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【化学】共通テスト・入試化学の解き方を図解で総まとめ—問題の型・計算の手順・知識の整理法|武蔵野個別指導塾

反応量・中和・無機の識別・有機の構造決定を4つの例題で整理します。molを介した計算図と候補を絞る図を使い、条件の読み方から時間配分、誤答の直し方まで確かめられます。
よくあるのは、朝の通学路の坂を上りながら、昨夜解けなかった化学の問題を思い出し、「反応式も公式も覚えていたのに、最初の式が書けなかった」と考える場面です。解説を読むと一つ一つの計算は難しくないのに、自分で解くと濃度、体積、質量のどれから使うのか決まらないことがあります。知識の不足だけでなく、条件を整理する順番が定まっていないことも、その原因になります。
化学の問題では、物質の名前を知っていることと、その知識を今の条件に使えることを区別して確かめます。計算なら物質量へ直す前の単位、無機なら試薬とその量、有機なら分子式と反応の両方が手がかりです。共通テスト・入試化学の対策でも、この読み取りを省いて解法だけ覚えると、見た目の違う問題で止まりやすくなります。
ここでは問題を型に分け、何を先に書き、どこで答えを確かめるかを具体的に練習します。正解までの道筋だけでなく、途中で進めなくなったときに戻る場所も見つけていきましょう。
この単元で身につけること
- 問題の要求を先に確認します。「質量」「物質量」「化学式」「理由」のどれを答えるのかで、最後に必要な処理が変わります。選択肢の正誤を問う場合は、正しいものか誤ったものかも読み取ります。
- 理論計算を単位のつながりとして組み立てます。gやLで与えられた量をmolへ直し、反応式の係数比を使ってから、求める単位へ戻す流れを作ります。
- 無機の知識を条件と観察結果の組で整理します。沈殿の色だけで決めず、水酸化物の生成、過剰の試薬への溶解などを組み合わせて候補を減らします。
- 有機の構造決定を段階に分けます。元素の比から組成式を求め、分子量から分子式を決めた後、官能基や反応性を使って構造を選びます。
- 解答の順番と見直しの位置を決めます。一つの難問にとどまり続けず、途中まで確定した内容を残して次へ進み、後から戻れる答案を作ります。
化学基礎で学んだ物質量と反応式の量的関係が土台です。理論・無機・有機という分野の区切りを越えても、原子の数と電荷を守り、与えられた条件に合う説明を選ぶ姿勢は共通しています。
基本の考え方
問題の型は「必要な作業」で見分けます
理論化学は、物質の量や状態、エネルギーなどを法則で結びつける分野です。ただし、数字があるからすぐ計算するとは限りません。たとえば反応前後の質量を比べる問題でも、気体が外へ出る条件なのか、容器全体を測る条件なのかで、考える対象が変わります。問題文に書かれた「全体」「残った」「反応した」を、式を書く前に区別します。
無機化学は、元素やその化合物の性質、反応を扱う分野です。表を丸ごと暗唱できても、同じ色の沈殿が複数あると、色だけでは決められません。「どのイオンに、何が、どの程度存在すると、その結果になるか」という条件つきの知識が必要です。有機化学は、主に炭素を骨格とする化合物を扱います。構造決定では、元素の種類と個数だけでなく、原子のつながり方まで条件に合わせます。
この分類は、問題を見た瞬間に一つの分野へ固定するためではありません。有機化合物の燃焼分析でもmol計算を使い、無機の沈殿反応でも量的関係を使います。まず「量を求める」「候補を選ぶ」「結果を説明する」のどの作業が必要かを見ます。そのうえで、使う法則や知識を取り出すと、長い問題文でも次の一手を決めやすくなります。
読み始めには、問われた量に印をつけ、数値のそばに物質名と単位を添えます。表なら縦と横が何を表すか、グラフなら軸の量と単位、各点の条件を読みます。濃度と体積の関係を表した図で、横軸の値をそのまま物質量として使うことはできません。図表から読み取った数値も、文章中の数値と同様に意味を付けて扱います。
molは異なる量をつなぐ途中の言葉です
物質量は、粒子の数に対応する量で、単位はmolです。モル質量は物質1 molあたりの質量で、単位はg/molです。質量をm、モル質量をM、物質量をnとすると、n = m ÷ Mです。モル濃度cは溶液1 Lあたりの溶質の物質量なので、溶液の体積VをLで表せば、n = cVを使えます。
反応式の係数比は、反応する物質や生じる物質の物質量の比です。異なる物質の質量比を、そのまま係数比として使うことはできません。図1のように、出発点の質量をmolへ直し、反応比を通って、目的の物質の量へ進みます。行き先が質量ならモル質量を掛け、気体の体積なら指定された温度・圧力に応じた換算を行います。

図1の矢印は、計算を区切る場所でもあります。途中のmolに物質名を添えれば、反応物のmolと生成物のmolを混同しにくくなります。濃度から出発する場合も同じで、たとえば0.100 mol/Lと20.0 mLが与えられたら、先に20.0 mLを0.0200 Lと読み替えてから掛けます。「数字だけを掛けて、最後に単位を付ける」という順番では、途中の誤りを見つけにくくなります。
以下の計算では、原子量をH=1.0、C=12、O=16、Na=23、Ca=40とします。気体は理想気体として扱い、標準状態を0 ℃、1.013×10⁵ Paとし、その状態で1 molの体積を22.4 Lとします。この22.4 Lを、温度・圧力が違う気体へ無条件に使うことはできません。数値は問題で指定された値を使い、途中で丸めず、最後に測定値の桁に合わせます。
知識の整理と時間配分を一緒に考えます
無機の整理表は「物質名・条件・観察結果・反応式」の列で作ると、何を根拠に判断したかが残ります。たとえばAl³⁺とZn²⁺は、適量の水酸化ナトリウム水溶液との反応で、いずれも白色沈殿を生じます。この段階で識別できると覚えるのは誤りです。別の試薬で違いが現れる条件まで一組にします。
有機では、組成式は元素の原子数の最も簡単な整数比、分子式は1分子中の各元素の原子数を表します。官能基は、ヒドロキシ基やカルボキシ基など、化合物の性質を特徴づける原子団です。まず組成式と分子式を分け、次に官能基をしぼり、最後に炭素骨格を確かめます。反応名だけで構造を即決せず、分子式へ戻って原子の数が合うか確認します。
時間配分では、最初から全問を同じ時間で処理する計画にしないことが実用的です。解答の見通しが立つ問題、途中の整理が必要な問題、今は手がかりが見つからない問題を区別します。見通しが立つものを先に解き、止まった問題には「反応式まで確定」「単位の換算が未確認」など短い印を残して戻ります。具体的な区切りは普段の演習で調整し、見直しの時間を残します。
前の小問が解けなくても、次の小問に必要な値や別条件が与えられていることがあります。全体を読み、独立に答えられる部分を探します。選択肢も条件の整理には使えますが、選択肢の数字に合うように式を変えてはいけません。選んだ答えについて、単位、大小関係、反応条件を一つずつ説明できるかで確かめます。
例題で解き方を確かめる
例題1 反応式から気体の体積を求めます
炭酸カルシウムCaCO₃ 5.00 gに、塩化水素HClを0.150 mol含む塩酸が反応します。反応は最後まで進み、発生した二酸化炭素はすべて気体として数えられるものとします。標準状態でのCO₂の体積と、反応後に残るHClの物質量を求めます。原子量はCa=40、C=12、O=16です。
- 反応式をそろえます。CaCO₃ + 2HCl → CaCl₂ + H₂O + CO₂です。必要なHClの量を決めるため、最初に係数を確定します。Ca、C、O、H、Clの原子数が左右で一致することも確かめます。
- CaCO₃のモル質量を40 + 12 + 16×3 = 100 g/molと求めます。したがって、CaCO₃は5.00 ÷ 100 = 0.0500 molです。質量のままではHClのmolと比較できないため、同じ量の種類にそろえます。
- CaCO₃ 0.0500 molに必要なHClは、その2倍の0.100 molです。与えられた0.150 molはこれより多いので、CaCO₃がすべて反応します。先に不足する反応物を確認しないと、生成量を過大に見積もるおそれがあります。
- CO₂はCaCO₃と1:1で生じるので0.0500 molです。標準状態の体積は0.0500×22.4 = 1.12 L、残るHClは0.150 − 0.100 = 0.050 molです。差で求める残量は、ここでは小数第3位まで表します。
答え:CO₂は1.12 L、残るHClは0.050 molです。
「塩酸がある」と書かれているだけで、常に十分あるとは限りません。両方の反応物の量がある問題は、実際の量を係数で割った値を比べる方法でも確認できます。CaCO₃側は0.0500 ÷ 1、HCl側は0.150 ÷ 2で、前者が小さいため、CaCO₃が生成量を決めます。
例題2 中和で濃度を逆算します
濃度不明の硫酸H₂SO₄水溶液10.0 mLを完全に中和するのに、0.100 mol/Lの水酸化ナトリウムNaOH水溶液24.0 mLを要しました。H₂SO₄のモル濃度を求めます。硫酸の2個の水素イオンがともに中和されるものとします。
- H₂SO₄ + 2NaOH → Na₂SO₄ + 2H₂Oと書きます。完全な中和でH₂SO₄とNaOHが1:2になることを、計算の土台にします。酸と塩基のmolがいつも等しくなるわけではありません。
- NaOH水溶液の体積を0.0240 Lへ直します。NaOHの物質量は0.100×0.0240 = 0.00240 molです。mol/Lに掛ける体積をLにそろえると、積の単位がmolになります。
- H₂SO₄はNaOHの半分なので、0.00240 ÷ 2 = 0.00120 molです。ここでは反応比を使い、物質名がNaOHからH₂SO₄へ切り替わります。
- もとの硫酸水溶液の体積は0.0100 Lです。濃度は0.00120 ÷ 0.0100 = 0.120 mol/Lと求めます。求めるのはもとの溶液の濃度なので、混合後の体積で割りません。
答え:H₂SO₄のモル濃度は0.120 mol/Lです。
計算後には、H₂SO₄の濃度に体積を掛け、その2倍が使ったNaOHのmolになるかを戻って確かめます。公式を最初から覚える場合も、この物質量の関係を説明できれば、酸や塩基の種類が変わった問題へ対応できます。
例題3 無機の候補を条件で識別します
ある水溶液の金属イオンはAl³⁺またはZn²⁺のどちらか一方です。問題文には、別々の少量の試料について得た結果として「水酸化ナトリウム水溶液では白色沈殿を生じ、過剰では溶ける」「アンモニア水では白色沈殿を生じ、過剰では溶けない」とあります。含まれる金属イオンを答えます。ここでは高校化学で扱う通常の定性反応の条件を考えます。
- 最初の結果だけで候補を選べるかを確認します。Al(OH)₃とZn(OH)₂はともに白色で、酸にも強塩基にも反応する両性水酸化物です。どちらも過剰の水酸化ナトリウム水溶液に溶けるので、この結果だけでは候補が残ります。
- アンモニア水に対する違いを使います。Zn(OH)₂は過剰のアンモニア水で、錯イオン[Zn(NH₃)₄]²⁺を生じて溶けます。錯イオンは、中心の金属イオンに分子やイオンが配位結合してできるイオンです。Al(OH)₃は、この条件の過剰のアンモニア水では溶けません。
- 二つの結果を両方満たすかを確認します。「強塩基では溶け、過剰のアンモニア水では溶けない」という組合せに合うのはAl³⁺です。色だけでなく、試薬の種類まで答えの根拠に含めます。
答え:含まれる金属イオンはAl³⁺です。
この問題で「両性だからどの塩基にも溶ける」と一般化してはいけません。アンモニア水は弱塩基性であり、過剰のときに溶けるかどうかには、錯イオンの形成も関係します。暗記表には「過剰」という条件を省かずに書きます。
例題4 元素分析から構造を決めます
C、H、Oのみからなる有機化合物A 0.460 gを完全燃焼させると、CO₂ 0.880 gとH₂O 0.540 gが生じました。Aの分子量は46です。またAは金属ナトリウムとの反応で水素を発生することがわかっています。Aの分子式と構造式を求めます。原子量はH=1.0、C=12、O=16です。反応の情報は問題の条件として読み取り、家庭で薬品を使って確かめる必要はありません。
- CO₂の物質量は0.880 ÷ 44 = 0.0200 molなので、Aに含まれていたC原子も0.0200 molです。H₂Oは0.540 ÷ 18 = 0.0300 molで、H原子はその2倍の0.0600 molです。分子に含まれる原子の個数を反映させてから比を取ります。
- Cの質量は0.240 g、Hの質量は0.0600 gです。A中のOの質量は0.460 − 0.240 − 0.0600 = 0.160 gなので、O原子は0.160 ÷ 16 = 0.0100 molです。燃焼に使われた酸素も生成物に入るため、生成したCO₂とH₂Oの酸素をそのままA由来として足してはいけません。
- C:H:O = 0.0200:0.0600:0.0100 = 2:6:1より、組成式はC₂H₆Oです。組成式に対応する式量も46なので、分子式はC₂H₆Oです。式量が分子量と一致したことを確認して、組成式を分子式として採用します。
- 候補をCH₃-CH₂-OHとCH₃-O-CH₃に分けます。同じ分子式でも原子のつながり方が異なるものを構造異性体といいます。前者はヒドロキシ基をもち、金属ナトリウムとの反応で水素を生じます。後者はエーテルで、この識別に用いる通常の条件では同じ反応を示しません。
答え:分子式はC₂H₆O、構造式はCH₃-CH₂-OHです。
図2のように、分子式の決定と構造の決定を別の段階にします。分子式が合う候補を先に並べ、その後で反応の条件を当てると、構造の選び漏れを減らせます。

図2では、2本の枝が構造異性体の候補、下段が水素発生に関する違いを表します。エタノールの反応は2CH₃-CH₂-OH + 2Na → 2CH₃-CH₂-ONa + H₂です。反応式まで書けば、水素がヒドロキシ基から置き換わることと、エタノール2 molに対して水素1 molという量的関係も結びつきます。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 mLの値をそのままモル濃度に掛けます
誤った書き方は「0.100 mol/L×24.0 mL = 2.40 mol」です。どこが違うかというと、Lを基準にした濃度に、mLの数値を換算せず掛けています。濃度が0.100 mol/Lなら、1 Lよりずっと少ない24.0 mLの溶液に2.40 mol含まれるという結果は、量の大きさから見ても不自然です。
正しい書き方は「24.0 mL = 0.0240 L、n = 0.100×0.0240 = 0.00240 mol」です。ノートでは換算後の体積を数値のすぐ下に書きます。単に「計算ミス」と片付けず、どの単位をそろえなかったかまで記録すると、次の濃度問題にも同じ確認を使えます。
誤り2 反応物がすべて使い切られると考えます
誤った書き方は、例題1で「HClが0.150 molあるから、CO₂は0.150 ÷ 2 = 0.0750 molできる」です。どこが違うかというと、それだけのCO₂を作るにはCaCO₃も0.0750 mol必要なのに、実際は0.0500 molしかありません。一方の反応物の量だけから計算して、もう一方の条件を落としています。
正しい書き方は「CaCO₃ 0.0500 molに必要なHClは0.100 molであり、HClは0.050 mol残る。CO₂は0.0500 mol」です。図3のように、HClの最初の量を、反応した部分と残った部分へ分けると、与えられた量と消費量を区別できます。

図3の横方向は物質量を表し、目盛りは同じ間隔です。全体0.150 molのうち、0.100 molが反応し、0.050 molが残ります。この図は液面や溶液の体積を表したものではありません。過剰な反応物は「使った試薬の全量」と「実際に反応した量」を分けて整理します。
誤り3 一つの観察だけで物質を確定します
誤った書き方は「白色沈殿が生じたのでAl³⁺」「分子式がC₂H₆Oなのでエタノール」です。どこが違うかというと、白色沈殿を作るイオンも、C₂H₆Oの構造も一つではありません。条件の一部が合うことと、候補が一つに決まることを同じにしています。
正しい書き方は「過剰の水酸化ナトリウム水溶液と過剰のアンモニア水への挙動を両方満たすのでAl³⁺」「C₂H₆Oの候補のうち、ナトリウムとの反応で水素を生じるのでCH₃-CH₂-OH」です。解き直しでは正解の名前だけでなく、選ばなかった候補がどの条件に合わないかを一文添えます。記述問題でも、結果と根拠の対応がはっきりします。
練習問題
練習1
炭酸水素ナトリウムNaHCO₃ 8.40 gが十分な量の塩酸と反応しました。NaHCO₃ + HCl → NaCl + H₂O + CO₂で表され、発生したCO₂はすべて気体として数えられるものとします。標準状態でのCO₂の体積を求めてください。原子量はNa=23、H=1.0、C=12、O=16です。まず「十分な量」がどの確認を簡単にしているかを考えます。
練習2
NaOH水溶液10.0 mLを水で薄め、全体を100.0 mLにしました。そのうち20.0 mLを取り出すと、完全な中和に0.100 mol/LのHCl水溶液12.0 mLを要しました。もとのNaOH水溶液のモル濃度を求めてください。薄めた全体と、取り出した一部の物質量を区別します。
練習3
金属イオンはCu²⁺またはFe³⁺のどちらか一方です。水酸化ナトリウム水溶液との反応で青白色沈殿が生じたという情報から、含まれるイオンと沈殿の化学式を答えてください。また、もう一方のイオンならどのような色の水酸化物沈殿を生じるかを書いてください。
練習4
分子式C₃H₆Oで、炭素同士の結合はすべて単結合、環状構造がなく、官能基としてアルデヒド基またはケトンのカルボニル基を一つだけもつ化合物Bを考えます。Bは銀鏡反応を示しました。Bの構造式と、同じ分子式で上の構造条件を満たすが銀鏡反応を示さない候補の構造式を答えてください。
答えと解説
練習1の答えは2.24 Lです。NaHCO₃のモル質量は23 + 1.0 + 12 + 16×3 = 84.0 g/molなので、物質量は8.40 ÷ 84.0 = 0.100 molです。CO₂も1:1で0.100 mol生じ、0.100×22.4 = 2.24 Lとなります。塩酸は十分あると与えられているため、NaHCO₃の量から生成量を決められます。
練習2の答えは0.600 mol/Lです。HCl + NaOH → NaCl + H₂Oより、取り出した20.0 mLに含まれるNaOHは0.100×0.0120 = 0.00120 molです。薄めた100.0 mL全体には、その100.0 ÷ 20.0倍、つまり0.00600 molが含まれます。水を加えてもNaOHの物質量は変わらないので、もとの濃度は0.00600 ÷ 0.0100 = 0.600 mol/Lです。取り出した一部のmolを、そのままもとの10.0 mLで割らないようにします。
練習3の答えはCu²⁺、Cu(OH)₂です。Fe³⁺の場合は赤褐色のFe(OH)₃が生じます。Cu²⁺ + 2OH⁻ → Cu(OH)₂、Fe³⁺ + 3OH⁻ → Fe(OH)₃と書けば、沈殿の化学式とイオンの電荷も対応します。今回は候補がこの2種類に限られており、色の違いで区別できます。白色沈殿の問題と同じ判断を機械的に当てはめず、候補の範囲を確認します。
練習4の答えはBがCH₃-CH₂-CHO、もう一つの候補がCH₃-CO-CH₃です。銀鏡反応は還元性を調べる反応で、この問題の候補ではアルデヒドであるプロパナールが示し、ケトンであるアセトンは示しません。分子式だけなら別の種類の構造も考えられるため、環がなく官能基が限定されているという条件が必要です。「銀鏡反応を示す物質はすべてアルデヒド」と範囲を広げて覚えないようにします。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
ここで作った道筋は、電気分解の電気量から物質量を求める問題や、有機化合物の反応で生成量を求める問題にもつながります。新しい単元では、最初に何をmolへ直すか、物質間の比をどこから得るかを確かめます。法則を使う条件が増えても、対象の物質名と単位を途中で消さないことが役立ちます。
家庭では、5分でできる確認を二つ用意できます。一つは、解いた計算問題の数値を隠し、「g→mol→別の物質のmol→L」のように単位と物質名だけで道筋を書くことです。式を思い出せない場所があれば、その換算の意味へ戻ります。もう一つは、無機または有機の候補を二つ書き、両者を区別できる条件を一つ、区別できない条件を一つ挙げることです。どちらも薬品を使わず、紙の上で確かめられます。
個別指導で解答が止まった場所を確かめるときは、誤答した式から、単位の換算、反応式の係数、場合によってはイオンの電荷まで戻ります。お子さまの学習をご家庭で見守る場合も、正解したかだけでなく、「その数値は何の量か」を本人が説明できるかが、確認の入口になります。
まとめ
解説を閉じた後、自分の答案に残すべきものは、公式の写しだけではありません。なぜその反応式を使い、どの条件から候補を外し、どの単位へ戻したのかという判断です。解けなかった問題にも、確定できた反応式や組成式があれば、次の演習で確かめる場所が具体的に残ります。
知識を増やす復習と、知識を使う条件を見直す復習を組み合わせてください。化学の答案を支えるのは、覚えた物質名の数だけでなく、条件から反応へ、反応から量へとつながる一本の根拠です。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




