電話 0422-27-7828チャットで質問無料相談を予約

武蔵野個別指導塾の特徴

図形は「空間の力」で伸びる—訓練の研究|武蔵野個別指導塾

展開図や立体の問題で止まるときは、頭の中だけで考え続けず、予想して動かし、図に戻る練習を試せます。基準の面を固定して箱を折る手順から、展開図で追うべき動きが見えてきます。

武蔵野個別指導塾

図形は「空間の力」で伸びる—訓練の研究

箱ならわかるのに、図になると止まる

よくあるのは、自習室の時計の下で紙の箱を折りながら、「この面と向かい合うのはどこ」と聞かれると答えられるのに、箱を横へ置いて展開図だけを見ると鉛筆が止まるという場面です。手で持てば確かめられる形が、紙の上では急に遠くなります。保護者の方には、さっきできたことがどうしてできないのか、不思議に映るかもしれません。

けれども、箱を触って答えることと、線だけの図から箱を思い描くことには、間にいくつもの作業があります。折り目を見つける、動かさない面を決める、隣の面がどちらへ起き上がるか考える。そこで一度に迷うと、面積や体積の公式を覚えていても使うところまで進めません。

図形が苦手という言葉を、もう少し細かくしてみましょう。向きを変えると同じ形だと気づきにくいのか、見えない面の位置がつかめないのか、図から長さを選べないのか。止まる場所が違えば、練習も変えられます。「空間の力」を育てる出発点は、才能を判定することではなく、頭の中で省略していた動きを、手元で確かめられる形に戻すことです。

武蔵野個別指導塾の自習室 武蔵野個別指導塾

空間の力は、形を動かして関係を保つ力

ここでいう空間推論とは、形の位置や向き、部分どうしの関係を考えることです。たとえば、三角形を紙の上で回しても辺の長さは変わりません。箱を反対側から見れば、見える面は変わりますが、もともと隣り合っていた面は隣り合ったままです。変わるものと変わらないものを区別すると、図の見かけに引っ張られずに考えやすくなります。

図形の問題では、この作業と計算が重なります。三角形の面積を求めるときにも、底辺を選び、それに垂直な高さを見つけ、その後で計算します。図を横に向けただけで解けなくなる場合、掛け算の練習を増やす前に、底辺と高さの組を選ぶところを見たいのです。立体でも、見えている斜めの線を高さだと思えば、計算自体は正確でも答えがずれます。

空間の力を練習によって育てる可能性を示す研究があります。オーストラリアの8年生32学級を対象とした研究では、10週にわたる計12時間の空間推論の訓練によって、幾何・測定に加え、数と代数の成績にも向上がみられました(Lowrieほか・2019)。図形を扱う学習を、もともと得意な生徒だけの活動と考えず、指導の対象として捉える根拠になります。

一方、オーストラリアの11年生73名を対象とした無作為化比較試験では、空間の訓練によって測定と幾何の成績は上がりましたが、数と代数への効果はみられませんでした(Adamsほか・2022)。幾何・測定の向上という共通点と、数・代数では分かれた結果を、分けて読む必要があります。練習の記録でも、展開図の判断と代数の計算を別の欄にすれば、何が変化したかを捉えられます。

この分野で扱われる研究の多くは海外の小中学生を対象とし、ここで挙げた研究も豪州の8年生32学級と11年生73名という異なる対象で結果が分かれているため、日本の中学生一人ひとりへの効果や他単元への広がりを一律に見込むことはできません。家庭で取り入れる際は、研究の訓練時間をそのまま宿題にするのではなく、いまのつまずきを確かめられる小さな課題から始めます。

大事なのは、頭の中で動かせなかった形を、実物で動かして終わりにしないことです。「予想する」「動かして確かめる」「図に戻って説明する」をつなげます。実物だけなら答えられるお子さまには、図へ戻るところが練習になります。図を見て答えだけ当たるお子さまには、どの面を基準に考えたかを示すところが練習になります。

また、絵の上手さと図形の考え方は分けて扱えます。まっすぐな線を引くのに時間がかかっても、向かい合う面を正しく対応させられる場合があります。きれいな透視図を描くことに集中するより、基準の面に丸をつけ、動かす面に矢印を添えた方が、考えた道筋を残せます。まず読める図を作り、必要な関係を記録することを目標にします。

予想して、動かして、図に戻る練習

最初に用意するのは、学校で使っている教科書や問題集、方眼紙、鉛筆、消しゴムです。立体を扱う日は紙の箱や、方眼紙を折って作る模型を加えます。新しい問題を大量に集める必要はありません。いま解けなかった問題から、回転、展開図、見取り図のどれかを選び、同じ図を確かめるために使います。計算まで進むかどうかは、その日の課題によって決めます。

時間は、準備2分、予想と操作5分、紙の問題4分、記録2分という区切りから試せます。これは家庭で取り組みを区切るための提案です。途中で難しくなったら、同じ課題を長く続けず、どこまで動かせたかを書いて終えます。速さを競わずに、「今日は向かい合う面を1組見つける」のように終了地点を決めておくと、一人でも取りかかりやすくなります。

1.平らな図形で、回しても変わらないものを見る

最初は、方眼紙に左右で形の違う図形を描きます。たとえば、長方形の右上の角を小さく切り取った形です。上側の辺にA、下側の辺にBと書きます。紙を動かす前に、「半回転したら、切り取った角はどこへ移るか」を別の紙に描いてください。その後で紙を半回転させ、予想と見比べます。紙を裏返さず、机の面に沿って回すのが今回の約束です。

答え合わせでは、形全体の雰囲気ではなく、印をつけた角と辺を追います。右上の角は左下へ移り、AとBの位置も入れ替わりますが、それぞれの辺の長さはそのままです。「切り取った角の隣にはどの辺があるか」まで確かめると、場所が移ることと、つながりが保たれることを区別できます。予想が違っていたら、間違えた図を消す前に、正しい移動先を矢印で結びます。

次に、教科書の三角形を描いた紙を回してみます。底辺に選んだ辺へ印をつけ、それと垂直になる高さを指でたどります。紙を回しても同じ辺を底辺と決めているなら、それに対応する高さも同じ線分です。別の辺を底辺に選び直すときには、高さも選び直します。「下にある線だから底辺」と決めていないかを、自分で点検するための練習です。

ここで混同しやすいのが、回すことと裏返すことです。切り取った角のある紙を裏返すと、机の面に沿って回した場合とは印の見え方が変わります。違いが曖昧なら、表にだけ丸を描き、回すと丸が見えたまま、裏返すと見えなくなることを試します。問題に「回転」とある日は裏返さず、「対称移動」とある日は折り返す関係を見るなど、問われた動きの約束を最初に読みます。形が似ているという印象だけで操作を選ばないための確認です。

2.展開図は、動かさない面を先に決める

立方体の展開図は、方眼紙に同じ大きさの正方形を横に4枚並べ、左からA、B、C、Dと書いて作れます。Bの上にE、下にFを1枚ずつつけます。この形を外側の輪郭に沿って切り取り、正方形どうしの境目を折り目にします。切る前の図もノートに写しておくと、組み立てた後に紙の問題へ戻れます。はさみの準備が難しいときは、切る作業だけ事前に済ませてもかまいません。

折る前にBを底の面と決め、Bの向かいに来る面を予想します。いきなり全部を頭の中で組み立てる代わりに、Bを机に置いたまま、AとCを壁のように起こします。次にEとFを起こし、最後にCにつながるDを折ります。DがBの上をふさぐ位置に来ることを確かめたら、写した展開図のBとDに同じ印をつけます。

残りの面も調べると、AとC、EとFが向かい合う組になります。自分で確かめるには、向かい合う組を全部書いた後、どの面も1回ずつ登場しているかを点検します。同じ面を別の組にも使っていたら、どこかで追い方がずれています。また、組み立てた状態で同じ辺を共有する2つの面は隣り合う面です。向かい合う面として選んでいないか、折った箱で調べられます。

ここで模型をいったん開き、ノートの図だけを見て、BからDまでの折る順序を指でなぞります。言葉は「Cを立てて、その先のDを上へ」のように短くて十分です。うまく言えないところがあれば、そこだけもう一度折ります。模型を閉じたまま答えを覚えるのではなく、平らな図のどの線が折り目になるかを戻って確かめます。

3.見取り図では、見える線と隠れた線を分ける

次は紙の箱を少し斜めから見て、見える面だけを簡単に描きます。箱の角にAという印をつけ、その角につながる辺を実物でたどってください。そのうち今の位置から見える辺を実線で、箱の向こう側に隠れる辺を破線で描きます。線を正確な角度で描くことより、どの角とどの角がつながっているかを優先します。

描けたら、箱を動かす前に「反対側から見ると、どの面が見えるか」を予想します。その後で箱を回し、予想した面が本当に見えるかを確かめます。見えなくなった面も、箱から消えたわけではありません。描いた図にない面を数え落としていた場合は、「隠れている」とメモしてから描き足します。箱の正面を変えたために、別の立体だと思っていないかも調べられます。

教科書の図に戻ったら、描かれた線の見た目の長さではなく、問題文の数値や直角の印を探します。直方体の見取り図では、奥行きを表す辺が紙の上で短く斜めに描かれることがあります。その線を定規で測って計算するのではなく、どの辺の長さが与えられているかを対応させます。模型で確かめた「つながり」と、問題に書かれた「条件」を合わせる段階です。

表面積へつなげる日は、実物の面に順に小さな印をつけ、数えた面を展開図でも塗ります。直方体なら向かい合う面が同じ形と大きさなので、同じ組を同じ印で示せます。面をすべて対応させてから、それぞれの面積を求めて足します。足し算の前に「図のこの長方形は、箱のどこか」を指せれば、見えている面だけを計算していないか点検できます。図を読む作業と計算する作業を、ノートの上でも分けて残してください。

4.答えを隠して、向きの違う図で確かめる

解答例を使うときは、まず図と説明を読み、どの面や辺が基準になっているかだけ印をつけます。続いて解答を閉じ、同じ問題を自分の図で解き直します。最後に問題用紙の向きを変えて、同じ面や辺を選べるか調べます。問題集は答えを写すため、方眼紙はきれいな絵を作るため、と役割を固定せず、考えた関係を確かめる道具として使います。

ただし、用紙を回す練習と、問題そのものを変える練習は区別します。同じ図なら解けるようになった後で、別の展開図や別の辺を底辺にした問題へ移ります。そこで止まったら、前の練習が無駄だったと考えず、基準を選び直すところを確かめます。数値まで変えると何に迷ったかが見えにくいため、最初は向きや配置だけを変えると取り組みやすくなります。

予想が何度も外れる日は、動かす面の数を減らします。展開図全体の完成を考える前に、基準の面と隣の面だけを見て、折った後に接する辺を指します。反対に、見ずにすぐ答えられる日は、答えの暗記になっていないか、基準にする面を変えて説明します。難しさを変える際にも、何を変えたかは1つに絞ります。止まった理由が追える状態を保つと、自分で練習を調整しやすくなります。

最後の記録は「予想」「確かめ方」「次に見る場所」の3つで十分です。「Dだと思った」「Bを置いたまま折った」「次はEとFも調べる」と残します。翌日は模型を見る前に記録を読み、図だけで答えを出してから確かめます。正答数に加えて、実物を使ったのか、印だけで考えられたのかも書いておくと、自分の助けになった道具がわかります。

武蔵野個別指導塾の教室 武蔵野個別指導塾

個別指導では、見えなくなった一手を探す

個別指導で最初に確かめるのは、図形の単元全体が得意か苦手かという区分ではありません。同じ箱を見せたとき、実物なら答えられるか、図にすると止まるか、図の関係は読めても式を立てると間違えるかを分けます。たとえば、向かい合う面は選べるのに表面積が合わない場合、面の数え落としなのか、面積の計算なのかで戻る場所が変わります。

授業では、答えを聞く前に「いま動かさないことにした面を指してみてください」と確かめます。基準が途中で入れ替わっていれば、そこに印をつけます。折る向きを逆に考えていれば、その折り目だけを実物で動かします。すべてを最初から説明し直すより、考えがずれた一手を取り出すことで、お子さまが自分の予想を修正できるようにします。

塾が受け持つのは、課題の選定、必要な模型の用意、説明の順序、確かめ方の調整です。模型を使えば解ける段階から、図に印があれば解ける段階へ、さらに印も自分で選べる段階へと支えを減らします。一度模型を外して迷うなら、動かす面だけを見せるなど、支えを部分的に戻します。毎回同じ量の説明を足すのではなく、どの助けが要るかを授業中に判断します。

たとえば、BとDが向かい合うことを覚えた直後には、文字の並びが答えの手がかりになっていることもあります。そこで文字を変えたり、展開図を横向きに置いたりして、折り方から判断できるかを見ます。正解したらすぐ難しい立体へ進めるのでなく、「どの面を置いて、どの面を起こしたか」を短くたどってもらいます。答えと道筋を合わせて見るためです。

図形と計算の切り分けも必要です。直方体の体積なら、縦、横、高さに当たる長さを図から選ぶところと、それらを掛けるところを分けて記録できます。辺の選択が合っていれば、計算の誤りを空間の苦手さにまとめません。反対に計算ができても、どの長さを掛けたか説明できなければ、図へ戻ります。練習の量を決める前に、練習する中身を絞ります。

家庭にお願いする役割は、授業と同じ説明を再現することではありません。取り組む時間を短く区切れるようにすること、紙や箱を出せる場所を整えること、止まった問題をそのまま持ち帰れるようにすることです。「なぜわからないの」と理由を急いで聞くより、「動かす前はどこに来ると思った」と予想を聞けば、正解していなくても会話を始められます。

家庭で答えが合わなかったときは、保護者の方が立体を頭の中で組み立てて説明し切る必要はありません。「模型では選べた」「紙だけだと隣の面を選んだ」と違いを残せば、授業で扱う材料になります。説明が長くなり、お子さまが聞くだけになったら、その日は予想の印をつけたところで終えます。続きをどこから始めるかが残っていれば、次の練習へつながります。

進み具合は、正解か不正解かだけでなく、条件を添えて見えるようにします。たとえば記録欄を「模型あり」「図に印あり」「自分で印をつけた」に分け、そのとき取り組んだ課題を短く書きます。「図形が少しよくなった」よりも、「向きの違う展開図でも、基準の面を自分で決めた」という記録の方が、次の課題を選びやすくなります。

連絡は「今日扱った形/一人でできた動き/残った迷い/家庭で試すこと」の順にそろえます。例として、「立方体の展開図/底の面を固定して折れた/図だけでは最後の面で迷う/折る前の予想だけ記録する」と伝えます。宿題のページ数だけを知らせるより、家庭でどこまで見ればよいかが明確になります。保護者の方からも、取り組めた時間と止まった場所を返せます。

次の授業では、前回と同じ問題を解けたことに加え、向きや配置が違う問題で何が起きるかを確かめます。新しい図ではまた模型が必要でも、基準の面を選ぶところが自力でできていれば、その変化を記録します。武蔵境で通塾を検討する際も、「空間認識を鍛えます」という説明だけでなく、どの課題を使い、どの助けを減らしていくかを尋ねると、指導の中身を考えやすくなります。

図形の練習でよくある3つの疑問

Q.立体を想像できないのは、生まれつきですか

今の問題で止まったことだけから、生まれつきだと決める必要はありません。空間推論を訓練の対象にした研究があり、家庭でも「実物ならできること」と「図だけでは迷うこと」を分けて確かめられます。最初から立体全体を思い浮かべるのが難しければ、固定する面を決め、隣の面だけを動かすところから始めてください。

ただ、「練習すればできる」と励ますだけでは、今日することが見えません。「この折り目で起こした面はどこへ来るか」のように、予想できる問いへ小さくします。できた動きを残し、次はどこを確かめるかを決める方が、取り組みの手がかりになります。

Q.積み木やパズルだけ続ければ、数学にもつながりますか

形に触れる活動を、数学の問題と結びつける場面を作ってみてください。箱を組み立てたなら、展開図の向かい合う面に同じ印をつける。形を回したなら、回す前後で変わらなかった辺を指す。活動の後に紙の図へ戻ると、何を確かめていたのかが残ります。

楽しく完成させたことと、条件を読んで解けたことは、別々に見ておきます。遊びの時間をすべて勉強に変える必要はありませんが、図形の復習として取り組む日は、最後に学校の問題を1つ開き、同じ見方を使える場所を探すと目的がはっきりします。

Q.定期テストが近くても、模型から始めてよいですか

展開図を眺め続けて手が止まるなら、模型で折る向きを確かめる時間を短く取れます。確かめた後は模型を置き、同じ問題を紙だけで解いてください。模型を作ること自体が長い作業になりそうなら、手元の箱や準備済みの形を使い、今回必要な関係だけを見ます。

復習では、今止まっている問題を優先します。体積の計算で迷うなら辺の対応、表面積なら面の数え方、展開図なら折り目というように、使う目的を絞ります。模型を見て納得した後、自分で選ぶ段階を残すことが、テストの紙面へ戻るための練習になります。

最初に動かす面が決まれば、練習を始められる

図形で止まったとき、「空間の力がない」とひとまとめにすると、戻る場所が見えなくなります。まず固定する面を選び、動かした後の位置を予想し、実物で確かめて図へ戻る。その往復なら、今日の1問から始められます。全部を頭の中で動かそうとせず、いま追える面や辺を足場にしてください。

保護者の方も、お子さまが迷ったところをすぐ埋めなくてかまいません。予想の印が残っていれば、授業でその続きを確かめられます。どの面を固定し、どの折り目で見失ったのかを記した図なら、武蔵野個別指導塾の学習相談でも迷いの位置を共有できます。頭の中で消えた面を紙の上で追い直すたびに、展開図には折り方の道筋が浮かびます。

参考文献

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。

お電話 チャットで質問チャット