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【中学保健】健康と生活習慣を図解で総まとめ—運動・食事・休養・生活習慣病|武蔵野個別指導塾

傘と雨のたとえで主体と環境の要因を見分け、摂取と消費の棒グラフや動脈硬化の流れ図を読みながら、生活習慣病とがんの基本まで定期テスト前に通して追えます。
よくあるのは、雨の夕方、塾の玄関の傘立ての前で、帰りじたくの手が止まる場面です。ワークの最後の問いは「睡眠不足は主体の要因か、環境の要因か」。隣の部屋の物音で眠れなかったのだから環境かな、と迷いながら自分の傘を探しているうちに、傘を忘れて空を見上げている友だちが目に入ります。同じ雨の中を帰るのに、2 人のぬれ方はまるで違います。雨は自分の外にある環境で、朝に傘を持って出たかどうかは自分の行動です。保健のこの単元の入り口は、ちょうどこの傘立ての前にあります。主体と環境を見分けられるようになると、運動・食事・休養と睡眠の話も、生活習慣病とがんの話も、「自分の行動で変えられるのはどこか」という 1 本の筋でつながります。語句の穴埋めだけでなく、棒グラフの読み取りや理由を書く問いにも手が動くようになります。
この単元で押さえること
- 健康の成り立ち:健康は主体と環境をよい状態に保つことで成り立ち、病気は主体の要因と環境の要因が関わり合って起こります。
- 運動:体の器官を発達させ、そのはたらきを保ちます。気分転換にもなり、年齢や生活の状況に合わせて続けることが基本です。
- 食事:体をつくる材料になり、使ったエネルギーを補います。量、栄養素のバランス、食べる時間の 3 点で見ます。
- 休養と睡眠:心と体の疲労を回復させます。疲労の出方は、人や条件によって違います。
- 生活習慣病:運動不足、食事の偏り、休養や睡眠の不足、喫煙、過度の飲酒などが積み重なって起こる病気で、心臓病、脳卒中、糖尿病、歯周病などがあります。
- がん:異常な細胞が増え続ける病気です。要因はさまざまで、生活習慣を整えることと、検診で早く見つけることの 2 つで備えます。
体の発達や心の健康で学んだ「自分の体の変化」を土台にして、この先の喫煙・飲酒・薬物の害や感染症の予防へと話が進みます。
基本の考え方
健康は主体と環境の 2 つの側から考える
保健でいう主体とは自分自身のこと、環境とは自分を取り巻くもののことです。病気になるかどうかは、どちらか片方だけでは決まりません。図1のように、左の主体の要因と右の環境の要因の両方が、真ん中の「健康か病気か」を動かしています。

主体の要因には 2 種類あります。1 つは年齢、性、免疫、遺伝のような素因で、生まれつきのものや、年齢とともに変わるものです。自分では選びにくい面があります。もう 1 つは食事、運動、休養と睡眠、喫煙や飲酒といった生活上の習慣や行動で、生まれたあとに身につけていくものです。朝に傘を持って家を出るかどうかも、こちらの仲間です。
環境の要因は 3 つに分けられます。温度、湿度、有害な化学物質などの物理的・化学的環境。ウイルスや細菌などの生物学的環境。人間関係や、保健・医療機関などの社会的環境です。雨の日でいえば、気温が下がって湿っていることは物理的な環境で、教室で流行しているかぜのウイルスは生物学的な環境にあたります。
気をつけたいのは、雨にぬれたこと自体が病気を決めるわけではない点です。寒い日にウイルスに出合っても、体の抵抗力や前の晩の睡眠によって、結果は人によって変わります。主体と環境を分けて考えるのは、どちらかのせいにするためではなく、変えられる場所を探すためです。
運動・食事・休養と睡眠はそれぞれ役割が違う
運動には、筋肉や骨、肺や心臓などの器官を発達させ、そのはたらきを保つ効果があります。走ったあとに気持ちがすっきりするように、心への効果もあります。ただし、多ければ多いほどよいわけではありません。やりすぎれば疲労がたまり、けがにもつながります。年齢や生活の状況によって合う運動は違うので、無理なく続けられる形を探すところから始めます。
食事の役割は、体をつくる材料をとることと、使ったエネルギーを補うことです。人は何もしていないときでも、呼吸や心臓の拍動、体温を保つためにエネルギーを使っています。これが基礎代謝で、ここに運動や通学などの活動で使う分が加わったものが消費エネルギーです。食事からとる摂取エネルギーとの差が続くと、体重の変化として現れます。体が大きくなっている途中の中学生は、体をつくる分まで必要なので、自分の判断で食事を極端に減らすことは勧められません。寝ている間もエネルギーは使われているため、朝食には午前中の活動を支える意味があります。毎日なるべく決まった時間に、量と栄養素のバランスを考えて食べることが土台です。
休養と睡眠は、長い時間の運動や学習、作業でたまった心身の疲労を回復させます。疲労は、だるさ、集中力の低下、ミスの増加といった形で現れますが、現れ方は運動や学習の量と質、暑さなどの環境、その人自身によって違います。友だちは平気でも自分は疲れている、ということが普通に起こるのです。休養の方法には、睡眠のほかに入浴、ゆったりした食事、軽い運動、好きなことをする時間があります。睡眠中には成長ホルモンが多く分泌されるので、成長期の夜更かしは眠気を残すだけでは済みません。
運動、食事、休養と睡眠のどれか 1 つだけを頑張っても、健康は保ちにくいものです。部活動の練習が増えれば、食事の量も休む時間も変える必要があるように、3 つは連動しています。テストでは「調和のとれた生活」という言葉で問われます。
生活習慣病とがんは何が起きる病気か
はじめに 1 つだけ。急に胸が強く痛む、急に片側の手足に力が入らなくなる、言葉が出にくくなるといった様子を見たら、ここを読むより先に周りの大人を呼び、119 番に連絡してください。ふだんの体調で気になることも、この解説で決めずに家の人に伝え、医療機関に相談しましょう。
生活習慣病とは、運動不足、食事の量や質の偏り、休養や睡眠の不足、喫煙、過度の飲酒といった生活習慣の乱れが主な要因となって起こる病気をまとめた呼び名です。代表的なものを並べます。
- 心臓病:心臓の筋肉に血液を送る血管が狭くなったり、つまったりして起こります。狭心症や心筋梗塞があります。
- 脳卒中:脳の血管がつまったり、破れたりして起こります。脳梗塞や脳出血があります。
- 糖尿病:血液中のブドウ糖の量を調節するインスリンというホルモンのはたらきが足りなくなり、血糖値が高い状態が続きます。生活習慣と関わりの深い型と、そうではない型があります。
- 高血圧症:血圧が高い状態が続き、血管に負担がかかります。塩分のとりすぎなどが関わります。
- 歯周病:歯垢の中の細菌によって歯ぐきに炎症が起き、進むと歯を支える骨が溶けて歯が抜けることもあります。
心臓病と脳卒中は、どちらも血管の変化から説明できます。血管の壁が厚く硬くなり、血液の通り道が狭くなる変化を動脈硬化といいます。高血圧症や、血液中の脂質のバランスがくずれた状態、喫煙などが、この変化を進めます。多くの生活習慣病は、初めのうち痛みなどの自覚症状がほとんどなく、長い年月をかけて進みます。だから、定期的な健康診断で体の状態を確かめることが意味を持ちます。
がんは、体の細胞の遺伝子が傷つき、異常な細胞であるがん細胞が生まれて増え続ける病気です。周りの組織に入りこんだり、血液などの流れに乗って離れた臓器に移ったりすることがあり、後者を転移といいます。要因には、喫煙、過度の飲酒、食事の偏り、運動不足のほか、年齢を重ねること、細菌やウイルスへの感染(胃がんに関わるピロリ菌など)もあります。予防の基本は生活習慣を整えることで、もう 1 つの柱ががん検診による早期発見です。がん検診は主に大人が受けるものですが、学校の健康診断と同じ「早く見つける」という発想でできています。治療には手術、放射線、薬を使う方法などがあり、どれを選ぶかは医師と相談して決めます。早い段階で見つかるほど、回復の見込みは高くなるとされています。
例題で解き方を確かめる
例題1 要因を主体と環境に仕分ける
次のア〜カを主体の要因と環境の要因に分けなさい。環境の要因については、物理的・化学的環境、生物学的環境、社会的環境のどれにあたるかも答えなさい。
ア 遺伝、イ 部屋の温度、ウ 毎晩の就寝時刻、エ インフルエンザウイルス、オ 友人との人間関係、カ 免疫
- 「自分の体や行動のことか、自分の外のことか」で 2 つに分けます。主体か環境かは、この問いだけで大半が決まるからです。ア、ウ、カは自分の体や行動のこと、イ、エ、オは自分の外のことです。
- 主体の側を素因と行動に分けて確かめます。「生まれたあとに身につけるものはどれか」と問い方が変わっても対応するためです。アとカは素因、ウは行動です。
- 環境の側を、中身で 3 つに振り分けます。物の条件か、病原体か、人と社会のしくみか、という見方で整理できるからです。イは物の条件、エは病原体、オは人と人との関係です。
答え:主体の要因はア、ウ、カ。環境の要因はイ(物理的・化学的環境)、エ(生物学的環境)、オ(社会的環境)。
例題2 棒グラフからエネルギーの過不足を読む
図2は、ある日の A さん、B さん、C さんの摂取エネルギーと消費エネルギーを棒グラフにしたものです。数値は計算の練習用に置いたものです。次の問いに答えなさい。

(1)それぞれの人について、摂取が消費より何 kcal 多いか、または少ないかを答えなさい。(2)同じ状態が続くと体重が増えやすいのはだれですか。(3)同じ状態が続くと体重が減りやすいのはだれですか。
- 棒の上の数値を読み、人ごとに摂取と消費を 2 つ並べて書き出します。先に書き出しておくと、別の人の棒と取り違えずに済むからです。A さんは 2400 と 2400、B さんは 2800 と 2300、C さんは 2000 と 2400 です。
- 3 人とも摂取から消費を引きます。引く向きをそろえれば、残れば余り、引ききれなければ不足と同じ読み方ができるからです。A さんは 0、B さんは 500 の余り、C さんは 400 の不足です。
- 差を体の変化に読みかえます。問われているのは計算の先にある体への影響だからです。余った分は脂肪として蓄えられやすく、足りない分は蓄えを使って補うので、余りが続けば体重は増えやすく、不足が続けば減りやすくなります。
- 問題文の「続くと」に印をつけます。1 日だけの差で体の状態を決めつける答えにしないためです。部活動の大会があった日とふだんの日では消費が違うので、見るのは何日も続く傾向です。
答え:(1)A さんは差なし、B さんは 500 kcal 多い、C さんは 400 kcal 少ない。(2)B さん。(3)C さん。
例題3 動脈硬化から心臓病と脳卒中までを説明する
図3を見て、生活習慣の乱れが心臓病や脳卒中につながる理由を、「動脈硬化」「血液」の 2 つの語を使って説明しなさい。

- 図3の左から順に、起きていることを短い言葉で並べます。説明の問いは、順番どおりに書けば筋が通るからです。左の正常な血管は通り道が広く、生活習慣の乱れを経た真ん中の血管は、壁が厚くなって通り道が狭くなっています。
- 指定された語を置く場所を決めます。指定語は使ったかどうかだけでなく、使い方まで見られるからです。「動脈硬化」は血管の変化の名前なので変化を述べるところに、「血液」は流れにくくなるものとしてその直後に置きます。
- 右端の 2 つの病気へ結びます。場所が違うだけで同じしくみだと示せるからです。心臓の血管で起きれば心臓病、脳の血管で起きれば脳卒中につながります。血管は硬くなると破れやすくもなるので、「つまったり破れたりする」と書けるとさらに正確です。
答え:生活習慣の乱れが続くと動脈硬化が進み、血液の通り道が狭くなって流れにくくなるため、心臓や脳の血管がつまったり破れたりしやすくなり、心臓病や脳卒中につながる。
例題4 生活の記録から直す点を見つける
次の表は、ある中学生の 2 日分の記録です。(1)それぞれの睡眠時間とその差を求めなさい。(2)2 日の起きた時刻は何時間ずれていますか。(3)この生活の課題を 1 つ挙げ、行動を変える案を 1 つ書きなさい。
| 記録した夜 | 寝た時刻 | 起きた時刻 | 朝食 |
|---|---|---|---|
| 火曜日の夜 | 午前 0 時 30 分 | 午前 6 時 30 分 | 食べない |
| 土曜日の夜 | 午前 1 時 30 分 | 午前 10 時 30 分 | 食べない |
- 寝た時刻から起きた時刻までを数えます。時刻の数字を眺めているだけでは、長さの違いが見えてこないからです。火曜日の夜は 6 時間、土曜日の夜は 9 時間で、差は 3 時間です。
- 起きた時刻どうしを比べます。睡眠の長さだけでなく、生活のリズムのずれも読み取るためです。午前 6 時 30 分と午前 10 時 30 分なので、4 時間ずれています。
- 表から読み取った事実を、学んだ語に結びつけます。感想ではなく学習内容を使った答えだと示すためです。平日の短い睡眠を週末の長い睡眠で補っているので、疲労を回復させる休養と睡眠のとり方に偏りがあります。朝食を 2 日とも抜いているので、午前中のエネルギーも足りなくなりやすい生活です。
- 改善案は、いつ何をするかまで書きます。「早く寝る」だけでは何を変えるのかが読み手に伝わらないからです。
答え:(1)6 時間と 9 時間で差は 3 時間。(2)4 時間。(3)例として、平日の睡眠が短く週末に補っているので、寝る 30 分前にスマートフォンを置く時刻を決めて就寝を早める。
まちがえやすいところと直し方
誤り1 生活習慣を環境の要因に入れる
- 誤った書き方:「睡眠不足は生活環境の問題なので、環境の要因である」
- どこが違うか:「生活」の字に引っぱられています。眠る、起きるという行動は自分の側のことなので、主体の要因の中の生活習慣です。冒頭の傘立ての前で止まった問いは、ここで解けます。隣の部屋の物音は確かに環境の要因ですが、それで短くなった睡眠のほうは主体の側に入ります。反対に、人間関係を「自分のことだから主体」と書く誤りも多く、こちらは社会的環境です。
- 正しい書き方:「睡眠不足は主体の要因の生活習慣にあたり、物音や室温は環境の要因にあたる」
誤り2 症状が出てから直せばよいと書く
- 誤った書き方:「生活習慣病は大人の病気で、症状が出てから生活を直せばよい」
- どこが違うか:多くの生活習慣病は自覚症状が少ないまま進むので、症状に気づいたころには血管の変化がかなり進んでいることがあります。「大人の病気」という見方も半分しか合っていません。発症するのが大人になってからだとしても、その原因となる習慣は子どものころから積み上がっていきます。
- 正しい書き方:「生活習慣病は初めは自覚症状が少なく長い年月をかけて進むので、若いころからの生活習慣と定期的な健康診断が大切である」
誤り3 がんの原因を生活習慣だけに結びつける
- 誤った書き方:「がんは生活が乱れた人がなる病気で、生活を整えれば必ず防げる」
- どこが違うか:図4のように、がんは細胞の遺伝子が傷つくところから始まり、そこには生活習慣のほか、年齢や感染なども関わります。生活習慣を整えて減らせるのは「かかる危険」であって、ゼロにはなりません。がんになった人を「生活が悪かった」と決めつける見方が誤りなのも、同じ理由です。図4の右下の箱にあるとおり、検診による早期発見があって備えは 2 本になります。
- 正しい書き方:「がんの要因はさまざまで、生活習慣を整えてかかる危険を減らし、がん検診で早く見つけることが大切である」

用語のまとめ
テスト前は、右の説明を手で隠して語から意味を言えるかどうかを試すと、覚えていない語がすぐに見つかります。
| 語 | 意味 |
|---|---|
| 主体の要因 | 自分の側にある要因。素因と、生活上の習慣や行動 |
| 素因 | 年齢、性、免疫、遺伝など |
| 環境の要因 | 自分を取り巻く要因。物理的・化学的環境、生物学的環境、社会的環境の 3 つ |
| 基礎代謝 | 呼吸、心臓の拍動、体温の維持など、何もしていなくても使われるエネルギー |
| 摂取エネルギー | 食事からとるエネルギー |
| 消費エネルギー | 基礎代謝と活動で使うエネルギーを合わせたもの |
| 疲労 | 長い運動や学習のあとに心身に現れる変化。現れ方は人や条件で違う |
| 休養 | 疲労を回復させること。睡眠、入浴、軽い運動、気分転換など |
| 調和のとれた生活 | 運動、食事、休養と睡眠のつり合いがとれた生活 |
| 生活習慣病 | 生活習慣の乱れが主な要因となって起こる病気 |
| 動脈硬化 | 血管の壁が厚く硬くなり、血液の通り道が狭くなること |
| 心臓病 | 心臓の血管が狭くなる、つまることで起こる。狭心症、心筋梗塞 |
| 脳卒中 | 脳の血管がつまる、破れることで起こる。脳梗塞、脳出血 |
| 糖尿病 | インスリンのはたらきが足りず、血糖値が高い状態が続く病気 |
| 高血圧症 | 血圧が高い状態が続く病気 |
| 歯周病 | 歯垢の細菌で歯ぐきに炎症が起き、歯を支える骨が溶ける病気 |
| がん | がん細胞が増え続ける病気 |
| 転移 | がん細胞が離れた臓器に移ること |
| がん検診 | 症状が出る前にがんを見つけるための検査 |
練習問題
練習1 次のア〜オのうち、環境の要因をすべて選び、それぞれ物理的・化学的環境、生物学的環境、社会的環境のどれにあたるかを答えなさい。ア 年齢、イ 工事の騒音、ウ 食品についた細菌、エ 朝食をとる習慣、オ 近くの医療機関
練習2 次の文の空欄に入る語を書きなさい。「運動不足や食事の偏り、休養や睡眠の不足、喫煙などの生活習慣の乱れが主な要因となって起こる病気を( A )という。血管の壁が厚く硬くなって血液の通り道が狭くなることを( B )といい、これが脳の血管で進むと( C )につながる。」
練習3 ある日の記録で、摂取エネルギーが 2500 kcal、消費エネルギーが 2700 kcal でした。差は何 kcal で、余りと不足のどちらですか。また、この状態が続くと体重はどうなりやすいですか。
練習4 「生活習慣を整えている人でも、がんになることがある」理由を、「要因」という語を使って書きなさい。また、生活習慣を整えること以外の備えを 1 つ答えなさい。
答えと解説
練習1の答えはイ(物理的・化学的環境)、ウ(生物学的環境)、オ(社会的環境)です。年齢は素因、朝食をとる習慣は行動で、どちらも主体の要因です。「医療機関」は建物に見えますが、人が利用する社会のしくみとして社会的環境に入ります。
練習2の答えは A 生活習慣病、B 動脈硬化、C 脳卒中です。心臓の血管で進んだ場合は心臓病になる点も一緒に確かめておきましょう。
練習3の答えは 200 kcal の不足で、体重は減りやすくなります。2500 から 2700 は引けないので、2700 から 2500 を引いて差を出し、消費のほうが多いので不足と読みます。
練習4の答えは、がんの要因は生活習慣だけでなく、年齢を重ねることや細菌・ウイルスへの感染などさまざまだから、という内容が書けていれば合っています。備えはがん検診による早期発見です。「必ず防げる」と書いてしまうと、誤り3に戻ってしまいます。
次の単元へのつながりと確かめ方
ここで何度も出てきた喫煙と過度の飲酒は、次に学ぶ喫煙・飲酒・薬物の害の中心です。どちらも法律で 20 歳未満には禁じられており、図3の流れにそのまま重ねて読めます。感染症の学習では、今回の環境の要因のうち生物学的環境を詳しく見ていきます。
靴を脱いでから夕食までのすき間に試せる確かめを 2 つ置きます。1 つ目は、紙を 2 列に分け、今日したことと身の回りにあったものを合わせて 6 個、主体と環境に書き分けること。2 つ目は、図3を見ないで生活習慣の乱れから脳卒中までを声に出して説明すること。途中で詰まったところが読み直す場所です。お子さまと 1 週間の就寝時刻を書き出してみると、例題4が自分の問いに変わります。
個別指導では、語句を言えるかどうかの前に主体と環境の仕分けまで戻って確かめ、そのあと図3の流れを本人の言葉で説明してもらいます。
まとめ
雨は選べません。年齢も遺伝も流行するウイルスも、自分では選びにくいものです。それでも、今夜何時に寝るか、朝に何を食べるか、練習のあとどう休むかは選べます。主体と環境を分ける見方を 1 つ持っていれば、この単元の語句はばらばらの暗記ではなくなり、病気になった人を責める言葉も出てこなくなります。今夜の就寝時刻は、何十年か先の自分の血管あてに出す手紙です。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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