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不登校で勉強しないのは甘えか—怠けに見えるときの中身と、親が言わずにおく言葉|武蔵野個別指導塾

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「行かないなら、せめて勉強は」と言いかけた昼に飲み込んだ言葉を紙へ移す手順から、怠けに見える様子を疲れ・不安・わからなさ・時刻の乱れに分けて書き留める一週間の記録まで、相談の前に親だけで進められます。

甘えかどうかを、親が外から決めることはできません。決めた瞬間に、親子の話はそこで止まります。学校を休んで勉強もしない様子の下には、疲れ・不安・わからなさ・生活の時刻の乱れが、一つではなく重なって入っていることがあります。今日の昼に飲み込んだ言葉は、消そうとせずに台所のメモ帳へ書き移してください。明日からの一週間は、お子さまの様子を「起きた時刻」「長くしていたこと」「口にした言葉」の3行だけで書き留めます。評価の言葉を混ぜずに書いたその紙が、相談先で見立てを頼むときの、いちばん確かな材料になります。

よくあるのは、平日の昼食の場面です。12時を過ぎて起きてきたお子さまと、温め直したうどんを向かい合って食べています。テレビからは高校受験の話題が流れ、お子さまは箸を持ったまま、片手のスマートフォンで動画を流している。「行かないなら、せめて勉強は」と口から出かかって、親はその言葉をうどんの汁と一緒に飲み込みます。言わなかったのは正しかったのか、それとも言うべきだったのか。洗い物の水を出しながら、「これは甘えではないのか」という問いだけが、流しの前に残ります。

「甘え」に見える様子の下に重なっている四つのこと

昼まで寝ている。動画は見るのに教科書は開かない。声をかけても生返事が返ってくる。外から見える形だけを並べると、怠けや甘えに見えます。ただ、同じ形の下に入っている中身は、子供によっても、同じ子供の中でも日によって違います。重なりやすいのは次の四つです。どれか一つに決めるためではなく、見落とさないために並べておきます。

疲れ—体は休んでいても、頭が休まない

学校に行かない日が続くと、体はほとんど動かしていないのに、ぐったりして見えることがあります。朝が来るたびに「今日はどうするか」を考え、行けなかった自分を責め、家族の表情をうかがう。外からは何もしていないように見えても、頭の中では同じ考えが回り続けていることがあるのです。横になって動画を眺めているのは、その回転をいったん止めるための手段になっている場合もあります。家の中でだけ力が抜けているのなら、家を休める場所として使えている、という読み方もできます。

不安—勉強の道具が、学校を思い出させる

教科書、プリント、学校の端末は、どれも学校とつながっている物です。開けば、教室の空気や、休んでいる間に先へ進んだ授業のことが頭に浮かびます。勉強を避けているように見えて、本当は学校を思い出させる物から離れている、ということがあります。鞄が部屋の隅に置かれたまま、届いたプリントが封筒から出されない、学校の話題になると席を立つ。こうした様子が重なるときは、楽をしたいというより、近づくのがこわいのかもしれません。

わからなさ—「やらない」と「やれない」は、外から同じに見える

休み始める前から授業がわかりにくくなっていた場合、机に向かっても、どこから手をつければよいかが見えません。手がつかない問題の前に座っている時間は、本人にとっては苦しい時間です。その時間を避ければ、外からは「やらない」に見えます。数学の教科書には触れないのに、国語の本なら読む。そんなふうに科目で差が出ているなら、気持ちの問題だけでなく、中身のわからなさが混ざっている見込みがあります。

生活の時刻の乱れ—勉強する時刻が、一日から消えている

夜中まで起きていて、昼に起きる。時刻が後ろへずれると、家族が働いている時間や学校で授業がある時間に、本人は眠っています。起きたときには一日の半分が過ぎていて、勉強に使えそうな時刻がそもそも見当たらない。学校という予定がなくなると、一日の時刻をつなぎとめていた支えが外れ、ずれやすくなります。ただし、朝どうしても起きられない状態が続くときは、体の不調が関わっていることがあります。その場合は生活習慣の問題と決めつけず、医療機関に相談してください。

図1のように、「甘えに見える」という一つの見え方の下には、四つの中身が並んでいます。一人の子供の中に二つ三つが同時にあることも、週の初めと終わりで重さが入れ替わることもあります。どれがどのくらいの重さかを見立てるのは、親の役ではありません。心の状態の見立ては、学校のスクールカウンセラーや市の教育支援センターのような相談先に任せます。家族が持てるのは、見立てる目ではなく、見たことをそのまま書き留める手です。

図1 甘えに見える様子の下に重なる四つの中身

家でできる手順—飲み込んだ言葉と、一週間の様子を紙に移す

手順は七つあります。どれもお子さまに何かをさせる手順ではなく、親の見方と言葉を整えるための手順です。始めるのは、言葉を飲み込んだ今日の昼からでかまいません。

  1. 今日のうちに、飲み込んだ言葉を書き移します。用意する物は、手のひらほどのメモ帳と鉛筆を1本。置き場所は台所の引き出しなど、お子さまの目に入らない所にします。書くのは三つで、言いかけた言葉をそのまま、その時刻、言いたくなったきっかけです。たとえば「12時40分、行かないならせめて勉強は。きっかけはテレビの受験の話」と書きます。言葉を我慢して消そうとすると、消えずに胸の中にたまります。置き場所を口から紙へ移すだけで、我慢しなければならない量が減ります。

  2. 明日から一週間、様子を事実の言葉で3行だけ書きます。同じメモ帳の新しいページの一番上に、「だらだら・怠け・甘え・やる気がない、は書かない」と先に書いておきます。そのうえで1日3行です。1行目は起きた時刻と寝た時刻、2行目はその日いちばん長くしていたこと、3行目はお子さまが口にした言葉を言い換えずにそのまま書きます。たとえば「11時10分に起きた。寝たのは2時ごろ」「動画を見ていた。ときどき笑っていた」「夜はカレーがいい、と言った」。評価の言葉を入れないのは、評価が混ざると、あとで読む相談先が事実を取り出せなくなるからです。書くのは夜、お子さまが自分の部屋に入ってからにします。目の前で書くと、見張られていると受け取られます。

  3. 一週間たったら、四つの欄に分けて印をつけます。週末の夜に、7日分を読み返します。別の紙を四つに区切り、「疲れ」「不安」「わからなさ」「時刻」と見出しを書いて、当てはまりそうな行の番号を入れていきます。どこにも入らない行は「そのほか」の欄に回します。ここで答えを出す必要はありません。印をつけるのは、相談先で話す順番を決めるためです。印が一つも入らなかった欄があれば、それも書いておきます。「わからなさの欄は空だった」という情報も、見立てる人にとっては手がかりになります。

  4. 将来の不安を、親の分と子供の分に分けます。紙の真ん中に縦線を1本引き、図2のように、左に親の不安、右に子供の不安を書きます。左には、思い浮かぶものを全部書いてかまいません。「高校はどうなるのか」「親戚にどう説明するか」「仕事を休む日が増える」「育て方を間違えたのではないか」。右には、本人が自分の口で言ったものだけを書きます。「みんなに会ったら何て言えばいい」と言ったなら、その言葉を書く。親が推し量った不安は、右には書きません。右が空欄でもかまいません。空欄は、本人に不安がないという意味ではなく、まだ聞いていないという印です。分け終えたら、左の不安はお子さまに渡さないと決めます。左は大人どうしで話すための紙、右は本人が話したくなったときに聞くための紙です。

図2 将来の不安を親の分と子供の分に分ける

左の欄が埋まっていくと、焦りはさらに強くなるかもしれません。そのときに思い出してほしいのが、文部科学省が令和元年に出した不登校の支援の通知の考え方です。通知は、支援のゴールを学校へ戻るという結果だけに置かず、子供が自分の進路を自分で考えて社会の中で自立していくことに置いています。そのうえで、休んでいる時期が休養や自分を見つめ直す時間になりうることと、学業の遅れや進路で不利になることに注意を払うことの両方を、並べて書いています。

  1. 言わずにおく言葉を三つに絞り、家の大人でそろえます。1のメモと一週間の記録を読み返すと、口から出かかる言葉には型があることに気づきます。その中から三つを選びます。選ぶときは、次の節の例も参考にしてください。三つに絞るのは、全部を禁じると何も話せなくなるからです。選んだら、同じ家に暮らす大人に伝えます。祖父母と同居しているなら、祖父母にも伝えます。一人が言わずにいても、別の大人が同じ言葉を言えば、お子さまに届く言葉は変わりません。伝えるときは「この言葉は禁止」と決めつけるより、「この一週間、この三つは言わずに様子を見たい」と期間を区切って頼むほうが、家族も引き受けやすくなります。

  2. 代わりに言う言葉を、三つの型で一つずつ用意します。言わずにおく言葉を決めただけでは、その場所に沈黙が残ります。沈黙が気まずいと、結局もとの言葉が出てしまいます。そこで代わりの言葉を、型ごとに一つずつメモ帳に書いておきます。一つ目は見た事実だけを言う型、二つ目はお子さまがしていることに興味を向ける型、三つ目は何も言わずに同じ部屋にいる型です。三つ目も、れっきとした一つの答えです。昼食のあと、親が自分の用事をしながら同じ部屋にいるだけで、今は責める時間ではないということは伝わります。次の節には、この三つの型の言い回しに加えて、食事や親の予定の話へ移す言い方も並べました。

  3. 3枚の紙を持って、相談先へ行きます。1の言葉のメモ、2と3の一週間の記録、4の不安の紙です。この3枚を持って、学校のスクールカウンセラーか、住んでいる市の教育相談の窓口に相談します。相談の場では「甘えでしょうか」と聞くより、「この一週間の様子です。どう見えますか」と紙を差し出すほうが、話がすぐに具体的になります。見立ては相談先に任せ、親は自分が書いた事実の説明に徹します。お子さまを連れて行けない段階でも、親だけで相談してかまいません。

言葉と場面の例

昼食の席や、夕方の居間で口から出かかりやすい言葉を五つ並べます。どれも親の気持ちとしては自然な言葉です。変えるのは気持ちではなく、口に出す形です。

「行かないなら、勉強くらいはしなさい」

言い換えるなら、その場では言わずに「お昼、もう少し食べる」と食事の話にとどめます。変える理由は、学校に行かないことと勉強をすることが、交換条件の形でつながってしまうからです。交換条件にされると、勉強は罰の代わりになり、学校の話はとがめの話になります。昼食の時間は、勉強の話を持ち込まない時間として守ってください。

「甘えているだけでしょう」

言い換えるなら、評価の言葉を引っ込めて、見た事実を短く言います。「郵便受けの新聞、取ってきてくれたんだ」。変える理由は、「甘え」が行いではなく人柄を決める言葉で、言われた側には反論のしようがないからです。事実の言葉なら、本人は「うん」とも「ちがう」とも返せます。返事のできる言葉を選ぶと、会話が一往復だけでも続きます。

「みんな頑張って学校に行っているのに」

言い換えるなら、比べる相手を出さずに、親自身の予定を話します。「午後は買い物に行くけど、何か要るものある」。変える理由は、比べる相手が同級生だと、学校の顔ぶれと教室の記憶をまるごと呼び起こすからです。親が自分の予定を話すのは、家の中にふだんどおりの時間が流れていることを示す言葉になります。欲しい物の返事なら、本人も気負わずに口を開けます。

「このままだと将来困るよ」

言い換えるなら、「先のことで気になることが出てきたら、いつでも聞くよ。今じゃなくていい」と言います。変える理由は、前の言葉が親の不安を子供に預ける言葉だからです。言い換えた言葉は、本人の不安を話す入口を開けたまま、いつ話すかを本人に残します。手順4の右の欄がまだ空なら、この一言を一度だけ言って、あとは待ちます。

「一日中、何もしていないじゃない」

言い換えるなら、「その動画、何の話」と、していることに興味を向けます。変える理由は、何もしていないと決めつけられると、している事まで否定されたように聞こえるからです。動画もゲームも、本人にとっては今日一日の中身の一部です。中身を聞かれると、本人は説明する側に回れます。話が勉強に向かわなくても、親子の会話の量が戻ること自体に意味があります。

やりがちな三つのずれ

甘えか、本当につらいのかを見極めようとする

親がやりがちなのは、表情や態度から「今日は甘えの日」「今日は本当につらい日」と見分けようとすることです。ずれるのは、見分けようとする目そのものが本人に伝わってしまう点です。観察されていると感じると、本人は表情を固くし、かえって何も読み取れなくなります。直し方は、見極めを相談先に預け、親は手順2の3行を書く役に回ることです。見分ける役を降りると、親の視線も自然にやわらぎます。

飲み込んだ言葉を、ある日まとめて出す

一度は飲み込めても、我慢が何日も続くと、ある夜まとめて口から出ます。ずれるのは、ため込んだ分だけ言葉が強くなり、「やっぱり甘えだと思っていたんだ」と本人に受け取られることです。図3のように、飲み込んだ言葉はお子さまに向けず、紙に書き、週に1回、大人どうしで読み合う時間に回します。夫婦で読み合うのが難しければ、相談先で紙を読み上げてもかまいません。

図3 飲み込んだ言葉を子供でなく紙と大人の会話へ

励ましの形で、将来の不安を渡してしまう

「あなたならまだ間に合う」「今から頑張れば平気」。責める言葉は控えていても、励ましの言葉に親の焦りが乗ることがあります。ずれるのは、励ましにも期限がにおうことです。「間に合う」と励まされると、本人の耳には締切が聞こえます。直し方は、その焦りを手順4の左の欄に書き足すことです。励ましたくなったら、その言葉もいったん左に書き、口に出すのは右の欄に本人の言葉が書かれてからにします。

よくある質問

不登校で勉強しない子供の心理は、親が聞き出したほうがいいですか

聞き出そうとしなくてかまいません。「どうして勉強しないの」「何が嫌なの」と理由を問う質問は、本人がまだ言葉にできていないことを、急いで言葉にさせる圧になります。心の状態の見立ては、相談先の仕事として預けてください。親にできるのは、本人がふと話し始めたときに、途中で意見をはさまず、最後まで聞いて「そうだったんだ」と受け取ることです。聞いた言葉は、その夜のうちに手順4の右の欄へ書き写します。

このまま勉強しないと、将来はどうなりますか

将来の形は、今の勉強の量だけでは決まりません。休んだ期間があっても、高校の選び方や学び直しの道はあり、どの道が合いそうかは担任や相談先と話しながら具体的に調べられます。ただ、親の不安が大きいまま本人の前で将来を語ると、先の話が重荷として届きます。将来の調べものは親の側で進め、担任や相談先と話す。本人には、本人が尋ねてきたときに、調べた事実を短く渡す。こうして分けて持つと、親も焦りを一人で抱えずに済みます。

甘えを認めたら、ずっとこのままになりませんか

言わずにおくことと、何も求めないことは別です。食べ終えた器を流しまで運ぶ、風呂を洗うといった家の中の頼みごとは、勉強の話とは切り離して続けてかまいません。家族の一員として頼まれ、それをこなせることは、本人にとっても足場になります。勉強の話をいつ、どんな形で戻すかは、親が一人で決めず、一週間の記録を見せながら相談先と一緒に考えます。甘えを許すか許さないかという二択から降りると、家の中の言葉の選び方が先に変わります。

学校と相談先で確かめること

学校には、次のように聞けます。紙に書いて持っていくと、面談の時間を短く使えます。

相談先は、話したい中身で選びます。武蔵野市にお住まいなら、市の教育支援センターが、主に保護者との面接を通して子供の状態や気持ちの理解を深め、対応を一緒に考えてくれます。予約をしてから出向く窓口です。家まで来て話を聞き、市の窓口や関係機関との間をつなぐ役のスクールソーシャルワーカーは、市の教育支援課に所属しています。都の側では、東京都教育相談センターが、都内に住むか都内の学校に通う子供本人からも保護者からも、不登校や子育てのことで電話を受けています。隣の市など武蔵野市以外で暮らしているなら、相談の入口は、住んでいる市の教育委員会の教育相談の窓口です。朝起きられない、食べられない、眠れないといった体の様子が続くときは、医療機関に相談してください。親自身の不安を口に出せる場もあります。武蔵野市では教育支援課が、不登校を題にした講演と、保護者が互いの家の話を交わす意見交換の会を、年に数回設けています。参加には前もっての申し込みが要り、開く日付は市の頁に載ります。

個別指導で確かめること

1対1の授業で講師が受け持てるのは、四つの中身のうち「わからなさ」の部分です。教科書を開いて、本人が「ここまでは覚えている」と言う所の問題を1問だけ一緒に見て、どこで鉛筆が止まるかを確かめます。疲れや不安の見立てはしません。

授業のあとに家へ伝えるのも、やる気があったかどうかではありません。何分座り、何問に取り組み、どの行で手が止まったかという事実です。事実の形で受け取った記録は、そのまま手順2のメモ帳に挟んで、相談先へ持っていけます。

まとめ

「甘えか」という問いには、親の手元で答えを出さなくてかまいません。親が出せるのは、昼食の席で飲み込んだ一言と、一週間分の3行の記録です。見立ては相談先に、将来の焦りは紙の左の欄に、お子さまには返事のできる短い事実の言葉を。台所の引き出しのメモ帳に移した一言は、来週、相談の席へ持っていく3枚の紙の一枚目になります。

「落ち着いている」は、「学んでいる」ではない。

武蔵境駅徒歩30秒、講師1人に生徒1人の完全1対1。授業のあいだ、先生は隣を離れません。いまの詰まりを、無料相談でそのまま話してください。

まず15分だけ電話で話したい方は、無料電話相談(15分)から。塾からお電話を差し上げます。

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