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「なぜ」を自分の言葉で説明する—自己説明で理解を深める|武蔵野個別指導塾

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解説を読めても理由を話せないとき、どこで説明が止まるでしょうか。教科書の段落や例題と自分の言葉を照合し、明日確かめる問いを手元に残せます。

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「なぜ」を自分の言葉で説明する—自己説明で理解を深める

解説を閉じたあとに残る問い

よくあるのは、夕方の廊下で迎えを待ちながら、さっき解けた問題の理由を尋ねられ、ノートを開き直すという場面です。答えも途中式も書いてあります。授業中にはうなずけました。それでも、なぜその式を使ったのかを話そうとすると、説明の最初で言葉が止まります。

これは、学んだことを自分で扱えるかどうかを確かめる入口です。解説の順序についていくことと、その順序を自分で組み立てることには違いがあります。止まった場所が見つかれば、読み直す場所も絞れます。全部を最初からやり直す必要があるとは限りません。

そこで役立つのが、学習中に理由やつながりを自分に向けて説明する「自己説明」です。立派な発表をする練習ではありません。文章の主張、計算の操作、資料から読み取ったことについて、何を根拠にそう考えたのかを言葉にします。教養を知識の収集だけで終わらせず、問いに応じて使えるようにするために、今日の教科書の一か所から始めてみましょう。

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「わかった」と「説明できる」の間をつなぐ

自己説明では、教材に書かれた情報と、自分がすでに知っていることを結びつけます。たとえば、方程式の両辺から同じ数を引く操作を見たときに、そうする理由を考えます。左右の等しい関係を保ちながら、求めたい数を取り出しやすくするためだと言えれば、操作と目的がつながります。式を写しただけのノートに、判断の理由が加わるわけです。

文章を読むときも同じです。筆者が具体例のあとに結論を置いているなら、その例が結論のどの部分を支えているのかを説明します。単に内容を短くする要約とは、ここに違いがあります。要約が何が書かれているかをまとめるのに対し、自己説明は、なぜその内容から次の内容へ進めるのかにも目を向けます。両方を使うことはできますが、取り組む問いは分けておくと明確です。

自己説明の促しを検討した64報告のメタ分析では、学習成果に対する効果量はg=0.55でした(Bisraほか・2018)。これは、異なる研究の結果を共通の尺度で表した値です。点数がその割合だけ上がるという意味ではありません。解説を受け取る途中に自分で関係を説明する活動を置くことに、学習上の意味があると読むことができます。

数学を扱ったメタ分析でも、自己説明を促すことは、直後の手続きの学習、概念の理解、別の問題への応用に小〜中程度の効果を示し、質の高い説明を支える手がかりがあると効果が大きくなりました(Rittle-Johnsonほか・2017)。これらは複数の学習研究および数学研究をまとめた結果で、対象を特定の国・年齢・人数に定めた調査ではなく、とくに数学では時間がたった後や教室で効果が持続するかの証拠が少ないため、目の前の生徒については次の学習でも確かめる必要があります。

この結果から学習に取り入れたいのは、説明する量を増やすことだけではありません。何について説明すればよいかを絞り、説明を確かめる材料を用意することです。理由を尋ねられても、必要な用語を知らなければ、考え続けるだけでは進みません。用語の意味や基本の規則を教科書で補い、それを使ってもう一度説明する往復が必要です。

また、自分の言葉で説明することは、専門用語をすべて日常語に置き換えることでもありません。たとえば「比例」を「一緒に増えること」とだけ言い換えると、必要な条件が抜けます。用語を残し、その意味や使える条件を自分でつなぐ方が正確な場合もあります。言い換えの新しさより、根拠と結論の間に飛躍がないかを見ます。

教養に関わる読み物でも、この姿勢を使えます。社会についての説明を読んだら、事実の記述なのか、書き手の評価なのかを分けてみます。ある結論が出てきたら、どんな前提に立っているかをたどります。ここで研究が支えているのは説明を通じた学び方であり、教養そのものの効果ではありません。知識をどう扱うかという練習として、日々の読む時間に組み込んでいきます。

今日の教材で理由を組み立てる手順

最初に使うのは、すでに一度学習した教科書の一段落、途中式のある例題、授業で扱った図表のいずれかです。初めて見る難しい題材より、内容のおおよそがわかり、説明を確かめられる教材が向いています。ノートには、問い、自分の説明、確かめて直したことを書く場所を作ります。きれいに区切る必要はありませんが、最初の説明は消さずに残してください。

時間は、準備に2分、説明に3分、照合に3分、条件を変えて確かめるのに2分という区切りから試せます。これは、今日の練習を終えやすくするための目安です。読むのに時間がかかる日は、一段落をさらに短くして構いません。説明する箇所を小さくすることと、理由を省くことは別です。狭い範囲で、つながりを最後まで確かめます。

説明したい一か所を選ぶ

準備では、教材の中から、なぜ次へ進めるのかが気になる一か所に印を付けます。文章なら「したがって」の前後、数学なら途中式が変わったところ、図表なら本文が数値から結論を出しているところです。全体を説明しようとすると、あらすじや解答の読み上げになりやすいため、まず関係を一つに絞ります。

問いは、答えに何を含めるかが見える形にします。「なぜこうなるのか」だけで止まるなら、「この操作で何の関係を保っているのか」「この例は主張のどの部分を支えるのか」「この資料だけでどこまで言えるのか」と具体化します。今日選んだ問いをノートに書き、説明が途中で別の話に変わったときに戻れるようにしておきます。

教材の使い方もここで決めます。文章では根拠になる文に線を引き、例題では操作の前後を囲み、図表では見ている軸と単位を指で追います。どの教材でも、説明と根拠の場所を対応させることが目的です。色分けを増やすよりも、自分の説明のどの部分を確かめる印なのかがわかる状態を作ってください。

答えに至る道筋を短く言う

次の3分では、選んだところを見ながら、結論、根拠、つながりを声に出すか、短い文で書きます。たとえば「両辺から同じ数を引く。左右が等しい関係を保てるから。そうすると文字のある項を残せる」という形です。完成した文章を一度で作ろうとせず、どの知識を使って判断したのかが伝わることを目指します。

説明の途中で「そういう決まりだから」としか言えなくなったら、その言葉に印を付けます。その先に説明すべき規則があるのか、今は覚えて使う用語の定義なのかを教科書で調べます。すべての知識の理由を際限なく掘り下げる必要はありません。今の問題の判断を支えるところまで戻り、使った規則や定義を示せれば、そこで区切れます。

文章なら、結論を言ったあとに、その根拠になる箇所を示します。そこで「ここに書いてあるから」で終えず、その箇所が結論とどう関わるのかを一文足します。反対の立場の説明を読んでいるなら、筆者自身の考えと取り違えていないかも確かめます。言葉を滑らかにつなぐ前に、誰が何を述べているのかをそろえましょう。

身近な図表を想定して、説明の中身を確かめてみます。ある活動に参加した人数が前より増えたという資料から、その活動を好む人の割合も増えたと言えるでしょうか。全体の人数も増えていれば、参加者の人数だけで割合の変化は判断できません。説明には、参加した人数に加えて、全体の人数を確かめる必要があると書けます。

このとき、単に「資料が足りない」と答えるだけでは、次に何を調べるかが残りません。「同じ範囲の集団について、参加者が全体に占める割合を比べたいので、両方の時点の全体人数が必要だ」と言えば、判断と必要な情報がつながります。自己説明で目指すのは、答えの後ろに理由らしい文を足すことではなく、判断するための道筋を具体化することです。

読解でも同じように、足りない情報を特定します。ある行動の後に変化が起きたと書かれていても、それだけで、その行動が変化の原因だと決めてよいかを考えます。教材に別の理由が示されているならそれも読み、単なる順序の説明と原因の説明を区別します。自分の考えを足す場合は、本文に書かれたことからどこで一歩進んだのかを示しましょう。

元の教材と突き合わせて直す

照合の3分では、自分の説明に使った事実や規則を、教科書や解答の記述と一つずつ対応させます。記述のないことを自分で補った場合は、それが推測だとわかるように印を付けます。説明が長いほど理解が深いとは限りません。根拠のない補足が混じっていれば、短くした方が筋道は明確になります。

数学では、操作の目的だけでなく、使える条件を見ます。割り算を使ったなら、割る数について注意すべきことはないかを確かめます。図表なら、割合と人数を取り違えていないか、期間や対象をそろえて比べているかを見ます。文章なら、ある場合に限った主張を、いつでも成り立つ主張へ広げていないかを点検します。

直すときは、元の文の下に修正を書きます。「理由が抜けていた」「条件を落としていた」「本文の事実と自分の予想を混ぜた」など、変更した内容も添えます。正しい文だけが残ると、次に何を注意すればよいかが見えにくくなります。説明が変わった跡を残せば、自分が確かめ直す必要のある箇所を、次の学習で探しやすくなります。

条件を変えて説明が使えるか試す

最後の2分では、数字や条件を少し変えた問いを考えます。方程式なら別の数でも同じ操作を説明できるか、文章なら例が一つ減っても同じ結論を支えられるか、図表なら人数が違う集団でも割合だけで判断してよいか、と問い直します。答えを出すことに加えて、変わる部分と変わらない部分を言ってみてください。

間違った解き方が教材に載っているときは、それがなぜ誤りかを説明する練習にも使えます。数学の自己説明研究では、誤概念がなぜ誤りなのかを説明させることも重視されています(Rittle-Johnsonほか・2017)。誤答に線を引くだけで済ませず、どの条件や規則から外れたかを示し、正しい説明をすぐ下に書きます。

ここまで終えたら、できたかどうかを自分で判定します。教材の根拠を指せるか、途中のつながりを省かずに言えるか、条件を少し変えたときに説明を直せるか、という観点を使います。判定は感想だけにせず、「根拠は示せたが条件は見落とした」のように記録します。次回は見落とした条件から始めれば、練習の焦点が定まります。

翌日の学習では、最初の問いだけを見て、説明を短く作り直してみましょう。昨日の文と同じ言い回しにする必要はありません。同じ根拠と条件を押さえているかを比べ、抜けた箇所だけ読み返します。その場で言えたことと、時間を置いても言えたことを分けて残すと、復習する場所を自分で選べます。

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個別指導で説明のどこを確かめるか

自己説明の練習を個別指導に取り入れるとき、塾がまず担うのは、説明を求める範囲の調整です。生徒が理由を言えない場合でも、原因は一つではありません。用語を知らないのか、図の読み取りが難しいのか、複数の情報を結びつけるところで止まるのかを見ます。止まった理由に合わせて、読む範囲や問いの大きさを変えていきます。

用語の理解が足りないなら、定義と具体例を先に確かめます。式と図の対応が曖昧なら、記号が何を表すかを図に書き込みます。根拠は読めているのに結論につながらないなら、途中で必要な判断を一つだけ問いにします。どの場合にも、答えをそのまま言わせる前に、本人がすでに使えている知識を確認します。

説明の手がかりを出す量も調整します。最初は「この文を根拠にすると、どこまで言えますか」と場所を示してよいでしょう。次には根拠の場所を本人に選んでもらいます。その次には、どこに説明が必要かという問い自体を本人が選びます。同じ説明ができても、手がかりの有無で学習の状態は異なるため、そこまで記録に含めます。

講師が説明を聞く際には、話す速さや声の大きさで判断しません。短い発言でも必要な条件が入っていれば、その部分を具体的に認めます。長く話せても、根拠から離れていれば教材へ戻ります。「上手に話せた」という評価だけで終えず、「比較する対象をそろえてから結論を出せた」と、本人が次にも再現できる行動を伝えます。

また、問いを続けすぎない配慮も要ります。理由を一つ説明するたびに新たな理由を求められると、生徒には終点が見えません。授業の初めに、今日はこの操作の目的と条件まで確かめる、と範囲を共有します。説明が足りたところを明示し、残った疑問は次の問いとして分ければ、一度の練習を終えた感覚も持てます。

進み具合は、学習した単元名だけでなく、最初の説明、加えた手がかり、直した説明、次回の確認という順序で残します。たとえば「両辺を同じ数で割る理由は説明できたが、割る数の条件は教科書を見て補った。次回は条件も含めて説明する」と記録します。何ができたかと何を確かめるかが並ぶため、次の授業につなげやすくなります。

次の授業で確かめるときには、前回と同じ説明をすぐに見せず、まず本人に取り組んでもらいます。そこで止まった場合も、直ちに最初から教え直すのではなく、どこまで自力で言えたかを残します。用語の意味だけを示せば続けられたのか、根拠の場所も示す必要があったのかによって、次に用意する練習は変わります。

たとえば、前回は図を指されてから説明した生徒が、今回は自分で図を選び、式との対応を言えたなら、それが今回の変化です。最終的な答えが同じでも、判断の出発点を自分で選べるようになっています。逆に、答えは出せても条件を説明できない場合は、その条件を使い分ける問いを残します。正誤だけでは見えにくい違いを記録し、次の教材選びに反映させます。

説明が変わったきっかけは、家庭への報告でも役立ちます。たとえば図表の割合を比べた際、対象の人数をそろえる必要に本人が気づいたなら、直した説明とともにその気づきを伝えます。保護者は答えの正誤だけでなく、どの条件を確かめるようになったかを知れます。次に別の図表を使う予定も添えれば、家庭で同じ説明を何度も求めず、授業での確認を待てます。

家での説明練習は、終える時刻も本人と相談しておくと、質問が際限なく続く負担を避けられます。お子さまが説明を聞いてほしいと言ったときに耳を傾け、わからないところは一緒に教材の場所を探します。毎回理由を尋ねたり、答えが出るまで問い続けたりする必要はありません。取り組む題材や、声に出すか書くかは、本人が選べる余地を残します。

聞き手が内容に詳しくなくても、「今の理由はノートのどこにあるの」と、根拠の場所を尋ねることはできます。そこでお子さまが迷ったら、その迷いを授業に持っていけるよう、印を付けて終えます。家庭で解決まで急がず、塾が確認する箇所として受け渡します。正確さの確認を担う場所が決まっていれば、家庭の会話に試験のような緊張を持ち込まずに済みます。

塾では、教科をまたいで同じ見方が使えるかも確かめます。数学で条件を言えた生徒が、文章の限定表現にも気づけるか。図表で根拠を示せた生徒が、短い論述でも根拠と意見を分けられるか。できるはずだと決めず、それぞれの教材で説明を聞きます。教科ごとに必要な知識を補いながら、問い方を使い直す経験を重ねます。

自己説明についてよくある質問

自分の言葉にすると、正しい用語を忘れませんか

正しい用語を使ったうえで、その意味と今の問題との関係を説明します。教科書と違う表現を作ることを目標にする必要はありません。定義は正確に押さえ、具体例や判断の順序を自分で補えばよいのです。言い換えて意味が曖昧になったと感じたら、定義に戻ってください。その後、どこが曖昧だったかを一言残すと、次に同じ用語を使うときの注意点になります。

たとえば、ある性質の名前を答えられても、どの条件で使えるかが言えないなら、条件の説明を練習します。反対に、具体例は話せても用語が出てこないなら、例と用語を対応させます。覚える学習と説明する学習を、その時点で足りない部分に合わせて組み合わせましょう。

説明するのが苦手でも取り組めますか

最初は、矢印や短いメモでも構いません。根拠になる箇所から結論へ線を引き、間に必要な言葉を添える方法があります。話すことに集中すると内容を見失う場合には、書いてから読む方法も使えます。人前での発表にする必要はなく、一人で小声で話すだけでも、自分がどこで止まるかを探せます。

ただし、矢印だけでは関係が曖昧なときもあります。原因なのか、例なのか、対比なのかを短く書き足してみてください。文章を長くすることより、つながりの種類をはっきりさせることから始めます。説明の形を変えても、教材に戻って正確さを確かめる段階は残しておきます。

間違った説明を覚えてしまいませんか

思いついた説明をそのまま完成にせず、教科書や解答と照合する段階までを練習に含めます。自分で納得できたという感覚だけでは、正しいかどうかは決まりません。とくに条件や用語の意味は、元の教材で確かめてください。照合しても判断に迷うところは、わからないまま言い切らず、質問として残します。

直した後は、正しい説明を短く作り直し、次の機会にその説明を再現します。最初の誤りは学習を終える理由ではなく、点検する場所を決める材料にできます。説明を作る時間と、説明を検証する時間を分けて持つことが、独りよがりな理解を避けるための具体的な手順になります。

明日の問いを一つ残して終える

今日の学習を終える前に、解けた問題や読んだ文章から、理由を説明したい箇所を一つ選んでみてください。根拠を示し、つながりを言い、教材と照合する。その短い往復の中で、まだ言えないところが見つかれば、次に読む場所が定まります。説明が止まることも、学習を進める手がかりになります。

教養を育てる日々には、新しい知識に触れる時間と、知ったことを問い直す時間の両方が必要です。一度に広い範囲を語れなくても、理由を一つ確かめた記録は残せます。説明が途切れたところに、明日確かめたい問いを一つ書き添えてください。次にノートを開くときは、その問いから自分で説明を始めます。

参考文献

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

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