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【地理総合】産業と都市を図解で総まとめ—農業・工業・第3次産業の立地と都市問題|武蔵野個別指導塾

農業や工場が集まる理由を、立地条件の図と費用比較の例題で整理します。人口移動と通勤の違いを読み取り、都市の課題を原因と対策で説明する力を養えます。
よくあるのは、校庭のベンチで地理のノートを開き、「野菜畑は都市の近く、製鉄所は港の近く」と覚えたものの、「なぜそこにあるのか」と聞かれると手が止まる場面です。地名と産業を組み合わせて覚えるだけでは、見たことのない地域の資料を読むときに困ってしまいます。そこで、つくる条件、運ぶ条件、売る相手の3つに分けて考えてみましょう。
農地も工場も店も、どこに置いても同じように成り立つわけではありません。さらに仕事のある場所へ人が移り、人が集まった場所で新しいサービスが生まれます。産業の分布と都市の成長は、別々の暗記事項ではなく、互いに関係する動きです。このつながりを押さえると、立地の理由を資料から説明し、都市問題についても原因に合う対策を考えられるようになります。
この単元で身につけること
- 産業を第1次・第2次・第3次に分け、何を生産し、どのような役割を担うかを説明します。分類は産業の優劣や発展の順位を表すものではありません。
- 農業の形態を、販売先や土地の使い方から区別します。気温や降水量だけでなく、市場への距離や労働力も立地に関係することを確かめます。
- 工業の立地を、原料、製品、交通、土地、労働力などから読み取ります。ある条件が変わると、立地に有利な場所も変わるという考え方を身につけます。
- 商業・サービス業の集まる場所を、利用する人の数や交通の便から説明します。身近な店と専門的なサービスでは、利用者が訪れる範囲が異なります。
- 人口移動と都市化を結びつけ、住宅、交通、環境、生活サービスの課題を整理します。資料を読むときは、地域の範囲と数値の意味を先に確かめます。
中学校で学んだ産業の特色や人口分布に、地形・気候の単元で学ぶ自然条件を重ねると、「何があるか」から「なぜそこにあるか」へ説明を進められます。
基本の考え方
産業の分類と農業の立地
立地とは、産業や施設などがある場所に位置することです。その場所を選ぶ理由となる条件を立地条件といいます。第1次産業には農業・林業・水産業、第2次産業には製造業や建設業など、第3次産業には商業、運輸、医療、教育、情報通信などが含まれます。農産物を育てる仕事、食品に加工する仕事、商品を届けて売る仕事は、分類が違っても一続きの関係にあります。
農業の立地を考える出発点は、作物が育つ自然条件です。気温、降水量、日照、土壌、地形、水の得やすさによって、栽培に適する作物や方法が変わります。ただし、暖かければどの作物でも有利になるわけではありません。必要な気温や水の量は作物ごとに違い、収穫期の天候も影響します。灌漑は水路などを通して農地へ水を供給することで、降水だけに頼らない栽培を可能にしますが、水源や設備の管理が必要です。
自然条件に加えて、社会・経済的条件も確認します。農産物を買う人の集まりが市場です。ここでの市場は、取引する建物だけを指すのではありません。都市の人口が多ければ食料への需要も大きくなります。傷みやすい野菜を新鮮なうちに届けるには市場への近さが有利ですが、地価が高い場所では農地を広く確保しにくくなります。図1のように、生産できる条件と、運んで売れる条件を組み合わせて判断することが必要です。

図1の矢印は、自然条件が農業を支え、収穫物が輸送を通して市場へ届く関係を表しています。畑から都市までの実際の距離を示す地図ではありません。冷蔵・冷凍技術や交通が発達すれば、遠くの産地からも新鮮な農産物を届けやすくなり、市場に近いことの意味は変わります。それでも輸送費や所要時間がなくなるわけではなく、近さと土地代などの比較は続きます。
農業の形態は、何に注目するかで分け方が変わります。自給的農業は主に生産者や家族が消費するための農業、商業的農業は主に販売を目的とする農業です。一方、集約的農業は単位面積当たりに多くの労働力や資本を投入する農業、粗放的農業は単位面積当たりの投入が比較的少ない農業です。「商業的かどうか」は販売目的、「集約的かどうか」は土地への投入の度合いなので、同じ軸の対立ではありません。
都市の近郊で野菜などを生産する近郊農業は、市場への近さを生かす例です。広い土地で機械を使って穀物を生産する企業的穀物農業では、1人当たりの耕作面積が大きくなりやすい一方、単位面積当たりの収穫量が必ず最大になるとは限りません。生産性を読むときには「面積当たり」か「労働者当たり」かを区別します。広い経営面積だけから、集約的か粗放的かを決めつけないことも大切です。
農業の組み合わせにも特色があります。混合農業は作物栽培と家畜の飼育を組み合わせ、飼料やふん尿を経営の中で利用する形態です。酪農は乳牛を飼育して牛乳や乳製品の原料を生産し、飼料の確保と集乳・輸送の条件に影響されます。地中海式農業は夏の乾燥と冬の降水に適応し、オリーブやぶどうなどの栽培と穀物栽培を組み合わせます。プランテーション農業は熱帯・亜熱帯で輸出向け作物を大規模に栽培する形態で、国際的な需要や価格の変化とも関係します。名称を覚えた後に、自然条件と販売先を1つずつ添えると特色が整理できます。
工場の場所が決まる条件とその変化
工業では、原料を集めて製品に加工し、市場へ送り出します。そのため、原料を運ぶ費用と製品を運ぶ費用の両方が立地に関係します。原料の重量が加工によって大きく減る産業では、原料産地の近くに工場を置くことが有利になる場合があります。一方、できた製品が運びにくい、すぐに届ける必要がある、といった産業では、市場に近いことが有利になります。
鉄鉱石や石炭などを船で大量に輸入する場合、製鉄所は大型船が利用できる港の近くで原料を受け取りやすくなります。これは「重い原料を使う工場は必ず海沿い」という決まりではありません。原料をどこから、何で、どれほど運ぶのかという具体的な条件が理由です。また、工業用水、安定した電力、まとまった土地、環境保全のための設備なども必要になります。
工場が集まると、部品の調達、専門的な技術を持つ人材の確保、企業間の情報交換などがしやすくなります。このような集積の利益は、土地代だけでは測れない利点です。ただし、集中が進むと交通渋滞や地価上昇なども起こり、集まることの利益が小さくなる場合があります。工業団地は道路や用地などを整えて工場を受け入れる場所ですが、入居する企業の立地理由は業種によって異なります。
高速道路や航空輸送の利用、製品の小型・軽量化、情報通信の発達は、工場が選べる場所を広げます。企業が生産工程を地域や国に分ける国際分業では、労働費用だけでなく、技術、部品の供給、市場への近さ、輸送の安定性も関係します。災害などで供給が止まる危険を小さくするため、生産や調達先を分散する考え方もあります。立地は一度決まったら変わらない配置ではなく、条件の変化に応じて見直されるものです。
第3次産業と都市の結びつき
商業は商品を売買して生産者と消費者をつなぎ、サービス業は医療、教育、宿泊など多様なサービスを提供します。第3次産業は幅が広いため、すべてが同じ理由で都市中心部に集まるとは限りません。日常的に買う商品を扱う店は住宅地にも成り立ちやすく、利用頻度が低い専門的なサービスは広い範囲から利用者を集める必要があります。店や施設に客が来る範囲を商圏といい、交通手段やサービスの内容によって広さが変わります。
駅前は鉄道利用者や歩行者が集まりやすく、郊外の幹線道路沿いは自動車で来店しやすいという違いがあります。インターネットを利用した販売では、店頭への近さの重要性が小さくなる一方、倉庫、配送拠点、配達を担う人が必要です。情報通信が発達しても、物を届ける拠点や、人が直接受けるサービスの場所はなくなりません。
都市化とは、都市に人口が集中し、都市的な土地利用や生活様式が広がることです。都市人口が全人口に占める割合を都市化率といいます。工業やサービス業の仕事、進学や医療などの機会は人を引きつけ、農村側の仕事の少なさなどは人を送り出す要因になります。ただし人口移動には家族の事情などもあり、1つの原因ですべてを説明することはできません。
大都市では業務・商業機能が中心部に集まり、住宅が周辺へ広がる郊外化が起こります。中心都市と、通勤・通学などで強く結びつく周辺地域を合わせて都市圏として捉えると、市町村の境界を越えた生活のつながりが見えてきます。都市の中心部で夜間人口が減っても、周辺を含む都市圏全体の人口が減ったとは限りません。場所の範囲をそろえることが、人口資料を読む基本です。
例題で解き方を確かめる
例題1 近郊農業の立地を説明する
ある都市周辺では、面積の小さい農地で葉物野菜を栽培し、その日のうちに都市の店へ出荷しています。生産者は温室や灌漑設備を利用し、こまめに手入れをしています。この農業が都市周辺に立地する利点と、集約的農業と判断できる理由を説明しましょう。
- まず「その日のうちに出荷する」という条件を取り出します。作物名だけで判断せず、鮮度と輸送時間の関係を見つけるためです。消費者が多い市場に近ければ、短い時間で届けやすくなります。
- 次に農地への投入を調べます。集約的かどうかは農地の大小だけでなく、単位面積当たりの労働力や資本によって判断するためです。温室や灌漑設備は資本の投入、こまめな手入れは労働力の投入に当たります。
- 最後に、立地の利点と農業の分類を分けて書きます。都市周辺にあることだけを集約的農業の根拠にすると、分類の基準がずれるためです。近郊農業であっても、投入の状況は資料で確かめる必要があります。
答え:市場に近く新鮮な野菜を短時間で届けやすく、単位面積当たりに多くの労働力や資本を投入しているので集約的農業と判断できます。
例題2 工場候補地の費用を比較する
工場の候補地AとBについて、1年間の費用を次のように設定します。生産量、品質、販売価格は同じで、表以外の条件も同じとします。合計費用が小さいのはどちらでしょうか。また、Bの土地・労働の費用だけが40万円増えると、結論はどう変わるでしょうか。
| 費用の種類 | 候補地A | 候補地B |
|---|---|---|
| 原料輸送費 | 20万円 | 50万円 |
| 製品輸送費 | 40万円 | 20万円 |
| 土地・労働の費用 | 90万円 | 60万円 |
図2のように、同じ費用を同じ色で積み重ねると、内訳と合計を一度に比較できます。この数値は比較の練習用で、特定の地域の実際の費用ではありません。

- 費用の期間と単位を確認します。年間の万円という同じ基準でないと、そのまま足せないためです。今回はどの費用も同じ期間・単位なので、候補地ごとに合計します。
- Aは20+40+90=150万円、Bは50+20+60=130万円です。原料輸送費だけならAが有利ですが、ほかの費用もあるため、合計で判断します。図2では棒の全体の長さがこの合計に比例しています。
- Bの増加後を計算すると、130+40=170万円です。Aの150万円は変わらないので、増加後はAの方が20万円小さくなります。条件が変わると候補地の優劣が入れ替わることを確かめられます。
- 費用の比較からいえる範囲を限定します。現実には人材や供給の安定性なども関係するため、「Bはどんな工場にも適する」とは書けません。表の条件のもとでの結論としてまとめます。
答え:当初はBが130万円でAより20万円小さく、Bの費用が40万円増えた後はAが150万円でBより20万円小さくなります。
例題3 駅前と郊外の商業を読み取る
駅前Cには歩行者が多く、地価が高く、小規模な店舗が並びます。郊外Dには幹線道路が通り、広い駐車場を設けられる土地があります。徒歩の帰宅途中に立ち寄る客を主に想定する店と、自動車でまとめ買いする客を主に想定する店は、それぞれどちらの立地条件を生かしやすいでしょうか。
- 客が店へ来る手段を確認します。利用者の人数だけでなく、店まで来られる経路が商圏に関係するためです。徒歩での立ち寄りには駅前C、自動車での来店には郊外Dの条件が結びつきます。
- 必要な土地の使い方を対応させます。まとめ買いでは荷物を車へ運びやすい駐車場が利点になり、徒歩中心の店では通行量や駅からの近さを生かせるためです。ただし、郊外なら必ず地価が安いとは、資料なしに断定できません。
- 条件を根拠に答えます。「駅前は発展しているから」と書くと、どの条件が店に有利か伝わらないためです。想定する利用者と交通手段を含めれば、別の地域にも使える説明になります。
答え:徒歩で立ち寄る客を想定する店はCの歩行者の多さを、自動車でまとめ買いする客を想定する店はDの道路と駐車場の条件を生かしやすいです。
例題4 人口移動と人口増減を分ける
人口10万人の都市で、1年間に出生が700人、死亡が900人、転入が3,000人、転出が2,000人ありました。地域の境界変更はないものとします。自然増減、社会増減、人口全体の増減を求め、人口が増えた理由を説明しましょう。
- 出生と死亡、転入と転出を別々に整理します。前者による変化が自然増減、後者による変化が社会増減で、原因が異なるためです。自然増減は700−900=−200人です。
- 社会増減を求めると、3,000−2,000=1,000人です。転入だけを人口増加とみなさず、転出を引く必要があります。転入超過なので、社会増となります。
- 2つを合わせると、−200+1,000=800人です。年末の人口は100,000+800=100,800人となります。自然減でも、それを上回る社会増があれば人口全体は増えます。
- 人口が移った理由は、この資料だけでは決めません。就職や進学による転入かどうかは、移動理由などの別の資料が必要だからです。計算で求められる事実と、その背景の推測を分けます。
答え:自然減200人、社会増1,000人で、社会増が自然減を上回るため全体では800人増え、年末人口は100,800人です。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 農業は気候だけで決まると考える
誤った書き方は「同じ気候の地域では、同じ作物を同じ方法で栽培する」です。違うのは、気候が似ていても、市場までの距離、土地の広さ、労働力、資本、流通のしくみが異なることです。育てられる条件と、販売して経営を続けられる条件は、重なる部分があっても同一ではありません。
正しい書き方は「農業の立地は気候や土壌などの自然条件に加え、市場や輸送、労働力などの社会・経済的条件にも左右される」です。解答を直すときは、自然条件を消すのではなく、資料にある社会・経済的条件を1つ付け加えます。温室があるから気候の影響が完全になくなる、と考えるのも行き過ぎです。設備の維持やエネルギーにも費用がかかります。
誤り2 交通が発達すれば立地条件がなくなると考える
誤った書き方は「輸送や通信が便利になれば、工場も店もどこに置いても同じ」です。違うのは、交通の便にも地域差があり、時間や費用がゼロにはならないことです。道路に近くても渋滞しやすければ配送に時間がかかり、通信で連絡できても部品や商品そのものは運ぶ必要があります。
正しい書き方は「交通・通信の発達は立地の選択肢を広げるが、輸送費、土地、人材、市場などの条件は残る」です。たとえば工場の一部の工程が分散しても、研究開発や企業の管理部門は専門人材や情報が集まる場所に立地する場合があります。同じ企業でも、部門によって重視する条件が違うことまで考えると、集中と分散が同時に起こる理由を説明できます。
誤り3 通勤を転入に数え、都市問題を人口だけで説明する
誤った書き方は「郊外から毎日中心都市へ通勤する人は、中心都市への転入者である」です。違うのは、通勤は日常的な往復であり、通常、住む場所の移動を伴わないことです。正しい書き方は「転入・転出は居住地の移動に関わる人口移動で、通勤・通学による移動とは区別する」です。図3のように、引っ越しと通勤の矢印を分けて見ると混同を防げます。

図3の農村から中心都市への矢印は居住地の移動、中心都市から郊外への矢印も居住地の移動を表しています。郊外から中心都市への通勤は毎日の往復のうち往路を示しています。中心都市から郊外へ住み替えた場合、中心都市の人口は減っても、図の都市圏内での移動なので都市圏全体の人口は変わりません。通勤者が多い中心部では、昼間人口が夜間人口を上回る場合があります。
都市問題を「人が多いから起こる」とだけ書くのも不十分です。急速な人口流入に住宅や上下水道の整備が追いつかなければ、住環境や衛生の問題が生じます。住宅が郊外へ無秩序に広がるスプロールでは、道路や公共交通などの整備が難しくなり、通勤の長距離化や自動車への依存が強まる場合があります。都市の気温が周囲より高くなるヒートアイランドは、地表の人工物への置き換えや人工排熱などと関係します。
対策も原因に対応させます。交通混雑には公共交通や土地利用の見直し、住環境の問題には住宅と生活基盤の整備、暑さには緑地や風の通り道の確保などが考えられます。一方、人口が減少する都市でも、店の撤退、空き家、公共交通の維持などの課題が生じます。都市機能を拠点に集め、交通で結ぶコンパクトな都市づくりでは、移動しやすさを高める狙いと、拠点から離れた人の利用手段を確保する必要の両方を見ます。都市問題は人口の多寡だけでなく、生活のしくみとの釣り合いで捉えます。
練習問題
練習1
地域Pは広い農地で機械を利用し、穀物を販売しています。地域Qは狭い農地に温室を設け、多くの手入れをして野菜を販売しています。両地域は自給的農業と商業的農業のどちらですか。また、単位面積当たりの投入が多いという条件がはっきり示されているのはどちらですか。
練習2
工場候補地Eの年間費用は原料輸送費30万円、製品輸送費20万円、その他70万円です。Fは順に50万円、10万円、50万円です。ほかの条件が同じならどちらの合計が小さく、その差はいくらですか。さらにFの原料輸送費だけが25万円増えた後の結論を求めましょう。
練習3
年初の人口が50,000人の都市で、出生400人、死亡600人、転入900人、転出1,200人でした。地域の境界変更はないものとして、自然増減、社会増減、年末人口を求めましょう。「人口が減ったのは転出だけが原因」という説明が適切かも考えます。
練習4
中心都市から同じ都市圏内の郊外へ1,000人が住み替え、全員が中心都市へ通勤を続けています。ほかの人口変化はないとします。中心都市と都市圏全体の居住人口はそれぞれどう変わりますか。また、郊外への住宅の広がりによって起こりうる交通上の課題と、それに対応する対策を1組書きましょう。
答えと解説
練習1:PもQも商業的農業で、単位面積当たりの投入が多い条件が明確なのはQです。販売を目的とする点と、労働力や資本の投入の度合いを別々に判断します。Pは機械を使っていますが、その事実だけで面積当たりの投入が大きいとは決められません。
練習2:Eは30+20+70=120万円、Fは50+10+50=110万円なので、当初はFが10万円小さいです。増加後のFは135万円となり、Eの方が15万円小さくなります。原料輸送費だけでなく、毎回すべての費用を合計して比較します。
練習3:自然増減は400−600=−200人、社会増減は900−1,200=−300人です。合計500人減り、年末人口は49,500人となります。自然減と社会減の両方があるため、転出だけを原因にする説明は適切ではありません。
練習4:中心都市の居住人口は1,000人減り、都市圏全体の居住人口は変わりません。通勤を続けても中心都市の居住人口に数え直すことはしません。対策の解答例は「通勤距離が延びて自動車利用が増えれば道路混雑が起こりうるため、公共交通の利便性を高める」です。条件と結果を結び、資料からいえない発生の断定は避けます。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
産業の立地と人口移動は、世界の交通・通信、貿易、文化の交流を学ぶ土台になります。工場の立地を考えたときの「原料はどこから来るか」「製品はどこへ行くか」という問いは、国境を越える経済のつながりにも使えます。また、地域の課題を調べるときには、都市圏など適切な範囲を決めて資料を比べる力が役立ちます。
家庭では次の2つを、それぞれ5分で試せます。1つ目は、家にある食品1つの産地表示を見て、産地から自分の住む地域までに必要な輸送や保管を考えることです。産地表示だけで実際の経路は断定せず、「傷みやすいか」「冷蔵が必要か」と商品の性質から問いを立てます。
2つ目は、身近な駅前と住宅地から店を1つずつ思い浮かべ、主な利用者と来店手段を書き出すことです。お子さまと話す場合も店名を当てるより、「どんな人が、どうやって来るのか」を尋ねると立地の説明につながります。個別指導では、資料の説明が止まった箇所から、距離・単位・割合の読み方や、人口の出入りの引き算まで戻って確かめます。
まとめ
産業や都市の地図は、完成した配置を覚えるためだけのものではありません。輸送が変われば選べる立地が変わり、仕事の分布が変われば人の移動にも影響します。資料を読むときには、場所の名前の次に、その場所で活動を支える条件を探しましょう。条件が変わったらどうなるかまで考えると、初めて見る地域についても根拠のある説明ができます。
工場の場所にも毎朝の通勤にも、地図上の点だけでは見えない、人と物のつながりがあります。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




