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武蔵野個別指導塾の特徴

面接で「御校」と「貴校」のどちらを言うか—志望校の呼び方と、一人称の決め方|武蔵野個別指導塾

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声に出す面接では「御校(おんこう)」、自己PRカードには「貴校(きこう)」。面接官の「本校」への返し方、一人称を「わたし」に決める理由、言い間違えた瞬間の一言まで、塾の面接練習の手順で書いています。

場面 志望校の呼び方 自分の呼び方
面接で声に出して答えるとき 御校(おんこう) わたし(言い慣れていれば、わたくし)
自己PRカードなど紙に書くとき 貴校(きこう) 私
面接官が「本校」と言ったとき 「本校」を返さず「御校」と言いかえる 最初に決めた一人称のまま
自分の中学校の話をするとき 「わたしの中学校」か学校名 わたし

どちらの語を口にするか迷ったら、「○○高校」と学校名で呼べば、敬意も意味も崩れません。面接での高校の呼び方や一人称について、都の令和9年度の実施要綱は何も定めていません。受検票や志望校から届く案内に面接の指示があれば、そちらを何より先に守ってください。

よくあるのは、12月の夜、自己PRカードの清書を終えた中3が、その勢いで面接の練習を始める場面です。志望理由の欄には黒のボールペンで「御校の授業で」と書いてあるのに、声に出した答えは「貴校の授業で」から始まりました。紙と声で、呼び方がちょうど逆になっています。本人は「どっちも敬語なんだから同じでしょ」と言い、横で聞いていた保護者のかたも、どちらが正しいのかすぐには答えられません。食卓の上のカードは、インクがもう乾いていました。

御校は話す言葉、貴校は書く言葉—辞書の説明と、耳で聞いたときの違い

国語辞典で「貴校」を引くと、「相手の学校を敬って呼ぶ語」と載っています。同じ辞典の「御社」は「相手の会社・神社を敬っていう語」で、「御校」はこの「御社」の組み立てを学校に移した言い方です。手元の国語辞典には「御校」の見出しが無く、別の辞書では「御校」に会話の語、「貴校」に文章の語という注記がついて並んでいました。どちらも相手の学校を高める語で、敬意の強さに上下はありません。違うのは、口で言うか紙に書くかの1点だけです。

声に出すと、分ける理由がはっきりします。「きこう」という音の語は、辞書をめくると気候・機構・寄港・帰校と並びます。「きこうを志望した理由は」と言われた面接官が意味を取り違えることはまずありませんが、言っている受検生のほうが自分の声に引っかかり、次の言葉が半拍遅れることがあります。一方の「おんこう」には同じ音の「温厚」がありますが、志望校を指す文の中で聞き違えられることはまずありません。読みは「おんこう」で、「ごこう」とは読みません。練習の最初の1回で読みを声に出しておくと、本番で字面を思い浮かべて迷う時間がなくなります。

紙の上では逆に「貴校」が落ち着きます。自己PRカードは、面接の資料として志望校の先生が目で読む書類です。文章の語である「貴校」でそろえておけば、読み手の目が呼び方で止まりません。図1のように、面接の部屋で口から出すのは「御校」、カードの欄に書くのは「貴校」と場面で1本の線を引いておけば、2つは混ざりにくくなります。

図1 面接で話す「御校」と、カードに書く「貴校」の分け方

学校名で呼ぶ道もあります。「○○高校を志望したのは」と言えば、聞き違いも敬意の不足も起きません。ただし同じ答えの中で「御校」と「○○高校」を行き来すると、聞いている側はどちらの言い方で覚えればよいのか落ち着かなくなります。1つの答えの中では片方で通し、次の質問で替えたくなったら、そこから替えます。どれを選んでも相手の学校を立てる言い方なので、取り違えて失礼になる語ではありません。そう知っておくだけでも、練習のときの肩の力が抜けます。

面接官が「本校」と言ったら—同じ語を返さない受け方

国語辞典の「本校」には、分校に対して主となる学校という意味と、「この学校」という意味の2つが載っています。面接官が「本校を志望した理由を教えてください」と聞くときの「本校」は後のほうで、学校の側の人が自分の学校を指す言い方です。受検生が同じ語で「本校を志望した理由は」と返すと、まだ入学していない人が学校の側に立って話しているように聞こえます。受け方は、語を1つ入れかえるだけです。

面接官が言葉を崩して「うちの学校」と言っても、受検生の側は「御校」のままです。相手が気さくに話してくれたからといって、こちらが「そちらの学校」「ここ」とくだけると、言葉遣いの段が急に下がります。

志望校の資料の中にも「本校」は出てきます。自己PRカードは、志望校が示す「本校の期待する生徒の姿」を参考に書きます。資料の言葉をかぎかっこで引くときは、資料のままの字で写してかまいません。かっこの外で、自分が学校を呼ぶ所だけを「貴校」にします。たとえば次のように分けます。

自分の中学校を指すときも、「校」のつく語は避けたほうが話が通ります。「弊校」は辞書では自分の属する学校をへりくだる語として載っていて、誤りではありません。ただ、高校の面接の部屋で「御校」「本校」「弊校」と「校」の字の語が3つ飛びかうと、面接官は今どちらの学校の話なのかを頭の中で並べ直すことになります。中学校は「わたしの中学校」か「○○中学校」と言えば、一度で伝わります。

一人称は「わたし」で通す—わたくし・ぼく・自分の選び方

辞書の説明を並べると、選ぶ材料がそろいます。「わたし」は「わたくし」よりもうちとけた場で使う語とされながら、今いちばん普通の一人称で、男女ともに使うと書かれています。「わたくし」は、男女ともに丁寧な言い方として、目上の人に対するときや改まった場面で使う語です。改まり方だけを比べれば、「わたくし」が上です。

それでも、塾の面接練習では、性別に関係なく「わたし」から始めます。理由は口の動きにあります。「わたくし」は音が1つ多く、言い慣れていない中学生が答えの頭で使うと、そこでつかえやすくなります。答えの最初でつまずくと、その後の志望理由まで硬くなります。「わたし」に「です・ます」を合わせれば、面接の場で失礼になる組み合わせではありません。録音を聞き返して、「わたくし」をつかえずに5回続けて言えるようになった生徒には、替えてもよいと伝えています。

「ぼく」は、辞書では主に男性の一人称で、大人が使うと「わたし」よりくだけた言い方と説明されています。普段「ぼく」で話している生徒が面接だけ「わたし」に替えると、練習の始めのうちは、答えに熱がこもったところで「ぼく」に戻ることがよくあります。戻ること自体は珍しくないので、後の段で書く直し方とセットで練習します。

「自分」は少し事情が違います。辞書には一人称として、改まったときに使う使い方も載っています。けれども「自分」には「その人自身」という意味もあります。「自分は、自分で調べて決めました」と並ぶと、前の「自分」は一人称で、後ろの「自分」はその人自身を指し、働きの違う同じ語が続きます。面接官は聞き取れますが、答えの要点がぼやけます。「うち」「あたし」「おれ」は普段の会話の言い方なので、面接の部屋には持ちこみません。

決めた一人称は、自己PRカードを読み上げる練習でも同じにします。カードには漢字で「私」と書き、面接では「わたし」と読む。辞書では「わたし」も「わたくし」も同じ「私」の字で載っているので、カードの字を書き直さずに、声のほうだけで改まり方を選べます。

敬語の向きを取り違えやすい5つの言い方

辞書によると、尊敬語は聞き手や話題の中の人の動作などを高めて言い表すもの、謙譲語は自分や自分の側の人、その動作をへりくだって言い表すものです。面接の言葉遣いで取り違えが起きるのは、だれの動作かを決める前に口が動いたときです。図2のように、面接官や志望校の先生の動作には尊敬語、自分と家族の動作には謙譲語、と向きを先に決めてから言葉を選びます。

図2 面接官の動作は尊敬語、自分と家族の動作は謙譲語

塾の練習でよく出る取り違えを、5つ並べます。

  1. 「説明会で先生が申していました」は、「説明会で先生がおっしゃっていました」に直します。「申す」は「言う」の謙譲語で、自分の側の人の言葉に使う語です。志望校の先生は相手の側なので、「言う」の尊敬語の「おっしゃる」を使います。
  2. 「夏の説明会にいらっしゃいました」は、自分の動作に尊敬語を使っています。「いらっしゃる」は「行く」「来る」の尊敬語です。自分が行ったことは、「訪問する」の謙譲語の「伺う」で「説明会に伺いました」とするか、敬語を足さずに「説明会に参加しました」と言えば足ります。
  3. 「パンフレットを拝見させていただきました」は、へりくだりが二重です。「拝見」はそれだけで見ることをへりくだっていう語で、辞書の謙譲語の説明にも例として挙がっています。「パンフレットを拝見しました」で十分です。
  4. 「面接官の方がおっしゃられたように」は、尊敬語の「おっしゃる」に、尊敬の「られる」をもう1つ重ねています。「先ほどおっしゃったように」で、敬意は届きます。
  5. 「お母さんが、御校の文化祭が楽しかったと言っていました」は、家族を外の人のように呼んでいます。家族は自分の側なので、「母が、御校の文化祭が楽しかったと申していました」と言います。辞書の「申す」の例にも、「父がこう申しました」という文が載っています。

5つに共通するのは、語を知らないことより、だれの動作かを決めないまま話し始めたことです。答えを作るときは、文の中の動作に「相手」「自分」の印を鉛筆でつけてから言葉を当てると、向きの誤りが紙の上で見えるようになります。

言い間違えたときの直し方—一言で戻り、頭からやり直さない

本番の面接では、練習で言えていた語が、緊張で入れかわることがあります。だから直し方を先に決めておきます。塾の練習で使っている手順は、次の4つです。

  1. 言っている途中で気づいたら、その場で短く言い直します。「貴校の、失礼しました、御校の授業で」のように、間違えた語のすぐ後ろに「失礼しました」を挟み、続きから話します。
  2. 文の頭からはやり直しません。面接官が聞きたいのは志望の理由の中身です。呼び方の1語のために同じ中身を2回聞かせると、限られた面接の時間を呼び方に使うことになります。
  3. 答え終わってから気づいたら、戻りません。次の答えから正しい語を使います。「さっきの貴校は御校の間違いです」と戻ると、面接官の頭には前の答えの中身より、呼び方の話のほうが残ってしまいます。
  4. 一人称が「ぼく」に戻ったときは、言い直さずに、次の文から「わたし」にします。一人称は答えの中身を変えない語なので、直すために話を止めるほどの値打ちがありません。

練習では、講師が答えの途中でわざと手を挙げ、「いま、学校を何と呼びましたか」と割りこみます。生徒は「失礼しました」の一言で戻り、続きを話します。これを3回くり返すと、言い直すこと自体には驚かなくなります。本番で初めて言い直すと、間違えたことより、言い直している自分に驚いて固まりやすいからです。割りこむ場所は、志望理由の2文目、家族の話が出る文、答えの最後の1文と毎回ずらし、どこで止められても続きに戻れるようにしておきます。

文化・スポーツ等特別推薦のように、集団で面接を受けることがある入試では、隣の受検生が「貴校」と言うのを聞いて、自分の語が揺らぐことがあります。隣の人の言い方は、その人が練習で決めた語です。こちらは練習で決めた語のまま話し、隣に合わせて途中で替えません。

よくある質問

面接で「貴校」と言ってしまったら、点を引かれますか

面接の点のつけ方は各校が決めていて、呼び方の1語をどう扱うかを外から言い切ることはできません。言えるのは、「貴校」も相手の学校を高める語で、敬意の向きは合っているということです。気づいたら「失礼しました」で直し、話の中身に戻ってください。呼び方を気にして答えが短くなるほうが、面接官に伝わる量は減ります。

清書した自己PRカードに「御校」と書いてしまいました。書き直したほうがいいですか

カードは黒のボールペンで手書きするか、電子ファイルに入力して印刷して出せます。電子ファイルで作ったのなら、語を直して印刷し直せば済みます。手書きで清書を終えていて迷うときは、出す前に中学校の担任の先生に見てもらい、書き直すかどうかと直し方まで聞いてから決めます。書き直すなら、ほかの欄の呼び方と一人称も、同じ機会に「貴校」と「私」にそろっているかを見ます。

一般入試でも呼び方の練習は要りますか

都立の推薦では、一般推薦を受ける全員が個人面接を受けます。第一次募集で自己PRカードを出すのは、面接を行う学校を受ける人だけです。面接の無い学校を一般入試だけで受けるなら、呼び方の練習は、私立高校の面接があるなら、その準備のときにまとめてかまいません。どの学校で面接があるかは、志望校の入試の案内で確かめます。

私立高校の面接でも「御校」でよいですか

相手の学校を高める語の使い分けは、都立でも私立でも変わりません。違うのは面接の進め方で、人数や時間などは学校ごとに決まっています。私立の面接の形は、その学校の募集要項と説明会の案内で確かめてください。

確かめる順番

今週、家で確かめることを順に並べます。図3のように、紙で決めてから声に出す順番です。どの段でも、受検票と志望校の案内に面接の指示があれば、それが先です。推薦を受ける人は1月22日(金)頃、第一次募集の人は2月15日(月)頃から受検票を出願サイトで印刷できるので、印刷した日にまず、面接についての書き込みが無いかを読みます。

  1. 志望校の「本校の期待する生徒の姿」を印刷して読み、カードに引きたい言葉に線を引きます。
  2. 自己PRカードの下書きの呼び方に鉛筆で丸をつけ、「貴校」と「私」以外の語が残っていないかを数えます。
  3. 志望理由を声に出し、「御校」と「わたし」で言い通せるかを試します。
  4. 答えをスマホで録音して聞き返し、「貴校」「本校」「ぼく」「自分」が何回出たかを紙に書き出して数えます。
  5. 家族に答えの途中で割りこんでもらい、「失礼しました」の一言で戻る練習を3回します。
図3 呼び方をそろえる練習の順番(紙から声へ)

5つ目まで終えたら、中学校の担任か進路の先生に、校内の面接練習がいつあるかを聞きます。家族以外の大人の前で一度言ってみると、録音では気づかなかった語の揺れが出ます。カードを清書する前に2つ目まで終えておけば、清書のやり直しも起きません。

個別指導で確かめること

自己PRカードの下書きと面接の答えの録音を並べ、講師と1文ずつ読み合わせて、紙の「貴校」と声の「御校」、一人称、敬語の向きが同じ答えの中でそろっているかを確かめます。崩れた文が見つかったら、その1文だけを取り出し、「失礼しました」で戻る言い直しまで含めて、本番の速さで言えるようになるまでくり返します。一人称が「ぼく」に戻りやすい生徒とは、答えの最初の1文だけを取り出して、言い出しの形を口になじませるところから始めます。

まとめ

「御校」と「貴校」は、どちらも相手の学校を高める語で、違うのは声に乗せるか紙に書くかだけで、敬意の重さは変わりません。一人称は「わたし」に決め、敬語はだれの動作かで向きを決め、言い間違えたら「失礼しました」の一言で戻る。呼び方の1語でつまずいても、戻り方を体で覚えた受検生の志望理由は、最後の1文まで面接官に届きます。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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