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書きながら考える—作文と小論文で教養を自分のものにする|武蔵野個別指導塾

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作文の最初の一文に迷ったら、資料の内容と自分の意見を書き分けます。短い下書きを読み返し、理由を足す場所を選ぶ練習で、書き直しへの足がかりをつかんでください。

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書きながら考える—作文と小論文で教養を自分のものにする

最初の1行が出ないとき、頭の中では何が起きているか

よくあるのは、放課後の美術室で、作文の下書き用紙を作業台に広げ、題名を書いたところで鉛筆が止まるという場面です。昨日読んだ文章には納得したし、授業中にも考えたことはありました。それなのに、いざ書こうとすると、立派な意見にしなければという気持ちが先に立ちます。片づけのために椅子を引く音がして、最初の1行をますます決められなくなります。

このとき、考えがないと決めつける必要はありません。言いたいことの候補がいくつもあり、どれを選び、どんな順番で並べるかがまだ決まっていないのかもしれません。書くことを、頭の中で完成した答えを清書する作業だと捉えると、その手前で待ち続けることになります。

作文や小論文の下書きには、考えを仮に置いて眺める役割があります。書いた文に問い返し、資料へ戻り、言い方を変える。その往復を通して、読んだ知識が自分の判断と結びつきます。教養を身につける入口として、まずは人に見せる完成稿よりも、自分が考えを確かめられる紙を用意してみましょう。

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書く力は、考えを動かす手順とともに育つ

頭の中ではつながっているつもりでも、文にすると間が抜けることがあります。例えば、読書は大切だ、だから自由に本を選ぶ時間を増やすべきだ、と書いたとします。前半への賛成だけで後半が決まるでしょうか。読む時間を増やす方法には、選ぶ時間を設ける以外の案もあります。書かれた2つの文を並べると、その案を選ぶ理由が要ることに気づけます。

これは、難しい言葉を知っているかどうかとは別の問題です。自由、効率、公平といった言葉を使えても、何を自由にし、誰にとって効率がよく、どのような違いを公平に扱うのかが曖昧なら、判断の中身は伝わりません。文章は、知識の名前を置くだけでなく、その知識をいまの問いにどう使うのかを示す場所になります。

書く指導をまとめたメタ分析では、探究の効果量は0.92、方略指導は0.76と報告されています(Graham et al.・2023)。ここで扱われた比較は406あり、参加者の合計は52,529名でした。方略とは、材料を集める、順序を決める、読み直して直すといった進め方です。作文の練習でも、何を書くかを探る作業と、選んだ内容を並べる作業を分けて試せます。

この分析を作文の練習に結びつけるなら、資料に問いを持ち、必要な情報を取り出し、説明として組み直す過程に目を向けます。読み手へ説明するつもりで資料を見ると、どの箇所が主張を支え、どこからが自分の解釈なのかを確かめる必要が生まれます。たとえば、便利だという感想を出発点にしたら、誰のどんな手間が減るのかを資料から探し、その条件を下書きへ足します。

効果量を読むときは、点数の上昇幅や成功する割合と取り違えず、研究で比較された差として受け止めます。書く指導に関するこの結果だけで、教養の深まりや一人ひとりの作文の伸びを予測することはできません。手元の下書きでは、資料から取り出した内容が、自分の理由につながっているかを確かめましょう。

そこで練習の目標を、よい作文を書く、から少し小さくします。資料に書かれたことと自分の考えを分ける、理由の抜けたところを埋める、反対の立場が納得しそうな条件を考える。このように、下書きのどこを変えるのかが見える目標にすると、読み直すときの視線が定まります。完成度の印象だけでできを判断するより、次の行動を選びやすくなります。

作文では、経験のどこに目を向け、何を受け取ったのかを言葉にします。小論文では、問いに対する立場と、それを支える理由や根拠の関係をより明確にします。求められる形には違いがありますが、最初に浮かんだ言葉を見直す点は共通しています。楽しかった、と書いてから、いつ何が変わったのかを探すことも、賛成だ、と書いてから、どの条件なら賛成できるのかを考えることも、書きながら考える練習です。

問い、材料、下書き、書き直しを小さく回す

まず3分で、答えたい問いを狭くする

最初はノートの上に問いを1つ書きます。読書について、という話題だけでは、何を決めれば終わるのかが見えません。読む本を自分で選ぶ時間を設けるとよいか、まで狭くすると、賛成する理由や気になる条件を探せます。提出課題に設問がある場合は、その問いを勝手に変えず、求められている判断を短い言葉で余白に書き直してください。

次に、いまの答えを1文で置きます。選ぶ時間はあったほうがよい、でもかまいません。続けて、なぜそう思うのか、誰には当てはまらないか、まだ知らないことは何か、と自分に尋ねます。答えが止まる箇所には疑問符をつけて残します。問いを決める時間に調べ物まで詰め込まず、いま考えられる範囲を紙に出すことが区切りです。

次の5分で、資料と自分の意見を分ける

教材には、授業で読んだ説明文、教科書の短い節、手元の本の一部分などを使えます。最初から長い本を読み終える計画にせず、何について述べているかを言える範囲を選びます。課題に資料が指定されているときは、それを先に読みます。自分の意見に合う文章だけを探すと、問われている内容から離れやすくなるためです。

ノートを、資料にあること、自分が考えたこと、確かめたいこと、の3つに分けます。資料にあることの欄には要点を短く書き、戻って読めるように節の名前や位置を添えます。自分が考えたことの欄には賛否や理由を、確かめたいことの欄には説明の足りないところを置きます。文を写す場合は写した部分だと印をつけ、自分の言葉による要約と混ぜないようにします。

資料の例が、そのまま広い結論を証明するとは限りません。ある人の読書経験を読んだなら、その人がどう感じたかの手がかりとして扱います。誰もが同じように感じる、と広げる前に立ち止まってください。使える材料の範囲が狭ければ、結論の範囲も狭くできます。根拠を探すとは、強そうな言葉を拾うことではなく、どこまで言えるかを見積もることです。

同じ教材をもう一度使うときは、前に線を引いた部分だけを読まず、その前後も確かめます。筆者が条件をつけて述べているのに、要約するときに条件を落としていないかを見るためです。教科書の説明なら、本文と例示の区別を確認し、本の一部分なら、その節が何を説明するために置かれているかを考えます。材料の意味を保ったまま短くする練習にもなります。

7分で、順番を決めて短い下書きにする

材料がそろったら、答え、理由、資料や経験、そこから言えること、という順に短くつなぎます。これは最初の足場です。課題に合う順番が見つかれば変えてかまいません。読書の例なら、選ぶ時間を設けたい、その理由は読みたい本を考える機会になるからだ、というところから始め、資料がその理由のどの部分を支えるかを続けて書きます。

ここで、資料の紹介が長くなり、自分の考えが最後の1文だけになっていないかを見ます。引用や要約を置いたあとには、この材料から自分は何を考えたのかを添えてください。材料を並べるだけでは、読む人が関係を推測しなければなりません。つながりを説明しようとして言葉に詰まったら、材料が主張に合っていない可能性もあります。

作文なら、経験をすべて時系列で並べる前に、いちばん考えが動いた瞬間を選びます。例えば、本を選べずに迷った経験を書く場合、迷ったことを失敗と感じたのか、好みを考えるきっかけと感じたのかで、必要な出来事が変わります。起きたことと、そのとき感じたこと、いま振り返って考えることを分けてメモすると、後からの解釈を当時の気持ちに混ぜずに書けます。

途中の言葉が思いつかないときは、ここに理由を足す、というメモを残して先へ進みます。書き出しを何度も磨いて下書きが終わらない人は、最初の文を仮のままにしてください。全体を書いてから見えることがあります。制限時間が来たら、完成していなくても区切り、どこが空いているかを見ます。空欄は、次に考える場所を教えてくれます。

5分で、読み手の疑問を入れる

下書きを読んだら、だから、とつながる箇所に注目します。前の文が正しければ次の文も言えるのか、間に別の理由が要るのかを確かめます。選べると楽しい、だから全員が読書を好きになる、と書いたなら、楽しさの感じ方や本を選ぶ難しさが抜けています。全員、と広げた言葉に線を引き、いまの材料で支えられる表現へ戻します。

次に、反対する読み手からの問いを1つ書きます。本を選ぶことが苦手な人はどうするのか、という問いなら、選び方の手がかりを用意する案が考えられます。反対意見を入れる目的は、必ず両方の立場に賛成することではありません。自分の案が成り立つ条件を見つけるためです。条件を添えたことで、最初の主張を狭めたり変えたりしてもかまいません。

最後に、同じ内容を短い文で言い直します。長い文の途中で主語が変わっている場合は、文を分けます。これ、それ、という語が何を指すか迷う場合は、具体的な言葉に戻します。文の形を整える段階では、読んだ教材の接続の仕方を観察する方法もあります。内容を借りるのではなく、理由を示す文と例を示す文がどうつながっているかを見て、自分の材料で試します。

最後の3分で、自分の直し方を確かめる

確認は、問いへの答えがあるか、根拠の場所に戻れるか、書き直しで考えがどう変わったか、の3点で行います。答えの文に丸をつけ、根拠となる文に線を引き、直した箇所の横に理由を書いてください。丸だけで線が引けないなら材料を探し、線ばかりなら自分の判断を補います。紙に印を残すと、漠然と読み返すだけで終わりにくくなります。

下書きは消してしまわず、直した文と見比べられる形にします。例えば、みんなに必要だ、を、選ぶ手がかりがあると取りかかりやすい人もいる、に変えたなら、言い切る範囲を材料に合わせた、と説明できます。表現が弱くなったと見るのではなく、言える範囲が明確になったと捉えます。前後の文と直した理由が残れば、自分で行った判断を確かめられます。

書き直しの効果が自分では見えにくいときは、少し時間を置き、書いた事情を知らない読み手のつもりで読みます。文の外にある自分の知識で補わず、紙に書かれた情報だけで理由をたどれるかを確かめてください。声に出して読むなら、読みづらさだけでなく、説明が急に飛んだ箇所にも印をつけます。印のついた文をすぐに全部直そうとせず、問いへの答えに関わる箇所から選びます。

この時間配分で慌ただしいときは、問いと材料までを今日、下書きから先を次の日に分けてください。反対に短い課題なら、資料の範囲を絞って一巡できます。課題に慣れてきたら、次は経験中心の作文、次は資料を使う小論文というように材料を変え、同じ確認が使えるかを試します。毎回すべてを上手に行うより、その日の下書きで直すところを決めて取り組みます。

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個別指導では、直した理由を生徒の手元に残す

書く指導で塾が受け持つのは、完成稿への採点だけではありません。どの段階で手が止まり、何があれば動き出せるのかを見分ける必要があります。問いが広すぎる人に接続語だけを教えても、材料は決まりません。資料を読めているのに文がつながらない人には、読書量を増やすという助言だけでは、目の前の困り事が残ります。

初めに見るのは、課題、材料のメモ、下書きの3つです。口頭で話せる内容も確かめ、言いたいことが定まっていないのか、言えるけれど書く順番に迷っているのかを分けます。生徒自身にも、どこから難しくなったかを指さしてもらいます。指導者の予想だけで問題を決めず、紙の上の状態と本人の説明を合わせて、今回扱う点を選びます。

下書きを授業で扱うときは、直す箇所を本人と選びます。全体を一度に清書する前に、読んだ人に伝わらない理由がどこにあるかを見つけます。例えば理由の文があるのに、なぜその経験が理由になるのかが書かれていなければ、まずそこを扱います。表記の誤りも後で整えますが、いま考える箇所を絞ることで、生徒が書き直しを自分の判断として進めやすくなります。

問いかけも、もっと深く考えて、で終わらせません。この経験のどこからその考えになったのか、この理由は反対の立場にも使えないか、その条件を外しても同じことが言えるか、と文に沿って尋ねます。答えを聞いたら、その言葉のどれを文章に残すかを本人に選んでもらいます。話している間は伝わった内容でも、紙に戻すと主語や理由が必要になることがあるためです。

手本を使う際には、指導者が整えた文章をそのまま覚える形にしない工夫が要ります。短い部分を使い、どの文が問いに答え、どの文が根拠を受け止めているのかを一緒に見ます。そのあと別の材料で生徒が文を作り、同じ役割を果たしているか確かめます。手本と似た表現を使えたかより、なぜその順序にしたのかを説明できるかに目を向けます。

進み具合は、初稿、修正稿、次の課題で一人で書いた文を並べると捉えやすくなります。初稿から修正稿への変化は、その場の助言を使えた証拠です。次の課題で同じ点に気づけたかは、助言なしで使えるようになったかを見る手がかりになります。どちらも必要な観察であり、清書が整ったという結果だけにまとめず、助けの量も記録します。

記録の項目は、問いへの答え、理由と材料のつながり、条件の検討、自分で直した箇所など、授業で扱ったものから選びます。できた、できない、だけでなく、問いかけを受けて理由を追加した、読み直して自分から範囲を狭めた、と行動で残します。取り組む課題が難しくなれば助けが増えることもありますから、前回との単純な優劣より、今回の条件と行動を読み取ります。

下書きの変更点を保護者に知らせるときは、本人がなぜ消したか、なぜ足したかを中心に据えます。結論と関係の薄い経験を削ったのであれば、短くなったことだけを評価せず、材料を選び直した判断を伝えます。次の作文では書き始める前に同じ判断を試す予定も記します。家で読み手になった際にも、完成度を尋ねる前に、選んだ材料の話を聞けます。

下書きを家で見せてもらう場合は、本人が今読んでほしい範囲を先に聞きます。保護者が結論を決めたり、使う言葉をすべて置き換えたりすると、次の文章で何を本人ができるかが見えにくくなります。読んで迷った箇所を伝え、どういう意味で書いたのかを尋ねる程度でも、書き手が説明を補うきっかけになります。

お子さまが見せたがらない下書きを、無理に点検する必要はありません。今日決めた問いは何か、どこを直そうとしているか、と作業について話せれば十分な日もあります。内容の検討や課題に沿った評価は塾が受け持ち、家庭では終える時刻や相談したいことを確かめます。役割を分けると、下書きが家庭内の採点会になりにくくなります。

支援を減らす順序も決めておきます。初めは指導者が理由の抜けた箇所を示し、次は段落だけを示し、その次は本人が全文から探すようにします。すぐ見つけられなければ、どの手がかりが必要だったかを残します。一人で取り組む課題では、前回と同じ答えを再現するより、別の内容でも確認の手順を使えたかを見ます。助けを借りる段階と自分で試す段階をつなぐことで、授業外での取りかかり方も具体的になります。

授業の終わりには、次の課題で最初に何をするかを本人が短く書きます。理由を足す、だけでなく、主張の文を読み、その理由が資料のどこにあるかを見る、と行動まで具体化します。次回はそのメモを使って始め、役に立たなければ書き換えます。生徒に残したいのは、直された文章とともに、次の文章を自分で動かす手順です。

作文と小論文についての3つの疑問

Q1 難しい言葉や有名な考え方を入れるほど、よい文章になりますか

言葉の難しさだけでは、問いに答えているかは決まりません。知っている概念を使うなら、それが目の前の出来事のどこを説明するのかを続けて書いてみてください。例えば、公平だと思う、と書いたあと、全員を同じ条件にすることを指すのか、異なる事情に応じて条件を調整することを指すのかを説明します。

その説明で迷うなら、難しい語をいったん日常の言葉に戻します。言い換えるうちに、自分が判断していなかった点が見つかることがあります。教養を文章で使うとは、知識の名前を増やして見せるだけでなく、何を比べ、どんな理由で判断したかを読み手に渡すことです。

Q2 書き直して結論が変わると、一貫性がないことになりますか

下書きの途中で結論が変わることはあります。資料を読み直して理由が足りないと気づいたなら、考えを修正する機会です。最初の意見を守るために合わない材料を隠すよりも、新しい結論で全体のつながりを確かめてください。

ただし、結論だけを書き換えると、前の段落の理由と合わなくなることがあります。主張、理由、材料を順に読み直し、以前の結論を支えていた文が残っていないかを見ます。学習のメモには変わった理由を残し、提出する文章では読み手が最後まで筋道を追えるように整えます。変化の経過を残す紙と、人に説明する完成稿には、それぞれの役割があります。

Q3 作文が苦手なら、まず文法だけを練習すべきですか

文の意味が取りにくいときは、主語と述語の関係や接続を確かめる練習が役立ちます。ただ、書く内容を選べないことと、文の形を整えられないことは、分けて見たほうが取り組みやすくなります。いま止まっている理由に合う練習を選びましょう。

口では理由を話せるなら、その言葉を短い文に分けて書き、つながりを整えます。理由そのものが浮かばないなら、先に資料や経験へ戻ります。毎回すべてを直す必要はありません。今日は理由を明確にする、次は長い文を分ける、と目標を定めれば、自分が何を練習したのかも振り返れます。

書いた1文を、次の問いの出発点にする

書きながら考える練習は、立派な結論をすぐに出すことから始まるわけではありません。問いを置き、材料を分け、短く書き、その文に問い返す。そうして直した跡には、知っていた言葉を自分の判断に使おうとした過程が残ります。

今日の下書きで理由が足りないと気づいたなら、次に読む場所が見つかります。条件を添えたなら、自分の考えが通用する範囲が見えてきます。完成稿の見栄えに加えて、何を考え直したかにも目を向けてください。

消す前の1文を横に残し、書き直した文に矢印を引いてください。その間に修正した理由を書き込めば、次の下書きでも確かめる点を自分で選べます。

参考文献

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。

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