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共通テストの「解答やめ」の後に書くと失格か—定規や受験票への書き込みなど不正行為になる動作|武蔵野個別指導塾

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「解答やめ」の声の後に鉛筆を握っているだけでも不正行為の一覧に入ります。受験案内の50・51ページを、定規の扱いと受験票の裏のメモまで、模試で手を止める練習に落とし込んでください。

「解答やめ。鉛筆や消しゴムを置いて問題冊子を閉じてください。」という指示の後に、鉛筆や消しゴムを持ったままでいることも、解き続けることも、令和9年度の受験案内では「不正行為となります」の一覧に入っています。公式の文書に「失格」という言葉は出てきませんが、不正行為と扱われれば、監督者からその場で受験をやめて退室するよう指示され、それまでに受けた共通テストの成績は教科・科目を問わず無効になると書かれていて、最後の一問が0点になるだけでは済みません。定規・コンパス・電卓を試験時間中に使うのも同じ一覧で、使っていなくても、かばんにしまわずに身に付けたり手に持ったりしていると「不正行為となることがあります」。どれも、前の晩の筆箱の中身と、模試での手の止め方で防げる動作です。

本試験が2027年1月の16日(土)と17日(日)に行われる令和9年度試験で、試験室の手の動きと筆箱の中身について読んでおく行は次の5つです。

動作 文書に書かれた扱い どの文書か
「解答はじめ。」の前に問題冊子を開く・解き始める 不正行為となる 令和9年度 受験案内 50ページ
「解答やめ。」の後も鉛筆や消しゴムを持っている・解き続ける 不正行為となる 令和9年度 受験案内 50ページ
定規(定規の機能を備えた鉛筆なども含む)・コンパス・電卓などを使う 不正行為となる 令和9年度 受験案内 50ページ
それらをかばんにしまわず、身に付ける・手に持つ 不正行為となることがある 令和9年度 受験案内 51ページ
受験票の余白や裏に何かを書く その受験票は使えない(令和8年度の受験上の注意は、カンニングとみなされれば不正行為と書いた) 令和9年度 受験案内 42ページ・令和8年度 受験上の注意

よくあるのは、模試の国語で「解答やめ」の声がかかった瞬間、最後の一問のマークが楕円の半分しか塗れておらず、鉛筆を握った手を離せないという場面です。あと二秒で塗り切れる、と思って手首を動かしかけたところで監督の先生と目が合い、ようやく鉛筆を置く。答案が集められていくあいだ、頭の中は「本番なら今ので失格だったのか」と「半分のマークは読まれるのか」の二つで埋まり、次の科目の前の見直しが一行も入ってこなくなります。

受験案内が「不正行為となる」と書く手の動き

令和9年度の受験案内は、不正行為を50ページと51ページの二段に分けて並べています。一段目は「次のことをすると不正行為となります」で始まるア〜コの10項目、二段目は「不正行為となることがあります」で始まるア〜クの8項目です。二段目の動作も、指示に従わずに不正行為と認定されれば、扱いは一段目と同じだと書き添えられています。図1のように、同じ定規でも「使う」は一段目、「しまわずに手に持っている」は二段目に入ります。

図1 不正行為「となる」と「となることがある」の二つの一覧の主な動作

書いてよいのは二つの声のあいだだけ

一段目の中で時間の区切りに関わるのは二つです。キは「解答はじめ。」の声より先に冊子を開いたり、答えを書き始めたりすること。コは「解答やめ。」の声の後も鉛筆や消しゴムを手にしていたり、答えを書き進めたりすることです。鉛筆を紙に当ててよいのは、この二つの声にはさまれた時間に限られます。

コの文が「解答を続ける」だけで終わらず、「持っていたり」まで含めている点が要です。塗り足していなくても、鉛筆を握ったままでいること自体が一覧の言葉に当たります。消しゴムも同じ文に名前が出ているので、書き足すのではなく消すだけ、という言い分も通りません。令和8年度の受験上の注意では、入室終了の後、試験開始までのあいだに注意事項の説明と問題冊子・解答用紙の配付があると書かれていました。冊子が机に置かれてから「解答はじめ」の声が出るまでは、表紙が目の前にあっても開いてはいけない時間です。

定規が禁止なのはなぜか、文書に理由はあるか

一段目のクは、定規やコンパス、電卓、そろばん、グラフ用紙といった「補助具」を試験時間中に使うことで、この定規には定規の機能を備えた鉛筆なども含まれます。共通テストで定規を使うと失格になるのはなぜか、という問いを受験生からよく聞きますが、令和9年度の受験案内にも令和8年度の受験上の注意にも、定規を禁じる理由そのものは書かれていません。センターの令和9年度の実施要項が試験全体について述べているのは、中立と公正を旨として試験を行い、不正行為を防ぐために内容と罰則を知らせ、所持品の確認や巡視を十分に行う、という方針までです。理由を推し量った説明はいろいろ出回っていますが、どれも公式の文ではありません。確かなのは、補助具を使わずに解くことが受験者に共通の決まりであることと、定規の機能を備えた鉛筆も定規と同じ扱いになることの二つです。数学の図を定規なしでかく工夫は、同じ特集の「共通テスト数学に計算用紙はあるか」の題で一本にしています。

二段目のアは、定規などの補助具や電子機器、教科書・参考書・辞書などの書籍類を、かばんにしまわずに身に付けていたり手に持っていたりすることです。こちらは「となることがあります」の側で、使っていなくても、上着の胸ポケットに定規を差したまま座っている、といった状態が当たりえます。48ページの「机の上に置けるもの」の一覧にも定規は無く、一覧の外の物を置いていると、解答を一時中断させて試験終了まで預かることがある、とも書かれています。二段目には、時計や携帯電話の着信・アラーム・振動の音を長く鳴らして試験の進行に影響を与えることも入っています。スマートフォンやスマートウォッチには、電源を切っていてもかばんの外なら不正行為となる別の決まりがあり、同じ特集の「共通テストのスマホの電源とスマートウォッチ」に分けました。

受験票、メモ、問題冊子

受験票について、令和9年度の受験案内の42ページは、余白や裏面に何かが書かれている受験票は使えないとしています。不正行為の一覧そのものに入っているのは、受験票などの内容を改ざんすること(一段目のア)です。令和8年度の受験上の注意は冒頭の留意点で受験票に何も書き込まないよう求め、カンニングとみなされた場合は不正行為になるとしていました。令和9年度の言い回しは受験上の注意の掲載を待って読むとしても、受験票に書かないという結論は動きません。

一段目のウのカンニングには、試験の教科・科目に関係するメモやコピーを机の上などに置いたり見たりすることが含まれます。休み時間に見ていた要点の紙を、筆箱の下に挟んだまま試験時間に入れば、この文の形になります。黒鉛筆も、和歌や格言などが印刷された物は机に置けないと48ページにあります。

問題冊子は、その試験時間が終わるまで試験室から持ち出せず、持ち出せば不正行為です。トイレなどで一時退室するときに冊子を手にしたまま出れば、この項目に当たります。解答用紙は、時間に関係なく試験室から持ち出すと不正行為です。試験が終わった後の問題冊子は持ち帰ります。

不正行為と認定されたときと、カードでの注意

一段目に当たったと扱われると、その試験室で受験を打ち切られて退室し、残りの時間割は受けられず、それまでに受けた教科・科目の成績も一つ残らず無効になります。1日目の科目を受け終えていても、2日目に不正行為となれば、受けた科目の全部が対象になるという読み方です。状況によって警察へ被害届を出すなどの対応をとる場合がある、とも書かれています。

いっぽう49ページの巡視の項には、不正行為に見えるような行為は監督者がカードを使って注意する場合がある、と書かれています。受験案内にあるのはその一文までです。注意を受けたら、その動作をやめて指示に従う。二段目のキに、試験場で監督者などの指示に従わないことが入っているので、注意の後にとる動きは一つしかありません。問題の写真や文をSNSなどに上げることは、試験が済んだ後でもしないよう求める文が48ページにあり、こちらは不正行為の一覧とは別の項目です。

自分の筆箱と受験票と答案で確かめる所

決まりは全員に同じでも、引っかかりやすい所は人によって違います。自分の場合を確かめる材料は、受験票、いま使っている筆箱、過去問や模試の答案の三つです。受験票はマイページから12月4日(金)の10時以降に取り出せます。

受験票では、地理歴史・公民と理科の備考欄を見ます。「2科目登録」とあれば、その試験時間は9時30分から11時40分までの130分で、第1解答科目の60分が終わる10時30分に一度答案を集める区切りがあり、10時40分から第2解答科目の60分が始まります。あいだの10分は、トイレなどの一時退室もできない時間だと令和9年度の受験案内にあります。令和8年度の受験上の注意では、この時間に問題冊子を開くこともできないと書かれていました。2科目登録の人には、同じ試験時間の中で手を止める区切りが二度来ます。地理歴史・公民では「地理歴史,公民1」と「地理歴史,公民2」の2冊が配られ、令和9年度の受験案内は2冊とも机の上に置くよう求めています。令和8年度の受験上の注意には、使わない方の冊子をかばんにしまうと不正行為と判断されることがある、とまで書かれていました。

筆箱では、中身を全部出して一つずつ見ます。定規、コンパス、分度器、軸に目盛りが印刷された鉛筆、公式や単語が刷られた鉛筆、自分で公式を書き込んだ消しゴムのカバー。書き込みのある物は、机に置いた時点で教科に関係するメモを置いた形になります。分度器は一覧の言葉に名前がありませんが、「グラフ用紙等の補助具」の「等」に入ると考えて家に置いていくのが安全です。筆箱そのものも「机の上に置けるもの」に入っていないので、本番では中身を机に出し、筆箱はかばんにしまいます。

受験票は、印刷した紙の裏を見ます。使った紙の裏に刷っていないか、余白に家族が乗り換えの時刻を書き足していないか。受験案内はA4の白い紙に縦向きで、拡大や縮小をせずに印刷するよう求めています。

答案では、過去問や模試で終わりの合図が鳴った瞬間に何をしていたかを思い出します。最後の大問のマークを終わりにまとめて塗る癖があるか、残り時間を見ないまま新しい問いに入っていないか、塗りかけのマークが残っていないか。半分しか塗れていないマークや、消し跡が残ったまま塗り直したマークは、受験案内の49ページにあるとおり、正しく読み取れないことがあります。「解答やめ」で困るのは、たいてい最後の数分の組み方の問題です。

もう一つ、志望校の個別学力検査の持ち物と不正行為の扱いは、共通テストと同じとは限りません。文部科学省の令和9年度大学入学者選抜実施要項は、持ち込めない物や不正行為に当たる行為と罰則を募集要項などで知らせるよう大学に求めているので、各大学の募集要項の「試験当日の注意」にあたる欄で読みます。

今日から本番の「解答やめ」まで、手の動きを決めておく順番

決まりを覚えるだけでは、声がかかった瞬間の手は止まりません。止める動きを先に決め、模試と過去問で何度も繰り返しておきます。順番は次のとおりです。

  1. 今週のうちに、筆箱を勉強用と本番用に分けます。本番用には、HBなどの黒鉛筆を数本、鉛筆キャップ、プラスチック製の消しゴム、小さな鉛筆削りだけを入れ、定規やコンパスは勉強用の方へ移します。保護者の方は、お子さまと一緒に本番用の筆箱を一度開けてみると、目盛り付きの鉛筆のような見落としが出てきます。
  2. 過去問を時間を計って解くたびに、終わりの合図で同じ動作をします。たとえば、鉛筆を答案から離して机の右に置く、消しゴムを鉛筆の隣に置く、問題冊子を閉じる、両手を膝に置く、の四つです。家族に「解答やめ」と声をかけてもらい、声が言い終わる前に鉛筆が机に着いているかを見てもらうと、自分では気づかない手の遅れがわかります。シャープペンシルでメモをとっていた人は、それも同じように手から離します。
  3. 最後の10分の使い方を決めます。たとえば国語なら、令和9年度の時間割では13時から14時30分までなので、図2のように14時20分になったら塗り残しの欄が無いかを探し、14時27分を過ぎたら新しい問いには入らず、塗りかけのマークを塗り切ることだけに使います。この3分の線を守れば、声がかかったときに鉛筆の先が楕円の上にある場面そのものが減ります。マークは大問ごとに塗り、最後にまとめて塗る組み方はやめておきます。リスニングについては、聞き終えた設問の答えをその都度解答用紙に塗ることが令和9年度の受験案内の進行の欄で求められていて、冊子に控えておいて後から一度に塗るやり方は認められていません。
図2 国語の最後の10分の時刻の帯と、解答やめの後の動作
  1. 12月4日(金)10時を過ぎたら受験票を取り、新しいA4の白い紙に刷って裏が白いことを確かめ、クリアファイルに入れます。数学②で選ぶ問題の順や、地理歴史・公民で解く順のような予定は、受験票ではなく別の紙に書いてかばんに入れておきます。
  2. 12月上旬に令和9年度の受験上の注意が載ったら、受験案内の50・51ページと並べて読みます。机の上に置ける物、受験票の扱い、不正行為の二つの一覧に、令和8年度の版から変わった語があれば印を付けます。
  3. 前の晩は、本番用の筆箱の中身を机に全部出し、定規の機能を持つ物が混じっていないかを最後に見ます。休み時間に見るつもりの要点の紙は、筆箱ではなく、かばんの別のポケットに入れます。
  4. 当日、試験室に入ったら、机に置ける物以外はかばんにしまいます。冊子が配られても「解答はじめ」の声までは触らず、表紙が配られた向きのまま机に置いておきます。終わりの声がかかったら、練習した四つの動作をそのまま出します。2科目登録の人は、10時30分の区切りでも同じ動作をします。
  5. 試験が終わったら、問題冊子は持ち帰り、問題の写真や文をインターネットに載せないようにします。受験票は、大学の個別試験の当日や入学手続で要る場合があると受験案内にあるので、書き込みをしないまま保管します。

「最後の一マークくらい」は通らない—よくある思い込み

答案を見ていると、決まりそのものより、決まりの手前にある思い込みでつまずく人が目立ちます。図3は、そのうち4つと、声の後にとるべき動作を一つの表にしたものです。

図3 解答やめの声の後のよくある思い込みと正しい動作の表

一つ目は、最後の一つのマークを塗り終えるくらいなら見逃されるだろう、という思い込みです。コの文は「持っていたり」まで含んでいて、何秒までなら構わないといった時間の長さで分ける言葉は入っていません。半分のマークは読み取れないことがありますが、読まれないかもしれない1問と、受けた全教科の成績とを比べる場面ではありません。声が聞こえたら鉛筆を置きます。

二つ目は、消すだけなら、あるいは問題冊子に自分の答えを写すだけなら解答ではない、という思い込みです。消しゴムは文に名指しで入っており、冊子への書き写しも鉛筆を持たなければできません。自己採点用に答えを冊子に残すなら、試験時間の中で済ませておきます。

三つ目は、自分の時計ではまだ時間が残っている、という思い込みです。一覧の言葉は「指示に従わず」で、合図になるのは監督者の声です。前の晩に時計の時刻を合わせておくのは大事ですが、声と時計がずれたときに従うのは声の方です。

四つ目は、受験票の裏に予定を少し書くくらいなら、という思い込みです。令和9年度の受験案内は、余白や裏に何か書かれた受験票は使えないとしています。定規も同じで、使わなければ持っていてよい、とはなりません。かばんの外で身に付けていれば「となることがある」の側に入るので、家に置いていくのがいちばん確かです。

確かめる先と聞き方

「解答やめ」の後の手と定規の扱いで迷ったときに、文字で確かめられる先は次の6つです。

個別指導で確かめること

武蔵境駅から徒歩30秒の教室では、時間を計って解いた過去問の答案で、最後の大問のマークの濃さと、終わりの合図の瞬間に手がどこにあったかを生徒と一緒に見ます。本番用の筆箱の中身と、印刷した受験票の裏も、冬休みの前に机の上で一度並べてもらい、目盛り付きの鉛筆や書き込みのある消しゴムが混じっていないかを二人で確かめます。

まとめ

声が聞こえたら手を開く。塗りかけの楕円が一つ残っていても、その手は開く。この一つの動作を模試と過去問の終わりのたびに繰り返してきた人の鉛筆は、令和9年度試験の国語が終わる14時30分にも、2科目で受ける人の第1解答科目が区切られる10時30分にも、迷うより先に机の上で止まっています。

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