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都立推薦に5教科の筆記試験はあるか—面接と作文・小論文、実技、学校が決める検査の中身|武蔵野個別指導塾

都立推薦の検査は個人面接と作文か小論文、実技、学校設定検査で、5教科の学力検査はありません。募集案内の別表で志望校の満点の欄を読み、推薦中も5教科を止めない勉強の分け方を順に確かめます。
推薦の検査に、第一次募集のような5教科の学力検査はありません。一般推薦では志願者全員に個人面接を行い、そのうえで小論文か作文、実技検査、学校が設定する検査のうち、校長が定めた1つ以上を課します。文化・スポーツ等特別推薦は個人面接か集団面接と実技検査、理数等特別推薦は研究のレポートについての口頭試問・個人面接・小論文です。
どの検査が行われるかと満点は、募集案内の別表で志望校と科の行を開けばわかります。推薦に基づく選抜の欄のうち、満点の数字が入っている欄がその学校で行う検査です。
よくあるのは、正月の食卓で祖母に「推薦って何の試験があるの」と聞かれ、父親が箸を止めたまま「面接と、作文だったかな」と言い、その先が出てこない場面です。祖母は「じゃあ、5教科の勉強はしなくていいの」と重ね、本人も、推薦は面接だけだと何となく思っていたので、小論文や実技の話が出てきません。答えに詰まるのは知識の差というより、推薦の検査が学校ごとに違い、同じ「推薦」でも種類によって中身が変わることを、家族の誰も説明できないからです。
推薦の検査に5教科の学力検査は無い
東京都教育委員会の令和9年度の実施要綱では、一般推薦の検査を三つの層で定めています。第一に、志願者全員への個人面接です。第二に、必要と判断した学校が行う集団討論です。第三に、小論文か作文、実技検査、その他学校が設定する検査のうち、その学校の校長が定めた1つ以上です。三つ目は「小論文又は作文等の検査」と呼ばれ、どの検査を選ぶかは学校ごとに違います。
文化・スポーツ等特別推薦では、志願者全員に個人面接か集団面接を行い、実技検査を課します。そのほかの検査は校長が定めます。理数等特別推薦は、科学分野などの研究に関するレポートについての口頭試問、個人面接、小論文の三つです。一般推薦と特別推薦を同時に志願した人は、特別推薦の検査に加えて、一般推薦の個人面接と小論文などの検査も受けます。
ここで大切なのは、推薦の検査の項目に、第一次募集のような国語・数学・英語・社会・理科の5教科の学力検査が無いことです。5教科それぞれ50分の筆記試験を受けて合計点で競う形は、推薦にはありません。ただし、小論文や作文は実際に書く検査ですし、学校が設定する検査の中身は学校ごとに決まります。筆記の試験はない、と言い切ると、小論文や作文が出る学校では準備がずれます。
同じ学校で第1志望と第2志望の科を選べる場合、それぞれの科で小論文や作文などの課題が違えば、両方の課題が課されます。片方の科の練習だけでは足りないことがあるので、出願する科の組み合わせも別表と学校の案内で確かめます。
図1は、三つの推薦の種類ごとに、都の決まりで行う検査と、学校が決める検査を分けたものです。どの種類でも、5教科の学力検査は入っていません。

図1のように、一般推薦は個人面接が土台で、その上に学校が選んだ検査が乗ります。特別推薦と理数等特別推薦は、種類によって検査の組み合わせが最初から決まっています。自分の受ける推薦がどれなのかを先に決めてから、検査の中身を読むと迷いません。
学校ごとの検査は、別表の満点の欄で読む
自分の学校で何が行われるかは、募集案内の別表で確かめます。募集案内では「入試実施方法一覧(別表1)」がこれにあたり、要綱では一般推薦が別表4、文化・スポーツ等特別推薦が別表5-1、理数等特別推薦が別表5-2です。別表は学校ごとに1行、科が分かれる学校は科ごとに1行です。同じ学校でも科によって検査が違うことがあるため、学校名だけで探さず、出願する科の行まで見ます。
行を開いたら、まず左端の推薦枠の割合を見ます。これは募集人員に対して推薦で受け入れる枠の大きさで、検査の点数ではありません。次に、調査書を観点別学習状況の評価で見るか評定で見るか、調査書点の満点はいくつかを確認します。その右に、推薦に基づく選抜の満点の欄が並びます。個人面接、集団討論、小論文または作文、実技検査、学校設定検査の順です。
満点の数字が入っている欄が、その学校で行う検査です。数字の代わりに「-」と書かれた欄は行いません。たとえば個人面接の欄と小論文の欄に数字があり、実技検査と学校設定検査の欄が「-」なら、その学校の一般推薦は個人面接と小論文で受けることになります。ここで調査書点の満点と検査の満点を混ぜないようにしてください。左側の大きい数字は調査書点で、右側の欄の数字が面接や作文の満点です。
備考の欄には、面接の一部で英語の問答を行う、面接の時間の中に自己PRを話す時間を設ける、といった検査の中身が短く書かれます。別表6を見るように注が付く行もあるので、注の番号を見落とさずに開きます。学校設定検査という名前だけでは中身がわからないため、学校の説明会の資料、学校のサイト、中学校の先生の説明のどれかで確かめます。
検査の実施時間と会場は、推薦の検査には学力検査のような共通の時間割があるわけではなく、受検票で指定されます。別表で検査の種類を読むことと、受検票で自分の時刻と会場を読むことを、別の作業として分けておくと迷いません。図2は、別表を開いてから自分の検査を書き出すまでの順番です。

図2の順に、行、推薦の欄、満点の欄、備考と進むと、読む場所を探す時間が短くなります。読み取った内容は、ノートに検査の名前と満点を並べて書き、学校の案内と食い違っていないかを後で見直します。
選考は調査書と検査の総合成績で決まる
推薦の合否は、調査書、個人面接(集団討論を行う学校は集団討論を含む)、小論文または作文などの検査を総合した総合成績で決まります。入学願書に書いた志望と、学校が必要とする資料も合わせて見られます。面接や小論文の結果は、各校が適切に基準を定めてそれぞれ点数化します。つまり、面接の受け答えや作文の出来を、都全体で同じ配点に当てはめるのではありません。
自己PRカードは点数化されません。ただし、個人面接の資料として使われ、総合成績が同点のときに同順位が出ないようにする資料にもなります。一般推薦書の推薦理由の欄にも配慮すると要綱に書かれています。カードに書いた経験と、面接で話す経験が食い違うと、自分で説明しにくくなるので、練習のときに読み合わせます。
調査書点は、総合成績の中で50%が上限です。調査書点の比重は半分までに抑えられており、その分、個人面接や小論文などの検査の点が合否に効きます。この上限があるため、内申が足りないと感じている人も、検査の準備で積み上げられる部分があります。反対に、調査書点だけで決まるわけでもありません。
第一次募集の配点の比や調査書点の計算の式は、先に公開した特集「都立高校入試と内申の細かい疑問」の記事で扱っています。推薦の総合成績は学校ごとの配点なので、別表の満点の欄を読むところから始めます。
総合成績は、合格候補者を決める順番に使われます。一般推薦では、推薦の募集人員から特別推薦の合格候補者の数を引いた人員を、総合成績の順に決めます。推薦の検査では、受検票の指示どおりに全部の検査を受けます。体調と日程の管理も検査の準備のうちです。検査の時刻や順番は学校ごとに決まるので、前の日に受検票をもう一度読みます。
推薦の準備と5教科の勉強を、同じ週に置く
推薦を受ける人の勉強は、推薦の検査の練習と、第一次募集の5教科の勉強の二本立てになります。どちらかを先に終わらせるのではなく、同じ週の中に両方を置きます。推薦の発表は2月2日(火)で、第一次募集の学力検査は2月21日(日)です。推薦に合格すると第一次募集には出願できない決まりですが、発表までの間は5教科の勉強が推薦の検査の土台にもなります。
作文と小論文の練習は、書いて終わりにせず、読み返して直すところまでを1回と数えます。塾の練習では、問いに対して自分の考えを先に決め、その理由と具体的な場面を続け、最後に考えを言い直す順で書きます。書き終えたら、理由が抜けている段落、具体が薄い段落に印を付け、同じ題で書き直します。学校ごとの課題は別表と学校の案内で確かめ、テーマを当てにいく練習はしません。
面接の練習は、質問を録音して聞き返すところから始めます。答えた長さ、理由が入っているか、同じ言葉を繰り返していないかを、聞き返しながら確かめます。塾では講師が面接官の役をして、答えに対して「なぜそう思ったの」「そのとき何をしたの」と重ねて聞きます。自分の経験に置き換えられない答えは、練習のたびに書き直します。面接で何を聞かれ、どう答えるかに都の決まった形はないので、受検票と志望校の案内の指示を最優先にします。
実技検査がある学校は、種目と内容を学校の案内で確かめ、中学校の顧問や先生に見てもらいます。学校設定検査は名前だけでは中身がわからないので、説明会で配られた資料、学校のサイト、中学校を通じた案内のどれかで確かめます。特別推薦は種目を指定して出願するため、種目の練習は早めに始めます。一般推薦との同時志願を考えている人は、二つの検査の日程と準備を一つの予定表にまとめます。
5教科の勉強を止めない理由は、不合格のときのためだけではありません。推薦の検査で書く文章も、面接で話す内容も、5教科の授業で扱った言葉や考え方を使います。たとえば平日は5教科を回し、推薦の練習は短い時間を毎日置く、週末に作文1本と面接の録音1回を入れる、といった組み方にすると、どちらも細く長く続きます。
推薦の結果が出た後も、5教科の勉強は続きます。合格した人にとっては高校の授業の準備になり、残念だった人にとっては第一次募集までの期間を支える勉強になります。どちらの結果でも、推薦の練習で身につけた、理由を組み立てて話す力と書く力は残ります。
よくある質問
推薦の面接では、何を聞かれますか
面接で聞かれることや質問の数、面接の時間に都の決まった形はありません。学校ごとに違うので、受検票と志望校の案内の指示が最優先です。都の決まりで言えるのは、一般推薦では志願者全員に個人面接を行うこと、自己PRカードは点数化されないが面接の資料になることまでです。塾の練習では、志望理由、中学校生活で得たこと、卒業後の進路の三つを軸に、自分の経験へ置き換えて話す練習をします。
小論文と作文のどちらが出るかは、どこでわかりますか
募集案内の別表で、志望校の行の「小論文・作文」の欄を見ます。数字が入っていればその検査を行い、備考に検査の中身が短く書かれることがあります。テーマそのものは学校ごとに決まるので、過去のテーマを当てにいくより、問いに対して考えと理由と具体を書く練習を重ねます。作文のテーマの考え方は、先に公開した特集「都立高校入試と内申の細かい疑問」の記事でも扱っています。
実技検査では、何をしますか
実技検査の種目と内容は学校ごとです。文化・スポーツ等特別推薦では、出願のときに種目を一つ指定します。学校の案内と中学校の顧問の説明で、使う用具、服装、練習しておく動きを確かめます。推薦の検査の会場と時刻は受検票で指定されるので、実技の準備と会場の確認は別々に進めます。
推薦だけを考えて、5教科の勉強を減らしてもよいですか
減らさない方がよい、と塾では伝えています。推薦の検査にも、文章を読んで考えを組み立てる力と、質問に理由を付けて答える力が要ります。5教科の授業で身につく言葉や考え方は、そのまま推薦の検査の材料になります。推薦に合格すると第一次募集には出願できない決まりですが、発表までは5教科を続けることで、どちらの結果にも備えられます。
確かめる順番
今週のうちに、次の順で確かめてください。
- 募集案内の別表を開き、志望校と出願する科の行を探す。学校名の行が科ごとに分かれている場合は、出願する科の行を見る。
- 推薦に基づく選抜の欄を左から読み、個人面接、集団討論、小論文または作文、実技検査、学校設定検査の満点を書き出す。数字の入っていない欄は行わない検査として消す。
- 備考を読み、別表6を見るよう注が付いていればその注の表も開く。
- 学校の説明会の資料、学校のサイト、中学校の先生の説明で、学校設定検査と実技の内容を確かめる。
- 受検票が届いたら、検査の実施時間と会場を書き写す。推薦の検査は1月26日(火)と27日(水)の2日間で、どちらの日に何をするかは受検票と学校の案内で決まる。
- 作文と面接の練習を始め、書いた作文と録音を1か所にまとめる。書き直した回数と、聞き返して直した点を残す。
- 家族に、推薦の検査の種類を説明する。祖母に聞かれたときの答えを、自分の言葉で用意しておく。
図3は、この順番を短くしたものです。全部を一度に終わらせようとせず、確かめられた所から印を付けます。

図3の1から4までを今週、5から7を来週、というように分けても構いません。確かめた日付と、学校の案内でわかった検査の名前を一行ずつ残すと、願書を書く時期に読み返せます。
個別指導で確かめること
個別指導では、講師が質問する側に回り、志望校の検査に合わせた問いで、答えの長さと筋道を確かめます。作文は、書いた文章を声に出して読み、理由が抜けている所と具体が薄い所を質問して直します。志望校の別表の欄を一緒に開き、練習する検査を決めるところから始めます。合格を約束するものではありません。
まとめ
推薦の検査は学校ごとに違うので、志望校の満点の欄を読んだ日に、作文と面接と5教科の時間の分け方が決まります。読む順番を決めておけば、家族に聞かれても、自分の言葉で説明できます。
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