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算数検定8級—小4の範囲、大きな数と面積|武蔵野個別指導塾

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算数検定8級は小4程度、50分で30問、70%程度の正答で合格です。わり算の筆算と角度と面積の例題を手順つきで解き、出題の45%を占める小3の計算に戻る日々の進め方まで講師が示します。

算数検定8級は、小学校4年程度の級です。1次と2次の区分はなく、50分で30問を解き、全問題の70%程度の正答で合格です。個人受検の検定料は3,200円です。出題の割合は小学校4年程度が45%、小学校3年程度が45%、特有問題が10%で、小4の範囲だけを勉強しても、問題の半分にしか手が届きません。

項目 算数検定8級
目安の学年 小学校4年程度
構成 1次と2次の区分なし
時間 50分
問題の数 30問
合格の目安 全問題の70%程度
個人受検の検定料 3,200円
出題の割合 小4程度45%・小3程度45%・特有問題10%

よくあるのは、夏休みの宿題のわり算のプリントを前に、お子さまの鉛筆が止まる場面です。3けた÷2けたの筆算で、商をどのけたに立てるかがわからず、消しゴムのかすだけが机にたまっていきます。隣で見ている保護者の方も、自分が小学生のころの筆算の手順をすぐには思い出せず、「とにかく何回も書きなさい」としか言えません。そのプリントの横に学校で配られた算数検定の案内が置いてあり、8級という字が目に入る。この夏の宿題が、そのまま検定の勉強になるのではないかと考え始めます。8級の範囲は、まさにその宿題の中身です。

試験のかたちと範囲

8級は、1〜5級の数学検定と違って、1次と2次に分かれていません。50分の1回の検定で30問を解きます。30問の70%は21問です。70%という数字は、10問のうち3問までは落としてよい、という意味でもあります。満点を狙う勉強と、7割を確実に取る勉強は、進め方が違います。8級では後者を選びます。1〜5級にある「1次または2次だけ合格した場合の免除」の仕組みは、8級にはありません。1回の検定で合否が決まります。

図1のように、出題の割合は小学校4年程度が45%、小学校3年程度が45%、特有問題が10%です。30問に直すと、小4の問題がおよそ13〜14問、小3の問題もおよそ13〜14問、残りの3問程度が特有問題です。小3の範囲を取りこぼすと、小4の問題を全部正解しても合格に届きません。ここが8級の勉強で一番見落とされる点です。

図1 算数検定8級の出題の割合と検定のかたち

小学校4年程度の検定の内容として協会が挙げているのは、整数の四則混合計算、小数と同分母の分数の加減、概数の理解、長方形と正方形の面積、基本的な立体図形の理解、角の大きさ、平行と垂直の理解、平行四辺形・ひし形・台形の理解、表と折れ線グラフ、伴って変わる2つの数量の関係の理解、そろばんの使い方などです。題名に置いた「大きな数」は、億や兆の位の読み書きと、概数の扱いとして出てきます。

小学校3年程度の内容は、整数の表し方、整数の加減、2けたの数をかけるかけ算、1けたの数でわるわり算、小数と分数の意味と表し方、小数と分数の加減、長さ・重さ・時間の単位と計算、時刻の理解、円と球の理解、二等辺三角形と正三角形の理解、数量の関係を表す式、表や棒グラフの理解などです。小3の内容は計算の土台そのもので、ここが崩れていると、小4のわり算の筆算も角度の計算も一緒に崩れます。

技能の概要として協会は、都道府県の人口の比較ができる、部屋や家の広さを算出できる、単位あたりの料金から代金が計算できる、という3つを挙げています。問題文は身近な場面で書かれます。計算だけ速くても、文章の中のどの数を使うかを読み取れなければ、正解にはたどり着きません。

当日の持ち物は、算数検定6〜8級の欄で、受検証、鉛筆またはシャープペンシル(黒のHB・B・2B)、消しゴム、ものさし、コンパス、分度器が必須で、電卓は使えません。4級以下は受検証に顔写真を貼る必要がありません。分度器が必須なのは、角の大きさを測る問題が出るからです。家で練習するときから、検定当日に持っていく分度器を使ってください。目盛りの見え方は道具ごとに少しずつ違います。

個人受検の検定日で、8級を受けられる残りの回は、2026年12月5日(土・申込は10月27日で締切済み)、2027年1月16日(土・申込締切12月1日)、2027年2月12日(金)、2027年2月13日(土・受付12月7日〜1月8日)、2027年3月6日(土・申込締切1月26日)です。小4の冬に受けるなら1月16日の回に向けて12月1日までに申し込み、学年の仕上げとして受けるなら3月6日の回が合います。申込の締切は検定日の1か月以上前に来ます。カレンダーには検定日ではなく、締切日の方を書いてください。

合格までの進め方

8級の勉強は、4つの段に分けて進めます。図2のように、最初の2週間はわり算の筆算、次の2週間は角と面積、次の1週間は小3の計算の確かめ、最後の1週間は50分で30問を解く練習です。6週間で組みましたが、週に3日しか時間が取れないなら8週間に伸ばしてください。段の順番は変えません。

図2 8級の合格までの4つの段と週の配分

第1段にわり算の筆算を置く理由は、8級で一番手順が長い計算だからです。3けた÷2けたの筆算は、商の見当をつける、かける、ひく、おろす、という4つの動作を繰り返します。この4つの動作を口に出しながら書く練習を、1日に5問、毎日続けます。5問で十分です。20問を一気に解くと、途中から手順が雑になり、間違った手順の方が体に残ります。1日5問を14日で70問、これで手順は固まります。

第2段は角と面積です。角の大きさは、分度器で測る問題と、計算で求める問題の2種類が出ます。測る問題は、分度器の中心を角の頂点に合わせる、0の線を辺に重ねる、この2つの動作を毎回確かめます。計算で求める問題は、直線の角が180°、1回転が360°、この2つの数だけを使います。面積は、長方形が縦×横、正方形が1辺×1辺、この2つの公式に単位の換算が加わります。1m²が10000cm²であることは、1mが100cmだから100×100、と毎回計算して出します。覚えようとしなくてよいです。

第3段で小3の計算に戻ります。ここを飛ばす人が多いのですが、出題の45%が小3程度の範囲です。整数のたし算とひき算の筆算、2けた×2けたのかけ算、1けたでわるわり算、小数のたし算とひき算、同じ分母の分数のたし算とひき算を、1日に各2問ずつ解きます。全部で10問、15分で終わります。ここで間違いの多い計算が見つかったら、第4段に入る前に、その計算だけを3日間続けます。

第4段は時間を測る練習です。30問を50分で解く形式に慣れるため、台所のタイマーで50分を計り、途中で止めずに最後まで解きます。1回目は時間が足りなくてかまいません。どの問題で時間を使ったかを、問題番号の横に書いておきます。2回目は、時間のかかった問題を後回しにして、できる問題から先に解きます。この順番の判断が、本番の点を決めます。

1日の量の例を書きます。わり算の筆算5問に10分、角か面積の問題3問に10分、小3の計算10問に15分、合わせて35分です。これを夕食の前に置きます。夕食の後は眠くなり、計算の間違いが増えます。土曜日は35分の代わりに、50分の通し練習を1回入れます。日曜日は休みます。休む日を先に決めておくと、平日の35分の方が続きます。

例題で確かめる

例題を3問、手順つきで解きます。わり算の筆算、概数、角度の順です。

例題1。672÷24を筆算で計算します。

まず、672の上2けたの67を24でわる見当をつけます。24×2=48、24×3=72で、72は67より大きいので、商の十の位は2です。24×2=48を67からひいて19、次に一の位の2をおろして192にします。192÷24の見当は、24×8=192でちょうどです。商の一の位は8で、余りは0です。答えは28です。確かめは、24×28=672で、わられる数に戻ります。筆算の答えは、必ずわる数×商で確かめてください。確かめをしない筆算は、半分しか終わっていません。商の見当がすぐに立たないときは、わる数の24を20とみて、67÷20で3と見当をつけ、24×3=72が67を超えたら1つ小さい2に直します。見当が外れても、かけてみて大きければ1つ減らす、小さければ1つ増やす、この直し方を知っていれば手が止まりません。

例題2。ある県の人口が1462587人、隣の県の人口が1398105人です。それぞれを上から2けたの概数にして、人口の差を求めます。

上から2けたの概数は、上から3けた目を四捨五入します。1462587の上から3けた目は6なので切り上げて1500000、1398105の上から3けた目は9なので切り上げて1400000です。差は1500000-1400000=100000で、およそ10万人です。注意するのは1398105の方です。上から3けた目の9を切り上げると、2けた目の3が4になって1400000です。切り捨てて1300000と書く間違いや、3けた目を残して1390000と書く間違いがよく出ます。協会が技能の概要に挙げた「都道府県人口の比較」は、まさにこの形の問題です。

例題3。時計の針が2時ちょうどを指しています。長針と短針が作る小さい方の角の大きさと、大きい方の角の大きさを求めます。

時計の文字盤は1回転が360°で、12に等分されています。360÷12=30なので、数字1つ分の角は30°です。2時ちょうどのとき、短針は2、長針は12を指し、その間は数字2つ分です。小さい方の角は30×2=60°です。大きい方の角は、1回転から小さい方をひいて、360-60=300°です。分度器は180°までしか測れないので、180°より大きい角は、このように360°からひいて求めます。

3問とも、計算は短いのに、途中の判断が1つずつあります。商をどのけたに立てるか、どのけたを四捨五入するか、360°からひくかどうか。8級の問題は、この判断を問うています。計算だけを速くしても、判断が身につかないと点になりません。

まちがえやすいところ

よくある誤りを3つ挙げます。いずれも、手順を知らないのではなく、手順の途中の1つの動作が抜けて起きるものです。

1つ目は、わり算の筆算で商の0を落とす誤りです。612÷6を筆算すると、百の位に1を立て、6をひいて0、十の位の1をおろします。1は6でわれないので、十の位の商は0です。ここで0を書かずに一の位へ進むと、12÷6=2で、答えを12と書いてしまいます。正しい答えは102です。確かめをすれば6×12=72で612に戻らないので気づきます。商の0を落とす誤りは、確かめの習慣だけで防げます。

2つ目は、分度器の目盛りを逆から読む誤りです。分度器には、左から始まる目盛りと右から始まる目盛りの2つが刻まれています。0の線を重ねた辺から読み始めれば正しい目盛りに当たりますが、もう一方の目盛りで読むと、50°の角を130°と読みます。50と130をたすと180になるので、読んだ値が見た目より明らかに大きいか小さいかで気づけます。角が直角より小さく見えるのに90より大きい値を読んだら、目盛りが逆です。見た目との照らし合わせを、測るたびに1秒だけ入れてください。

3つ目は、組み合わせた図形の面積を1つの長方形として計算する誤りです。図3のように、横8cm、縦6cmの長方形の右上から、横3cm、縦2cmの長方形を切り取った形があります。この面積を8×6=48cm²と答える誤りが出ます。正しくは、全体の48cm²から切り取った3×2=6cm²をひいて、42cm²です。別の求め方として、図形を横の点線で上下に分け、下の横8cm縦4cmの長方形が8×4=32cm²、上の横5cm縦2cmの長方形が5×2=10cm²、合わせて42cm²としても同じ答えになります。

図3 長方形から長方形を切り取った図形の面積の求め方

図3の形で大事なのは、問題に書かれていない長さを自分で出すことです。上の辺の5cmは8-3で、右の辺の4cmは6-2で求めます。この引き算をしないまま、見えている数だけをかけると、答えが合いません。図を見たら、まず書かれていない辺の長さを書き込む。この1つの動作が、面積の問題の正答率を変えます。

確かめの問題

わり算の筆算と直線の角と面積の問題を3問置きます。手順を声に出しながら解いてください。

問1。816÷34を筆算で計算し、答えを確かめの式で確かめてください。

問2。1本の直線の上の点から2本の半直線が出ていて、直線の上側が3つの角に分かれています。左の角が65°、右の角が40°のとき、真ん中の角は何度ですか。

問3。横20cm、縦15cmの長方形の紙から、1辺5cmの正方形を1つ切り取ります。残った紙の面積は何cm²ですか。

答えと解説

問1の答えは24です。81を34でわる見当は、34×2=68、34×3=102で、102は81より大きいので商の十の位は2です。81-68=13、一の位の6をおろして136、136÷34は34×4=136でちょうど4です。余りは0で、答えは24です。確かめは34×24=816です。

問2の答えは75°です。直線の角は180°なので、180-65-40=75です。65+40=105を先に計算して、180-105=75としても同じです。分度器で測らなくても、直線が180°であることから計算で求まります。

問3の答えは275cm²です。もとの長方形の面積は20×15=300cm²、切り取る正方形の面積は5×5=25cm²、残りは300-25=275cm²です。切り取る場所が角でも真ん中でも、残りの面積は変わりません。切り取った形の面積だけが答えを決めます。

3問とも正解なら、第4段の50分の通し練習に進んでください。問1を間違えたなら第1段に、問2か問3を間違えたなら第2段に戻ります。戻ることは遠回りではありません。

次に受ける級と入試での扱い

8級に合格したら、次は小学校5年程度の7級です。7級では小数のかけ算とわり算、分数のたし算とひき算、割合が加わり、8級の面積の考え方が三角形や平行四辺形の面積に広がります。8級で面積の単位の換算を確かめておくと、7級の面積の問題がそのまま解けます。

入試での扱いは、学校ごとに違います。算数検定の級を出願の書類に書ける学校もあれば、書く欄がない学校もあります。受ける予定の学校の募集要項を、その年の版で確かめてください。8級そのものが入試で有利になる、と言い切ることはしません。

個別指導で8級の対策を始めるときは、小4の範囲の前に、小3のかけ算の筆算と1けたでわるわり算を解いてもらい、どこまで戻るかを決めます。わり算の筆算の手順が止まるお子さまの多くは、小3の2けた×1けたのかけ算の暗算に時間がかかっています。

まとめ

8級は、50分で30問、7割の正答で合格する検定です。出題の45%が小3程度の範囲なので、小4の勉強だけでは届きません。わり算の筆算、角と面積、小3の計算、時間を測る練習、この4つの段を順に進め、筆算は必ず確かめの式で終えます。夏休みの宿題で止まったわり算の筆算は、8級の合格証を受け取った後も、中学の数学まで手の中に残ります。

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