
武蔵野個別指導塾の特徴
中学生の家庭学習はタブレットか紙か—学校の端末の課題と紙のワークを科目と場面で分ける|武蔵野個別指導塾

画面に完了の印が並ぶのに紙のワークは白いまま。途中式と漢字と作図は紙、英語の音と小テストの繰り返しは画面に分け、完了の中身を3分で見る三つの所と、端末を置く棚の決め方まで手順で並べています。
答えは「どちらか一方」ではありません。作業で分けます。計算の途中式、漢字、図を描く問題は紙に。英語の音を聞いてまねる、実験や図形の動きを動画で見る、一問一答の小テストを何度も解き直す、の三つは画面に。今夜の最初の一手は、画面に「完了」と出ている課題を一つだけお子さまに開いてもらい、何問のうち何問を、どう答えたのかを横で見ることです。印の数ではなく中身を一度見ておくと、紙に回す物と画面に残す物の境目を、親子で話せるようになります。
よくあるのは、夜9時の机の上で学校の端末の画面に「完了」の印が縦にそろって並び、そのすぐ横で数学の紙のワークが開かれたまま一行も埋まっていない、という場面です。「もう全部やった」という声に嘘はありません。画面の課題は確かに全部送ってあります。ただ、明後日が提出日のワークは、途中式を書くための広い余白が白いまま残っている。同じ机を見ているのに、子供が「宿題」と数えているのは画面の中の物だけで、親が気にしている紙の物は、まだ宿題の数に入っていないのです。
紙が向く作業と、画面が向く作業
紙か画面かは、教科で決めるより作業で決めるほうが外れません。同じ数学でも、計算は紙、立体を回して見るのは画面、というように一つの教科の中で分かれます。家で迷いやすいのは次の四つです。
途中を残す作業は紙
方程式の移項、分数の計算、文章題の式。紙に書いた途中式は、翌日になっても机の上に残っています。符号を変え忘れた行に指を置いて「ここ」と言えるのは、途中が紙の上に並んでいるからです。答えの数字だけを入力する形の課題では、合っていても間違っていても、どこで考えが曲がったのかが画面から消えます。定期テストで途中式や記述を解答用紙に書く場面があるなら、その手の動きは紙の上でしか練習できません。
手で形を覚える作業も紙
漢字のとめ・はね・はらい、英単語のつづりの一字。画面で選択肢から正しい字を選べることと、白い紙に何も見ずに書けることは、別の力です。選べるのに書けない字は、選ぶ形の課題を何回解いても残り続けます。一度書いて、手で隠して、もう一度書く。この往復は、鉛筆と紙がいちばん手早くこなせます。
図を描く作業も紙
定規とコンパスを使う作図、方眼にとる一次関数のグラフ、理科の回路の図、社会の白地図への書き込み。指でなぞった線は、定規を当てて引いた線のようには真っすぐになりません。道具を当てて引く作業は、道具と紙がそろった机の上で手に覚えさせるものです。
音と動きと繰り返しは画面
反対に、紙では手に入らない物が三つあります。一つ目は音です。英語の教科書の本文を音声で聞き、同じ速さでまねて読む練習は、紙だけでは始められません。二つ目は動きです。理科の実験で色が変わっていく様子や、立体を回すと見えてくる面は、動画のほうが一度で伝わります。三つ目は、すぐ丸がつく繰り返しです。歴史の用語や理科の器具の名前のように答えが一つに決まる問題は、画面で何度も解き直すと、覚えていない物だけが手元に残っていきます。
図1のように、左の紙の列には「計算の途中式」「漢字」「図・作図」、右の画面の列には「英語の音声」「動画」「小テストの繰り返し」を置きます。紙は書いて残す作業、画面は聞く・見る・試す作業。この二つの言葉を家の中で共有しておくと、「どっちでやればいいの」という問いに、子供が自分で答えを出せるようになります。

ただし、画面の「完了」の印が何を表しているかは、課題の作り方によって違います。課題によっては、開いただけでつく印もあれば、送信したときにつく印、全問正解したときにつく印もあります。印は作業が済んだ合図であって、中身まで身についた合図とは限りません。だから次の手順では、印の数を数える前に、印の中身を一つ開いて見ます。
家でできる手順
紙と画面を分ける手順は、週に一度の書き出しから始めます。毎晩やり直す必要はありません。
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日曜の夜に、今週の課題を紙1枚に並べる。A4の紙を縦に二つ折りにし、左の列に紙のワークとプリント、右の列に端末の課題を、お子さま本人が書き出します。かかるのは10分ほどです。親の言葉は「今週の宿題、紙のと画面のを、全部ここに並べてみよう」。書くのは本人で、親の役目はその紙を冷蔵庫か居間の壁に貼ることです。提出日がわかる物には、日付を横に書き添えます。
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右の列の中から、紙を使う物に印を付ける。画面で出された課題でも、計算や作図が入っている物は、紙を横に置いて解きます。途中式は計算用紙に書き、答えだけを画面に入れる。計算用紙の上の端には日付と課題の名前を書き、ワークの後ろにクリップで留めておきます。こうしておくと、画面には答えしか残らない課題でも、考えた跡が紙の側に残ります。
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「完了」の印の中身を、週に2回、3分だけ見る。曜日は水曜と日曜のように決めておきます。図2のように、完了の印がついた課題を一つだけ開いてもらい、見るのは三つの所です。一つ目は、何問中何問に答えたか。二つ目は、正解して完了になったのか、送っただけで完了になったのか。三つ目は、間違えた問題に直しの跡があるか。親の言葉は「完了のついた中で、いちばん時間がかかったのはどれ」。いちばん簡単だった物ではなく、手こずった物を選んでもらうと、どこで止まったかが一緒に見えてきます。画面を操作するのはお子さまで、親は横で見るだけにします。

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その日の順番は、提出日の近い紙の物を先にする。画面の課題は一問ずつ区切りがはっきりしていて、あとに回しても途中で崩れにくい作業です。紙のワークの1ページは、頭が疲れる前に片づけておきたい作業です。親の言葉は「ワークを1ページ終えたら、画面に移ろう」。画面を最後に置けば、終わった端末をそのまま充電の場所へ運べます。
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置き場所を分ける。机の上に常に置くのは、紙のワーク、計算用紙、鉛筆、消しゴム、定規だけにします。端末は居間の決まった棚で充電し、画面の課題をする時間だけ机へ運びます。終わったら棚へ戻す。紙の作業の途中で手の届く所に端末があると、調べるつもりで開いた画面から、別の画面へ移ってしまうことがあります。物の置き場所が分かれていれば、「今は紙の時間」と口で言わなくても、机の上の物が先にそれを伝えます。
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画面の時間は「20分を1枠」から始める。時間を測るのは端末の中の時計ではなく、台所のタイマーにします。1枠で終わらなければ、5分休んでもう1枠。夜に画面を閉じる時刻は、たとえば21時と家で決めて、手順1の紙の上の端に書いておきます。学校が家での使い方を決めているなら、そちらが先で、家の決まりはその内側に置きます。
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次の日曜に、分け方を見直す。手順1の紙を並べて、紙に回すと決めたのに画面で済ませた物、画面でよかったのに紙で時間がかかった物を、本人に挙げてもらいます。親の言葉は「来週は、どれを入れ替える」。分け方を最後に決めるのは本人です。続けているうちに、表を見なくても、課題を開いた瞬間にどちらの道具を取るかを決められる日が増えていきます。
言葉と場面の例
画面と紙の話は、言い方ひとつで「見張り」にも「相談」にもなります。言いがちな言葉と、その言い換えを四組並べます。
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「またタブレットばかり見て」→「今開いているのは、どの教科の課題」 画面の中身は、横からはほとんど見えません。遊んでいると決めて言われた子供は、本当に課題をしていた日ほど嫌な思いをし、次からは親が近づくと画面を伏せるようになります。教科を聞けば、課題ならすぐに答えが返り、そうでなければ本人が気まずくなって自分で閉じます。どちらの場合も、親は声を荒らげずに済みます。
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「ワーク、まだやってないでしょ」→「ワークの提出日、いつだっけ。表に書いておこう」 「やってない」の確認は、そこで会話が終わります。提出日を聞くと、本人が日付を思い出す作業をします。表に書けば、それが明日の夜の本人への連絡になります。責める言葉が一つ、予定を書く手間に置き換わります。
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「紙のほうが頭に入るんだから、紙でやりなさい」→「計算は紙、英語の音は画面にしよう。画面のほうは何分あれば終わる」 理由が親の思い込みに聞こえると、子供はその理由ごと押し返します。作業で分ける基準を先に見せ、画面の分は本人に時間を見積もってもらう。見積もった時間は、手順6の枠を決める材料になります。自分の口で言った分数は、守ろうとする力が違います。
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「画面だと楽でいいね」→「画面で解けた問題、紙でも同じように解けるか一問だけやってみよう」 皮肉は、言った側が思う以上に長く残ります。楽かどうかを問う代わりに、紙の上でも同じ力が出るかを一問で確かめる。解ければ本人の自信になり、解けなければ紙に回す課題が一つ見つかります。どちらに転んでも、損をする人がいません。
やりがちな三つのずれ
一つ目は、「画面は遊び」と決めて、学校の端末の課題まで止めてしまうことです。夜遅くまで画面を見ている姿にたまりかねて、端末ごと取り上げる。すると学校から出された課題の提出も一緒に止まり、本人には「課題をやっていたのに怒られた」という記憶が残ります。直し方は、課題の画面は止めずに、遊びとの境を手順5の棚と手順6の閉じる時刻で引くことです。中身で言い争わず、置き場所と時計で区切ります。
二つ目は、画面の小テストで、丸になるまで押し直すのを見逃すことです。選択肢の問題なら、間違えるたびに別の選択肢を押していけば、いつかは丸になります。完了の印もつき、正答の数も満点に見えます。けれど、そのあいだに解き方は一度も書かれていません。図3のように、間違えた問題は押し直して丸にする所で止めず、紙に写して解きます。次の日に、画面でもう一度解き直します。押し直しは1回までと決めておくと、2回目に間違えた問題が、そのまま紙に写す問題の一覧になります。

三つ目は、親が横から画面に手を伸ばして、操作してしまうことです。「ここを押すんでしょ」と指を出した瞬間に、その課題は親の課題になります。答えた記録は本人の課題として残るのに、中身は親の手で進んでいる。何度か続くと、子供は画面を見せること自体を嫌がるようになります。直し方は、「見せて」と頼み、指を動かすのは本人だけにすることです。親の手は、手順1の紙に印を付けるほうに回します。
よくある質問
タブレットの課題だけで、定期テストの準備になりますか
範囲の用語を確かめる、英語の音に耳を慣らす、という所までは画面で進みます。ただ、テストの解答用紙に途中式や文章を書くなら、その書く作業は紙で練習しておく必要があります。テストの前の週は、画面の小テストを1日1枠に絞り、残りの時間でワークの範囲の問題を紙で解く、という配分から始めてください。日程は学校の行事の予定表に、範囲は配られる範囲表に出ています。
英単語は紙と画面のどちらで覚えればいいですか
両方を順番に使います。最初に画面で発音を聞いて、声に出してまねる。次に、紙につづりを書いて、隠して、もう一度書く。最後に画面の小テストで意味を確かめる。音は画面、つづりは紙、確かめは画面です。家で学校の端末とは別の学習用の端末を使っている場合も、この分け方は変わりません。
学校の端末を家で使う決まりは、家と学校のどちらが決めますか
学校の端末は、学校で使うために渡されている物なので、学校の決まりが先です。家に持ち帰る日、家で使ってよい時間、家の通信につなぐ方法は、学校からの配布物か担任の説明に従います。家の決まりはその内側に、置き場所と閉じる時刻を足す形で作ります。学校の決まりと家の決まりが食い違いそうなときは、前もって担任に聞いておくと、子供が二つの決まりの間で板挟みにならずに済みます。
学校と相談先で確かめること
担任や教科の先生に、そのまま聞ける形で並べます。連絡帳や面談で、一度に二つか三つずつ聞けば十分です。
- 画面の「完了」の印は、開いたとき・送ったとき・全問正解したときのどれでつきますか
- 端末の課題と紙のワークは、それぞれいつまでに、どの形で出せばいいですか
- 提出物は評価の中でどう扱われますか。評価の計画を見せてもらえますか
- 画面の計算の課題で、途中式を書いた紙を一緒に出してもいいですか
- 端末を家に持ち帰る日と、家で使ってよい時間に決まりはありますか
- 端末が動かない、つながらないときは、誰に連絡すればいいですか
道具の分け方では片づかない様子もあります。夜中まで画面から離れられない日が続く、朝起きられずに学校を休む日が出てきた、端末を棚に戻すように言うと激しく荒れる。こうした様子が続くときは、家での様子を日付つきでメモして、担任かスクールカウンセラーに相談してください。カウンセラーが学校にいる曜日は、担任に聞けば教えてもらえます。学校の外では、武蔵野市の教育支援センターと東京都教育相談センターが相談を受けています。お住まいが武蔵野市の外なら、その市の教育委員会が設けている教育相談に問い合わせてください。体の不調が気になるときは、かかりつけの医療機関にも相談します。
個別指導で確かめること
1対1の授業では、学校の端末の課題の結果の画面と、紙のワークの両方を机に出してもらいます。画面で間違えた問題を一つ選び、紙に途中式から書いてもらうと、どの行で鉛筆が止まるかが見えます。止まったのが今の単元の中なら、その場で解き直します。止まった原因が前の学年の単元、たとえば分数の計算や比例の式にあるなら、そこまで戻って似た問題を一問だけ解き、今の単元へ戻ってきます。画面に残った正答の数ではなく、紙の上で一問を最後まで書き切れるかどうかを、授業のたびに確かめています。
まとめ
紙と画面のどちらが正しいかを決める必要はありません。途中式・漢字・作図は紙に、英語の音・動画・小テストの繰り返しは画面に、と作業で分け、完了の印は週に2回、一つだけ開いて中身を見る。白いままだったワークに鉛筆の跡が一行増えた夜、その机の上の分け方は合っています。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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