
武蔵野個別指導塾の特徴
発達障害のある子の塾の選び方—体験授業で見る五つの場面と、相談機関との分け方|武蔵野個別指導塾

答えを書き終えるまで待つか、間違えたときに合った所から話すか。体験授業で見る五つの場面と、診断名の代わりに困る場面を塾へ伝える紙1枚のメモ、検査や療育を相談する先との分け方から帰り道の聞き方まで、体験の前の晩に用意できます。
塾は、パンフレットの言葉ではなく、体験授業の中で選びます。見るのは五つの場面です。先生の指示の出し方、答えを書き終えるまで待つ時間、間違えたときの最初の一言、休憩の取り方、そして授業の様子を家へ伝える連絡。塾に伝えるのは診断名より、お子さまが困る場面と、これまでに助かった工夫です。診断・検査・療育は塾の仕事ではありません。市の教育支援センターや、学校の特別支援教室の相談と分けて使います。今夜の最初の一手は、困る場面を三つ、助かった工夫を三つ、紙1枚に書き出すことです。
よくあるのは、体験授業の帰り道、中1のお子さまに「どうだった」と聞くと、「先生、待ってくれた」とだけ答えて黙ってしまう、という場面です。教え方はわかりやすかったのか、続けられそうなのか。親の側には、聞きたいことが山ほど残ります。けれども、あの一言は驚くほど具体的です。問題の前で手が止まった時間があり、その間、先生は口を挟まなかった。お子さまはそれを覚えていて、わざわざ言葉にした。塾を選ぶ材料は、もうこの短い一言の中に入っています。
体験授業で見る五つの場面
「発達の特性に合わせて指導します」と書いた塾の案内は、珍しくありません。けれども、本当に合わせているかどうかは、授業の中の数分の場面にしか出てきません。見学のあいだに何を見ればいいか迷わないように、図1のように場面を五つに絞っておきます。上の段が場面の名前、下の段がその場面で確かめる所です。赤で囲んだ2の「待つ時間」が、帰り道の一言に当たる場面です。

一つ目は指示の出し方です。「この問題を解いて、終わったら丸つけをして、間違えたら赤で直して」と三つを一度に言うのか、一度に一つずつ言い、一つ終わるのを見てから次を言うのか。口で言うだけなのか、問題の番号を指で示したり、やることを紙に書いて机に置いたりするのか。耳で聞いた指示を覚えておくのが苦手なお子さまなら、一度に一つの出し方で動けるかどうかが、その塾を選ぶ決め手になります。
二つ目は待つ時間です。お子さまが問題の前で止まったとき、先生がすぐにヒントを出すのか、答えを書き終えるまで待つのか。待つといっても、先生が別の作業を始めて放っておくのとは違います。手が止まった理由が「わからない」なのか「考えている途中」なのかを、鉛筆の先と目の動きで見分けようとしているか。帰り道の「待ってくれた」は、まさにこの場面のことです。
三つ目は間違えたときの言葉です。「違う」「なんでこうなるの」から始めるのか、「ここまでは合っている」と合った所から話すのか。間違いを指摘されると固まってしまうお子さまは、最初の一言で次の問題に進めるかどうかが決まります。消しゴムで答えを全部消そうとしたときに、先生がそれを止めるかどうかも見ておきます。
四つ目は休憩の取り方です。疲れた様子を見てから休むのか、休む時刻を授業の初めに先に決めるのか。「この3問が終わったら、一度立って水を飲もう」と予定を見せてもらえると、いつ終わるかわからない不安が小さくなるお子さまがいます。休憩のあとに席へ戻るときの声かけも、同じくらい大事です。
五つ目は家への連絡です。授業で何をして、どこで止まり、何が効いたのかが、その日に家へ伝わる形があるか。紙なのか、連絡の画面なのか、送り迎えのときの立ち話なのか。形は塾によって違いますが、その日に伝わるかどうかで、家での声かけと塾の工夫がそろうかどうかが変わります。五つのうち、お子さまが困る場面に当たる所だけは、遠慮せずに確かめてください。
家でできる手順
体験の前の晩から、通うと決めるまでの流れを、図2では五つの段取りにまとめました。下の番号の手順は、それを今週の予定に書き込める大きさに分けたものです。手順の5と7は、図の段取りの間とその後に入る小さな仕事です。

- 体験の前の晩に、メモを1枚作ります。紙を縦に三つに区切り、左から「困る場面」「そのときの様子」「助かった工夫」と見出しを書きます。行は三つで足ります。たとえば次のように書きます。
- 長い文章題を読むとき。2行目あたりで読み進められなくなり、最初から読み直す。定規を行の下に当てると、最後まで読めた。
- 口で言われた宿題の範囲。家に着くころには覚えていない。範囲を紙に書いて渡されると忘れなかった。
- 黒板の字をノートに写すとき。途中で遅れて、そこから先を写すのをやめてしまう。写す所に先に印を付けてもらうと、最後まで写せた。
診断名や検査の結果は、書かなくてかまいません。書くかどうかは家で決めることです。
- 申し込みの電話か面談で、メモを先に渡します。塾に伝えるときは、診断名ではなく場面で話します。言い方は「診断名より先に、授業の中で困る場面をお伝えします」で十分です。そのうえで「この中で、体験の時間に試せる工夫はありますか」と一つだけ聞きます。答えが「慣れているので大丈夫です」で終わったら、「どの場面で、何をしますか」と聞き直してください。メモの行を授業の中の動きに置き換えて答えられるかどうかが、ここでわかります。
- 体験授業の日は、五つの場面に印を付けます。見学できるかどうかは塾によって違うので、申し込みのときに聞いておきます。見学できるなら、五つの場面を書いた小さなカードを持って教室の後ろに座り、場面ごとに「よかった」「気になった」の印だけを付けます。親が後ろにいることをお子さまが気にするようなら、最初の数分で席を外してかまいません。見学できないなら、授業のあとに先生へ三つ聞きます。「どこで手が止まりましたか」「そのとき、何をしましたか」「次に同じ場面が来たら、何を変えますか」。三つ目に答えが返ってくる先生は、次の授業の組み立てまで考えています。
- 帰り道は、聞くことを一つに絞ります。体験のあとのお子さまは、初めての場所で初めての大人に会って、ふだんよりずっと疲れています。「どうだった」「わかった」「続けられそう」と重ねると、返ってくるのは「べつに」です。聞くのは「今日、いちばん長く考えた問題はどれだった」の一つだけ。答えが「先生、待ってくれた」のような一言だったら、「そうか、待ってくれたんだ」と同じ言葉で返し、そこで話を終えます。家に着いたら、その一言をメモの裏に書き写します。
- その夜、塾からの連絡と、お子さまの一言を並べます。先生が「3問目で止まったので、書き終えるまで待ちました」と言い、お子さまが「待ってくれた」と言ったなら、先生とお子さまが同じ場面を見ていたことになります。二つが食い違っても、悪い印とは限りません。どこが食い違ったかを、次の授業の前に先生へ伝えれば足ります。その日のうちに連絡が来なかったら、それも記録しておきます。通い始めてからの連絡も、たいていその形で続くからです。
- 決めるのは、二回目の授業のあとにします。一回の体験は、たまたま調子のよい日や、たまたま疲れていた日に当たることがあります。二回目の体験か、通い始めて最初の4回のどこかに「見直す日」を決め、そのときにメモの印をもう一度見ます。最後はお子さまに選んでもらいます。「続ける」「もう一つ別の塾を見てから決める」の二つを並べて、どちらにするかを本人の口で言ってもらってください。
- 通い始めたら、メモに四つ目の欄を足します。見出しは「塾で効いた工夫」です。先生からの連絡に出てきた工夫を、ひと月に一度書き足していきます。学校の先生に見せるかどうかは家で決めてかまいませんが、見せれば、学校と塾が同じ紙を見て話せるようになります。
言葉と場面の例
塾やお子さまに向けて、つい口から出る言葉があります。どれも悪気のない言葉ですが、少し変えるだけで、相手が動ける言葉になります。
- 塾への最初の電話で「発達障害の診断が出ているんですが、大丈夫ですか」 → 「書いている途中で話しかけられると、何を書いていたか忘れてしまいます。書き終えるまで待ってもらえると続けられます」 「大丈夫ですか」と聞かれたら、塾は「大丈夫です」と答えるしかありません。場面を言えば、塾は「その場面で何をするか」で答えるしかなくなります。
- 面談で「特別扱いはしないでください」 → 「最初はほかの子と同じ進め方でお願いします。手が止まって1分たったら、一度だけ声をかけてください」 特別扱いの中身は、人によって違います。時間と回数で言えば、どの先生でも同じ動きができます。
- 面談で「厳しくしてもらってかまいません」 → 「間違えたときは、合っている所を先に言ってもらえると、次の問題に進めます」 厳しさは、何をどう厳しくするのかが伝わりません。間違えたときの最初の一言を頼むほうが、先生にとってもずっと動きやすい頼み方です。
- お子さまに塾を勧めるとき「塾に行けば、勉強できるようになるから」 → 「一回だけ行ってみて、先生が合うかどうかは、あなたが決めていい」 約束できないことを言うと、合わなかったときにお子さまが自分を責めます。決める役を渡すと、お子さまは体験授業を「試される場」ではなく「試す場」として見られます。
- 体験のあと、お子さまが「もう行きたくない」と言ったとき「せっかく申し込んだのに」 → 「どこがいやだった。先生の言い方、部屋の音、時間の長さ、どれがいちばん近い」 「いやだった」で終わると、次の塾でも同じことが起きます。場面がわかれば、次の体験でその場面だけを確かめられます。
やりがちな三つのずれ
一つ目は、看板の言葉で決めてしまうことです。「発達障害に対応」「特性に合わせた指導」という言葉を見て、体験を受ける前に決める。けれども言葉が同じでも、授業の中の五つの場面は塾ごとに、同じ塾でも講師ごとに違います。言葉は候補を三つほどに絞るのに使い、決めるのは体験授業で印を付けたあとにします。
二つ目は、診断名や検査の結果の紙を渡して、伝えたつもりになることです。塾の講師は、検査の結果を読み解く立場にありません。紙に並んだ言葉や数字は、そのままでは「授業のどの場面で、何をすればいいか」に置き換わらないのです。紙を渡すかどうかは家で決め、渡すときも、前の晩に作った場面のメモを必ず上に重ねてください。
三つ目は、塾に診断や療育の代わりを求めてしまうことです。親が「検査を受けたほうがいいでしょうか」と塾に聞いても、塾はその答えを持っていません。逆に、講師が「そういうタイプの子ですね」と口にしても、それは診断ではありません。図3のように、塾・学校・相談機関の役割を分けておくと、どの問いをどこへ持っていけばいいかが見えてきます。

塾が受け持つのは、授業の工夫と家への連絡です。診断はしません。学校は授業の配慮と特別支援教室を受け持ち、その入口は担任に相談するところから始まります。発達の相談や発達検査、医師との面談が要るかどうかは、市の教育支援センターや医療機関の受け持ちです。どの問いをどこへ聞くかを先に分けておけば、塾の面談で、答えの出ない問いに時間を使わずに済みます。図3の下で三つをつないでいる「同じメモ」は、前の晩に作った場面のメモのことです。三つの場所に同じ紙を持っていけば、お子さまの説明を毎回一からやり直さずに済みます。
よくある質問
発達障害の子供が勉強しないとき、塾に入れれば変わりますか
塾が変えられるのは、授業の時間の組み立てです。家で勉強しない様子そのものを、塾に通うだけで変えることはできません。勉強しない様子の中身は一つではなく、何から始めればいいかわからない日もあれば、学校で疲れ切っている日も、できない問題を見るのがつらい日もあります。決めつけずに、始められなかった日の時刻と、そのときの様子を一週間書き留めてください。その記録は、塾の面談にも学校の面談にもそのまま持っていけます。眠りや食欲など体調の変化が気になるなら、医療機関に相談します。
診断を受けていなくても、塾に伝えたほうがいいですか
伝えるのは診断の有無ではなく場面なので、診断がなくても伝えられます。前の晩に作るメモは、診断があってもなくても同じ形で使えます。診断を受けるかどうか、検査が要るかどうかで迷っているなら、それは塾ではなく、学校のスクールカウンセラーや市の教育支援センターに持っていく問いです。武蔵野市の教育支援センターは予約制で、必要に応じて嘱託医との面談や発達検査も扱っています。
学校の特別支援教室に通っていても、塾に行ってかまいませんか
かまいません。特別支援教室は、ふだんのクラスに籍を置いたまま、校内の別の部屋で少人数や個別の指導を受ける学びの場で、塾とは役割が違います。武蔵野市の中学校では「こぶし教室」という名で、担当の先生が拠点の学校から各校へ回ってくる形をとっています。両方を使うときは、同じ週の予定を詰めすぎないことと、特別支援教室で効いている工夫を塾に伝えてよいかを学校の先生に一度聞いておくことの二つを守ってください。
学校と相談先で確かめること
学校の面談では、次の質問をそのまま使えます。
- 「授業の中で手が止まったとき、学校ではどんな声かけをしていますか」
- 「特別支援教室の利用を考えるとき、最初に誰に、どんな形で相談すればいいですか」
- 「宿題やテストで配慮してもらえることはありますか。それは誰が決めますか」
- 「スクールカウンセラーが来るのは何曜日ですか」
- 「学校で効いている工夫を、塾に伝えてもかまいませんか」
相談先は、担任、学校のスクールカウンセラー、武蔵野市の教育支援センター、東京都教育相談センターです。教育支援センターでは、子育てのこと、こころや体の発達、学校生活のことを、保護者もお子さまも相談できます。東京都教育相談センターは、都内に住むか都内の学校に通う子供と、その保護者が電話で相談できる窓口です。三鷹市や小金井市、西東京市など、市外の方は、自分の市の教育委員会が開いている相談の窓口に聞いてください。
個別指導で確かめること
1対1の授業では、最初の数回は、教える単元より先に「どの形の指示で手が動くか」を確かめます。やることを口で一つずつ言ったとき、紙に書いて机に置いたとき、問題文を一緒に読んだときで、書き始めるまでの時間がどう変わるか。間違えたとき、合っている所から話すと、次の問題に進めるかどうか。
どこまで戻るかも、学年では決めません。今の単元の問題を1問解いてもらい、止まったら一つ手前の単元の問題を出して、そこが解けるかを見ます。わかったことは家への連絡に書き、前の晩のメモの「助かった工夫」の欄に一行ずつ足していきます。
まとめ
指示、待つ時間、間違えたときの一言、休憩、家への連絡。五つの場面は、どれも数分で終わる小さな場面ですが、その塾のふだんの授業の姿が、そこにそのまま出ます。看板の言葉や検査の紙は、その代わりになりません。帰り道にお子さまがぽつりと言った「待ってくれた」は、どの案内にも書かれていない、その授業のいちばん確かな記録です。
「落ち着いている」は、「学んでいる」ではない。
武蔵境駅徒歩30秒、講師1人に生徒1人の完全1対1。授業のあいだ、先生は隣を離れません。いまの詰まりを、無料相談でそのまま話してください。
まず15分だけ電話で話したい方は、無料電話相談(15分)から。塾からお電話を差し上げます。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




