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都立推薦の配点の読み方—調査書点と面接・作文の満点の比は学校ごとにどう違うか|武蔵野個別指導塾

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調査書点500の学校なら評定1つは約11.1点で、面接300は評定27個分の幅です。満点を45で割る物差しで別表の欄を読み、面接と作文の割り振りで順位が入れかわる計算まで追ってみてください。

都立推薦の総合成績は、調査書点、個人面接の点(集団討論をする学校は討論を含む)、小論文か作文などの点を足した数です。それぞれの満点は学校が決め、令和9年度の実施要綱の別表4、募集案内では「入試実施方法一覧」と呼ばれる表に載っています。調査書点の満点は総合成績の50%が上限で、令和9年度の普通科では調査書点がちょうど半分の学校が多数を占めます。配点の表を読む物差しは一つで足ります。調査書点の満点を45で割り、評定1つが何点に当たるかを出してください。

調査書点の満点 評定1つ分の点(満点÷45)
500点 約11.1点
450点 10点
400点 約8.9点
300点 約6.7点

面接や作文の満点も、この「評定1つ分」で割ると、当日の検査で評定いくつ分を取り返せるかが同じ単位で見えてきます。

よくあるのは、学校説明会で配られた入試の資料を家で広げ、母親が配点の表に蛍光ペンを引いていくという場面です。調査書の欄に黄色、面接の欄に緑、作文の欄に橙。引き終えたところで手が止まります。「面接の300って、内申の500と比べて大きいの、小さいの」。隣ではお子さまが、2学期の評定を指で数えています。数字の大きさは目に入っても、その数字が何と何を比べているのかは、表のどこにも書いてありません。

推薦の満点の欄は、左から何を並べているか

別表は1校(学科が分かれる学校は1科)を1行に収めた横長の表で、行の左側が推薦、続いて第一次募集、右端が第二次募集の欄です。推薦の側は左から、推薦枠の割合、文化・スポーツ等特別推薦の有無、調査書の活用(観点別学習状況の評価か評定かに丸印)、満点、備考(選考における留意点)と並びます。満点の欄はさらに、調査書、個人面接、集団討論、小論文・作文、実技検査、学校設定検査の6つに分かれています。

数字が入っている欄がその学校で行う検査で、横棒の欄は行わない検査です。小論文・作文の欄では数字の上に「小論文」か「作文」と添えてあり、どちらを課すかはそこで見分けます。横に並んだ満点をすべて足した数が、総合成績の満点です。図1のように、たとえば調査書500・面接300・作文200の学校なら、討論と実技の欄は横棒で、足すと1000点になります。

図1 推薦の満点の欄を左から読み、足して総合成績の満点を出す

集団討論をする学校では、個人面接と集団討論の二つの欄にまたがって満点が一つだけ書かれているので、その数は面接と討論を合わせた点として読みます(実施校の見分け方は集団討論の回に譲ります)。備考の欄には、面接の中で決まった時間の自己PRを話させる、といった検査のやり方の注が入る学校もあります。蛍光ペンを引く前に、志望校の行は備考の端まで読み切ってください。

選考はこの総合成績の高い順に行われ、同じ点が並んだときは自己PRカードなどを使って順位が重ならないようにする、と要綱は定めています。中学校長の推薦書にある推薦理由にも配慮されます。自己PRカードそのものに点は付かないので、表の満点の欄にも出てきません。

調査書点が「ちょうど半分」の学校が多い理由

募集案内の入試実施方法一覧の注には、調査書点の満点は総合成績に占める割合を50%までとして各学校が定める、と書かれています。面接や作文の満点も学校が決めます。だから調査書点の割合は、どの学校でも半分を超えません。令和9年度の普通科の表を上から追うと、調査書点が総合成績のちょうど半分の学校が並び、上限いっぱいまで内申を使う形が主流だとわかります。その一方で、面接と小論文に大きな満点を割り当て、調査書点が半分より小さい学校もあります。

割合の出し方は、調査書点の満点を総合成績の満点で割るだけです。たとえば調査書500・面接300・作文200の学校なら、500÷1000で50%。調査書点と面接と作文の比率は5対3対2という得点配分です。学校ごとの推薦の満点を並べて見比べたいときは、塾の「都立高校の偏差値・学力検査・内申の目安 一覧(令和9年度)」の推薦の欄が使えます。

ここで混ぜてはいけないのが、一般入試の換算内申です。推薦で評定を使う学校は、9教科の評定をそのまま足し、特定の教科に重みをかけません。満点は5×9の45で、それを各校の調査書点の満点に換算します。実技4教科を2倍にして65点満点にする一般入試とは物差しが違うので、面談の紙にある換算内申の数字を推薦の表に当てはめないでください(式を手で追う方法は調査書点の回で書きます)。観点別学習状況の評価を使う7校は、募集案内の「推薦実施校における観点別学習状況の評価の活用方法一覧」で、どの観点に重みを置くかまで確かめます。

もう一つ、見落とされやすい事実があります。調査書に載る評定は、2026年12月31日現在の中3の評定です。調査書点が半分の学校なら、総合成績の半分は、2027年1月26日(火)と27日(水)の検査が始まる前に、もう数字として固まっています。検査の2日間で動かせるのは残りの半分で、その半分の中身が学校ごとに違うのです。

評定1つ分は何点か—面接と作文の満点を同じ物差しで測る

満点の比は、そのままでは比べにくい数字です。調査書の500と面接の300を並べて「内申のほうが大事」と言うのは簡単ですが、本当に知りたいのは、評定がいくつ違う相手に、面接や作文で何点差をつければ追いつけるかです。そこで、調査書点の満点を45で割った「評定1つ分の点」を物差しにします。

調査書500の学校では、評定1つ分は約11.1点です。この物差しで面接300を測ると、300を約11.1で割って27。面接の満点は評定27個分の幅を持っています。作文200は評定18個分です。図2の目盛り1つが評定1つ分で、調査書点の帯に45、面接に27、作文に18の目盛りが入ります。

図2 1000点の内訳を評定1つ分の目盛りで区切った帯

気をつけたいのは、満点の幅がそのまま点の開きではないことです。面接で0点を取る受検者はまずいないので、実際に差がつくのは満点の一部です。たとえば面接で満点の1割、30点の差がついたとすると、30を約11.1で割って評定2.7個分。評定3つ分の差なら、その大半を面接の出来だけで埋める計算です。作文で満点の1割、20点の差なら評定1.8個分になります。どれほどの点の開きが実際に起きるかは、満点の欄からは読めません。表から読み取れるのは、当日の検査で縮められる幅の天井だと考えてください。

同じ物差しは、調査書点の満点が違う学校どうしにも使えます。調査書450なら評定1つ分は10点、300なら約6.7点です。調査書点の満点が小さい学校ほど、評定1つの差が総合成績に与える重さは軽くなり、その分だけ面接や小論文の出来が順位を動かしやすくなります。説明会の資料で二つの学校の表を見比べるときは、満点の数字の横に「÷45」の答えを書き添えると、比べる単位がそろいます。

面接と作文の点で順位が入れかわる計算

二人の受検者で確かめます。たとえば、Aさんは9教科の評定の合計が41、Bさんは37だとします。調査書500・面接300・作文200の学校なら、Aさんの調査書点は41×500÷45で約455.6点、Bさんは37×500÷45で約411.1点です。差は約44.4点で、ちょうど評定4つ分に当たります。

検査の日、Aさんは面接と作文のどちらも満点の65%、Bさんは面接で80%、作文で70%を取ったとします。面接はAさん195点、Bさん240点、作文はAさん130点、Bさん140点です。合計はAさんが約780.6点、Bさんが約791.1点。面接の45点差だけで調査書の差を約0.6点上回り、そこへ作文の10点差が加わって、Bさんが約10.6点上に立ちます。

同じ二人が、調査書450・面接100・作文350の学校を受けたらどうなるでしょう。こちらも調査書点の割合は半分です。評定1つ分は10点なので、調査書点はAさん410点、Bさん370点で、差は40点。得点率を同じにすると、面接はAさん65点、Bさん80点で差は15点、作文はAさん227.5点、Bさん245点で差は17.5点です。合計はAさん702.5点、Bさん695点で、今度はAさんが7.5点上に残ります。

図3は、二つの学校で二人の点の差を検査ごとに並べたものです。上の数字は調査書・面接・作文の満点の並びです。同じ二人、同じ出来でも、満点の割り振りが変わるだけで順位が戻ります。Bさんの強みは面接の出来の良さです。面接の満点が大きい学校では評定4つ分の差を越えられても、面接の満点が小さく作文が重い学校では、作文での差が小さいぶん届きません。

図3 同じ二人の点の差を二つの配点で比べると順位が入れかわる

調査書点の割合が同じ半分でも、残りの半分を面接と作文にどう分けるかで、得をする受検者は変わります。配点の表で見るべきなのは調査書の数字の大きさだけではありません。お子さまが点を取りやすい検査に、その学校がどれだけの満点を割り振っているかです。

表を読み違えやすい所

一つ目は、同じ行の右側に続く第一次募集の欄です。そこにも調査書点の満点として300などの数が書かれていますが、それは一般入試の数字で、推薦の総合成績には関係しません。第一次募集の欄にあるESAT-Jの20点も、推薦では使われません。推薦の欄に印をつけたら、右側は紙で隠してから計算すると混ざりません。

二つ目は、表の年度です。2026年の秋に説明会で手にするのは令和9年度(2027年1月の推薦)の配点ですが、手元の古い資料やネットには前の年度の表も残っています。前の年と同じ満点だとは限らないので、表の題に令和9年度とあるか、公表の日が2026年9月以降かを確かめてから数字を写してください。実施要綱は2026年9月17日、募集案内は10月23日に公表されています。

三つ目は、文化・スポーツ等特別推薦です。別表の推薦の満点は一般推薦の満点で、特別推薦の選抜方法と実技検査の中身は、募集案内の「文化・スポーツ等特別推薦実施校の入試方法等一覧」という別の表に載っています。特別推薦と一般推薦を同時に出す生徒は、二つの表を分けて読みます(出願の仕組みは特別推薦の回へ)。

四つ目は、推薦枠の割合の欄です。学校名のすぐ右にある20などの数は満点ではなく、募集人員のうち推薦で入る人の割合です(枠の読み方は推薦の枠の回が受け持ちます)。満点の欄と隣り合っているので、蛍光ペンが一つずれると、この数を点として足してしまいます。

五つ目は、調査書の活用の欄で観点別学習状況の評価に丸がある学校です。その学校の調査書点は評定の合計ではなく観点別評価の得点から換算されるので、45で割る物差しはそのまま使えません。調査書点の満点を観点別評価の得点の満点で割った数が、その学校での1目盛りになります。観点ごとの点の付け方は、活用方法の一覧で先に確かめてください。

よくある質問

面接の満点が大きい学校なら、内申が低くても受かりやすいのですか

計算の上では、評定の差を当日の面接で縮められる幅が広い学校です。ただし、面接の点が受検者の間でどれだけ開くかは学校ごとに違い、表からは読めません。満点が大きいのは取り返す余地があるということで、内申が低くても大丈夫という保証ではありません。面接の満点を評定いくつ分かに直し、お子さまの評定と志望の水準との差が、その幅の中に収まりそうかを見てください。

調査書点が半分より小さい学校は、内申をあまり見ていないのですか

割合が小さいだけで、評定の差はそのまま点に表れます。たとえば調査書点の満点が360の学校なら評定1つ分は8点で、評定の合計が3違えば24点の差です。面接と小論文の満点が大きいぶん、当日の検査で動く点の幅が広い学校だと読んでください。

説明会の資料と都教委の表と、どちらを見ればいいですか

選抜の決まりの正本は、都教委が公表した令和9年度の実施要綱と同細目です。説明会の資料は学校が要点をまとめた物なので、まず年度を確かめ、数字が食い違って見えたら志望校に問い合わせてください。

面接や作文の点の付け方は公表されますか

要綱は、個人面接や小論文・作文の結果を、各校が基準を定めて点にすると定めています。説明会に質問の時間があれば、面接と作文でどんな力を見たいかを聞いてメモしておくと、練習の的が絞れます。受検の後には、学力検査等得点表を請求して自分の点を確かめる手続きもあります(請求できる日は得点開示の回に)。

確かめる順番

今週のうちに、次の順で一度だけ手を動かしてください。紙と電卓があれば足ります。

  1. 説明会の資料と、都教委の募集案内の「入試実施方法一覧」を並べ、どちらも令和9年度の物かを表の題で確かめる。
  2. 志望校の行の推薦の側だけに印をつけ、第一次募集と第二次募集の欄は紙で隠す。
  3. 満点の数字を全部足して総合成績の満点を出し、調査書点の満点で割って割合を出す。
  4. 調査書点の満点を45で割り、評定1つ分の点を余白に書く。
  5. 面接(討論を含む学校は合わせた点)と、作文か小論文の満点をその点で割り、評定いくつ分かを書き込む。
  6. 備考の欄を読み、観点別学習状況の評価を使う学校なら活用方法の一覧も開く。
  7. お子さまの2学期の評定の合計の見込みに、調査書点の満点を掛けて45で割る。
  8. 読めない欄や食い違う数字は、中学校の進路の先生か志望校に聞く。

5と7の数字が並ぶと、面接と作文で何点を目指せばよいかが、評定の単位で話せるようになります。

個別指導で確かめること

塾では、志望校の行の満点から評定1つ分の点を出し、面接と作文でどれだけの差を縮める必要があるかを、評定いくつ分という単位で一緒に数えます。作文や小論文の満点が大きい学校なら、時間を計って書いた答案を段落の組み立てまで戻って見直します。面接の満点が大きい学校なら、自己PRカードの下書きに戻り、聞かれたことに最初の一文で答える順番から作り直します。面接と集団討論が一つの満点になっている学校では、その合計を評定いくつ分かに直してから、討論の練習に回す時間を決めます。

まとめ

蛍光ペンの面積で配点を比べると、調査書の500が一番大きく見えます。けれど評定1つ分の点で面接と作文を測り直すと、同じ半分の調査書点でも、残りの半分の割り振りで二人の順位が入れかわるところまで見えてきました。学校ごとの違いを読み解く鍵は、満点の大きさそのものではなく、評定1つ分が何点に当たるかという換算の値にあります。配点の表の余白に書き込むべき数字は、調査書点の満点を45で割った答え、ただ一つです。

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