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指定校推薦の二次募集—一次で埋まらなかった枠に手を挙げる前に確かめること|武蔵野個別指導塾

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掲示で初めて名前を見た学部でも、大学の条件と入学を約束する重さは一次と同じです。方針と1年生の授業名を読む6つの手順と、先生に聞く質問8つで足元を固めてから申し込めます。

二次募集は、一次の校内選考で推薦する生徒が決まらなかった枠を、高校がもう一度示して希望を募る手続きです。行うかどうか、いつ、どんな形で知らせるかは高校が決めることで、文部科学省の令和9年度の実施要項には「二次募集」という言葉そのものが出てきません。それでも、枠についている大学の条件も、合格したら入学するという約束の重さも、一次で手を挙げた人と変わりません。掲示で初めて名前を見た学部なら、その学部の方針と1年生の授業を読み、卒業までそこで学ぶと言い切れるようになってから申込書を出してください。

確かめたいこと 令和9年度の決まりで言えること 出どころ
二次募集という手続き 要項にこの言葉は無い。行うか、時期、示し方は高校の判断 令和9年度大学入学者選抜実施要項と同Q&A(令和8年9月2日更新)
誰が出願を決めるか 本人の希望だけでは出せない。その学部で学ぶのにふさわしいかを校長が判断して推薦する 同 第3の1(3)
大学の条件 推薦の要件は大学ができるだけ具体的に決めて示す。教科を指定して単位や評定を条件にもできる 同 第3の1(3)・第5の2(2)
推薦書の中身 その学部のアドミッション・ポリシーに対応する学習歴や活動歴をふまえた評価を書く 同 第3の1(3)③
大学の日付 願書の受付は2026年11月1日より前には始まらず、判定は12月1日より前には出ない 同 第4の5

よくあるのは、二次募集の掲示に、知らなかった学部の名前を見つけた朝という場面です。始業前の進路室の前で、一次の一覧では読み飛ばしていた学科の名前に目が留まる。何を学ぶところなのか、ひと言では言えない。それなのに、条件の欄の数字には自分の評定で届いている。「空いているなら、出してみようかな」という気持ちが先に走り出し、学問の名前の意味を調べるより先に、申込書の置き場所を探している自分に気づきます。

要項が決めているのは大学の側の手順—二次でも動かない3つのこと

まず言葉をそろえます。指定校推薦は、実施要項が定める学校推薦型選抜の一つの形です。大学があらかじめ選んだ高校に枠を示し、その高校の校長から推薦を受けた生徒だけが出願できる仕組みを、高校や受験生がこう呼んでいます。要項の本文に「指定校推薦」という見出しは立っておらず、高校との緊密な連携のもとで「丁寧なマッチング」が図られた非公募型の推薦として触れられています。そして、その中のどこにも、高校が枠を二度、三度と募り直す手順は書かれていません。二次募集は高校の中の段取りで、要項が決めているのは、推薦を受けた生徒を大学がどう選ぶかのほうです。

その大学の側の決まりを読むと、二次で手を挙げる人にも一次とまったく同じ重さで掛かるものが3つ見えてきます。図1のように、大学の側の決まりで見ると、一次と二次で違うのは募る時期と、そのとき選べる枠の顔ぶれです(申し込める人や選び方は、高校ごとに変わりえます)。

図1 一次募集と二次募集で同じもの・違うもの

1つめは、大学が示した条件です。令和9年度の実施要項は、学校推薦型選抜を本人の意志だけで出願できるものではないとしたうえで、推薦の要件をできるだけ具体的に決め、募集要項などで示すよう大学に求めています。教科や科目を指定して、その単位を取っていることや、一定以上の評定を出願の条件に置くこともできます。この条件は大学がその高校に示した枠に結びついているもので、高校が一次で募ったか二次で募ったかによって書き換わる性質のものではありません。

2つめは、校長が下す判断の中身です。要項は、特定の大学・学部で学ぶのにふさわしい力や意欲、適性を持つ生徒かどうかを、高校の校長が見極める選抜だと書いています。推薦書には、その学部のアドミッション・ポリシーに対応した本人の学習歴や活動歴をふまえて、学力の三要素についての評価を書くことも求めています。つまり二次で推薦を受けるには、今朝初めて名前を見た学部と、自分が高校で学んできたこととのつながりを、先生が書類の上で説明できなければなりません。調査書のほうも、担任などが原案を作り、関係する先生たちの委員会で審議してから校長の名で出すと決まっていて、二次だからといってこの手順が縮むわけではありません。

3つめは、合格した後の約束です。要項が触れている非公募型は、合格したら入学すると確約して受けるものです。塾の案内でも、校内で推薦が決まり出願まで進んだら、そこで降りることは原則としてできないと伝えています。さらに要項は、3月31日までに入学辞退を申し出た人には納めた授業料などを返すという原則を置きながら、学校推薦型選抜に合格して在学契約を結んだ人をその原則の外に置いています。

選考の物差しも一次と同じです。令和9年度の要項は、調査書と推薦書のほかに、個別のテスト、共通テスト、小論文や面接、資格・検定のうち少なくとも1つで学力をみるよう大学に求めています。面接については、学校推薦型選抜に面接での評価を求めつつ、高校と連携して入学を確約して受ける非公募型は、面接を置くかどうかを大学が実情に応じて判断できるとしています。二次で見つけた学部に何が課されるかは、その学部の書類を見るまでわかりません。日付も大学の側が先に決まっています。令和9年度で言えば、大学による学校推薦型選抜の願書の受付が始まるのは早くて2026年11月1日、判定の発表は早くて12月1日です。二次募集は、一次の結果が出てから、その学部の出願の締め切りまでの間に収めるしかない手続きだということになります。いまの高2が受ける令和10年度の要項はまだ出ていないので、日付は発表されたら必ず確かめ直してください。

二次があるか、いつ、誰が出せるか—自分の高校の決まりで確かめる

二次募集について要項から言えるのはここまでで、その先は高校が決めます。決め方を紙にして配るか、面談で直接伝えるか、そもそも外に示すかどうかも、高校によって違います。高校ごとに違う部分を、確かめる順に並べると次のようになります。

自分の場合を知るために見る物は4つあります。1つめは、高校が配る校内の推薦の要項です。一次のときに受け取った手引きを、二次という言葉が無いか、もう一度めくってください。2つめは、一次の指定校の一覧です。二次の掲示に並ぶ枠が、一次の一覧にあった枠の残りなのか、一覧に無かった枠なのかで、読むべき大学の書類が変わります。掲示だけで判断せず、一次の一覧と並べて、学部名と条件の欄を一行ずつ照らしてください。3つめは、大学から高校に届いている書類です。指定校の枠の条件や選考方法、出願の期間は、大学から高校へ送られる書類に書かれていて、生徒が自分で大学のウェブサイトを探しても同じものが見つかるとは限りません。4つめが、進路指導の先生や担任との面談で、上の3つで埋まらなかった空白をここで埋めます。

大学の側で違うのは、条件の中身、選考方法、出願の期間、そして合格の知らせが高校を通るか本人に届くか、です。同じ大学でも学部が違えば条件の欄は別物で、一次で狙っていた学部の条件を覚えていても、二次で見つけた学部の条件の代わりにはなりません。全体の評定は足りていても、その学部が指定した教科の評定や、履修してきてほしい科目のほうで条件に届かないことがあります。大学に直接問い合わせたくなったら、その前に高校の先生に相談してください。指定校の書類は高校に届いているので、先生の手元にある紙で答えが出るかもしれません。

時期について、もう一つ。二次の掲示から申込の締め切りまでが何日あるかは高校しだいですが、手順を逆にたどると、余裕が大きいとは限らないことが見えてきます。大学への出願の締め切りから、調査書の原案づくりと委員会の審議、推薦書を書く日数を差し引くと、二次の校内選考に使える日はその残りしかありません。掲示が出てから考え始めたのでは間に合わない日程が組まれることも、十分にありえます。二次の準備は、一次の一覧を手にした日に始まっています。自分の第1希望だけでなく、名前を知らない学部の行にも一度は目を通し、気になった行に印をつけておく。それだけで、二次の掲示を見た朝の動きがまるで違ってきます。

掲示を見た朝から申込書を出すまで—6つの確かめを順に

掲示を見た日のうちに進めることを、図2の順に並べます。一つ飛ばすと、後ろの確かめが空回りする順番です。

図2 二次募集に申し込む前の6つの確かめの順番
  1. 掲示を写す。大学名、学部と学科、枠の人数、条件の欄、申込の締め切りと出し先を、手帳かノートに写します。撮影してよいかは高校の扱いに従ってください。条件の欄は省略せず、「以上」「履修」「取得」といった言葉まで一字も変えずに写すのがこつです。条件は、その一語で意味が変わります。

  2. 条件と評定を照らす。全体の評定だけでなく、教科の指定があればその教科の学習成績の状況も出します。調査書では、教科ごとに各科目の評定を足して評定の数で割り、小数点以下第2位を四捨五入して第1位までにします。たとえば外国語の科目の評定が 4・4・5・3・4・5・4 の7つなら、合計の 29 を 7 で割って 4.142…、四捨五入して 4.1 です。条件に資格や特定の科目の履修が入っていれば、その証明や履修の記録も手元にそろえます。どの時点の数字で照らすかは、先生に聞いて決めてください。

  3. 方針を読む。令和9年度の要項は、大学に3つの方針を書くよう求めています。卒業までに身につける力の目標(ディプロマ・ポリシー)、そのための教育課程の組み方(カリキュラム・ポリシー)、そしてその2つをふまえて入学者に何を求めるか(アドミッション・ポリシー)です。最後の一つには、高校で履修しておいてほしい科目や取っておくとよい資格を挙げるなどして、「何をどの程度学んできてほしいか」をできるだけ具体的に書くことになっています。読む順は、卒業の姿、授業の組み方、入る前に求めること。たとえば理工系の学部で、履修してきてほしい科目に数学Ⅲや物理が挙がっていたら、自分の時間割にその科目があったかを先に確かめます。条件の欄に入っていれば出願できるかどうかに、方針に挙がっているだけなら入学後の準備に関わります。

  4. 1年の授業を見る。大学の案内やウェブサイトにある学部のカリキュラムの表から、1年生で受ける授業の名前を5つ書き出し、横に、高校のどの科目のどの単元につながりそうかを書きます。統計の入門が並んでいれば数学Ⅰのデータの分析、法学の入門なら公共で学んだ法や政治の単元、というように。つながりが一つも書けない授業ばかりなら、学部の名前の響きだけで選ぼうとしている合図です。あわせて、その授業がどのキャンパスで開かれるかも見ておきます。

  5. 家で話す。保護者の方には、お子さまが書き出した授業の名前を見ながら、3つを一緒に確かめていただきたいところです。通う場所と時間、卒業までに要るお金、そして合格したら入学するという約束を家族として受け止められるか。募集要項には、入学検定料や入学に要るお金の種類と額、納める期限を書くよう要項が求めているので、高校に届いた書類で見せてもらえるか先生に聞いてください。お子さまが「空いていたから」と口にしたら、責める代わりに「1年生の授業を3つ言える?」と聞いてみてください。答えに詰まるなら、まだ申込書を出す日ではありません。

  6. 申込書を出す。志望理由の欄があれば、4で書いた授業の名前と、自分が高校で学んだ単元とのつながりを、自分の言葉で一つだけ書きます。推薦書を書く先生のためには、その学部のアドミッション・ポリシーに対応する自分の学習歴と活動歴を、箇条書き5行ほどのメモにしておくと渡しやすくなります。誰が推薦書を書き、メモをいつまでに出すかは高校で確かめてください。出したら、校内で決まる日と、決まった後に何を準備するかを、その場で聞いておきます。

一日の動きにすると、こうなります。朝のうちに掲示を写し、昼休みに条件と評定を照らし、放課後に学部の方針と1年生の授業を読む。夜に家で話し、翌朝、先生のところへメモを持って行く。締め切りまでが短くても、一晩をはさめば6つを通せます。逆に、どこかで「いいえ」が出たら、その時点で止まってかまいません。止まった理由を言葉にできれば、それは次の出願先を選ぶ材料になります。

「余った枠」「二次なら軽い」「三次を待てばいい」—決まりに照らした3つの答え

1つめの思い込みは、余った枠は条件が甘いか、人気のない学部だ、というものです。条件は大学が示したまま動きません。一次で推薦する人が決まらなかった理由は、掲示からは読めません。その年のその高校で、希望がたまたま別の学部に向いただけかもしれず、学部の中身を測った結果ではありません。「余る」という言葉で学部を軽く見ると、その軽さは志望理由の文にも面接の受け答えにもにじみます。推薦書を書く先生が説明しなければならないのは、枠が空いていた事情ではなく、あなたがその学部に合う理由です。

2つめは、二次で決めたのだから、後で別の大学に受かったら断ってもいい、というものです。上で見たとおり、確約の中身は募った回で変わりません。二次で推薦を受けた人も、一次で受けた人と同じ約束を背負って出願します。総合型選抜の結果を待っている途中なら、その発表と二次の申込の締め切りのどちらが先に来るかを、申し込む前に先生と確かめてください。

3つめは、二次がだめでも三次がある、二次は毎年ある、というものです。どちらも高校が決めることで、去年の様子は今年の約束になりません。三次を予定に組み込まず、二次と並べて、公募制の学校推薦型選抜や総合型選抜の残りの日程、一般選抜の準備を同時に進めておきます。令和9年度の一般選抜の個別テストは2027年2月1日から3月25日の間に行われます。二次の結果を待つ間も、その日程に向けた勉強を止めない理由がここにあります。

申し込むかどうかで迷ったら、図3の3つの問いに上から答えてください。

図3 申し込むか見送るかを決める3つの問い

図3の問いに一つでも「いいえ」があれば見送ります。見送った先の「他の道を探す」に入るのは、公募制の学校推薦型選抜、総合型選抜の残りの日程、一般選抜などです。2つめの問いに「はい」と言えるかどうかは、手順の3で読んだ方針と、4で書き出した授業の名前が決めます。

高校の先生に確かめる質問

個別指導で確かめること

塾では、掲示から書き写した条件の欄と、通知表から出した教科ごとの評定を同じ紙に並べ、届いているかを一緒に確かめます。そのうえで、学部の方針と1年生の授業の名前から高校のどの単元をやり直すかを決めます。申込書の志望理由の下書きや、面接があるならその受け答えも、その学部に向けて組み直します。数字が届かなかったときは、どの条件で外れたのかを言葉にし、次の出願先の条件を同じ形の表にして並べます。

まとめ

二次の掲示に載った学部の名前が教えてくれるのは、今年この高校で一次の推薦が決まらなかったということだけです。その学部が自分に合うかどうかは、学部の3つの方針と授業の組み方に書いてあり、読まない限り見えてきません。掲示の学部名を、1年生の時間割に並ぶ授業の名前に置き換えて話せた日が、申込書に名前を書いてよい日です。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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