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スマートフォンと家庭学習—勉強中に手放せない中学生の置き場所の決め方|武蔵野個別指導塾

端末を置く場所だけでなく、連絡を確認する時刻と検索後に戻す動作も決めます。短い学習区間で試すことで、通知に中断された後も宿題へ戻れる約束を親子で作っていけます。

スマートフォンと家庭学習—勉強中に手放せない中学生の置き場所の決め方
机に置く前に、戻す場所を決めておく
よくあるのは、本棚の充電ケーブルにつないだスマートフォンが光り、数学の途中で立ち上がって通知を見に行く場面です。手元からは離したはずなのに、画面が見えるため連絡が気になります。返事だけのつもりで端末を持ち帰り、動画を開いたころには、どの式まで考えていたかを忘れています。置く場所は決めても、確認する時刻と戻し方がまだ決まっていません。
中学生にとってスマートフォンは、遊びにも連絡にも調べ物にも使う道具です。用途を分けずに「勉強中は触らない」とだけ決めると、必要な確認をきっかけに約束が崩れやすくなります。まず決めたいのは、学習を始めるときの置き場所と、そこから取り出してよい用事です。
この記事では、短い学習の区間を作り、その間は手元から離す方法を考えます。何時間も我慢できることを最初の目標にせず、決めた問題に取り組み、終わってから確認する流れを作ってください。お子さまが自分で置き、自分で戻せることを、家庭の約束の中心に据えます。

使用時間だけでは見えない、学習の途切れ方
携帯電話の使用と学業成績をまとめたメタ分析では、平均的に負の関連が示されています。対象は2008〜2017年の研究で、教育目的の使用を調べた研究は除かれています(Katesほか・2018)。教育目的の使用を除いた分析という範囲に注意し、学習のための検索にも同じ関連があるとは読まないようにします。教科の説明を調べることと、宿題の途中で関係のない画面を見続けることを、家庭でも分けて考える必要があります。
使用と成績の関連をまとめた分析なので、端末を別室へ移すこと自体が成績を上げるかどうかは、この結果から切り分けられません。それでも家庭で試す際には、「長く使ったか」だけでなく「何をしている途中に使ったか」を見る手がかりになります。置き場所を変える目的も、成績の約束ではなく、目の前の学習がどこで途切れるかを調整することです。
たとえば、数学の文章題で条件に線を引いたあと、通知を見て返事を書いたとします。ノートへ戻ったときに、どこまで読んだのか、何を求めるのかをもう一度確かめることになります。画面を見ていた時間は短くても、学習へ戻る作業が加わっています。これは自分のノートと行動を照らせば点検できることで、難しい測定は必要ありません。
また、「少しだけ見る」の終わりは曖昧です。返事を送る、次の動画を見る、関連する投稿を開くと、やめる地点がその都度先へ動きます。一方、「この計算を解いて答えを確かめたら見る」なら、画面を開く前に区切りがあります。勉強とスマートフォンのどちらも終わりが決まっていない状態から、学習に先の区切りを置く状態へ変えるのです。
ただし、端末を離しても鉛筆が動かないことがあります。問題の意味がわからない、解くページが決まっていない、解説が難しくて戻れないなど、学習側に困り事がある場合です。スマートフォンを手に取ったという行動だけを見て、原因をすべてそこへ集めると、必要な支援を見落とします。「取る直前に何をしていたか」まで見ると、置き場所の調整と教科の手助けを分けられます。
保護者が確認したいのも、意志の強さではなく、この前後関係です。「なぜ我慢できないの」より、「どの問題で止まって、何を見に行ったの」と尋ねると、次に変えることが具体になります。説明が長くなりそうなら、止まった問題に印だけ付けてもらってください。事情を全部話せることを、学習へ戻る条件にする必要はありません。
置くことへの抵抗があるときも、何が気になるのかを分けてみます。連絡に気づけないことが心配なのか、楽しみを終える時刻が決まっていないのか、学習が難しくて始めたくないのかでは、用意する手順が異なります。本人にも説明しにくければ、「連絡を確かめる時刻があれば置けそうか」「最初の問題を変えれば始められそうか」と、選べる形で考えてください。置けなかったという結果だけから、勉強する気がないと決めつけないことが出発点です。
置き場所は、こうした調整の入口です。手を伸ばせば届く所から離し、使う用事と戻す地点を決めることで、自分が選んだ行動を確かめやすくします。スマートフォンとの距離だけを比べるのではなく、学習を始められたか、途中から戻れたか、最後に何を理解できたかまでを一続きに見ます。
今日の宿題で試す、置く・解く・確かめる手順
1. 最初に取り組む範囲を紙へ書く
置き場所を決める前に、今日の最初の課題を小さく切ります。「数学をする」ではなく、「学校の問題集の指定ページから計算を3問解き、答え合わせをする」と書きます。英語なら「教科書の短い段落を読み、意味の取りにくい文を選ぶ」、理科なら「授業で扱った用語を説明してから教科書で確かめる」といった形です。
必要な物も先にそろえます。問題集、ノート、筆記具、答えや解説を机に置き、時刻は時計で見られるようにします。端末を時計代わりにしていて、時間を見るたびに画面を開くなら、家にある時計を使える位置へ移す方法を考えてください。新しい道具を買う前に、今ある物で学習を始められる配置を探します。
2. 自分で取りに行く必要がある場所へ置く
候補は、食卓から離れた棚、家族の邪魔にならない充電場所、学習場所とは別の部屋の決まった一角などです。熱がこもる場所、水の近く、落下しやすい端を避け、安全に置ける所を選びます。「見えない所ならどこでもよい」とすると、探す手間が新しい中断になるので、毎回同じ所へ戻せることも条件にします。
机の端に伏せる方法で何度も手が伸びるなら、座ったまま届かない場所へ変えてみます。別室を使いにくい家庭では、同じ部屋でも立たないと取れない棚を候補にできます。距離を競う必要はありません。今日の課題に取り組んでいる間、何度取りに行ったかを確かめ、置き場所が役立ったかを判断します。
家族と端末を共有している場合は、自分の学習中に誰が使うのかも確かめます。他の家族が使っている画面まで見えないようにするには、端末の置き場所ではなく、自分の座る向きを変える方法もあります。共有の場所を勝手に占有せず、「この課題が終わるまではここに置く」と相談してください。自室がない場合にも、家庭で使える場所の中で試せる配置を選びます。
3. 通知と連絡の扱いを先に分ける
学習に入る前に、不要な通知を止めるなど、端末の設定を自分で確認します。音だけを消しても、画面の点灯を追ってしまうなら、見える位置に置かない方法と組み合わせます。設定を変えるときは、家庭で必要としている連絡まで届かなくならないかを確認してください。保護者の端末を勝手に操作する必要はありません。
家族から急ぎの連絡が来る予定なら、その日の例外を具体的に決めます。「連絡は全部見てよい」ではなく、「家族からの電話には応じる」「確認したら棚へ戻す」とします。友達への返事が気になるときは、学習を始める前に返信を済ませるか、あとで確認する時刻を決めます。返事の内容や相手との会話を家族に見せることまで、置き場所の約束へ付け加えないようにします。
4. 短い学習区間を終えてから確認する
最初は、たとえば15分を学習の区間にします。時計で終わりの時刻を確かめ、紙に書いた課題へ取り組みます。途中で使いたくなったら、ノートの端に「連絡」「調べ物」など用事だけを短く残し、まず今の問題の続きへ戻ります。書くこと自体が負担なら、小さな印だけでも構いません。
15分が終わったら、2分ほどで進み具合を確かめます。解いた数だけでなく、答えを自分で確かめたか、わからない所へ印を付けたかを見ます。問題の途中なら、続きの最初の動作を「条件を読み直す」「式の続きを書く」と残してください。休憩後に何から始めるかが、紙を見ればわかる形にしておきます。
連絡を確認する休憩を入れる場合は、たとえば5分と区切り、開く前に終了時刻を決めます。休憩が終わったら、スマートフォンを置き場所へ戻して次の区間に入ります。休憩で開くと戻りにくかった日は、次回は休憩中に水を飲む、立って体を動かすなど、別の過ごし方を試してください。時間の設定は、課題が進むかを見て調整します。
予定した時刻を過ぎて画面を見ていたと気づいたら、その時点で閉じて戻します。遅れた分を取り返そうと、その後の課題を急いで全部終わらせる必要はありません。残りの時間で取り組む範囲を選び直し、まだできていない箇所には印を付けます。再開できたら、次の休憩では端末を開く必要があるかを見直してください。区切りを外れたあとに戻る手順も、最初から約束へ入れておきます。
5. 学習で使うときは、先に問いを書く
教科書や問題集で見つからない語を調べるときは、紙に「この語の意味を確かめる」と書いてから端末を取ります。確認したいことが曖昧なまま検索を始めると、どこで終えるかも曖昧になります。問いへの答えをノートに短く書けたら、その用途は終了です。画面を閉じ、置き場所へ戻して、元の問題に答えを使います。
説明の動画を使うなら、視聴後に解く問題を先に開いておきます。見終わったら端末を戻し、途中の式や考え方を自分で書いてみます。書けない所があれば、その部分だけを再確認します。見た内容を長く写すことより、元の課題へ戻って使えるかを確かめることを、利用の終点にしてください。
学校から端末を使う課題が出ている日は、必要な画面で学ぶ区間と、紙で解く区間を分けます。端末を使う課題まで無理に紙へ置き換える必要はありません。「課題の画面を開く」「指定の作業を終える」「紙の問題へ移る前に端末を戻す」と、作業の切り替わりに置く動作を入れます。提出の確認が必要なら、その確認も課題の範囲に含めます。
紙の教材にも戻る目印を付けておきます。教科書は確かめたい説明のページを開き、問題集には再開する問題番号を記します。ノートには調べてわかったことを短く書き、その下に元の問題の続きを書く場所を空けます。端末を戻したあと、教材を探す所から始めなくて済む配置にしてください。答え合わせで誤りが見つかったときも、すぐに検索へ戻る前に、手元の解説と自分の途中の式を比べます。どこで考えがずれたかを印に残せれば、次に確かめる問いも絞れます。
6. 最後に、できたことと次の変更を残す
終わりには、置いた場所、途中で取りに行った用事、終えた課題を短く記録します。「棚、連絡で取り出した、計算の直しまで」と書ければ十分です。記録をきれいに仕上げる必要はありません。取りに行かなかった日も、解いた問題の説明ができるかを確かめ、端末を触らなかったことだけで学習の評価を終えないようにします。
自分で確かめる観点は、開始時刻に課題を開けたか、使ったあとに元の問題へ戻れたか、答えを見ずに考え方を言えるか、の3つです。うまくいかなかったら、次は場所、学習の長さ、最初の問題の難しさのうち、どれを変えるか選びます。一度に全部を変えず、今日つまずいた動作に近い所から直すと、何が助けになったか振り返れます。

個別指導で相談したいことと、家庭で持つこと
個別指導を検討するときは、スマートフォンを離す約束だけでなく、離した時間に取り組める課題を相談してください。置き場所が決まっても、問題集を開いた瞬間から解き方がわからなければ、学習は進みません。「家で集中しない」という説明に加えて、止まった問題や途中まで書いたノートがあると、教科のつまずきを話題にできます。
塾に相談したいのは、まず課題の入口です。どの問題からなら自分で始められるか、何を見れば続きを考えられるか、解説を読んでもわからない場合にどこへ印を付けるかを確かめます。授業中に説明を聞いて解けた問題と、家庭で一人で解ける問題が同じかどうかも、体験授業や面談で確かめてください。
次に相談したいのは、スマートフォンを使う必要のある学習と、手元の教材で進められる学習の区別です。たとえば、調べ物をする前に教科書のどの見出しを探すかが決まれば、検索へ移る前に自分で確かめる道筋ができます。使った教材の該当箇所と止まった問題を並べ、検索へ移る前にどこを参照できたかを相談事項にします。
さらに、家庭へ持ち帰る課題の終点も相談の対象です。「わかるまで」だけでは、本人にも保護者にも終了の判断がつきません。答え合わせまでなのか、間違いを直す所までなのか、あとで同じ考え方を使う所までなのかを明らかにしたいところです。お子さまが説明した終わりの条件を紙に残せば、途中で端末を使った日にも、戻って何を終えるか確かめられます。
家庭が持つのは、使える場所と生活上の連絡の条件です。共有の棚を使ってよいか、充電場所をどこにするか、家族への返事をいつ必要とするかは、家庭で相談できます。保護者の在宅時間が日によって違うなら、毎回預ける約束より、本人が自分で置ける場所のほうが実行しやすい場合もあります。生活に合わない約束を根性で続けさせないようにします。
お子さまが持つのは、開始時に置くこと、必要なときに用途を決めて取ること、使い終わったら戻すことです。最初から全項目を一人でできなくても、どの動作を自分で担当するかは明確にします。保護者が先回りして毎回取り上げる形では、本人が置く動作を試す機会が減ります。声をかけるなら、「始める前に、置く場所を確かめよう」と動作に絞ってください。
進み具合を話す際は、使用時間の合計より、課題と行動を並べると整理できます。「端末は棚に置けたが、文章題の条件で止まった」「調べ物は終わったが、問題へ戻らなかった」では、次の対応が違います。前者は問題の読み方、後者は使ったあとの戻り方を検討できます。本人の性格について結論を出す前に、その日の学習を小さく分けて見るのです。
家庭から相談の材料としてまとめるなら、「取り組んだ課題」「止まった箇所」「端末を使った用事」「次に相談したいこと」の順に短く書けます。たとえば「英語の本文を読んだ。文の途中で意味が取れなくなった。語を調べたが文全体はわからなかった。どこで区切って読むか相談したい」という形です。私的なメッセージや閲覧履歴を提出しなくても、学習の相談に必要な材料は作れます。
相談の際には、家庭でできることの範囲も伝えてください。「保護者が隣に座れる日が限られる」「学習場所は家族と共用している」といった条件は、課題の組み立てを考える材料になります。本人だけで始めるために紙へ残す手順や、困った問題の示し方を、生活条件と合わせて相談します。実行できる形まで具体化してから、家庭で試します。
保護者は、毎日の記録を細かく採点する役まで引き受けなくて構いません。約束を外れた日は、「今日はどの時点で戻れなくなったか」「次は何を変えるか」を短く確かめます。学習の途中で長く話し合うと再開が遠のくので、いったん端末を戻して次の問題へ進み、相談は終わってからにする方法もあります。
約束が守れた日の振り返りも必要です。「今日は見なかったね」で終えるより、「答え合わせまで終えられたね」「調べた語を使って文の意味を説明できたね」と、学習の結果に言葉を添えます。スマートフォンを遠ざけた時間が何に使われたのかを、お子さま自身がつかめるようにします。置き場所のルールは、その学習を支えるために見直していくものです。
置き場所を決めるときによくある3つの疑問
Q1. 電源を切って預ければ、それで十分ですか
必要な連絡がなく、本人も納得していれば、電源を切る方法は選択肢になります。ただし、預けたあとに何をするかが決まっていなければ、学習は始まりません。預けることと、問題を開いて着手することをつないでください。終わったら返してもらえる時点も、始める前に決めておきます。
保護者が不在でも続けたいなら、預かる人に頼らない置き場所も用意します。本人が棚へ置き、課題を終えて取りに行けるかを試します。途中で取った日は罰を追加する前に、用事があったのか、問題に詰まったのか、休憩から戻れなかったのかを確かめると、次の調整につながります。
また、終了の条件を途中で増やさないことも必要です。計算の直しまでと決めたのに、終わってから別の課題を追加すると、いつ返してもらえるのかが読めなくなります。追加の課題があるなら、いったん今の区間を終え、次に何をするかを相談してから始めてください。
Q2. 調べ物に使うので、ずっと机に置いてもよいですか
学習に必要な用途は残しつつ、使わない区間には置き場所へ戻す方法を試せます。何を調べるかを紙に書き、答えが見つかったら閉じ、元の問題に使ってみてください。調べたページを開いたままにする必要がある場合は、そのページを使う課題の終点を決めます。
調べることが次々増えるなら、まず疑問を紙へまとめます。今の問題を解くために必要な疑問を選び、残りはあとで確認します。検索結果を読む時間と自分で答えを書く時間を区別すると、調べ物をしたという感覚だけで終わらず、何を理解したか確かめられます。
Q3. 見てしまった日は、最初からやり直すべきですか
最初から全部やり直す必要はありません。まず端末を決めた所へ戻し、ノートの最後に書いた行を読み、続きの動作を選びます。式の続きを書く、問題文の条件に印を付けるなど、小さな再開で構いません。途中で見たことと、その後の課題を放棄することをつなげないようにします。
何度も同じ所で手が伸びるなら、その箇所を残して相談してください。課題を短くする、先に例題を確かめる、休憩では画面を開かないなど、変更の候補があります。「明日は絶対に見ない」と約束を強めるだけで終えず、今日と違う動作を決めておくことが再開の準備になります。
今夜は置き場所と、最初の問題を1つずつ
今夜は、スマートフォンの置き場所を決めたら、最初に解く問題と連絡を確認する時刻を紙へ書いてください。終わったときには、守れたかどうかだけでなく、何を解き、どこで止まり、どう戻ったかを振り返ります。次の学習では、その記録から変更を1つ選びます。
うまく置けない日にも、学習そのものを諦める必要はありません。用途を決めて使い、閉じて戻し、続きを始める動作を練習できます。教科のつまずきも含めた相談ができるかは、武蔵野個別指導塾の体験授業や面談で確かめてください。端末の定位置と再開する問題をセットにして、学習へ戻る通り道を確保します。
参考文献
- Kates, Wu, Coryn(2018). Computers & Education. https://doi.org/10.1016/j.compedu.2018.08.012
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




