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共通テスト英語のリーディングは何語あるか—総語数の数え方と、1分に読める語数の測り方|武蔵野個別指導塾

大学入試センターは英語リーディングの語数を出していません。塾が過去の冊子を数えると令和8年度は設問込みで約5,600語。大問1つで1分あたりの語数を測れば、一周に何分要るかまで割り出せます。
共通テストの英語リーディングが全部で何語あるのか、大学入試センターは数を出していません。問題作成方針にも語数の決まりは無く、あるのは、問題の分量を「試験時間に応じた適切なもの」にするという方針の一文だけです。そこで塾が過去の問題冊子の英字を1語ずつ数えたところ、設問と選択肢まで含めて令和8年度は約5,600語、令和7年度も約5,600語、旧課程の最後の年だった令和6年度は約6,200語でした。この総語数を自分の「1分あたりの語数」で割れば、80分のうち、ただ一周読むだけで何分が消えるのかが出ます。
語数にかかわる公式の決まりと、塾が数えた数とを、出どころを分けて並べます。
| 調べた点 | 読み取れた中身 | 文書 |
|---|---|---|
| 試験時間と配点 | 80分100点(令和9年度・令和10年度とも) | 両年度の「出題教科・科目の出題方法等」 |
| 語数の決まり | 書かれていない。分量は試験時間に見合うよう配慮するとある | 令和9年度・令和10年度の「問題作成方針」 |
| 令和8年度の総語数 | 約5,600語(8大問・冊子は39ページ) | 令和8年度本試験の問題冊子を塾が数えた概数 |
| 令和7年度の総語数 | 約5,600語(8大問・39ページ) | 令和7年度本試験の問題冊子を塾が数えた概数 |
| 令和6年度の総語数 | 約6,200語(6大問・40ページ・旧課程) | 令和6年度本試験の問題冊子を塾が数えた概数 |
よくあるのは、高2の春、配られた過去問の冊子を何気なくめくっていて、英語のところで指が重くなる場面です。めくってもめくっても英文が続き、ようやく最後の大問の終わりが見えたところで、ため息がひとつ出る。「これ、全部で何語あるんだろう」。答えを知らないまま「多い」とだけ感じて冊子を閉じると、その感覚は高3の冬まで、数字の無い不安として居座ります。量の正体は、数えれば出ます。
公式に決まっているのは80分100点まで—語数を定めた文書は無い
まず年度をそろえます。いまの高3と既卒生が受けるのは令和9年度試験で、本試験は2027年1月16日(土)・17日(日)です。いまの高2が受けるのは令和10年度試験で、本試験は2028年1月15日(土)・16日(日)。この年度は、試験の日付と、出題の方法・問題作成方針までが公表されています。二つの年度の出題方法等を並べると、英語のリーディングはどちらも80分100点、出題範囲は英語コミュニケーションⅠ・Ⅱと論理・表現Ⅰの3科目で、決まりの中身は変わりません。いまの高1が受ける令和11年度試験は、まだ公式の文書がひとつも出ていないので、いまわかっている令和10年度までの決まりを手がかりにするしかありません。
語数について公式の文書が言っていることは、少なく、そしてはっきりしています。問題作成方針は、外国語(英語)の節で、問題のテクストや使う語彙、タスクを CEFR の概ね A1〜B1 レベルを目安に設定するとし、全教科に共通の節で、分量を試験時間に見合うものにすると書いています。何語にする、何語以内に収める、という数はどこにもありません。令和10年度の問題作成方針も、年度の字のほかは令和9年度と同じです。つまり総語数は試験の決まりではなく、その年の問題を作った結果として、あとから出てくる数です。
その「結果の数」を、塾は次のように数えました。センターのサイトの「過去3年分の試験問題」の頁にあるリーディングの問題冊子の PDF を文字に起こし、英字が続く並びを1語と数えます。アポストロフィでつながった形(don’t など)は1語、数字は数えず、選択肢や段落の目印になる A・B のような大文字1字は外しました。数に入れたのは、本文に加えて、設問、選択肢、英語で書かれた指示、図表や見出しの中の英語です。日本語の指示文は入れていません。こうして出したのが、令和6年度 約6,200語、令和7年度 約5,600語、令和8年度 約5,600語という概数です。センターが発表した数ではありませんし、大文字1字の扱いのような細かい決め方を変えるだけで、数え直すと百語前後は動きます。
図1のように、令和6年度と令和7年度のあいだには、語数の差のほかに、課程の切り替えという線が引かれています。令和6年度は旧課程の最後の年で、冊子は第1問から第6問までの6大問、表紙の注意事項によれば40ページでした。新課程の1年目の令和7年度から大問は8つになり、ページは39です。ページ数は1しか減っていないのに、英語はおよそ600語減りました。

いまの高2と高3が受ける試験と出題範囲がそろっているのは、令和7年度と令和8年度の冊子です。量の見本にするなら、この2年分を使います。なお、ここで数えたのはリーディングの冊子だけで、リスニングの英文はこの数に入っていません。
長文の語数は自分の冊子で数える—どの冊子の、どこからどこまでか
自分の勉強に要る数は、冊子全体の総語数よりも、1つの大問の本文の語数です。総語数は試験の全体の重さをつかむための数で、読む速さを測る物差しにはなりません。速さを測るなら、時計で測れる大きさに切り分けた、1つの大問の本文を使います。
冊子は、センターのサイトの「過去3年分の試験問題」の頁から手に入ります。令和6〜8年度の本試験と追・再試験の問題と正解が並んでいます。前の節に書いたとおり、量の見本にするのは令和7年度と令和8年度の本試験です。追・再試験の冊子は、測り直しに使う「まだ読んでいない英文」として取っておくと、同じ英文で二度測る失敗を避けられます。旧課程の令和6年度は、読む練習の素材にはなりますが、量を比べる見本からは外します。
次に、どこからどこまでを数えるかを決めます。長文の語数を測るときは、本文だけを数え、設問・選択肢・指示文は外します。読む速さを知りたいのに設問まで入れると、選択肢を見比べる時間が混ざり、数がにごるからです。反対に、冊子全体の約5,600語と比べたいときは、塾と同じく設問と選択肢も入れます。この二つを一枚の記録に混ぜないこと。記録の紙のいちばん上に「本文だけ」か「設問込み」かを書いておくと、何か月かあとに見返したときに迷いません。
数え方は二通りあります。一つは、PDF の文字を写して、文書作成ソフトのワード数の表示に任せるやり方です。速くて正確ですが、行の終わりでハイフンで切れた語が2語になったり、ページ番号や日本語の指示が混ざったりするので、貼りつけたあとに本文以外を消してから数えます。もう一つは、紙の冊子で数えるやり方です。本文の行数を数え、そのうち5行だけ語を数えて、1行の平均を行数に掛けます。たとえば、本文が42行で、選んだ5行の語数が12語・11語・13語・10語・12語なら、5行で58語、1行の平均は11.6語で、42行では約487語です。数十語はずれますが、1分あたりの語数を出すにはこれで足ります。
数える大問の順番は、自分の答案が教えてくれます。以前に解いた冊子を開き、時間切れになった大問、読み返した跡が多い大問に印をつけて、そこから数えます。令和8年度の冊子で大問ごとに数えてみると、前のほうの大問は短く、後ろの大問ほど英文が長くなっていました。短い大問1つだけで測った速さを、長い大問にそのまま当てはめないために、短いものと長いものの両方を数えておきます。
1分に読める語数を測り、練習の量を総語数から逆算する
ここからは、ストップウォッチと冊子1冊でできる手順です。図2のように、4つの段で1分あたりの語数が出ます。
- 大問を選ぶ。令和7年度か令和8年度の本試験の冊子から、前の節で印をつけた大問を1つ選びます。まだ解いていない大問なら、なお良い材料です。
- 本文の語を数える。前の節のやり方で、本文だけの語数を先に出し、記録の紙に書きます。数えながら内容を読んでしまわないよう、数える日と測る日を分けても構いません。
- 時間を測って読む。設問は見ずに、本文を内容をつかむつもりで頭から終わりまで一度通し、かかった時間を秒まで記録します。途中で読み返しても時計は止めません。読み返しもその人の読む速さの一部だからです。
- 語数を分で割る。秒を60で割って分にし、語数をその分で割ります。たとえば480語を6分24秒で読んだなら、6分24秒は6.4分なので、480÷6.4で1分あたり75語です。

4つの段が終わったら、その大問の設問を解き、正答の数を同じ行に書きます。速く読めても内容が取れていなければ、その数は使えません。記録の列は、年度、大問、本文の語数、読んだ時間、1分あたりの語数、設問の正答の6つで足ります。別の日に、短い大問と長い大問でも測り、自分の数を1つの点ではなく「70語から85語のあいだ」のような幅で持っておきます。
自分の数が出たら、総語数から逆算します。たとえば1分75語の人が、設問と選択肢まで含めた約5,600語を一度ずつ目で通すと、5,600÷75で約74.7分かかります。80分から引くと、残りは5分あまり。読み返し、選択肢の見比べ、マークは、この5分あまりに押し込むことになります。同じ計算で、1分100語なら一周は56分で、残りは24分です。この100語は目指す数として出したのではなく、割る数が変わると残り時間がどれだけ変わるかを見るための例です。どこまで速くするかは、自分の正答と一緒に見て決めます。
練習の量も、語数で決めると手ごたえが見えます。たとえば1日に大問2つ、本文で合わせて約1,200語を読むと決めたとします。4週間、28日続ければ33,600語で、設問込みで約5,600語の冊子に直すと、ちょうど6冊分です。「今日は長文を2つ」より「今日は1,200語」と数で書いておくほうが、休んだ日の穴が数字で見えます。2週間ごとに、まだ読んでいない大問で手順1から4をやり直し、1分あたりの語数が動いたかを確かめます。
保護者の方にできるのは、時計を持つ役です。お子さまが読み始める合図でストップウォッチを押し、読み終わりで止めて、秒まで紙に書く。それだけで、お子さまは時計を気にせず読むことに集中できますし、記録の行が増えていくのを一緒に見られます。読む速さそのものを責める材料にはせず、数が動いたかどうかだけを見てください。
「何語出るか」をめぐる四つの思い込み
一つ目は、「約5,600語はセンターが発表した数だ」という思い込みです。センターは語数を公表しておらず、ここにある数は塾が問題冊子を数えた概数です。ほかで見かける数が違っていても、どちらかが間違いとは限りません。設問を入れるか、大文字1字を入れるかで数は変わるので、比べるのは同じ数え方どうしに限ります。
二つ目は、「令和6年度より600語少ないから、いまの試験は楽になった」という思い込みです。令和6年度と令和7年度のあいだで課程が変わり、大問の数も6から8に増えました。英文の量だけでなく、問いの形そのものが違う試験を並べているので、語数の差だけで楽かどうかは決まりません。語数がほぼ同じ令和7年度と令和8年度でも、令和8年度の実施結果の概要に載る本試験の平均点は、令和7年度が57.69点、令和8年度が62.81点で、5点あまり違いました。量が同じでも、難しさは同じになりません。
三つ目は、「総語数は、覚えるべき単語数のことだ」という思い込みです。「何語出るか」という問いには、二つの意味が混ざっています。図3のように、短い英文 I saw a cat and the cat saw me を数えると、出てくる語を全部数える延べの語数は9語、同じ語を1回と数える異なりの語数は7語です。約5,600語は延べの数で、同じ the や and を何十回も数えています。覚える単語の数とは別物で、問題作成方針にも語彙の数は書かれておらず、あるのは CEFR の概ね A1〜B1 レベルを目安にするという一文です。

四つ目は、「約5,600語を80分で割った1分70語で読めれば間に合う」という思い込みです。この70語は、冊子の英語を一度ずつ目で通すだけの平均の速さで、読み返しも、選択肢を見比べる時間も、マークの時間も入っていません。1分70語で読む人は、一周で80分を使い切ります。割り算の答えは、到達すれば安心という線ではなく、時間がどれだけ足りないかを知るための数です。
確かめる先と聞き方
リーディングの語数を数で答えてくれる窓口は無いので、数える材料と、比べるときの決まりを、次の5か所で集めてください。
- センターのサイトの「過去3年分の試験問題」の頁:令和7年度・令和8年度の本試験と追・再試験のリーディングの冊子。表紙の注意事項のページ数と、第何問まであるかを最初に見る。
- 令和10年度の「問題作成方針」(いまの高2):外国語(英語)の節の CEFR の目安の一文と、分量についての一文。語数の数が書かれていないことを自分の目で確かめる。
- 令和10年度の「出題教科・科目の出題方法等」:リーディングが80分100点であること、出題範囲の3科目の名前。
- 高校の英語の先生:「授業の教科書の1課の本文は、何語くらいですか」。いつも読んでいる英文の長さを知ると、大問1つの重さが自分の言葉で測れる。
- 自分の記録の紙:本文だけか設問込みか、どちらで数えたか。1分あたりの語数が、短い大問と長い大問でどれだけ違うか。
個別指導で確かめること
塾では、生徒が手順1から4で残した記録の紙と、その大問の冊子に残った線や読み返しの印を並べて見ます。1分あたりの語数が落ちた大問で、どの段落に印が集まっているかを数え、次にどの大問で測り直すかを一緒に決めます。速さの数字と、同じ行に書いた正答の数は、いつも並べて読みます。数え直した語数が前の記録と合わないときは、記録の紙のいちばん上の「本文だけ」「設問込み」の書き分けから見直します。
まとめ
約5,600語という量は、高2の春に開いても高3の冬に開いても同じで、人によって違うのは割る側の自分の数だけです。その数は、大問1つとストップウォッチ1つで、今日のうちに出せます。80分のうち何分が足りないのかも、その割り算の答えからそのまま出てきます。ため息をついたあの冊子は、割り算の材料として、これ以上ない一冊です。
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