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かず・かたち検定—未就学児の検定の内容と、受ける前にすること|武蔵野個別指導塾

ゴールドスターは10まで、シルバースターは5までの数が目安で、15問を40分で解き10問の正解で合格です。自宅で保護者が見守って受ける形と、積み木の数え方まで講師が順に書きます。
かず・かたち検定は、公益財団法人 日本数学検定協会の実用数学技能検定のうち、幼児を目安にした階級です。算数検定(6級から11級)と同じ仲間に入ります。先に要点を表にします。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 階級 | ゴールドスター(10までの理解)とシルバースター(5までの理解) |
| 目安 | 幼児(くり上がり・くり下がりのないたし算・ひき算を含む) |
| 出題数と時間 | 15問・40分。1次と2次の区分はありません |
| 合格の基準 | 15問のうち10問 |
| 検定料 | 2,700円(個人受検・団体受検とも) |
| 受け方 | 個人受検は自宅受検。保護者が見守り、問題用紙に直接書き込んで返送します |
| 2026年度の個人受検 | 4月19日・7月25日・10月25日の3回で終了。残りの回には入っていません |
よくあるのは、週末の午後、居間の床に積み木を広げて遊ぶお子さまを見ながら、保護者の方が「数は10まで言えるけれど、検定を受けさせてよいのだろうか」と迷う場面です。積み木を4つ積んで、崩して、また3つ積む。横で「いま何個」と聞くと「よん」と返ってくる。そこから先に何を確かめれば受ける準備が整ったといえるのかが、この検定の内容を知るとはっきりします。
試験のかたちと範囲
階級は2つあります。ゴールドスターは10までの数の理解、合わせた数、○△□を含む形の基本的な理解、やや複雑な積み木の数の理解、大小・長短・高低・多少・重軽、規則を見いだす力が範囲です。シルバースターは5までの数の理解、○△□の基本的な理解、簡単な積み木の数の理解、大小・長短・多少、規則を見いだす力が範囲です。協会は技能の目安として、ゴールドスターなら「クッキーなどの個数(10まで)を数える」「背の高さなどを直接比べる」「三角形、四角形、丸の形などを使って遊ぶ」、シルバースターなら「あめなどの個数(5まで)を数える」「ひもの長さなどを直接比べる」「三角形、四角形、丸の形を区別する」を挙げています。

図1のように、2つの階級の違いは、扱う数の大きさと、形や積み木の複雑さにあります。問題の数と時間は同じで、どちらも15問を40分で解きます。合格の基準は10問です。つまり5問までは間違えてよい、と読めます。1次と2次の区分はなく、免除の仕組みもこの階級には関係しません。ゴールドスターとシルバースターは併願ができるので、5までが確実で10までが少し怪しい、というお子さまは2つ同時に申し込む選び方もあります。
受け方には他の級と違う点があります。個人受検のかず・かたち検定は自宅受検で、検定問題がご自宅に送られてきます。会場に行く形ではなく、保護者の方が監督者として横に付きます。受検証の代わりに「事前のお知らせ」がメールで届き、顔写真の用意も要りません。解答は問題用紙に直接書き込む方式で、終わったら問題用紙を協会へ返送します。持ち物は黒の鉛筆(HB・B・2B)か黒のシャープペンシルと消しゴムです。定規やコンパスは使いません。模範解答は公開されず、公式サイトでの合否確認の対象にもなっていません。
日程は、2026年度の個人受検では4月19日、7月25日、10月25日の3回だけがかず・かたち検定の実施回でした。12月以降の回は準1級から11級までで、かず・かたち検定は入っていません。次に受けられるのは2027年度の日程が公式サイトの検定日一覧に出てからで、受付開始日と申込締切日をそこで確かめます。幼稚園や教室が団体受検をしている場合は、団体が設定した日程で受けられます。受検資格は問われず、一度合格した階級を何度受けても、後で不合格になっても合格は取り消されません。
合格までの進め方
いちばん大事な決めごとを先に書きます。嫌がったらその日はやめる、です。幼児の検定は、座って40分間紙に向かう経験そのものが初めてです。15問のうち10問で合格という基準は、机に向かう練習を積み上げた子より、遊びの中で数と形に触れてきた子に向いた基準です。問題集を解く時間を増やすより、遊びの中身を少し変える方が近道です。

図2のように、力を5つの段に分けて、下から順に確かめていきます。第1段は「かぞえる」です。おはじきやクッキーを指で1つずつ動かしながら、声に出して数えます。最後に言った数が全部の数だと理解しているかが要です。「いくつある」と聞いて、もう一度最初から数え直さずに「ご」と答えられれば、5までは身に付いています。シルバースターなら5まで、ゴールドスターなら10までを、物を変えて何度も確かめます。
第2段は「くらべる」です。鉛筆を2本並べて端をそろえ、どちらが長いか。積み木を2つ重ねたものと3つ重ねたものを並べて、どちらが高いか。両手に物を持って、どちらが重いか。測る道具は使わず、直接並べて比べるのがこの検定の範囲です。端をそろえずに「こっちが長い」と言ってしまう子が多いので、そろえる動作を一緒にやります。
第3段は「かたち」です。丸、三角、四角を身の回りから探します。時計の文字盤は丸、おにぎりは三角、絵本は四角。向きを変えても同じ形だと理解しているかを、三角の積み木を逆さに置いて確かめます。第4段は「つみき」です。積んだ積み木の数を数えます。見えている面だけを数えると足りなくなる問題があるので、下の段にも積み木があることを、実物を崩しながら確かめます。第5段は「きまり」です。赤、青、赤、青と並べて「次は」と聞く遊びです。並びのかたまりを見つける力は、ゴールドスターでもシルバースターでも問われます。
1日の量の例を書きます。平日は1日10分、食卓かお風呂で、第1段と第2段を口頭でやります。週末は15分、紙に鉛筆で○を付ける、数字を書く、線で結ぶといった「書く」動作を加えます。協会の公式サイトにはゴールドスターとシルバースターの検定問題の見本が置かれているので、受ける前に一度、問題用紙の体裁を親子で見ておきます。受検日の2週間前から、週末の15分を「保護者の方は横で見ているだけ」の形に変えて、1人で紙に向かう時間に慣らします。40分間ずっと解き続ける必要はなく、できた所まででよいと伝えておくと、当日に泣いて止まる場面が減ります。
例題で確かめる
3問とも自作です。実際の検定問題を写したものではありません。家で出すときは、紙に絵を描くか実物を並べてください。
例題1(ゴールドスターの範囲・合わせた数)。お皿にクッキーが4まい、もう1つのお皿に3まいあります。合わせて何まいですか。手順は3つです。まず左のお皿を指で押さえながら「1、2、3、4」と数えます。次に右のお皿へ移って、4の続きから「5、6、7」と数えます。最後に言った数が答えです。答えは7まいです。4に戻ってもう一度1から数え直す子には、「4のつづきから」と声をかけます。ここでつまずくなら、まだ数え直しでよいので、答えが合っていることを先に認めます。
例題2(シルバースターの範囲・多少)。赤いあめが5こ、青いあめが3こあります。どちらが多いですか。いくつ多いですか。手順は、赤と青を1こずつ向かい合わせに並べることです。赤の列が2こ余ります。だから赤が多く、2こ多い、が答えです。数えて5と3を比べるのではなく、並べて余りを見る方法が、この年齢には確実です。「ひき算をしている」と気づかなくてよい段階です。
例題3(ゴールドスターの範囲・規則)。おはじきが、赤、青、青、赤、青、青、赤、と並んでいます。次の2つは何色ですか。手順は、同じ並びが繰り返す「かたまり」を見つけることです。赤、青、青で1つのかたまりです。7つめの赤はかたまりの先頭なので、次は青、その次も青です。答えは青、青です。先頭から声に出して「あか、あお、あお、あか、あお、あお」と唱えると、リズムで区切りがわかります。かたまりの長さが2から3に増えると急に間違いが増えるので、2の並びで慣れてから3の並びに進めます。
3問とも、家で出すときの聞き方を変えないことが大切です。「合わせて」「どちらが多い」「次は」という言い方は、問題用紙で使われる言い回しに近い形です。普段「ぜんぶでいくつ」と聞いているなら、「合わせていくつ」も同じ意味だと一度教えておきます。言葉の違いで手が止まる子は、数の力が足りないのではなく、聞き方に出会っていないだけです。
まちがえやすいところ
1つめは、数え飛ばしと二重数えです。並んだ物を指で押さえずに目だけで数えると、1つ飛ばしたり、同じ物を2回数えたりします。声の速さと指の速さが合っていない場合に起きます。直し方は、数えた物を右へ動かす、動かした物は数えない、と決めることです。紙の上の絵は動かせないので、数えた絵に小さく印を付ける癖を、週末の「書く」練習で付けておきます。
2つめは、積み木の隠れた部分を数えないことです。

図3のように、前に2段の柱が2本立ち、その後ろに1段の積み木が2こ並んでいる形を考えます。見えている積み木は、前の柱の4こと、右の後ろに少し見える1こで、合わせて5こです。けれども左の後ろにも1こあって、全部で6こです。この1こは、前から見ただけでは見えません。実物を積むときに左の後ろにも1こ置いておき、前から数えた数と全部の数が違うことを確かめます。家で実物を同じ形に積み、前から見た後に上から見て、6こあることを確かめます。
3つめは、言葉の取り違えです。「大きい」と「多い」、「長い」と「高い」は、幼児にとって同じ言葉に聞こえます。大きいりんごが1こと小さいりんごが3こあるとき、「どちらが多い」と聞かれて大きい方を指す子は珍しくありません。形でも同じことが起きます。三角の積み木を逆さまにすると「ちがう形」と答える子は、向きと形を分けて見られていない段階です。直し方は、同じ物を向きだけ変えて並べ、「同じ」と言わせる遊びを繰り返すことです。
確かめの問題
問1(シルバースターの範囲)。いちごが2こあります。お皿にもう3こ乗せました。いちごは全部で何こになりましたか。
問2(ゴールドスターの範囲)。積み木を、下の段に3こ横一列に並べ、その真ん中の上に1こ、さらにその上に1こ積みました。積み木は全部で何こですか。
問3(ゴールドスターの範囲)。りんごが9こあります。4こ食べました。残りは何こですか。
答えと解説
問1の答えは5こです。2の続きから「3、4、5」と数えます。シルバースターの範囲は5までなので、答えが5を超えない範囲で練習します。問2の答えは5こです。下の段が3こ、真ん中の柱が上へ2こで、3と2を合わせて5こです。1本の柱のように縦に積んだ形は隠れる積み木がないので、まず数えやすい形で「段ごとに数えて合わせる」やり方を身に付けます。問3の答えは5こです。9こから4こを取り去ると、残りは5こです。実物で9こ並べて4こを手で取り除き、残りを数えて確かめます。くり下がりのないひき算は、この検定の目安に含まれています。
次に受ける級と入試での扱い
次の階級は算数検定11級です。小学校1年程度で、20問を40分で解き、合格の基準は全問題の70%程度、検定料は2,700円です。ゴールドスターの10までの理解が、11級ではくり上がりのあるたし算やくり下がりのあるひき算へ広がります。かず・かたち検定は幼児の検定なので、入試での扱いを目的に受ける階級ではありません。合格証がどこで役に立つかは、その時々の学校や園の案内で確かめるものです。個別指導では、小学生になって算数でつまずいたときに、数え方と「5のまとまり」「10のまとまり」の理解まで戻って確かめます。戻る場所がこの検定の範囲そのものです。
まとめ
ゴールドスターは10まで、シルバースターは5まで。15問を40分で解いて、10問で合格。自宅で保護者が見守り、鉛筆と消しゴムだけで受けます。2026年度の個人受検は終わっているので、2027年度の日程を待って、受付開始日を確かめます。それまでにやることは、積み木を数え、並べて比べ、形を探し、並びの決まりを当てる遊びを1日10分続けることです。積み木を数える手が止まらなくなった日が、申し込む日です。
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