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中1の定期テスト前の勉強時間は何時間か—初めてのテストで足りなくなる教科の見つけ方|武蔵野個別指導塾

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範囲表をページ数に直し、1ページを解く分数を計ってかけ算すると、中1の初めての定期テストで時間の足りなくなる教科は2週間前に見つかります。目安は平日60〜90分、土日2〜3時間です。

中1のテスト前の勉強時間は、先に「何時間」と決めるものではありません。範囲表を教科ごとのやる事とページ数に書き直し、ワークを1ページ解いて丸をつけ、直し終えるまでの分数を計ってかけ算すると、その子に要る時間が出てきます。部活のある中1なら、2週間前からは平日60〜90分、土日2〜3時間がひとつの目安です。その目安の中に収まらない教科こそが、初めてのテストで時間の足りなくなる教科です。

よくあるのは、中学に入って最初の定期テストの範囲表が配られた春の夜、中1のお子さまがその紙を台所まで持ってきて「これ、何時間やればいいの」と聞いてくる場面です。紙には教科の名前が縦に並び、教科書とワークのページが「〜」でつながっています。小学校のテストなら前の晩に少し見返せば済んだので、本人には量の見当がつきません。聞かれた家の人も「毎日2時間くらいかな」と言いかけて、その2時間に何の根拠も無いことに気づきます。

なぜそうなるのか

「何時間やればいいのか」に答えが出ないのは、本人が怠けているからでも、家の人の知識が足りないからでもありません。中1の春には、時間を見積もるための材料が、まだ手元にそろっていないのです。塾の現場で見る理由は四つあります。

一つ目は、小学校のテストと形がまるで違うことです。多くの小学校では、1つの単元を習い終えると、その単元だけのテストを間を置かずに受けていました。習ったばかりの内容なので、前の晩に教科書を少し眺めれば間に合いました。中学の定期テストでは、何単元分かをまとめた範囲を、習ってから数週間たったころに受けます。いくつもの教科が同じ日程の中に並びます。図1のように、範囲の広さと習ってからの間、教科の並び方の三つが一度に変わります。小学校で身につけた「前の晩に少し」という感覚は、そのままでは通用しません。中間テストが無く、最初の定期テストが1学期の期末になる学校もあります。教科の数と日程は学校によって違うので、手元の範囲表に書かれたものを正とします。

図1 小学校のテストと中学の定期テストの、範囲と時期と教科の違い

二つ目は、時間では終わった量が見えないことです。「2時間やった」は、机の前にいた長さを言っているだけです。その2時間で数学のワークが5ページ進んだのか、1ページ目の3問目でずっと止まっていたのかは、時間の数字からは読み取れません。時間を目標にすると、目標は座っているだけで達成されてしまいます。量を目標にすると、終わっていない行が紙の上に残るので、何が足りないかがその日のうちに見えます。

三つ目は、自分の1ページの速さを、まだ一度も計っていないことです。入学して数週間の中1は、中学のワークの1ページに何分かかるのかを知りません。しかもその速さは教科ごとにばらばらです。正負の数の計算が十数問並んだページと、地図を見ながら用語を書き込むページでは、同じ1ページでも重さがまるで違います。速さを知らないまま時間だけを決めるのは、目的地までの道のりを知らずに、家を出る時刻だけを決めるようなものです。

四つ目は、重い教科ほど後ろに回ってしまうことです。手が進む教科から始めるのは自然なことで、得意な教科は1ページが軽く、終わった手ごたえがすぐに出ます。その間に、1ページに倍の時間がかかる教科が少しずつ押し出され、気づいたときにはテストの3日前、という形が塾の現場ではよく起きます。足りなくなる教科は、苦手な教科であると同時に、たいていはまだ1ページも計っていない教科です。

今夜からの手順

用意するのは範囲表と各教科のワーク、白い紙1枚(ノートの見開きでも構いません)です。時刻は壁の時計か腕時計で見ます。手順は図2の6段で、今夜やるのは手順1と手順2の途中までです。30〜40分あれば足ります。

図2 範囲表をやる事の行に直してから、テストの後に見比べるまでの6つの手順

手順1 範囲表を、教科ごとの「やる事の行」に書き直す

紙の左端に教科の名前を縦に書き、その右へ、やる事を1行に1つずつ書いていきます。「数学 ワーク4〜25ページ」「英語 教科書の単語」「社会 教科書の地図のページ」のように、範囲表の文をそのまま写すのではなく、手を動かす単位に切り分けます。

ページ数は両端を含めて数えます。4〜25ページなら、25から4を引いて1を足した22ページです。引き算だけで21ページと数えると、教科ごとに1ページずつ見積もりから消えていきます。単語や漢字、用語のようにページで数えにくいものは、「何語」「何字」で書きます。範囲表の端に小さく書かれた「授業のプリント」や「小テストの範囲」も、見落とさずに1行にします。ワークを提出する決まりがあるときは、その日付も行の右に書いておきます。提出の有無や日付は学校ごとに違うので、学校で配られた紙か担任の先生の話で確かめてください。

手順2 各教科1ページだけ解いて、かかった分数を計る

行ができたら、ワークを1ページだけ解いてみます。時計を見て始めた時刻を紙に書きます。解いて丸をつけ、間違えた問題を直し終えたところで、もう一度時刻を書きます。丸つけと直しまで含めて計るのがこの手順の要です。テスト前の勉強は解いて終わりではないので、解くだけの時間で計ると、見積もりがいつも短く出てしまいます。

今夜は全教科でなくて構いません。数学ともう1教科、できれば苦手だと感じている教科を計ります。残りは明日と明後日に1教科ずつ進めれば、3日で全教科の「1ページの分数」がそろいます。計った分数は、その教科の行の右端に書き込みます。暗記の行は、決めた量の一部で計ります。英単語なら10語を覚えて、何も見ずに書けるようになるまでの分数です。10語で8分なら、60語ではおよそ48分と見当がつきます。

手順3 ページ数×分数で、教科ごとに要る時間を出す

行のページ数に、1ページの分数をかけます。ある中1の例で並べてみます。数学はワーク22ページで、1ページ15分なので330分です。英語はワーク12ページを1ページ15分で180分、そこに単語と本文の暗記の60分を足して240分。理科はワーク14ページを1ページ10分で140分、用語の暗記が30分で170分。社会はワーク20ページを1ページ12分で240分、地図と用語の暗記が50分で290分。国語はワーク10ページを1ページ10分で100分、漢字が50分で150分です。

この5教科を足すと1180分、19時間40分になります。これが、この中1にとっての「ワークを1周する時間」です。誰かから聞いた「テスト前は1日3時間」という話には、この子の1ページの速さが入っていません。自分の手で計った分数から出た19時間40分には、それが入っています。

手順4 2週間で使える時間を、平日と土日に分けて数える

次に、テストまでの2週間で使える時間を数えます。塾の現場の目安として、2週間前からは平日60〜90分、土日2〜3時間です。それで入りきらないときは、最後の1週間だけ平日の時間を延ばします。部活がテスト前に休みになるかどうかは学校によって違うので、学校の決まりを確かめてから数えます。

手順3の中1が、2週間ずっと平日60分、土日150分で数えたとします。どの曜日から数えても、続いた14日の中には平日が10日、土日が4日あります。60分×10日で600分、150分×4日で600分、合わせて1200分です。1周に要る1180分と比べると、残りは20分しかありません。1周はできても、間違えた問題を解き直す時間が無いということです。

そこで最後の1週間だけ、平日を90分に上げます。5日×30分で150分増えて、合計は1350分になります。1周分の1180分を引いた170分が、解き直しの枠です。こうして「何時間」の答えが、「最初の週は平日60分、最後の週は平日90分、土日はどちらも150分」と、この子の量から決まります。

手順5 足りなくなる教科に印をつけ、毎日の最初に置く

要る時間がそろったら、足りなくなる教科を探します。見つけ方は単純で、使える時間を教科の数で割り、その数を超える教科に赤で印をつけます。手順4の例なら、1200分を5教科で割って240分です。330分の数学と290分の社会が、これを超えています。英語はちょうど240分なので、ぎりぎりの教科として三角をつけておきます。まだ1ページも解いていない教科は、分数が空欄のままなので要る時間も出せません。空欄の行は、それだけで足りなくなる教科の印です。

印のついた教科は、毎日の勉強の最初の30分に置きます。頭の疲れていない時間を、重い教科に渡すためです。得意な教科は後ろに回しても、1ページが軽いので崩れにくいのです。範囲表が配られるのが早い学校なら、印のついた教科だけは2週間前を待たず、3週間前から1日15〜20分ずつ始めておくと、最後の週の余りが大きくなります。

手順6 テストが返ってきたら、見積もりと実際を並べる

テストの後の見直しは、答案より先にこの紙から始めます。各行の右に、実際にかかった分数と、終わらなかったページを書き足します。数学は1ページ15分のつもりが20分かかっていた、社会の地図のページは最後の3ページが手つかずだった、という具合です。

そのうえで、教科を二つに分けます。時間が足りなかった教科と、時間はあったのに点にならなかった教科です。前者は、次のテストで始める日を早めれば直ります。後者は、ワークの答えを見ながら埋めた、解き直しをしなかったというやり方の側に原因があることが多く、時間を足しても直りません。紙は捨てずに、次のテストの範囲表と一緒にとっておきます。2回目のテストでは、前回の分数から見積もりを始められます。

学年と時期で変わるところ

中1の1学期は、ここまでの手順をそのまま使う時期です。速さを計る、量を数える、使える時間と比べる。この三つを一度通しておくと、2学期からは計る手間が減ります。2学期になると範囲が広がり、学校によっては音楽や美術などの実技の教科も筆記のテストに加わります。実技の教科は1ページの分数が軽くても、教科書と授業のプリントの両方を見る行が増えるので、分数ではなく行の数で重さを見ます。

中2は部活の中心になる学年で、使える時間の側が揺れます。大会や練習試合の日を先に紙の上の欄へ書き込み、その日を引いてから使える時間を数えます。中3では、定期テストの量の表の横に、入試の勉強の列がもう1つ並びます。東京の都立高校の一般入試は、中学3年でついた評定から調査書点を計算するので、中3のテストの量の表は、そのまま入試の準備の表にもなります。中1のうちに見積もりの練習を一度済ませておく意味は、ここにあります。

高校生になると、科目が分かれて行の数が増え、1つの科目の範囲が教科書の数十ページに広がります。2週間では1周が終わらない科目が出てくるので、3週間前には量の表を作り、印のついた科目から始めます。

時期によっても変わります。ふだんの週は、授業のあったその日に、ワークの該当ページを1〜2ページ進めておくと、テスト前の量の表の行が最初から短くなります。1日15〜30分の積み重ねが、テスト前の2週間を「1周目」ではなく「解き直し」に使える時間に変えます。テスト前は、ここまでの手順の出番です。夏休みのような長い休みは、前のテストの紙を出して、「時間はあったのに点にならなかった教科」の行をやり直す時間にあてます。休みのうちに次の範囲を先へ進めるのもひとつの手ですが、前の表で赤のついた教科を戻しておくと、次の量の表そのものが軽くなります。

よくある失敗と直し方

一つ目の失敗は、どの教科にも同じ時間を配ることです。使える時間を教科の数で等しく割り、毎日どの教科も同じ長さだけ進める計画は、公平に見えます。けれど図3のように、要る時間の多い教科だけが足りなくなります。1200分を5教科で割ると240分ずつで、数学は90分、社会は50分足りません。理科と国語には余りが出るのに、その余りは重い教科へ自然には流れていきません。等しく割りたくなるのは、教科ごとの重さの違いを、まだ数字で見ていないからです。直し方は、手順3で出した要る時間のとおりに配ることです。数学に330分、社会に290分と、表の数字のまま割り当てます。

図3 5等分の240分では数学と社会が足りなくなることを示す棒グラフ

二つ目の失敗は、座った時間だけを記録して安心することです。「今日は2時間」と時間だけを書き残す形です。時間は頑張った実感と結びつきやすく、数字が大きいほど安心できます。けれど、その2時間で終わったページはどこにも書かれていません。直し方は、1日の終わりに、量の表の終わった行を色鉛筆で塗ることです。塗られていない行の数が、明日からの残りです。時間も書きたいなら、塗った行の横に、かかった分数を小さく添えます。そうすると、手順2の見積もりが合っていたかどうかも同時にわかります。

三つ目の失敗は、最初に出した見積もりを、途中で直さないことです。1ページ15分で数えた数学が、実際には20分かかっている。この5分のずれは、22ページ全体では110分、2時間近い遅れになります。見積もりを直さないのは、一度立てた計画を変えると負けたように感じるからです。直し方は、始めて3日目の夜に一度だけ、終わったページと使った分数を見比べることです。ずれていたら1ページの分数を書き換え、手順3と手順4の計算をやり直します。遅れが見えたら、最後の週の平日を30分延ばすか、印の無い教科の解き直しを削ります。

よくある質問

中学生のテスト前の勉強時間は、友だちと比べてもいいですか

「昨日5時間やった」という話は、テスト前の教室でよく飛び交います。けれど、1ページを10分で解く人の5時間と、20分かかる人の5時間とでは、終わる量がまるで違います。比べて意味があるのは、残っている行の数か、解き直しが何周目に入ったかです。中2、中3と学年が上がるほど時間の話は大きくなりますが、聞き流して構いません。自分の紙の塗られていない行のほうが、次にやる事を正しく教えてくれます。

テスト前の勉強は、前日に何時間やればいいですか

前日は、時間を増やす日ではありません。新しいページは開かず、量の表で間違いの印がついた問題と、暗記の行だけをもう一度回します。終わる時刻を先に決め、いつも寝る時刻を動かさないことです。テストは翌朝の頭で解くので、夜中にもう1時間足すと、その分だけ当日の見直しの力が削られます。前日に限らず、眠気が何日も抜けないときは、量の表より先に家の人へ伝え、学校の保健室か医療機関に相談してください。

1日に長い時間座っていられないのですが、どうすればいいですか

使える時間は、続けて座る長さではありません。1日60分を、15分の4回に分けても同じ60分です。そのために、量の表の行を1回で終わる大きさに切っておきます。数学なら1ページ15分なので、1行を1ページにすれば、1回に座るのは15分で済みます。それを夕食の前に2回、後に2回置けば、1日60分になります。長く座れないことを責めるより、行を小さく切るほうが、手は止まりません。

保護者が手を貸すなら

「何時間やったの」と聞くと、答えは時間の数字になり、話はそこで終わってしまいます。代わりに量の表を一緒に見て、「どの行が残ってる?」と聞いてみてください。問いかけが行に向くと、お子さまは残りを自分の言葉で言えるようになります。手を貸すなら、手順2の計る係が向いています。始めた時刻と終えた時刻を書き留めるだけで、口は出しません。速さに驚いても、遅いとは言わないことです。範囲表が配られた日の夜に、白い紙とペンを机に出しておくだけでも、手順1は始めやすくなります。「毎日2時間くらい」と答えかけた家の人の数字は、本人が計った分数に置き換えて構いません。量の表を書き直すのは本人に任せ、家の人は、テストが返ってきた夜に紙の見比べに付き合う役に回ります。

個別指導で確かめること

1ページの分数が、ほかの教科の倍近くかかる教科があれば、その単元より手前まで戻って確かめます。数学の正負の数で止まるなら小学校の分数と小数の計算まで、英語の単語で止まるならアルファベットの書き分けまで戻り、つまずきが始まった場所を探します。教室では計った分数の紙を持ってきてもらい、いちばん重かった1ページを横で解いてもらって、どの問題で鉛筆が止まるかを見ます。時間を足す前に、1ページが重い理由をほどきます。

まとめ

初めてのテストで足りなくなる教科は、テストの3日前ではなく、1ページを計った最初の夜に姿を見せます。中1の春に一度通した見積もりは、2学期の期末にも、中3のテストにも持っていけます。「何時間やればいいの」と聞いたあの春の夜の答えは、範囲表の余白に書き込んだ分数のかけ算の中に、もう並んでいます。

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