長いという見当に合っています。半径4 cmをそのまま3.14倍していないかも確かめてください。
練習3の答えは、直径20 cm、半径10 cmです。62.8 ÷ 3.14 = 20で直径、20 ÷ 2 = 10で半径が求まります。20 × 3.14 = 62.8となり、もとの円周に戻ります。2つの答えを書くときは、どちらが直径なのかを言葉でも付けておきましょう。
練習4の答えは26.56 cmです。半円2つの曲がった部分は直径4 cmの円1周分で、4 × 3.14 = 12.56です。直線の部分は7 × 2 = 14なので、12.56 + 14 = 26.56となります。4 cmの境目2本を足す必要はありません。式の各部分を、かいた図の曲線と直線に対応させられれば、考え方まで確かめられています。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
正多角形を中心から同じ形の三角形に分ける見方は、図形の角を調べたり、対称な形を考えたりするときにつながります。円周と直径の関係は、円柱の周りを広げた形や、円の面積を考える準備にもなります。ただし、周りの長さと面積は別の量です。今は、線に沿って測る長さを扱っていることを確かめておきましょう。
家庭での1つ目の確かめ方は、5分でできる角の指さしです。円と正六角形をかき、中心と頂点を順に指して、それぞれの角の大きさと理由を話してもらいます。分度器で何度かを測る前に、360°をどこで分けているのかを言葉にできるかを見ます。説明が止まったら、6つの三角形のうち1つだけを色鉛筆で囲みましょう。
2つ目は、5分でできる円周の見当付けです。丸いふたの直径を測り、その3倍より少し長いひもを用意して、周りに沿わせます。続けて直径に3.14をかけ、ひもの長さと比べます。細かい数値を合わせることより、直径と円周が別の場所の長さで、円周の方が約3倍長いことを確かめるのが目的です。
個別指導で見直すときは、答えの違いに応じて、円の中心・半径・直径の区別、三角形の角の和、小数の計算まで戻って確かめます。図を指す説明はできても計算だけで止まる場合と、計算はできても求める線を選べない場合では、練習する場所を変えます。
まとめ
式を覚えていても、60°を別の頂点に書いたり、外側にない直径を足したりすると、図形の答えは変わります。反対に、求める角や線を指し、その場所に合った式を選べれば、初めて見る形でも知っている性質から考え始められます。
お子さまが「この線は内側だから足さない」と言えたときは、答えの数字と一緒に、その判断にも目を向けてみてください。正多角形も円周も、図の中から必要な関係を選ぶ練習です。周りの長さを決めるのは、紙に引かれた線の数ではなく、外側を一周して実際に通る道筋です。
本気になった日が、入塾の日。
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