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冠詞 a an the の使い分け—一覧と、付けない場合の決まり|武蔵野個別指導塾

an hour と a university で形が違う理由は文字でなく音にあります。by bus に冠詞を付けない決まりや the が要る国名まで、表と自作の例文で今日の英作文から直せます。
| 形 | 使うとき | 例 | 意味 |
|---|---|---|---|
| a | 子音の音で始まる語の前 | a book | 1 冊の本 |
| a | u の字でも /j/ の音で始まる語の前 | a university | 1 つの大学 |
| a | o の字でも /w/ の音で始まる語の前 | a one-day trip | 1 日の旅行 |
| a | 「〜につき」の意味 | twice a week | 週に 2 回 |
| a | 職業や身分を言うとき | She is a nurse. | 彼女は看護師です。 |
| an | 母音の音で始まる語の前 | an apple | 1 個のりんご |
| an | h を読まない語の前 | an hour | 1 時間 |
| an | 1 字ずつ読む略語で、最初の音が母音のとき | an ALT | 1 人の外国語指導助手 |
| an | 間に入る形容詞が母音の音で始まるとき | an old car | 1 台の古い車 |
| the | 2 度目に出てきたもの | I saw a cat. The cat was white. | 猫を見ました。その猫は白い猫でした。 |
| the | 話す人も聞く人もどれかわかるもの | Open the door. | ドアを開けてください。 |
| the | 1 つしかないと考えるもの | the sun / the moon | 太陽、月 |
| the | 後ろの語句でどれか決まるもの | the bag on the desk | 机の上のかばん |
| the | 最上級 | the tallest boy | いちばん背の高い男の子 |
| the | first, only, same など、1 つに絞る語 | the first train / the only way / the same bag | 始発電車、唯一の方法、同じかばん |
| the | 楽器を弾くとき | play the piano | ピアノを弾く |
| the | 1 日の時間帯 | in the morning | 朝に |
| the | 方角 | in the east | 東に |
冠詞を付けない場合は、次の表のとおりです。
| 付けない場面 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| by のあとの乗り物 | by bus / by train / by car | バスで、電車で、車で |
| by のあとの連絡の手段 | by email / by phone | メールで、電話で |
| 場所や物を本来の目的で使うとき | go to school / go to church / go to bed | 学校に通う、礼拝に行く、寝る |
| 場所と前置詞の決まった組み合わせ | at home / at school / in bed | 家で、学校で、ベッドで寝て |
| 食事 | have breakfast / have lunch / have dinner | 朝食、昼食、夕食をとる |
| 教科 | study history / study English | 歴史を学ぶ、英語を学ぶ |
| スポーツ | play tennis / play baseball | テニスをする、野球をする |
| 言語 | speak English / speak Japanese | 英語を話す、日本語を話す |
| 曜日と月 | on Monday / in May | 月曜日に、5 月に |
| 夜と正午 | at night / at noon | 夜に、正午に |
| 全体を指す複数形 | I like dogs. | 私は犬が好きです。 |
| 全体を指す数えない語 | Water is important. | 水は大切です。 |
| my や this が付く語 | my bag / this bag | 私のかばん、このかばん |
| 人の呼び名(イギリス英語は Mr Sato と点を省くことが多い) | Mr. Sato / Dr. Kato | 佐藤さん、加藤医師 |
| 1 人だけの役職 | They elected her president. | 彼らは彼女を会長に選びました。 |
| 対になる語 | day and night / hand in hand | 昼も夜も、手をつないで |
固有名詞は、種類ごとに付くか付かないかが分かれます。
| 種類 | the を付けない | the を付ける | 見分けどころ |
|---|---|---|---|
| 人と町 | Ken / Tokyo | なし | 名前そのものには付けない |
| 国 | Japan / France / Canada | the United States / the United Kingdom / the Netherlands / the Philippines | 連合を示す語や複数形の国名に付ける |
| 山 | Mt. Fuji / Mt. Everest | the Alps / the Himalayas | 1 つの山には付けず、山脈に付ける |
| 湖と川と海 | Lake Biwa / Lake Michigan | the Nile / the Shinano River / the Pacific Ocean | 湖には付けず、川と海に付ける |
| 島 | Hawaii / Sado Island | the Hawaiian Islands / the Bahamas | 1 つの島には付けず、諸島に付ける |
| 駅と空港と公園 | Tokyo Station / Narita Airport / Ueno Park | なし | 地名と施設の名前の組には付けない |
| 建物 | Himeji Castle | the White House / the British Museum | 形容詞を含む名前には付くことが多い |
| 大学 | Oxford University | the University of Oxford | of を使う名前に付ける |
| 家族 | Mr. Tanaka | the Tanakas | 家族全体を言うときは複数形にして付ける |
よくあるのは、英作文の答案が返ってきて、赤ペンの跡が a のまわりにばかり集まっているという場面です。日曜日に家族で出かけた話を 6 行書いた答案で、2 度目の a park は the park に直され、by a bus の a には線が引かれ、a my dog は my dog になっています。動詞の形は合っている。綴りも合っている。それなのに、いちばん短い語で赤が増えていく。上の 3 つの表は、その赤を次の答案で減らすためのものです。
一覧の読み方
表を上から順に暗記しても、答案の前では役に立ちません。図1のように、名詞を書く前に問いを 2 つ立てます。1 つ目は「読む相手も、どれのことかわかるか」です。わかるなら、単数でも複数でも the を選びます。2 つ目は「数えられる語で、1 つか」です。そうなら a か an を選び、複数形や数えない語なら何も付けません。

3 つの表は、この流れの出口に対応しています。最初の表が a と an と the の出口で、次の表が「何も付けない」の出口です。by bus や go to school のように、流れに沿えば a が要りそうなのに付けない形は、決まった言い方として表から覚えます。3 つ目の表の固有名詞は流れの外にあります。my bag や this bag も同じです。my や this がすでにどれのことかを決めていて、冠詞の席が埋まっているからです。
a と an の選び方は、文字ではなく音で決まります。次の語の最初の音が母音なら an、子音なら a です。university は u の字で始まりますが、最初の音は /j/ で、これは子音です(カタカナなら「ユ」の頭の音が目安です)。hour は h の字で始まりますが、h を読まないので /aʊ/ から始まり、an hour になります。ALT も 1 字ずつ読むと /eɪ/ から始まるので an ALT です。間に形容詞が入れば、決めるのはその形容詞です。an apple は、red が入ると a red apple に変わります。
アメリカ英語とイギリス英語で形が変わる語もあります。herb はアメリカ英語では h を読まないことが多く、/ɝːb/ で an herb です。イギリス英語では h を読むので、/hɜːb/ で a herb です。「入院している」は、アメリカ英語で be in the hospital、イギリス英語で be in hospital と言います。play the piano は、アメリカ英語で the を省く言い方も耳にしますが、答案では the を付けた形で覚えれば足ります。
the の読み方も、後ろの音で変わります。子音の音の前では /ðə/、母音の音の前では /ði/ が基本です。the sun は /ðə/、the apple は /ði/ です。ただ、母音の前でも /ðə/ と読む話し手はいます。a は普通 /ə/、an は /ən/ と弱く読み、強く言いたいときだけ /eɪ/、/æn/ になります。学年の目安としては、a と an と the は小学校でも耳にしますが、決まりとして整理するのは中学 1 年が多く、最上級の the は中学 2 年ごろに出てくることが多い形です。the Himalayas や elect を使う文は、高校の英文で読む機会が増えます。
覚え方
冠詞だけを取り出して覚えようとしても続きません。名詞と一緒に、短いかたまりで口に入れます。かたまりは 3 種類です。
1 種類目は、同じ字で始まるのに冠詞が分かれる組です。図2のように、a uniform と an uncle、a house と an hour、a map と an MP3 を 1 組ずつ続けて声に出します。同じ u なのに口の形が違う。そのことを舌で覚えると、文字を見て a を選ぶ癖が崩れます。

2 種類目は、何も付けないかたまりです。by bus、go to school、have lunch、at night の 4 つから始めて、表の語へ広げます。間に何も入れず、一息で言います。by a bus と言いかけたら口が止まるくらいまで、言い慣らしてください。
3 種類目は、新しい名詞そのものです。単語カードを作るときに bag と書かず、a bag と書きます。egg なら an egg、homework なら homework のまま、water も water のままです。これだけで、数えられるかどうかが綴りと一緒に頭に入ります。後から調べ直す手間が消えます。
声に出す手順は次の 4 段です。
- 電子辞書や辞書サイトの音声で、かたまりを 1 つ聞きます。
- 音に重ねて、同じ速さで 3 回言います。
- 英語を隠し、日本語の「1 時間」を見て an hour と言います。
- 最後に 1 度だけ書きます。
1 つのかたまりに 30 秒かければ、10 個で 5 分です。間隔のあけ方は、初日に 10 個、翌日に同じ 10 個を英語を隠して言い、3 日後に言えなかった分をやり直し、1 週間後に全部を紙に書くという順が目安です。翌日に半分言えなくても失敗ではありません。思い出すのに少し手間取るくらいの間隔が、ちょうどよい間隔です。
材料として最も手近なのは、自分の答案です。赤が入った名詞を 5 つ選び、正しい形で冠詞ごと写します。次の英作文を書き始める前に、その 5 つを声に出します。保護者の方がお子さまの練習を見るなら、表の日本語を読み上げて、英語をかたまりで返してもらうだけで足ります。答案の赤の数より、赤がどの語に付いたかを一緒に見てください。
文の中での使い方
冠詞が決まる瞬間は、文の中にあります。次の 9 つの例文で、なぜその形なのかを確かめてください。
- I found a wallet on the way home. The wallet was full of old tickets.(帰り道で財布を見つけました。その財布には古い切符がたくさん入っていました。)初めて出すときは a、2 度目は the です。1 文目で読む人の頭に財布が 1 つ置かれたので、もう「その」で指せます。
- My sister works as an engineer at a small company.(姉は小さな会社で技術者として働いています。)engineer は母音の音で始まるので an、small は子音の音で始まるので a です。company ではなく、すぐ次の語の音で決まります。
- Could you pass me the salt?(塩を取ってもらえますか。)初めて口にする語でも the です。食卓の上の塩なら、どれのことかは見ればわかります。「2 度目だから the」だけで覚えると、この文で迷います。
- Our team meets twice a week.(私たちのチームは週に 2 回集まります。)この a は「〜につき」です。a day も a month も同じ形で使えます。
- My brother goes to school by bike, but I walk.(弟は自転車で通学していますが、私は歩いて行きます。)by のあとは手段なので、どの自転車かを考えません。school も勉強しに通う意味なので何も付けません。
- My mother went to the school to meet my teacher.(母は先生に会うために学校へ行きました。)同じ school でも、ここでは the が付きます。母は勉強しに行くのではなく、建物を目指しているからです。
- Cats sleep for many hours a day.(猫は 1 日に何時間も眠ります。)猫というもの全体の話なので、複数形にして何も付けません。
- We had chicken for dinner. A chicken ran across the road.(夕食に鶏肉を食べました。1 羽の鶏が道を横切りました。)数えない chicken は肉で、a が付くと生きた 1 羽です。a の有無で、皿の上と道路の上に分かれます。
- Lake Biwa is the largest lake in Japan.(琵琶湖は日本でいちばん大きな湖です。)湖の名前に the は付けず、最上級には付けます。1 つの文に両方が入る形です。
答案の 3 文に並べると、判断の流れが見えてきます。
We went to Ueno Park by train on Sunday. We saw a big tree there. The tree was older than my grandfather.(日曜日に電車で上野公園へ行きました。そこで大きな木を見ました。その木は祖父より年上でした。)
名詞は tree の 2 回を別に数えて 6 か所あります。Ueno Park は名前なので何も付けません。train は手段、Sunday は曜日で、これも何も付けません。2 文目の tree は初めて出すので a か an の場面で、すぐ次の big が子音の音で始まるので a です。3 文目の tree はもう通じているので the です。grandfather には my が付いているので、冠詞の席はありません。6 か所のうち、a が付くのは 1 か所だけです。a だらけの答案との差は、ここに出ます。
まちがえやすいところ
誤り 1 は、好きなものを言う文です。
- 誤りの文: I like a dog.
- どこが違うか: a dog は、どれか 1 匹の犬です。図3のように、a dog は 1 匹、the dog は相手も知っているその 1 匹、dogs は犬というもの全体を指します。犬が好きだと言いたいなら、全体の話なので複数形にして冠詞を外します。a dog のままだと、聞いた人は「どの犬のこと?」と思います。
- 正しい文: I like dogs.

誤り 2 は、乗り物の前に a を入れる文です。
- 誤りの文: I go to school by a bus.
- どこが違うか: by のあとの乗り物は手段を言うだけで、どのバスかを考えていません。だから冠詞は付けません。逆に、どの乗り物かを言いたいときは by を使わず、on the bus や in my father’s car と書きます。
- 正しい文: I go to school by bus.
誤り 3 は、数えない語に a を付ける文です。
- 誤りの文: I have a homework today.
- どこが違うか: homework は数えない語です。a はもともと one が弱くなった語なので、1 つ、2 つと数えない語の前には置けません。advice、information、news、water、bread、money も同じです。量を言いたいなら a lot of homework と書きます。
- 正しい文: I have homework today.
確かめの問題
空所に入る語を考えてください。何も入らないときは「なし」と答えます。4 番は文の誤りを直す問題です。
- My uncle has ( ) old bicycle.
- Every player needs ( ) uniform.
- I bought a notebook and a pen yesterday. I lost ( ) pen today.
- My father goes to work by his car.
- My friend from ( ) Philippines has visited ( ) Lake Biwa twice.
答えと解説
1 は an です。bicycle の b につられて a を選びがちですが、決めるのはすぐ次の語です。old は母音の音で始まります。
2 は a です。uniform の最初の音は /j/ で、これは子音です。u の字を見て an を選ぶと誤りになります。
3 は the です。今日なくしたペンは、前の文で買った a pen のことです。読む人にはもう、どのペンかわかっています。
4 は by car か in his car に直します。by のあとは手段なので、his を付けて特定の車を言うことはできません。自分の車だと言いたいなら in を使って in his car です。
5 は the と「なし」です。Philippines は複数形の国名なので the が付き、Lake Biwa は湖の名前なので何も付けません。
次に覚える一覧
前置詞の一覧は、by bus の by や at night の at を、場所と時間の使い分けごと整理できます。代名詞の一覧は、my や this が名詞の前で冠詞と同じ席に座ることを、変化の表で確かめられます。国名の一覧は、the の付く国を、人や言葉の言い方と一緒に覚え直せます。
個別指導で冠詞の誤りが続くときは、冠詞の前に戻ります。数えられる語と数えない語、単数と複数を、生徒が自分の答案の語で分けられるかを確かめます。
まとめ
冠詞は名詞の飾りではなく、読む人への合図です。初めて出す物には a、もう通じている物には the、中身そのものを言うなら何も付けません。決め手は、読む人の頭の中に何があるかです。a か an かさえ、相手の耳に届く音で決まります。a だらけの答案が減るのは、読む人の顔が浮かんだ日です。
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